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民間銀行の戦略?

2005年10月28日 20時25分11秒 | 社会全般
行政からの強い要請でも受けたのでしょうか?随分と早い対応ですね。全銀協も「民間でもこれだけやれば出来るんです」ということを、見せる必要があるということでしょうか。その第一陣が東京三菱ということのようですね。何で今まで出来なかったのか、やってこなかったのか疑問に思うけれども。郵貯に続いて政府系金融の整理に伴って、民間金融機関はやけに張り切っていて、先陣争いというか、先にシェア確保?ということですかい?

NIKKEI NET:経済ニュース

記事の一部を抜粋します。

東京三菱銀行は大手銀行で初めて、来年5月から担保も個人保証もとらない新型融資を導入する方針を決めた。企業向け融資が停滞するなかで、土地と経営者の財産だけを頼りにお金を貸してきた銀行も、ようやく企業の成長力や健全性を重視した姿勢に転換してきた。東京三菱は、来年5月をめどに新会社法が施行されるのと同時に、個人保証もはずす新型融資を始める方向で検討中。同法で始まる「会計参与制度」を導入し、大手税理士団体、TKC全国会の税理士や会計士とともに決算書を作っていることが融資の条件になる。


まさか、先日書いた記事を参考にしてもらえたのですか?(笑)
熱闘!官業金融~第1Rの続き

それはそれで、嬉しいですけれども。多分違うのでしょうけれど。単なる偶然でしょう。



ですがね、今までに散々中小企業を泣かせておいて、なんか調子いいような気もするけどね。昨今の銀行業務は、弱小個人から合法的に高金利をむしり取る商売が盛んだしね。前から書いているけど(消費者金融の広告)、無担保個人ローンは銀行の個人部門取引のかなりの額を占めてるからね。消費者金融と同じような商売をやり(一部は子会社化されて、「○○銀行グループの~」とかって宣伝文句まで使っている。ヘンな所に銀行ブランドという安心のイメージを与えているが、結局は個人から金利をむしり取るのには変わりない。勿論銀行系列だからといって特別に金利負担が半額になる訳でもないだろうね)、無知な個人は銀行預金金利の何倍も金利を負担しているんですよ(爆)。銀行取引によっては、定期預金があれば残高がマイナスになってもカバーされるという口座もありますが、これは実は定期預金の年間利息よりもはるかに高い金利を取られてしまいますね。はっきり言えば、定期なんかに入れずに、普通預金口座にお金を入れておいた方がはるかにマシ。


例えば百万円の1年定期があって、他に普通預金口座に10万円入っているとしよう。カード、公共料金や固定資産税の引き落としなどがたまたま重なって、マイナス6万円になってしまったとしますね。すると、定期があれば一定額までは自動的に「貸してくれる」ことになるので、6万円借りたことになります。このまま2ヶ月くらい過ぎるとどうなるか?定期の利息はスズメの涙ほどしかなくて、まあ0.03%としたらたったの300円です。税引き後240円ですね。1年間の利息はこれぽっちにしかならないのです。ところが、借りた6万円の借入金利はどれくらいかというと、銀行によっても違うだろうけれども、通常の消費者金融よりは有利な金利として12%(消費者金融は20~25%とかって表示になっている。信用情報などで差がつくのかもしれない。実態はよく判りません)くらいとすると、1万円を借りたら年間で1200円、月額100円の利息です。従って6万円を2ヶ月借りてしまったら、1200円取られてしまうのです(笑)。定期預金なんぞに入れてしまったがために、利息は240円受け取り、「得したな」なんて思っていたら、他方で金利手数料をぼったくられてるんですね、実は。これが現実に正確かどうかは不明ですが(自分で定期預金に入れたことがないので)、だいたいこのような仕組みになっているはずですね。


先日銀行へ行った時、窓口で定期だったか投信だったかを入れようか迷っている年配のご婦人がおりましたが、こちらにも定型的な「御口座の残高がマイナスになった場合でも、自動的に一定額までは借りられることになっていますので、急なお支払いがあっても大丈夫ですよ」とか何とか説明していたが、腹の中では「借入金利はべら棒にお高いので、是非ともお借入下さいね」と行員は思ったかもしれないな(そんなことは思わないか)。でも現実、金利水準はべら棒に高いので、もしも銀行が良心的に残高がマイナスで決済に支障を来たすのを防ぐというのなら、ずっと低金利でやるはずだし。定期だろうが、投信だろうが、担保は銀行に預けてあり、尚且つ担保があるのに自動的に無担保ローン発動となってしまう、ということですな。全く、とんでもない商売だろう?定期預金金利0.03%の400倍のローン金利を剥ぎ取れるんだよ?こりゃ、オイシイ商売だろ?ボロ儲けなんですよ。


