マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

歌舞伎座、9月は秀山祭(その2)

2014年09月07日 | 映画・美術・芝居・落語

 新装なった歌舞伎座へは、今回が2度目の観劇。前回は1階席だったが、今回は2階席の前から3番目。2階席からも舞台全体がよ~く見渡せた。物見高い私は、幕間にはあちこち色々と見て回った。一言で感想を書けば、ゆとりある造りで、実に華やかな雰囲気が演出されている。
 以前の歌舞伎座を私は知らない。勢い新橋演舞場と比較してしまうのだが、例えば2階の吹き抜けロビーには、歌舞伎座が代々所蔵してきたと言われる、東山魁夷、伊東深水、上村松園などなどの、名だたる日本画が展示され、これらを観賞しながら食事を摂れるように工夫がなされ、椅子が配置されている。一方、幕間に、舞台の、色彩豊かな幕(何と呼ぶ幕かのかは失念)が5本ほど入れ替わる。



 
  かく華やかな雰囲気に見事マッチするのが片岡仁左衛門が孫と演じる連獅子。
 仁左衛門と呼ぶより、片岡孝夫と書くほうが懐かしい。本名及び旧芸名は片岡孝夫。半世紀近くにわたって本名のまま舞台に立ち続けてのちの仁左衛門襲名。美形である。
 昨年、「右肩腱板断裂」の治療のため11月舞台を急きょ休演し、心配していたが、今年の歌舞伎座「六月大歌舞伎」の昼の部『お祭り』で、鳶頭松吉で見事復活した。妻ともども彼のファンの私は、久しぶりに見る仁左衛門の、それも連獅子という体力を要する舞台を、果たして大丈夫かと心配しながらも、楽しみにしていたのだった。
 その華麗な舞いを観るにつけ、歌舞伎という未知だった世界をかい間観ることの出来る有難さを思った。孫の千之助、祖父の動きに後れを取らず、見事に舞い終わった。拍手・拍手。