漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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放射線被曝を正しく理解したいけど

2012-03-15 | 子宝・妊娠体質つくり
先日、医学セミナーで『放射線被曝を正しく理解しよう』(三橋紀夫東京女子医科大学病院放射線腫瘍科主任教授)というテーマを聴講した。
わが薬局には、妊婦やこれから妊娠しようとする女性が多いので、ぜひ知りたい分野です。

が、「正しく理解しよう」という気持ちはあるものの、講演データの単位表示が、
こちらは「ミリシーベルト/年」かと思えば一方は「マイクロシーベルト/時」で、
聞いても頭の中で瞬時に比較できない。
また食品や土壌ではベクレルが登場してきて、このあたりからもう
ほとほと頭が悪くてすいませんという気分だ

「だから東京あたりの数字なら問題はないんです。」と言われても結局納得がいかないまま。
しかも講演中のデータグラフの隅に「TEPCO」の文字が見えたりするので、
また不安感がちらほらする。

以前に、佐倉市の除染基準の記事を読んだとき、
その場で時間をかけて自ら換算したときは納得したけど、
今ではそれもどうだったかまた不安になってしまっている。

この講演の参加者が医師、薬剤師だからって基礎的説明が省かれたのかもしれないけど、
放射線障害ってそれほど日常的ではないので、できれば手取り足取り教えていただいて
数字を実感として理解できるようになりたかったデス。

ま、とりあえず、福島原発そばの高い放射線量で引き起こされる問題とは別にして、
自分が暮らす地を冷静に判断しなければならないというのはわかったような気がする。


さて、そこでじっくり計算してみよう。
地球に暮らしていると自然から受ける放射線というのもあり、

自然放射とは(電気事業連合会)より

これがわが関東平野よりも中部や四国あたりのほうが高く(この表示単位はミリシーベルト/年だ)
西日本に逃げても今の東京レベルなら意味がなかったりするという話もあったが、
やっぱり福島原発からの距離の違いによる安心感は大きいんじゃないだろうか。

ちなみに
高い岐阜県では1.19mSv/年なので、これを/時に換算してみると
1190μSv÷365(日)÷24(時間)=0.136μSv/時
少ない神奈川県では0.81mSv/年なので
810μSv÷365(日)÷24(時間)=0.092μSv/時
ということになる。

ん?、このところ日々目にしている線量とあまり変わらないんじゃないの?
それともだまされてる??

この日は市長や除染問題に携わる市の職員も多く参加していて、
その一つの質問に
「どうやって説明したら市民に納得していただけるでしょうか」
という切実なものがあった。
これに対して、三橋氏の言葉も切ないものだった。
「今の、放射線何が何でも危ないという大きな風潮に抵抗できる説明方法は私にもわかりません」というような内容だった。
それでもこういう講演を続けていく三橋教授、大変なことだなあ・・・


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