福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

仕上げ磨きを嫌がるんです

2006-03-20 | 歯みがきのこと
「仕上げ磨きを嫌がるんです」という1~2歳児の母親からの相談が多々あります。福岡市健康づくりセンター(通称あいれふ)での事業の一つに「親子で歯の健康教室」があり、この教室では歯科健診、むし歯予防指導、フッ素塗布を行っています。ここには1、2歳児とその保護者が多く訪れます。私も昨年夏頃まで担当歯科医師のひとりで、保護者の相談事を伺うことが多かったのですが、最も多いのは「磨かせませ~ん」という悩みでした。「自分では一応磨くのに何で~?」という疑問も聞かれます。わが子だけが嫌がって困ったもんだと思う方もいらっしゃいますが、実はほとんどの子どもがこの時期嫌がるわけです。「10人いたら9.5人嫌がってますよ」とか説明しますが、それで嫌がるのは解決しませんね。「嫌がるのは当たり前ですから、頑張って押さえて磨いて下さい」というのもプロのアドバイスとしてはちょっと寂しいですね。
かつて、同じく教室を担当していた歯科衛生士、歯科医師達と適切で現実的な指導はないものかと話し合ったり、保育園保護者に歯磨きに関するアンケートをとったことがありました。アンケートの結果は、歯磨きを嫌がることに対する親の対応は本当に千差万別で、何とか歯磨きできるように、皆いろいろ工夫しているということでした。
できれば、押さえつけて磨くのは親子ともに苦痛ですから、避けられるものなら避けたいですね。

最近、当院での乳幼児に対する指導は以下のようです。
*1歳過ぎから2歳半ばまで位は仕上げ磨きを嫌がること、その理由と、成長発育過程ではむしろ当たり前であることを説明します。
*歯磨きを少しでも楽にできるように、工夫例を紹介して、家で試してもらうようにします。特効薬はありませんが、各親子にあった方法が見つかるかも知れません。
*年齢、歯の状態に応じて、むし歯になりやすい場所を重点的に仕上げするよう、短時間で(例えば10~20秒くらいで)効率よく終われるテクニックを指導します。時間が短ければ親子ともに楽ですから。嫌がる理由のもうひとつは、口が敏感な場所で、特に乳幼児の歯磨きポイントである上の前歯付近はその傾向が強いということもあります。

さて、仕上げ磨きに関して、子どもが嫌がらないような工夫で、「こうしたらうまくいったよ~」とか、「これやってもうちでは効果なしでした~」とかありましたら教えてくださいね。

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