今,7月末日の締め切りの文を書いている。書くのが面白い。文を書くことは読むことである。どう書くべきか。奇麗な日本文の決まりの文、儀礼言葉は見るだけ、読まない。面白くない。本が売れ難くなってから本の質は上がる傾向がある。文の書き方が変わっている。説明や叙述的なものは少ない。決まった内容、決まり文ではない、本の作り方が変わっていく。
最近いただいた何冊かの本を読んでいる。『世界の日本研究2017』には行政白書式の文が多いが、中に堀まどか氏の文「特攻隊とメディア・リテラシー:韓国の日本語教育の現場」が目立つ。映画を通して日韓の学生の歴史認識を考えさせる議論する講義の現場が伝わってくる。この文とオーバーラップするような本も読んでいる。黒田勝弘氏の『隣国への足跡』である。鋭い感、重要なポイント、難題に優しく接近する文章力に感嘆せざるを無い。