江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

農作業談義

2009-11-11 00:00:39 | 日記
中央高速は、走るたびにいろんな表情を見せてくれて、楽しい。
諏訪に入る前は、錦の回廊だった。
そして駒ケ岳に連なる山並みだろうか、霧のせいか山裾が白く、稜線が
青く浮かんでいる。こんな色合い、見たことがない。
なんとも幻想的な光景だった。
今年は紅葉やドウダンツツジが見事な色に染まっていた。

飯田で一杯やる。
今年は花の咲く時に雨が多く、逆に夏は雨が少なく、米の収穫は例年を
下回ったそうだ。
夏尋ねたときは、梨や桃に甘味がほとんどなかった。
リンゴはどうかと聞くと、今年は良いという。
リンゴのすぐ上に葉が5枚付く。
普通の農家はそれを取り除くのだという。
それは葉陰と言って、リンゴに葉の陰が出来るのを避けるためなのだそうだが、
そのため甘味が落ちてしまう。
何故そうするのかと尋ねたら、
「お客がそうさせるのだ」
彼はテーブルを強く叩いた。
葉陰のあるリンゴは高くは売れないのだそうだ。
でも彼のリンゴは、実に美味かった。
「収穫は2週間後だけれどもね」
もう1,2回、霜に当てさせるのだという。
彼の畑でリンゴ狩をさせてもらう。
もちろん畑の中で最も樹勢の落ちた木の、しかも疵の付いたものを選んだの
だけれども。
「ここよりもうちょっと上に上がると霜が当らなくなるから、甘味が落ちる
のだよ」
立地条件とは言うものの、こんなに微妙なものとは思わなかった。

2週間後、きっと美味いリンゴができていることだろう。
でももし強風が吹いて落ちてしまったら・・・
農業は賭けである、いまさらながらそう思った。

天竜峡の吊り橋を案内してもらう。
高度がちょっと下がるので、紅葉はまだ始まったばかりだったが、
景色は抜群だった。
「観光客はほとんど来なくなってしまった」
ちょっと歩かなければならないので不人気になってしまったと言うのだ。
地元の人には申し訳ないが、私はホッとした。
なぜならこの景色、しばらくはこのままに残るのだろうから。

帰りに見た南アルプスは、なんと表現してよいかわからないほど複雑な色合いを
していて、見とれてしまった。
コメント
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