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平安夢柔話

いらっしゃいませ(^^)
管理人えりかの趣味のページ。歴史・平安文学・旅行記・音楽、日常などについて書いています。

注文してしまった~

2007-11-16 22:02:39 | 読書日記
 本日の午後、静岡の大きな書店に1週間前に注文した「虚けの舞 織田信雄と北条氏規(伊藤 潤 著・彩流社)」が入ってきたと連絡がありました。明日は病院診察の日なので、病院が終わったら書店に行って購入してきます。楽しみです。

 それで、なぜこの本を注文したかといいますと…。

 先日ブログで紹介した「姫の戦国」のラストの方に、助五郎という少年が登場します。彼は北条氏政の弟で、駿河と相模の同盟の際、人質として今川家に送られてきたのでした。それで、なかなかお茶目な少年に描かれていてかわいらしかったです。そして、ちょうど同じ時期に人質として今川家にいたのが松平竹千代、つまり後の徳川家康でした。小説では二人の親しい交流が描かれていましたが、実際にこの二人は後々まで大きな関わりを持つことになるのです。

 助五郎は元服後は北条氏規と名乗り、北条家の軍師のような役をすることになるのです。当然、家康との交渉も行っていたと考えられますよね。そして、氏政・氏直が秀吉との徹底抗戦を主張したのに対し、彼は秀吉との和睦を主張したようです。結局、氏規の主張は聞き入れられず、北条家は小田原城に籠城、秀吉に敗北することとなります。

 その時、氏規は家康との縁で命を助けられて高野山に幽閉されるのですが、後に許されて河内狭山城主になったそうです。

 私は「姫の戦国」を読んで氏規に興味を持ち、ネットで検索をかけたところこの本が見つかりました。こんなマイナーな武将を扱った本があったのにはびっくりしましたが、同時に嬉しくなり即注文してしまいました。読むのが楽しみです。

 さらにもう1冊……、以前から読みたかった「紫式部伝 その生涯と源氏物語(角田文衞 著・法蔵館)」を本日、思い切って注文してしまいました。何と9200円の本です。「平安時代史事典」以来の高い買い物かも…。でも、紫式部についてもっともっと知りたいという気持ちには勝てませんでした。
 こちらはネット注文なので2~3日で届くようです。600ページ以上の厚い本なので読むのに時間がかかりそうですが、やっぱり楽しみ。読書の秋を思いっきり楽しみますね。

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地元が舞台の歴史小説

2007-11-07 19:26:51 | 読書日記
 最近、またちょっと太ってしまったかもしれないな…と気になっています。やっぱり薬を一つ減らしてもらったせいかな?それに最近、一人で夕食を食べるのがおっくうで、だんなさんが帰ってきてから一緒に食べる、つまり止められている10時半の夕食を食べることもしばしばです。まずいですね。体の調子は悪くないのですけれど…。でも、この前の血液検査で脂肪とコレステロールが正常値ぎりぎりだったり、白血球がやや多かったりと気になることも多いので、来週の診察の時に先生に色々聞いてみようかなとも思っています。

 それでも、上で書いたように体の調子は悪くなく、動き回っても前ほど疲れなくなりましたし、何よりも本を読む意欲がわいてきたのが嬉しいです。次は田辺聖子さんの「新源氏物語」と「霧深き宇治の巻」を通して読みたいなとか、久しぶりに如水さんにお会いしたいとか、色々考えてわくわくしています。こんな風に思えるようになったことも元気になった証拠なのかな。

 それで今読んでいる本、「姫の戦国(永井路子著)」、あと4分の1くらいです。実は以前一度図書館から借りて読んだことがあったのですが、今回また急に読みたくなり、「日本の古本屋」を通して購入しました。一度読んだはずなのにほとんど覚えていなくて、今回初めて読む本のように楽しんでいます。

 さて、この本は、京都の公家の娘で、20歳くらいの時に駿河の戦国大名、今川氏親に嫁いできた女性、つまり今川義元の母、寿桂尼を主人公にした歴史小説です。現在放映中の大河ドラマ「風林火山」にも登場する寿桂尼ですが、この本でも、権力を持った、しっかり者の女性に描かれていて頼もしいです。

 しかもこの小説、私の地元が主な舞台になっているところが嬉しかったりします。江尻の港(清水港)とか、富士、焼津、、浜名湖……、「みな私の知っている世界だわ~」とわくわくです。