今、AさんとBさんでゲームをします。モノポリーのような投資プランが書かれたボードがあって、双方が順番に好きな場所におはじきを置いていき、投資をするゲームです。ここでルールがあります。投資のリターンが多ければ手持ちのおはじきがマイナスにはなりませんが、時々投資の失敗が起こったり、更なる追加資金が必要となったりするので、おはじきの数が増減します。それとAさんがBさんにおはじきを融通してもらう(借りる)時は、1万個借りると御礼に3個払うのですが、逆にBさんがAさんに融通してもらう時は、1万個当たり1200個払うということになっています。さて、このゲームを続ける時、どちらが勝つでしょうか?投資判断やリターンなどの力量が似たようなものである時、Aさんが圧倒的に有利ですね。Bさんが一度でも借りてしまうと大幅なマイナスとなり、これを上回るリターンを確保せねばなりません。Bさんが余っていたおはじきをAさんに貸してしまい3個御礼を貰ったのですが、ある時マイナスとなってAさんからおはじきを返してもらおうとすると、Aさんは「貸してあげるから」と言って御礼の1200個をBさんから奪い取るのですよ。銀行と一般人は、この関係になっています。消費者金融であれば、もっと多くて、2000個とかを相手に払わねばならないのです。恐るべきゲームと言えるでしょ?


銀行に恨みがある訳でもないですが、ただ銀行に儲けさせるのは腹立たしいのですね(笑)。勿論銀行員の知人もいますし、例にもれず住宅ローンのお世話になったりして、銀行に(私にとっては)膨大な借金はある訳ですが。幾つかの銀行に口座もありますし。でも、理不尽なルールに基づく投資ゲームを双方が行って、明らかに負けるために銀行に金を持っていくようなものですので、私の中では必要最低限の取引のために仕方なく利用(預金)しています。以前にも書きましたが(蘇る企業、危篤の政府、激痛の庶民)、社会人になってから一度も定期預金をしたことはありません(子供の時にはしてましたよ、郵便局とか農協とか。笑)。銀行定期や積立預金ほど無意味なものはありませんね。中途解約にも厳しい縛りがありますし。融通は利かない、利回りは論外、時には間違ってローンの足枷をはめられる、ということでいいこと全くなし、というのが私の結論です。


そういえば、遠い昔、小学校に「学校貯金」という制度があった。あれも、経済教育の一環だったのか?国民に貯蓄を奨励するために、子供に百円を持ってこさせ、通帳に入れさせたのか?当時の百円は大きかったぞ!大失敗だったのは、1年生の初回に、とても大切にしていたピン札の百円紙幣(ヒゲぼうぼうの板垣退助だったか?)を持って行ってしまったことだ。お気に入りだったのに、貯金というのが何なのか知らず、通帳と紙幣を先生が集めて、返ってきたのは数字の入った通帳だけだった。板垣くんは取られてしまったのだ。あれ以来、百円紙幣を手にしていない。残念。


これ以降、確かに私は貯金をするようになってしまったな・・・学校貯金の策略にまんまと引っ掛かってしまっていたのか・・・クソぅ。そうか、そうなんだな。昔、農協に1年定期を作ると、ちり紙(ティッシュなんてこじゃれたものは無かった)やら、くだらないマスコット人形の貯金箱とか、そういうものをくれたな。子供ながらに嬉しかった(でも、大人の人がもらう、小さい鉛筆をさせる穴のついている黒い手帳が欲しかった。ヒモと鉛筆がついてる警察手帳くらいの大きさのやつ。今はどうなったのだろう?あの手帳は。作られていないだろうな)。利息も大きくて、5%以上の金利だった。だから、3万円の定期預金でも利息が1500円以上も付いてきて(源泉税も勿論なかった)、はっきりと数字が大きくなっていくということが感じられたものだ。そういう時代だったんだなー。


大幅に脱線してしまいましたが、銀行の策略に何が隠されているか注意が必要だ、ということ。銀行は、安全・安心とかって言うけれど、実は違う。安心なんかじゃない。双方とも投資ゲームのプレーヤーであって、勝負の相手だ、ということだ。それを忘れていれば、知らず知らずのうちに、いいように貢がされることになるのだ。



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2 コメント

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Unknown (くま)
2005-10-29 14:51:36
> 「借入金利はべら棒にお高いので、是非ともお借入下さいね」と行員は思ったかもしれないな(そんなことは思わないか)。



そんなことは(力一杯)思ってると思います(笑)・・・

米国でもオーバードラフトを利用したトンでもない金利の貸出が以前問題になったことがあり、当局が銀行に結構恐ろしい脅しをかけていたことがあったような・・・日本の銀行の方も知ってるはずですねぇ。きっと・・・



追伸:

遅まきながら、一周年おめでとうございます。楽しみにしています。
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当座貸越 (まさくに)
2005-10-29 19:33:13
いつも有難うございます。

銀行のちょっと卑怯な作戦が目についてしまいます。良心的に貸越カバーであれば、もっと低い金利でよいと思いますけれども。



私は元々銀行よりも証券商品に投入していて、短期公社債投信とかに入れてましたし。金利は歴然と差がありました。

銀行業界や米国でのことなどは、存じておりませんでしたので、勉強になりました。有難うございます。
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