熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

グレは偉かった

2009年05月18日 | ファッション
ガラガラの電車の中で70がらみのオバサン3人。
(最近オバアサンと呼びたい年齢が上ってます)
全員マスクしているにも拘らず、そのオシャベリのやかましいこと。
文字通り姦しい。
マスクして、そこまでしゃべらんでも。。。
これが、マスクしてなくて感染した人だったら…ぞ~~~っ

さてさて。

神戸ファッション美術館へ行きました。
久しぶり。
たまには本業の肥やしになることもしませんと。
「マダム・グレの世界展」です。


ギャラリートークの時間なので、学芸員の方の説明付き。
お客は年配の男性(異業種の方?)と私の貸切状態でした。
入り口に服のパターンも展示してあったのですが、
興味の度合いに個人差激しく、説明のレベルに苦慮なさる学芸員さま。
それでも1時間以上も丁寧に解説して下さったので「さま」付けです。

解説を聞きつつ、自分の中でモードの歴史をおさらい。
勉強になるし貴重なヴィンテージ衣装が拝見でき、なかなか有意義な時間でした。
(それに、入場料400円、パンフ300円。財布にやさしいこと!)

ちなみに庭園美術館で開催された「ポワレとフォルチュニィ展」もこの美術館と共同企画です。
フォルチュニィの服も展示してありましたが、いつ見ても魅了されます。
イッセイプリーツとはイッセンを画します。
でも実際着たら、すぐダメになりそうなシルクのデリケートさ。

グレといえば、昔、阪急デパート看板プレタの印象があり、
派手リッチな年配コンサバ服デザイナーという偏見を持っていました。
実は全然違って、時代を超えたモードの礎を作ったパイオニアだったのです。

ヴィオネ、バレンシアガ、グレ。
彼曰く、この3人が歴史的3大デザイナーだそう。
シャネルやディオールは入りません。
服を作るテクニカルな部分での独創性がないからでしょうか。
バレンシアガの偉大さがイマイチわかりません。
バレンシアガは、ライセンスの仕事で関ったことがあるのですけどね。

グレの服は、セレブ中のセレブしか着ることのない最高級のオートクチュール。
彼女お得意のプリーツやドレープは全部手作業、手縫いで恐ろしく手の込んだもの。
今の値段にして、1着1千万円クラスだそう。たかぁ~!

4~50年前のドレスです。
流行を越えた不変的な美しさです。
当時、どれだけ斬新で優美なオーラを放ったことでしょうか。




思い出したのは人気急上昇のタダシ(TADASHI SHOJI)というブランド。
タダシさんというデザイナーの経歴も、かなり異色です。

そのブランドに似ている服があるんですよ、グレに。
それが信じられないお手頃価格。(100分の1の値段)
ほ~ら、激安! クリック

お水系とボーダレスの部分もありますが、音楽家にも大人気のようです。

今や絶滅した伝統的な素材や技術はあるものの、量産可能な技術の発展で‘高値の花’が大衆化したわけですね~。

何が本物なのかは、歴史に決めてもらうということで。。。


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2 コメント

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庭園美術館 (M子)
2009-05-28 00:48:26
東京で「ポワレとフォルチュニィ展」行きました。美しいオブジェそのもの、上品で繊細。手仕事の偉大さを感じました。あのプリーツ技術はあの時代秘密だったそうですね。洗濯どうしたのかしら?とよけいな心配までしました.....
ちょっとだけでも触りたかった~。
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やっぱり! (フルフルハウス)
2009-05-28 23:42:21
チェックされてましたか!さすが!
美術館そのものが、レトロで雰囲気いいですね。
行ったことないけど、サイトがまだ残っているので見ました。
見せ方に苦労しますと学芸員さまもおっしゃってました。
神戸ファッション美術館からも貸し出してたので、それはこちらでも見られますよ。
触る人がいるので、厳重に警備してましたわ。
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