 そして、寿桂尼が住んでいた今川館、実は今の駿府城のすぐ近くなのだそうです。私は、平成7年1月から約2年半の間、駿府城の外堀のそばに住んでいましたので、ひょっとしたら寿桂尼と同じ地面を踏みしめたことがあったかもしれません。それで、読んでいると寿桂尼に親しみを感じます。いつか今川家ゆかりの史跡巡りをしてみたいです。読み終えたら、「図書室3」でレビューを書けるといいなと思ってもいます。

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『なんて素敵にジャパネスク』 読了

2007-03-13 09:15:30 | 読書日記
 先週水曜日に、再読していた「なんて素敵にジャパネスク」全十冊を読み終わりました。風邪をひいてしまったために一時中断してしまったので、結局4週間かかってしまったのですが(ちなみに4年前に初めて読んだときは20日間で全十冊を読了しました)、それでも私にしては速い方です。それだけ夢中になってしまったということでしょうね。

 読み終わった感想を一言で言うと、とにかく「面白かった」です。最後の最後まではらはらどきどき、そして、泣かせてくれました~。それで、せっかくなので読みながら思ったことや考えたことを少し書かせていただきますね。

 2月13日の日記でも書きましたが、初めて読んだとき、私、読む順番を間違えてしまったのですよね。それで今回は正しい順番(『2巻』→『ジャパネスク・アンコール!』→『続ジャパネスク・アンコール!』→『3巻』)というように読んでみました。すると、4年前とは全く違ったおもしろさを味わうことができました。特に、守弥に心ひかれる瑠璃姫にすっかり感情移入してしまいました。

 吉野で記憶をなくして迷い込んできた峯男と、高彬の従者の守弥が同一人物かもしれないとわかったときの瑠璃姫の驚き、そして、白梅院で再会したときのどきどき感…。それら一つ一つが心に迫ってくるように思えて、私もどきどきしてしまいました。どうしても忘れられない吉野君とそっくりの声で、「もうお帰りなさい」と言われ、それで心が救われた瑠璃姫ですから、守弥にどきどきする気持ちわかるなあ。
 
 4年前に3巻や4巻の守弥に関する場面を読んだときは、『続ジャパネスク・アンコール!』をまだ読んでいなかったので、いまいちぴんと来ませんでした。今回は正しい順番で読んだので、この場面を堪能できました。これから『なんて素敵にジャパネスク』を読まれる方、くれぐれも読む順番を間違えないで下さいね。

 煌姫に関しても、4年前とは全く違うイメージを持ちました。4年前はいきなり、新三条邸に居候することになった煌姫と巡り会わされたので、彼女が何者なのかいまいちわからなくてとまどってしまい、どうもぴんと来なかったのですよね。煌姫が守弥と組んで、瑠璃姫と高彬の仲を引き裂こうとした…ということを瑠璃姫に打ち明けたときも、「これって煌姫の作り話では?」という、とんちんかんなことを思ってしまったのでした。

 でも今回は、煌姫と守弥の陰謀の場面を『ジャパネスク・アンコール!』ですでに読んでいますから、「そうそう、そうだったのよね~」という感じでうなずきながら読んでいました。そして、「私はまだ、高彬さまと契ることをあきらめていませんのよ。」と言いたげな煌姫のリアリストぶりがひしひしと伝わってきました。

 それにしても登場人物が個性的ですよね~。そこが、この小説の魅力なのでしょう。まず、主人公の瑠璃姫が風変わりですし…。でも明るくてまっすぐで、曲がったことが大嫌いなところはやっぱり大好きです。あんな風にまっすぐに生きられたら本当に良いでしょうね。瑠璃姫の腹心の侍女の小萩の忠誠ぶりには感動しますし、煌姫はリアリストだけど本当はすごく優しい性格の女性だということもしっかりと書かれていてすっかり感情移入してしまいました。

 あ、そうそう、4年前にはほとんど注目しなかったのですが、今回再読してみて印象に残ったのは由良姫です。あのまじめな高彬の妹かと思うくらい、情熱的な姫ですね~。入内を嫌がって家出したり、突然髪を切ってしまったり…。由良姫が傷心したままで物語は終わってしまいましたけれど、瑠璃姫の弟の融と結ばれると良いなと、個人的に思ったりしました。

