崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

死体切断

2007年01月12日 07時42分54秒 | エッセイ
 家族を殺して死体を切断する事件が続いている。死は恐ろしいものとか死体の尊厳の話をはるかに超えている。現代人が如何に世俗化し、合理主義、科学化したかを反映する事件である。死体はゴミのような物体であるということであれば葬式も無駄になる。科学的にはそうであるかも知れないが、考えてみると人は非科学的に人を愛憎したり、小さな励ましで立ち直ることもある存在である。科学者でもない人間がすべて科学的に生きるということになれば、この世は余りも空しい。死を恐れ、命を大切にしてきた人間の良心をとりもどすべきである。