光

人類の祖先が最初に目にした光は、太陽の光だ。
次に目にしたのは、火の光。
そして随分経って手に入れた光が、フィラメントの光だった。
これらの光に共通するのは、熱を伴っていること、
そして長時間光源を見ることは、余りしないこと。
物が見えるということは、その物に光が当って反射した光を目が捉えていることで、
間接光なのだ。

光源を直接見続けるようになったのは、テレビが世に出てからだろうか。
私が子どものころは、テレビから２ｍ離れなさい、と言われたものだ。
いまは小さな子どもまでも携帯のディスプレイを覗き込んでいる。

世の中こぞってＬＥＤをもてはやしている。
車に随分使われるようになっているが、ヘッドライトはもちろん
ブレーキランプも、目に突き刺さるような眩しさを感じて、不快だ。
ＬＥＤのペンライトを持っているが、それで台本を読もうとしても、
読みづらい。
”省エネ”という１点だけで大流行だが、
熱を持たない光が人体にどんな影響をもたらすのだろうか、
すぐに結果が出てくるわけではないだろうが、
どうも私は懐疑的になってしまう。

幸せなひととき、つらいひととき

抜けるような青空、まぶしいほどの日差しを浴びながら人形を操る。
無風、程よく汗をかく。
ああ、私はなんて幸せなんだろう、と思う。

たそがれていく空に映し出された冬木立、
枝の一本一本がくっきりと見え、美しい。
今日は本当に気持ちの良い一日だった。

それにしても、と思う。
不景気なのだ。
住宅展示場にほとんど人がいない。
連休３日目ということを差し引いても、余りにも閑散としている。
しかも展示場内、ところどころ土地が空いている。
人形を遣い終わった後に、各家の担当者の頭を獅子で噛んで回ったが、
皆さんに喜ばれたこと、喜ばれたこと。
私にはちょっとつらかった。

うちに帰って気付いたのだが、私、にんにく臭かった。
昼に食べたラーメンが原因だったようだが、
私に声を掛けられた人もつらかっただろう・・・・

にぎわい座

文章を書かなければならないときは、なかなかブログに向かう事ができない。

横浜にぎわい座に出てきた。
ここは杮落としからの縁、
年に２度は出演させてもらっている。
有難い。

ここは関東で最も新しい寄席にもかかわらず
いつもなかなかのお客さんの入りで、感心してしまう。
企画がきっと良いのだろう。
お客さんの反応も、敏感だ。
企画物だから私たちの前後にはいろんな噺家や色物が出る。
知名度という点では、明らかにそういう人たちのほうがある。
と言うより、私たちに知名度というものは無いに等しい。
だからいつも心地よい緊張感に包まれる。
ものすごく受けていた後に出て、もしくは後に人気の芸人が控えていて
一体お客さんはどう反応するか。

ところがお客さんは別の意味で、心地よくさせてくれる。
人形の動きによく反応してくれるのだ。

本当に有難いと思う。

謹賀新年

新年明けましておめでとうございます。

皆様におかれましては、どんな元旦を迎えられましたでしょうか。

一年の計は元旦にありと申しますが、
私の場合、そもそもそんな計などここ何年もたてたことはなく、
たてても年末になれば忘れてしまっています。
しかもどんな１年だったかと思い出そうとしても、
なかなかすんなり思い出せなかったりします。

でも去年は違っていました。
それだけインパクトのあった年だったのでしょう。
収入は、落ちました。
芸人はほとんどがそうだから、いたしかたのないこと。
だけどもその中でボランティアもできたのだから、有難いことです。
今年の景気は、きっとこのままでしょうから、
何か楽しいことを考えましょう。

まずは２月の公演。

１２月２７日、本読みを離れ、初めて立って稽古をしました。
結構盛り上がりました。
決してその後に忘年会が控えているせいだけではないでしょう。

本年もどうぞよろしくお願いします。