 それと、「源氏物語」を連想する登場人物も何人かいました。落ちぶれた宮家の姫、煌姫は、末摘花を連想してしまいます。でも、性格や行動は末摘花とは全く違いますが…。
 また、後見のない桐壷女御は、光源氏の母、桐壷更衣を連想してしまいます。そういえば桐壷という殿舎は、帝が還御している清涼殿から一番離れているとか…。なので、あまり実家の権勢が強くない后妃が入る殿舎だったのかもしれません。そのあたり、調べてないのではっきりわからないのですが…。機会があったら調べてみますね。

 …というように、今まで女性の登場人物のことばかり書いていたのですが、男性の登場人物も負けず劣らず魅力的です。

 危うく殺されそうになった瑠璃姫の前に、馬に乗って白馬の王子様さながらにグッドタイミングで現れた鷹男、頭が良く、策略を巡らそうとするけれどなぜか抜けている守弥、何事にも動じず、愛する人のためなら命を賭けてくれそうな帥の宮、みんな素敵ですけれど、やっぱり高彬が一番好きです。というか、今回再読してみて、ほれ直しました。

  吉野君を逃がそうとして馬に乗って飛び出したものの落馬をしてしまった瑠璃姫に向かって、「もう気はすんだかい?」と言ってみたり、吉野君のことを忘れられない瑠璃姫を責めるのではなく、優しく包み込むところなどは本当に「いい男だなあ」と思いました。「僕で我慢しなよ。」にはしびれます。

 そして物語の最後の方での見事な活躍…。このことに関しては、山内直実さんのコミック版がまだ別冊「花とゆめ」にて連載中なので、原作小説を読んでいない方のために詳しいことは書きませんが、本当に瑠璃姫のことが好きなのだなと思いました。瑠璃姫が都にいてはまた、いろいろなことに首をつっこんでややこしいことに巻き込まれてしまうので、さりげなく鳥羽の鴛鴦殿に逃がしてしまうあたりにも、瑠璃姫に対する愛情を感じます。瑠璃姫が、「私はやっぱり高彬が好き!」と実感するところも感動的でした。

 さて、『なんて素敵にジャパネスク』は、帥の宮事件が決着するところで終わっています。でも、吉野君がどうなったのかとか、融の恋野行方とか、まだかたがついていないことも結構あるのですよね。それで、続きを読んでみたいなあという気持ちはあります。しかし、今回再読してみて、「やっぱりこの小説はここで完結しているのでは?」という印象を受けました。そして、あとは自由に想像すればいいかなと…。上でもちょっと書いたように、融と由良姫が結ばれるとか、高彬と瑠璃の娘が鷹男と承香殿女御との間に生まれた皇子に入内するとか…。そんなことを考えると楽しくなってきます。

 とにかく、少女小説だからといって馬鹿にできないくらい、恋愛あり、ミステリーあり、陰謀ありの変化に富んだ、はらはらどきどきの物語でした。楽しませて下さった、作者の氷室冴子さんに感謝です。

 ところで、こういった面白い小説を読んだあとに読む本って、何を読もうかすごく迷うのですが…、幸い、「なんて素敵にジャパネスク」のあとに読み始めた本もなかなか面白くて、読書に夢中になっています。鎌倉時代の休廷を舞台にした杉本苑子さん著の『新とはずがたり』という小説なのですが、こちらは読み終わりましたら「図書室3」の方で紹介したいと思っています。

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「なんて素敵にジャパネスク」 再読

2007-02-13 15:23:14 | 読書日記
 ↑のタイトルが、このところ更新をさぼっている理由です(汗)。

 「なんて素敵にジャパネスク」 (氷室冴子著 集英社・コバルト文庫)を先週の水曜日から再読し始めたところ、これが面白いの何のって…。 現在、4冊目の「続ジャパネスク・アンコール!」の3分の1くらいまでを読んだのですが、やめられそうもありません。多分、終わりまで読んでしまうと思います。

 ところで、この小説のことをご存じない方もいらっしゃると思いますので、内容をほんのちょっと紹介しますね。

 「なんて素敵にジャパネスク」は、早く言えば瑠璃姫という平安時代の姫を主人公にした少女小説です。平安時代の姫君たちは家の奥に引っ込んで琴を弾いたり、書道をしたりしておしとやかに過ごしているのが普通なのに、瑠璃姫はその正反対でした。乱暴で口が悪く、おてんばで外歩きが好きで…。でも明るくて正義感が強くて、何となく憎めないのですが…。とにかく風変わりな姫なのです。

