漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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母の三回忌とマイケルジャクソン

2011-06-30 | その他
先日母の三回忌の法事を行った。
母に死なれたときはこんなに悲しいことがあるのかと驚き、
ずっとこんな状態でいるのかしらん、とずるずる落ち込んでいたけど、
不思議なもので2年がたち、すっきり明るくこの日を迎えられた。
49日、1周忌、三回忌・・・法事とは大したものだと思う。



あの時、母の誕生日の次の日に、マイケルジャクソンが逝き、
へ~と思っていたらその数日後に突然母が逝った。
「母さんマイケルと一緒に逝くわけ~」と、泣きながら思った。
しかし、母はマイケルジャクソンのことを知るわけもなく私がこじつけているだけだ。

その後映画「THI IS IT」に大感激したのもあって、
ますます母とマイケルジャクソンは私の頭の中で結合している。


母は認知症を患った。
反抗期が長かったわがまま娘の私にとってそんな母を受け入れるのに時間がかかった。
平気で納得のいかないことを言うようになった母に対して、
昔の反抗心が、いい年になっているにもかかわらずメラメラと蘇った。

面倒を看きれずグループホームに入ってもらったが、
他人の手を借りながら介護するのは、冷静になることができて良かったと思う。
ほかの人から見れば、ホームに入れることは介護放棄だと思われるかもしれないが、
1対1で四六時中睨み合っていると、偏屈な感情にとらわれてしまって
そのことを毎日激しく落ち込みながらも、実際ではちっともうまくいかない。

最後の1年くらいは、母の命のろうそくが短くなってきているのを感じながらも
すなおに母とのかかわりを立て直すことができ、自分もやっと大人になれたかと思われた。
親が死なないと一人前になれないなんて、まさに、親孝行したいときに親はなし、だ。


證誠寺(しょうじょうじ)の庭の奥にたたずむやけになまめかしい狸。
つぶらな瞳に吸い寄せられる。きょとんとした顔で私を見る母を思い出した。