江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

道具

2010-08-23 22:51:09 | 劇評・他
新聞に棋士の先崎学さんが書かれた記事が載っていた。
「ゲームに使われる小道具というものが好きだ。」で始まり
サイコロや花札、マージャンパイの形状や見た目の美しさを称えた上で
「すぐれた道具というは指になじむ形状をしている。そして、必ずシンプルだ。」
と言っている。
同感だ。
古いコマーシャルだが、シンプル イズ ベスト というのがあった。
使い勝手を求めていくと、必ず見た目がよくなりシンプルになるということなのだろうか。
私は何か購入するときは、見た目の良さとなるべくシンプルなものを捜す。
多機能は、嫌なのだ。

ちょっと話はそれるが、何年も前の話、ある工業デザイナーが当時のパソコンを指して
工業デザイン的には未熟だと言っていた。
まだデスクトップ型しかなく、ブラウン管型しかない時の話なのだが、
程なく液晶が出てブラウン管は消えていってしまった。
それで工業デザイン的には問題が解消したのであろうか。

話を戻すと
この記事の最後は、
「良い棋士ほど道具を大切にする」と結んであった。
これも何にでも当てはまること。
芸人にも当てはまる。
いろんな芸人の道具を見るのは楽しいし、何かのヒントにならないかと
よく片付けているところを見ているのだが、
良い芸人ほど道具の片付け方が丁寧で綺麗だ。
しかも片付けた後の、例えばトランクの中が整然として見た目美しいのだ。
見た目の綺麗さとは、ただ単にうわっ面の美しさではなく、
機能的、効率的であり、そして何より仕事に対する心が入っていると言う事なのだろう。

将棋指しは駒を動かしたときの「感触」というものを大事にし、
「好手は指が覚えている」というのだそうだ。
テレビゲームで指が覚えている手というのはありえるのだろうか。

コメント
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