平安夢柔話

いらっしゃいませ(^^)
管理人えりかの趣味のページ。歴史・平安文学・旅行記・音楽、日常などについて書いています。

「御堂関白記」の現代語訳が出版されます

2009-05-01 10:49:16 | 読書日記
 月桜の葉つき みかんさんから情報を頂きました。今月12日に、講談社学術文庫から「御堂関白記」の現代語訳が発売されるそうです。

 あの道長さんの日記が現代語訳になってよみがえる、こんな嬉しいことはありません。
私が平安時代に興味を持つきっかけは、22年前に永井路子さんの小説「この世をば」を読んで道長さんが好きになったことからなのですから…。

 「御堂関白記」の原文はもちろん漢文です。私は学生時代、古典はわりと好きだったのですが漢文だけは大嫌いでした。「私は日本人なのに、どうして漢文なんてやらなければいけないのよ!」という考えでしたので、当然、まじめにやりませんでした。今では、どうして古典の時間に漢文を学ぶのかがわかります。「源氏物語」にしても「枕草子」にしても、中国の古典の影響を受けていますし、貴族の男性は漢文で日記を書いていたのですよね。

 とはいうものの、今さら漢文の勉強をする気も根性もないし、それに何より、私は視力に障害があるため、漢字を一字一字読んだり、レ点や返り点を解読したりするのがとても困難なのです。
 それでも、「平安時代史事典」で人物を調べているとき、貴族の日記から短い漢文が引用されているのにぶつかるときもありますが、そんな時は使われている漢字から意味を取ったり、だんなさんに手伝ってもらったりして何とか意味を理解しています。それも短い文章だからできるのであって、「御堂関白記」全文なんてとっても無理です。
 それが現代語訳で、それも手ごろな価格の文庫で出るなんて夢のようです。

 あ、すっかり書き忘れていましたが、訳者は「人物叢書 一条天皇」「奈良朝の政変劇」などの著者、倉本一宏先生です。倉本先生、ありがとうございます…と、お礼を申し上げたい気分です。

藤原道長 御堂関白記 上 全現代語訳 倉本一宏 講談社学術文庫 amazonでのページはこちら

 上巻ということは、これから続きも出るのでしょうね。楽しみです。

 ところで、「御堂関白記 全現代語訳」で検索をかけてネットサーフィンしていたら、こんな本も見つけてしまいました。

紫式部日記 山本淳子編 角川ソフィア文庫 amazonでのページはこちら

 あの源氏物語の時代の著者、山本淳子先生の編集なさった「紫式部日記」だなんて、ものすごく興味を引かれました。そこで、さらに検索をかけて内容と目次を見てみたのですが、わかりやすい訳のようですし、彰子中宮の宮廷生活の様子も詳しく解説されているとのこと、ぜひ読んでみたいと思いました。

 幸い昨日、静岡に出る用事があったので、ついでに、1月末に閉店したデパートから近くに移転した大きな書店によって購入してきました。少し拾い読みしてみたのですが、とても面白そうです。こちらも読むのが楽しみ♪

 そう言えば「御堂関白記」は1500円以下なのでamazonで注文すると送料がかかってしまうのですよね。でも、今月の12日~15日くらいにまた、静岡に行く用事もあると思います。そこで、「紫式部日記」が置いてあるなら当然、「御堂関白記」も入ってくるはず…。そのようなわけで、「御堂関白記」もこちらの書店で購入しようと思っています。

☆コメントを下さる方は掲示板へお願いいたします。
トップページに戻る