平安夢柔話

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冥王星のこと

2006-08-27 11:31:46 | えりかの徒然なるままに
 本日は天文ネタです。

 先日、プラハにて国際天文学会が開かれました。この学会では、現在9個の太陽系の惑星が12個に増える……という案が提出され、その案が通るかもしれないということで、天文に興味のある私はわくわくしていました。
 その中でも、冥王星の外にもう一つ惑星があるという話には特に興味を持っていました。この星、何と1000年かかって太陽の周りを回っているとか…。すごーい!!この星が太陽系の惑星として認められたら、太陽系がさらに広くなるということで、夢がありますものね。

 ところが…、ふたを開けてみると、今度新しく太陽系に入る予定だった3個の星は小さすぎるということで却下。ついでに冥王星も、「小さすぎる」「軌道の一部が海王星の軌道の内に入り込んでいる」等の理由で惑星から矮惑星に格下げ…。太陽系の惑星は増えるどころか、一つ減ってしまいました。
 どうやら、太陽の周りを回っている小さな星は次々と発見されており、「これらを全部惑星にしてしまったらきりがない」ということのようですよね…。

 でも、冥王星が格下げになってしまったことはやはり寂しいです。

 そこで本日は、私と冥王星についてのあれこれをちょっと書いてみることにしました。

 私と冥王星との出会いは多分、小学校3、4年の頃だったと思います。
 私はなぜか、小さいときから星や宇宙に興味がありました。そこで、家にあった子供向けの百科事典のうち、「地球と宇宙」という巻を特に愛読していました。その本を初めて読んだのが小学校3年か4年の時だったと思います。「広い宇宙には、私の知らない世界がたくさん拡がっているのだ~」と、読みながらわくわくしたのを思い出します。

 その本には太陽系についても写真や図を使って解説されており、もちろん冥王星についても触れられていました。
 冥王星は、太陽から最も遠く離れたところにある惑星であること、251年かかって太陽の周りを1周すること、太陽から遠いので一面氷の世界であることなどが書かれていたと思います。
 さらに、「あまりにも遠いのでまだわかっていないことも多い。1988年頃に太陽に最も近づくので、その時になったら色々なことがわかるかもしれない」とも書かれていました。

 こうして天文に親しんでいた私が、冥王星についてさらに新しい情報を得たのが、中学校の理科の授業でのことでした。
 ある日の理科の授業中に、先生が、新聞記事を読んで下さったのです。「冥王星は、海王星よりも太陽に近い惑星となった。というのは、冥王星の軌道の一部が、海王星の軌道の内に入り込んでいるからだ。この状態は、今後20年間続く。」とのことでした。
 その時先生は、「これから20年間は、水金地火木土天冥海と書かないと×にするぞ」とおっしゃっていたのを思い出します。
 私はその日、帰宅すると例の百科事典を引っ張り出し、「太陽系の惑星の軌道」が描かれた図を見てみました。すると冥王星の軌道は、一部が海王星の軌道の内側に確かに入り込んでいました。「冥王星って不思議な星なんだ~」と、とても神秘的な気持ちになりました。

 考えてみると冥王星は、SFアニメにもよく登場していましたし、結構重要な星だったのかもしれませんね。

 その後長い間、私は冥王星のことを忘れていました。そして今から4年前、ちょっと気持ちが動いて天文の本を図書館から借りたことがあるのですが、そこには冥王星についての思いがけない記述があり、びっくりしました。

 私はそれまで、冥王星は地球の半分くらいの大きさだと思っていました。ところが、実際は冥王星の直径は月の3文の2、月の直径は地球の約4分の1なので、地球の約6分の1くらいの直径しかない、小さな惑星だということが書かれていたのです。さらに冥王星には、「カロン」という衛星があることも書かれていました。こういったことは、昔読んだ子供向きの百科事典には書かれていなかったので、最近になってわかってきたことなのでしょう。

 このように、観測や研究によって、今までわからなかった色々なことがわかっていくというのは素晴らしいことですよね。なので、冥王星の外にもう一つ惑星があるかもしれないという話はとてもわくわくしていたのですが…。

 でも、たとえ惑星から格下げになったといっても、冥王星は消えてしまったわけではないのですよね。それに、冥王星の外に1000年かかって太陽の周りを1周する小さな星があるということも事実の可能性が強いようですし…。太陽系の中には、私たちがまだ知らない色々な事実がたくさん隠されているのかもしれません。
 「今後も、たとえ小さくても新しい星が発見されたら、どんどん学会で発表していただきたいな…と思います。

 冥王星についても、まだまだ謎が多いとか…。
 海王星に「トリトン」という衛星があるのですが、このトリトンという星、冥王星と構成物質がよく似ているのだそうです。もしかするとこの二つの星は、遠い昔に何らかの関連があったのかもしれません。あるいは、トリトンも冥王星もよそからやってきた星で、太陽や海王星の引力に引きこまれ、太陽系の一員になったのかもしれません。そんなことを考えると興味が尽きないです。

☆今回の、冥王星の処遇についてのニュースを観て久しぶりに天文熱が再発した私は、ここ数日、天文系のサイトをネットサーフィンしていました。太陽系については↓のサイト様がとても詳しく、わかりやすかったです。写真も多数掲載されています。

ザ・ナインプラネッツ 日本語版