 その上、瑠璃姫は、幼い頃吉野の里で一緒に遊んだ初恋の人、「吉野君」のことが忘れられず、「私は一生結婚しない!」と言い出す始末。「このままでは本当に行き遅れてしまう」と心配した瑠璃姫の父、大納言は、ある夜、権少将と瑠璃姫を無理やり結婚させようとします。そこを救ってくれたのが、おさななじみの高彬でした。

 そこで、「高彬もなかなか素敵じゃないの。」と思った瑠璃姫は、彼との結婚を決意…。するのですが、なぜか初夜のたびに何かが起こり、二人の結婚はなかなか成立しません。事が起こるとその真相を確かめずにいられない瑠璃姫は、色々とかぎ回るうちに恐るべき陰謀事件に巻き込まれてしまいます。そしてその事件が解決したあとも、また新しい陰謀事件が…。その結果瑠璃姫は瀕死の重傷を負ってしまい、その上あらぬ噂を立てられ、高彬との婚約も白紙に戻りかけます。

 そんな紆余曲折を経て、ついに二人はゴールイン!!しかし、それでめでたしめでたしとは行かないのが世の常。第一、瑠璃姫がおとなしく引っ込んでいるはずがありません。そして、またまた事件が…。恋愛あり、冒険あり、ミステリーあり、とにかく読み始めたらやめられない平安ラブコメディーです。

 ところで、この「なんて素敵にジャパネスク」が初めて出版されたのはもう20年以上前のことですが、平安好きを自称していながら、私はこの小説のことを5年前まで全く知りませんでした。初めて知ったのは、インターネットの平安サイトでです。そして、4年ちょっと前から平安サイトの掲示板への出入りを始め、この小説のことを色々聞いたりするうち、「読んでみたい」と強く思ったのでした。

 しかし、静岡で一番大きい書店にもこの本を置いてありませんでした。そこで仕方なく、書店に頼んで取り寄せてもらうことにしました。30代後半で少女小説を取り寄せるというのはかなり気恥ずかしかったのですが、「店員に変な顔をされたら娘に頼まれたとでも言えばいいか…」と思い、勢いで頼んでしまいました。幸いそれほど変な顔はされなかったです。ほっとしました~。
 そして、音声ソフトを使って読んでいる関係上、読書のスピードが超遅い私が、何と20日間で全10冊(なんて素敵にジャパネスクは、正編8冊と番外編2冊、)を読んでしまいました。

 今回は再読のため、大まかなストーリーは覚えているのですが、それでも楽しく読めています。何しろ4年ぶりですから、細かいところは忘れていますしね。瑠璃姫と高彬の一度目の初夜が流れたのは、高彬のおばあさんが亡くなったためだったこと、そのおばあさんが、高彬と兵部卿宮の二の姫との結婚を望んでいたことは忘れていました。唯恵の出自もうろ覚えでしたし…。

 ところどころに、平安時代の生活風習もしっかり盛り込まれているところも嬉しいですね。「少将」「侍従」「大納言」といった官職や、「二条堀川」「宇治」のような京都の地名、それと、「宮」「女房」「承香殿」といった言葉にもいちいち反応してわくわくしてしまう私は、やっぱり平安好きなのだなと実感してもいます。

 それに、初めて読んだときは変化に富んだストーリーを追うことで精一杯でしたが、今回はその時その時の登場人物の心理状態とか、「ああ、あそこはこの場面の伏線になっていたのか」などと考える余裕もあります。

 それと、4年前は私、読む順番を間違えてしまったのですよね…。2巻のあとに3巻を読んでしまったのでした…。「少し話が飛んでいる」とは思ったものの、意味はわかるのでそのまま読んでいました。
 ちょうどその頃、当時出入りしていたある掲示板に、「ジャパネスクの2巻を読み終え、3巻を読み始めました。」と書き込みしたところ、「2巻のあとはジャパネスク・アンコール!ですよ。」と管理人さんに教えていただき、びっくりしてまだ手許になかった番外編「ジャパネスク・アンコール!」「続ジャパネスク・アンコール!」を取り寄せたのでした。そして、6巻の途中で正編を一時中断し、番外編2冊をあわてて読んだ…という経緯があります。
 なので、番外編を読んでからの3巻や4巻がどんな感じなのか、今回は楽しみだったりします。もうすぐ3巻だ~。頑張らなくては。

