漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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めまいの病証は肝・曇天時悪化は半夏白朮天麻湯

2015-11-09 | 漢方的話題
昨日は日曜当番で薬局を営業していたのですが、久しぶりに一日中雨模様おまけに妙に生暖かいせいか、吐き気やめまいを訴える人が多かったです。

めまいの代表的な漢方処方は半夏白朮天麻湯で、曇天時に発症するめまいによく使います。

さて、めまいは肝系の病証。
半夏白朮天麻湯は化痰熄風する処方ですが、肝とどうつながるのでしょうか。

半夏白朮天麻湯タイプの人の体質的原因は、
もともと脾虚(胃腸が弱い、新陳代謝がよくない)のために、痰湿がたまりやすいのとふだんから肝陰の滋養不足をおこしているということです。

ちょっとした無理が重なるうちに(特に胃腸虚弱は本人が気付いていない場合が多い)不足状態に陥り、そして、ストレス、怒り、いやな天候、生理出血による血液消耗などが引き金となってめまいが発生します。

「肝陰不足から肝陽上亢し肝風とともに痰湿が上擾するので、めまいや頭痛とともに吐き気や胸苦しさを伴う」と本に書かれています。
ん~、漢方単語が並んでわかりにくいけど
やかんの水がたりないと少し熱せられ過ぎただけでピューと沸騰してしまう。これにつられて不要なたまりものが動いて体調が悪くなる、ってやっぱりわかりにくいですかね。



ふだんから、脾気虚(胃腸虚弱)対策を心がけましょう。
過食を避け自分の消化ペースに応じた食事量を摂るようにし、塩分は控えめにします。タバコやお酒も控え、疲労をため込まないよう早めの睡眠を。ストレスなどで悩みすぎても脾虚が助長されるので、気分転換してください。


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