いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

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この前の補足ですけど

2009年02月08日 18時39分53秒 | 経済関連
気になっていたので。

はてなブックマーク - ぼく経済成長のなんなのさ - 赤の女王とお茶を


これも、別に誰か(or 何か)を責めたいわけじゃないんだけど、例えば「1人当たり平均値」よりも「最頻値や中央値を」という疑問は、どう考えるか、ということがある。

GDP=①民間消費+②民間投資+③政府支出+④純輸出

ということなんだけれども、これをもっと別な例で書いてみるよ。


我が家=①母ちゃんの使う分+②ボクの使う分+③父ちゃんの使う分+④家庭菜園の売上金

便宜的に、①~④が対応しているものとしよう(家庭菜園の売上は家庭外に売って儲かっていればプラスだし、その売上よりも種代、肥料代や用具類等の経費の方が多ければマイナスになってしまう、みたいなことです)。

そうすると、①がシャンプー300円+食品1000円、②がノート100円+マンガ400円、③がビール300円+ツマミ400円、④が200円だったとしよう。すると、合計は2700円になる。この時1人当たり額は父母とボクなので3で割ると700円(←ウソ。いま見たら気づいた。900円じゃないですか。テヘ。各自読み替えてね)となるが、最頻値とか中央値を考える意味というのは、果たしてありますか、ということです。①~④というデータは、何を見ているのでしょうか、ということなんですね。

もっと言うと、次の期に使う額が父ちゃん、母ちゃん、ボク、でどう変化したか、を見るという時、①では10円増加、②では30円増加、③では40円増加、④では20円マイナス、みたいな動きを計測し、合計したものを頭割りということですよね。前の期に比べて60円増加し、3で割れば20円ということになり、これが1人当たり増加額です。これを最頻値や中央値で考えるでしょうか?
巨額マネーじゃない、最も多く売れた商品の価格とかこれを順番に正確に並べて「消費」を捉えろ、とか?民間住宅投資にしても、全部を価格順に並べるか、最も多い価格の家を割り出して投資を捉えろとか?あまりに非現実的な話では。

母ちゃんがいくら使ったか、というのは重要度が高いのですけれども、タマゴを100個買ったから消費はタマゴに代表させるとか、父ちゃんはビールに代表させるといったような話にはならないと思うのですけれども。それに、「父ちゃん、母ちゃん、ボク、家庭菜園の分を合わせた額」という操作をすることも、平均以外の数値(例えば中央値とか)を用いることを困難にしています。


また、急に『「国民の豊かさ」の指標』という定義にこだわっているのはどうしてなのか、ということがあります。

元々は、失業ということについて、どう対処するかというのが問題とされたんですね。
正社員の月給からそれぞれ5万円カットしてきて合算し、仮に1000万人分集めると月給20万円のハケンのような方々を250万人雇えるね→分捕り案=正社員の賃金が高すぎるから分捕れ、みたいな。それとも、放置しとく、か。

これらの選択肢よりは、経済成長(一人当たり実質GDP増やせ)の方がいいよね、ということであって、特に国民の「豊かさの指標」ということを見るのにGDP(経済成長)がベストであるとか最適だ、という強固な主張をしているわけでもないんですよね。

仮に突然に大学の平均学費が1億5千万円、床屋の値段が100万円とかの社会になってしまったとして、一時的にはGDPは大きくなるかもしれません。けれど、毎年そんな急激な成長を続けられるかというと、それは無理なんです。みんながそんなに払えないし、前の期との比較になるからです。伸びは鈍化してしまいます。
1回こっきりのジャンプでは、GDP総額は大きくなりますけれども、率としては伸びを維持できなくなります。
携帯電話の加入者が爆発的に増加して行った時、通信分野の成長は著しかったわけですが、伸びは次第に頭打ちとなっていき、成長率は鈍化します。まさに、シグモイドカーブと同じような経過を辿ってしまうわけですよ。

それと、平均的に物価が大きくなってGDP総額が嵩上げされたとしても、極端な場合で言えばジンバブエみたいな状態になってしまったとすれば、ジンバブエドル表示のGDP総額はべらぼうに大きくなった(先日1兆分の1に通貨が切り下げられましたね)でしょうが、国際比較などの場合には為替とかPPPという調整があるので、自国の通貨表示だけで数値が大きくなっていったとしても「あんまり意味がない」ということは有り得ます。輸入のiPodが数百万円もする、みたいな世界になってしまいますからね。実質的な豊かさがそんだけ増えたということにはならないですから。
なので、いくつかの指標や数値を見てみる、ということが行われるでしょう。


どうしても目先の現実的な生活状況を見たい、ということなら、何もGDPじゃなくてもいいわけで、家計調査とか可処分所得とか雇用者報酬とか、賃金センサス?とか、統計はいくつかあるかと思います。そういう「実際手に入れてるお金」という実感に近いものを重視したいのであれば、平均値ではなくて最頻値や中央値が意味を持つデータがあるかと思います。




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