 …というわけですので、しばらくは読書に夢中になっていると思います。こちらの更新はそのようなわけで更にゆっくりになってしまうかもしれません。どうか気長におつき合い下さいね。

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「平安時代史事典」が届きました♪

2006-11-15 10:08:43 | 読書日記
 待ちに待った「平安時代史事典 CD-ROM版」が昨日ようやく手元に届きました。嬉しいです~。

 そこで早速使ってみました。
 使った感想ですが……、結論から言うと、今の段階では、私一人で使うのはかなり難しいです…。というのは、マウスを使わないとCD-ROMの操作ができないので、画面を見ることで目にものすごく負担がかかる私にとってはかなり大変なのですよね…。

 それと、これはある程度予想していたことなのですが、検索した内容をそのまま音声ソフトで読ませることは無理でした。ただ、画面の印刷はできるようです。それから、これが大変ありがたいことなのですが、内容をテキストファイル化してダウンロードができました。テキストファイルなら確実に音声ソフトが使えますし、文字も一字一字確認ができるので助かります。

 そこで早速、今後ブログ記事で取り上げたい人物や、その周辺人物を30人ほど検索し、フロッピーディスクにダウンロードしてそれを音声で読ませてみました。その結果思ったことは、とにかくすごいの一言です。今まで私の知らなかったことがたくさん書いてあり、「これは記事を書く上で参考にできる」と思いわくわくしました。

 例えば、「宇田天皇」の項には、彼がやったこととして、「皇太后高子を廃し、その所生の陽成上皇の復辟と貞保親王の登位を封じた。」ということが書いてあったのです。藤原高子が皇太后の称号を奪われた理由は、東光寺の僧善祐と密通したから…だと私は思っていたのですが、その裏には陽成上皇の復位やその弟の立太子を阻止する目的があったとは知りませんでした。そして、高子の皇太后廃位に宇田天皇が大きく関わっていたとは…これも驚きです。

 ちなみに「藤原高子」の項を見てみたところ、高子が皇太后の称号を奪われたのは、善祐との密通の噂が経ってから7年後だったそうです。これでは密通が廃位の原因とは考えられませんよね。宇田天皇が、高子ー陽成上皇ラインにどんなに警戒していたかがわかるというものです。

 余談ながら、「藤原高子」という名前を持つ女性がもう1人見つかったのも面白かったです。上で挙げた藤原高子は「ふじわらのたかいこ」と読むのですが、もう1人の藤原高子は素直に「ふじわらのたかこ」と読むのだそうです。そして「ふじわらのたかこ」の方は三条天皇中宮の藤原妍子(道長の次女)の乳母だった人だそうです。こんな人がいたなんて今まで全く知りませんでした。

 このように「平安時代史事典」は知識の宝庫です。なので、人物だけでなく、文学や有職故実や建築の分野も検索して、知識を増やして行けたら良いなと思っています。マウスでのクリックも、どこをクリックしたらよいかがわかればもしかすると一人で使えるようになるかもしれません。でも、今はまだ慣れていないので、しばらくはだんなさんに手伝ってもらいながら、データをダウンロードしていきたいと思っています。


注文してしまいました~

2006-09-09 20:53:15 | 読書日記
 「絶版本を投票によって復刊しよう」という、「復刊ドットコム(この記事の一番下にリンクを貼っておきます)」というサイトがあるのですが、このサイトに3年くらい前から、「平安時代史事典(角田文衞監修)」という事典がエントリーされていました。

 この事典は、

平安建都1200年を記念として刊行した平安時代の総合大事典。
あらゆる分野を網羅し、平安時代400年間の歴史を約21,000項目と多数の図版資料で解明する。

という事典だそうで、私も「ぜひ読んでみたい!」と思い、復刊を願って一昨年の3月に投票をさせていただきました。

 このたびこの「平安時代史事典」がCDロムで復刊することとなりました。こんなに早く復刊するとは思っていませんでしたので、嬉しさより驚いたというのが正直な感想です。もちろん「欲しい!」とは思いましたが、私には越えなければならないハードルがいくつかありました。

