崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

坂道

2016年03月03日 05時55分34秒 | 日記
 朝の散歩コースは二つ、海岸沿いと火の山の麓の坂道である。昨日は坂道を歩いた。健康回復をチェックし、良いと安心した。平な道とは違って坂道には力が要る。坂道を歩きながら若い時登山した山々を思い出した。恩師の李杜鉉先生との山登り、修学旅行引率で済州島のハンラ山にも数回登ったこともあった。少ない登山歴ではあるが私にも青春時代があった。いま坂道を歩くのがせいぜいの「登り」である。私の人生の坂道は「細道」であるがその登点はどこだろう。
 昨日以前留学生時代にお世話になった藤沢民団に電話をした。当時不十分な事務員であったことのお詫びと感謝の言葉を伝えたたかった。電話をとった方は中年の女性、私がいた当時の事務局長や相南荘の方々の記憶を起こして名前を読み上げるたび亡くなりましたと返ってきた。坂道を登って去った人ばかりであった。彼らは在日という荷物を背負って坂道を歩いてあの世に行ったのである。