江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

防犯カメラ

2011-03-03 22:56:42 | 日記
痛ましい事件が起こるたび、防犯の働きをしていないじゃないかと思ってしまう。

私の利用する路線に、痴漢防止用の監視カメラが試験的に設置される事になった。
最近利用する機会も減った上昼間が多いのでなくなったが、
通勤に使っていた頃、何度か痴漢と言っていいような現場を経験した。
断っておくが、決して私がしたのではない。

ある夜眠っている女性に密着するように坐った男が余りに不自然に見えたので
様子を見ていたら
腕を組んで隠した手の人差し指でその女性の脇腹をつつき始めた。
それが痴漢行為になるのか、またそれで満足する男の心理は分からなかったが、
同じ駅で降りたので
「なにをしていたのですか」と声を掛け、肩に手を掛けたら
男は脱兎のごとく逃げてしまった。

乗り継ぎの駅で降りようとしたとき、
扉の脇の僅かな壁にもたれるように男は立ち、
向かい合わせるように女性が立っていた。
それがとても不自然だったので男を見ると、
目が合った瞬間
「見られた!」という表情をした。
余りに密着していて手は見えなかったが、
女性の下腹部を触っている感じだった。
助けたほうがいいのかと思って女性を見ると、
緊張した顔をしている。
ところが、
彼女の横や後ろは誰もいないのである。
合意?
男は手を見えるように出したので、私はそのまま降りたが、
女性はそのまま立っていた。

扉の傍に坐っていると女性が3人入ってきた。
そのうちの一人のハンドバッグの口が開き、財布が見えているの気付いた。
と、同時に近づいてきた男がいる。
見ると獲物を狙っている目つきをしている。
女性に声を掛けようとしたとき
他の2人がハンドバッグに気付いて、注意した。
男はすばやく去っていった。

あの頃の満員電車の混みようは、それはひどく
全く身動きの取れないときもあった。
手が女性を触っているとわかっても、
抜く事ができない。
ただひたすら「私は痴漢ではありません」と念仏のように唱え
次の駅まで身体をこわばらせているだけだった。
ある冬、
私の太股に冷たいものが触った。
カバンだと思いどかそうと触ったら、
なんと、男の手だった。
瞬間私は緊張した。
そして身動きの取れないほどの混みようだったにもかかわらず、
私は身体をくねらせて、その場から逃げた。
声は、
出せなかった。
声の出せない女性の気持ちがよくわかった。
コメント
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