 まず一つ目はお値段です。何と80000円!見ただけで「手が出ない」と思いました。でもそれは、だんなさんが「貯金を切り崩してもいいよ」と言ってくれたのですぐ解決しました。

 2つ目……、私にとってはこの方が問題でした。

 「管理人ご挨拶」でも書いていますが、私は視力の障害があり、音声ソフトを使ってパソコンやインターネットを利用しています。なので、このCDロムが音声対応になっているか、画面を印刷できるようになっていないと(画面をプリンターで印刷した物をマイリードというソフトで音声に変えて読むことができるのです)使用することができないのです。そうなった場合は、だんなさんに画面の文字を読んでもらうしかないのですが、大きな負担をかけることになってしまいます。

 そのことで私が迷っていると、だんなさんの言うことには、彼が使用している医学大事典、データは平安時代史事典とほぼ同じくらいで画面の印刷ができ、値段は18000円なのだそうです。なので、80000円の平安時代史事典は、まず画面の印刷ができるのではないか…と。
 それに、「買えるときにどんどん買ってしまわないと、こういったものはすぐになくなってしまうよ。」とも言っていました。
 
 と言うわけで、さんざん迷ったあげく、本日の夕方に注文をしました。画面の印刷ができるかどうかはっきりわからないので、早く言えば大きな賭に出たようなものです。
 でも、このCDロムが、私1人の力で使うことができるものであれば、80000円は安い買い物かもしれません。「平安時代史事典」は、平安時代の人物、文学、建築と、あらゆる分野が網羅された事典なのだそうです。この事典があれば、平安時代の細かいことをもっともっと知ることができますし、こちらの記事を書く時も大いに役立てることができるのではないかと思います。
 とにかく、平安時代についてはもっともっと深く勉強したいです。そのためには、まずこのCDロムを購入することが先決ですものね。

 そう言えば本日の明け方、なので注文をする前ですが…、私はこのCDロムを使って藤原行成さんのことを調べている夢を見ました。夢の中では、印刷はもちろんできましたし、それどころか画面の文字を直接、音声で読ませることができていました。どうかこの夢が正夢になりますように…。
 
     
復刊ドットコム
平安時代史事典

「源氏物語と京都」「海渡る風と光」を購入してきました♪

2005-11-07 22:59:25 | 読書日記
 今日は立冬だそうですね。暦の上では冬……。
 でも、今日の静岡は春のように暖かかったです。いったいどうなっているのでしょう、この気候…。

 さて、今年の風邪はしつこくて、私は咳がなかなか止まりません。一応、病院でもらった薬を飲んでいるのですが、きいているのか……。とにかく胸のあたりがまだ苦しいです。そんな中、一昨日は使い勝手の悪かった私たちの部屋をだんなさんと一緒に模様替えをしたり掃除をしたりしました。なので少し疲れているのかもしれません。

 でも、今日はどうしても出かけたい用事があったので電車で静岡に行って来ました。10日ほど前に注文した「2冊の本が入ってきました」という電話があったので、静岡の書店に買いに行ったのです。何しろ私の住んでいる町は、書店が次々につぶれてしまったので、本は静岡に買いに行くかネット注文をするしかなくなってしまったのですよね。

 それで、今日買ってきた2冊の本ですが……。

☆「源氏物語と京都 六條院へ出かけよう(監修・五島邦治 編集・風俗博物館)」
 源氏物語や六條院について、平安時代の衣食住について、それに平安京のことなどがカラー写真と開設で説明されている、素晴らしい本です。少し読んでみたのですが、解説がとてもわかりやすくて興味深いです。それに写真もきれいで、見ているだけでも楽しめそうです。

☆「海渡る風と光 生きていた平家盛(橋本和子)」
 平家の謎の人物、平家盛に迫った小説です。こちらもとても面白そうです。
 家盛は1149年に突然亡くなっているのですが、その死の真相は謎に包まれているようです。この本はそのあたりに大胆に迫っているようです。そして、私の大好きな能登殿も登場するようなので、読むのが楽しみです。

 そして、先日紹介した「土佐房昌俊」収録の永井路子さんの短編集「寂光院残照」、記事をUPしたあと、「日本の古本屋」↓

http://www.kosho.or.jp/

という古書店協会のサイトであまり期待せずに検索をかけたところ、見つかったのです!!そこで早速注文しました。こちらも届くのが楽しみです。

 そのようなわけで、私も読書の秋を満喫できそうです。