マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

『茶道具と円山派の絵画展』を観る

2013年01月20日 | 映画・美術・芝居・落語

 1月19日(土)の昨日、高校勤務の帰り、東西線を日本橋で下車し、三井記念美術館に廻った。今回も、家人の知人Fさんからチケットを頂いていた。茶道具鑑賞よりは円山応挙の国宝「雪松図屏風」を是非観たかった。
 ここ三井美術館は、昨年末には、辰年の掉尾を飾るべく「雲龍図」を展示していたが、12月24日で終了し、残念ながら訪れる機会を逸していた。しかし、毎新春には所蔵してある「雪松図屏風」を公開しており、鑑賞の機会を得ての来訪が叶った。
  「雪松図屏風」を鑑賞するのは初めて。それ程混みあわなかった土曜の夕方、椅子席にゆったりと座っての鑑賞をするも、目線を遮る方は疎らで、じっくり鑑賞することが出来、ラッキーだった。
 絵画鑑賞素人の愚想を書き綴れば、描かれているのは松とその枝に積もった雪だけの構図であるが、観て直ぐ絵に気品を感じた。更には、明るさも観てとれる。雪明から来る明るさでは無く、金箔が放つ光の明るさだ。
 偶然にもこの数日間、雪の積もった樹木を見て来た。例えば富士神社の社殿に詣で、雪の重さに耐えきれず本体から折れ落ちた枝をも目にした。反対に、雪を抱きながら、そのその重みに耐え、すっくと立つ木々をもあった。それらの残像が影響したのかも知れないが、「雪松図屏風」に描かれた、雪を冠した松の木に、力強さと生命力を感じた。

          (雪松図屏風 左隻)

        (雪松図屏風 右隻)
 国宝「志野茶碗 銘卯花檣」や重要文化財「黒楽茶碗 銘雨雲」(本阿弥光悦作)も展示されていて、訪れる度に感じることであるが、旧財閥三井家が所蔵する文化財を引き継いだ、三井美術館の所蔵品の質量の豊富さは如何ばかりかと思う。