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一日一句(3082)







ひとの世の苦労愛せば林檎かな






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往還日誌(99)





■10月17日、火曜日。出町橋付近。

今、御所の周辺は金木犀の香りに包まれている。一定庵の階段に出ただけでも、外から金木犀の香が入ってくる。

日曜日に上洛して、今出川通りを夜に歩いて、まず、金木犀の香りが充満していることに気が付いた。御所側に金木犀があるのか、確認したが、今出川通り沿いにはなかった。

昨年の記憶では、同志社側、とくに、女子大の生け垣が金木犀だったように思う。

今年は、全国的に夏が長かったので、金木犀は2週間ほど、開花が遅いと聞く。

なので、昨年の上洛の記録を調べてみると、なんと、10月27日に、同志社女子大の生垣の金木犀が道に大量にこぼれていたことがわかった。これから見ると、京都の金木犀の開花は、必ずしも、昨年より遅いわけではないようである。

記録をさらに調べると、なんと、埼玉北部の桶川では、地元の栄屋菓子舗によると、2022年は、金木犀が2度咲いたというのである。

さらにさかのぼって記録を調べると、2019年には、桶川の中山道を入ったところにある樹齢150年の銀木犀の大木が、9月下旬と10月中旬に咲いている。その2度咲は、近所に住む人の話では、いつものことだと言うではないか。

こうなってくると、昨今の金木犀は、9月下旬から10月の中下旬くらいに咲く、しかも、2度咲もめづらしくない、というアバウトな認識が適切なのかもしれない。

要は、温暖化によって、咲く時期が全体に遅くなっているのではないかという理解をしたいわけだが、上述した短い時間のスパンでは、それははっきりしてこない。

30年とか、50年の単位で見ないとなんとも言えないのかもしれないが、気温の高さそのものよりも、気温の寒暖差に、花の開花は影響されるようなので、その点から見てみるべきなんだろう。

京都にもどって真っ先に行ったのは、『ライオンキッチン』だが、その次が『maki』だった。ここで、ルワンダの豆を挽いてもらうつもりだったが、限定豆なので、もう終わったという。代わりに、現在の限定豆は「ホンジュラス」だというので、200グラム挽いてもらう。

カリブ海のホンジュラスのエスペランサ農園のネルソンさんが栽培している。ホンジュラスも、アフリカ諸国と同様に、欧米、とくにスペインとアメリカに、奴隷貿易と植民地経営、合衆国のバナナ資本(ユナイテッド・フルーツとスタンダード・フルーツ)によって、16世紀から、金銀といった天然資源や労働力を、延々と、搾取されてきた国である。ネルソンさんは、写真を見る限り、アフリカ系ではなく、メスティーソ(白人とインディオ女性の混血)の顔つきと肌の色をしている。

以下、wikipediaから引用すると:

「ホンジュラスは歴史的にニカラグアと並んで中央アメリカでもっとも貧しい国であり、西半球で10番以内に貧しい国である。また、世界銀行および国際通貨基金(IMF)によって「重債務貧困国(HIPC)」に指定されている。GDP成長は非常に緩やかであり、国民の半数以上が貧困線以下の生活を強いられていると推測され、失業者数は実に120万人近いと見積もられている。それゆえJICAなどによる経済支援が行われている。

1990年ごろまでは中南米諸国の中では比較的安全な国とされていたが、1998年のハリケーン「ミッチ」の被害および2009年軍事クーデターによる影響で失業者・貧困者が増加し、さらに麻薬組織による犯罪の増加もあり、治安は急激に悪化している。ホンジュラス国立暴力犯罪研究所の統計によれば、2012年の人口10万人あたりの殺人発生率は85.5と世界最悪の数値を記録している。特に北西部に位置するサン・ペドロ・スーラは「世界で最も危険な都市」であるとの呼び声が高く、2012年の統計で1218件の殺人が報告されており、1日に3人は殺害されていることになる。治安は徐々に回復しつつあるが、2018年時点で殺人による死者数は10万人あたり41人であり、依然として紛争国並みの数値を示している。

ホンジュラスの凶悪犯罪の中心となっているのはマラ・サルバトルチャをはじめとするギャングであり、殺人・強盗・誘拐を起こすほか、組織間の銃撃戦により無関係の住民が巻き込まれることもある」。

貧困や失業率の高さが、麻薬犯罪組織の形成を促し、恐ろしいところとなっている。

ホンジュラスの国旗は美しい。抜けるようなカリブ海のターコイズブルーを上下にして、中央は白く抜いてある。その白く抜いた部分に5つの星がカリブ海の色で浮き出ている。

この5つの星は、1824年 - 1839年に存在した5つの国家からなる中央アメリカ連邦共和国への再統合の希望を表すのだという。



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