江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

品川心中?

2012-01-19 23:46:49 | 向島百花園公演
なんだかふざけたような芝居の題になってしまった。

落語を題材にした芝居は、古くからいろんなところで演じられている。
私自身も昨年夏、横浜にぎわい座の企画で「牡丹灯籠」を浪曲と共演した。
実は構成段階から関わったのだが、
落語から芝居にする難しさを、たっぷりと味わった。
落語はよく場面が変わる。
聞くほうは頭の中で想像しているから付いて行けるが、
芝居となると、なかなかそういうわけには行かない。
また噺家も、その場で組み立てて言ったりするから、いろいろ変わっていたりする。
極端なものになると、主役がどんどん変わったりする。
つまらないと別の話しになったりするのだ。

この「品川心中」も、それまでの話しそっちのけで終わってしまう。
昔はちゃんと結末まで演じられていたそうだが、きっとつまらなかったのだろう、
いまは全く演じられないようだ。
資料も手に入らなかった。

実は、今回のは再演になる。
3年ほど前向島百花園の企画で、新内の新内幸照さんと共演した。
新内は、故・志ん朝師匠と花柳衛彦さん、新内枝幸太夫さんの3人会で創られたもの、
それを元にといわれたけれども、スターが3人集まっているので、
それぞれが引き立つように創られていて、
キャラクターや筋が通っていなかったりした。
それで落語を元に随分書き直したのだが、
自分としては、終わり方が小さくまとまってしまった感じがして、
評判は良かったのに、何とか直したいと思い続けていた。

その思いが通じたのか、今回ふとしたひらめきで、ある有名な落語のネタを
取り入れることを思いつき、実に上手くまとまった。
そこで「品川心中?」となった。
その落語がなんであるかは、見てのお楽しみである。

春雨や雷太さんは、落語芸術協会の二つ目さんである。
女郎噺は、若いうちは無理といわれているそうだが、
また芝居は初めてという雷太さんだが、
なかなかどうして、真面目に芸熱心なだけに、なかなか面白くなりそうである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする