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社会保障改革を推進せよ・2

2007年07月13日 11時24分46秒 | 社会保障問題
昨日コメントを頂きましたので、もう少し考えてみたいと思います。
かいつまんで申し上げますと、年間180万円の給与所得者においては、40%が控除されるので、控除後所得は108万円ではないか、というご指摘と理解しました。そうであるなら、国民健康保険料の負担額というのも、もっと低いはずだ、ということかと思います。


社会保険料の計算に給与所得控除があるとは知らなかったのですが、これは本当なのでしょうか?税額(所得税、住民税)計算の為に用いられるのが給与所得控除額ではないかと思っておりましたが、これが年金や健康保険料の算定にも用いられるとなると、納付額は随分下がるのではないでしょうか。私自身も正確な保険料算出ができるわけではありませんが、普通に考えて、年収500万円とか600万円のサラリーマン世帯で夫+専業主婦という場合に、年金額が50%の所得代替率であると信じている国民は多いのではないかと思われますが、どうなのでしょうか。すなわち、250万円とか300万円といった年金がもらえるものと推測しているのではないかな、ということです。

しかし、給与所得控除後の所得で計算となれば、年収600万円の人であっても給与所得控除が174万円ですので、控除後所得は426万円となってしまいます。これを元に年金保険料が決定されているのであれば、代替率50%として213万円の年金額しかもらえないことになるのではないでしょうか。標準報酬がずーっと年収600万円のままならば月額50万円ということになると思いますが、給与所得控除後の426万円が算定基準であるなら355000円となってしまう、ということです。保険料率が約14.7%の折半であると、前者なら保険料は50万円×7.35%=36750円、後者であれば355000円×7.35%=26092円となって、保険料差額が10658円も生じることになります。

年収180万円なら40%が給与所得控除になるので、月額15万円だったけれども、控除後所得は9万円になる、ということになります。厚生年金や健康保険料はこれに応じた負担ということになるはずだ、という主張をされておられるということです。

年金保険料や健康保険料の計算方法はどれも複雑ですので大変判り難いですし、私自身正解を確実に知っているわけでもありません。ですので、給与所得控除後の金額を使うんだ、と言われれば、そういうことってあるのかな、とも思いますが、どうも現実的に合ってないとしか考えられません。給与所得控除を社会保険料算出に用いるというのは、間違っているのではないかということです。




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8 コメント

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Unknown (2007-06-24 20:55:56)
2007-07-13 21:04:52
前のエントリの最後のまさくに様のコメントへのお答えなのですが、こちらのエントリの方にコメントさせて頂きます。

まず、健康保険(狭義の社会保険)、厚生年金、国民健康保険、国民年金の保険料の決め方は次のとおりです。
根拠は、健康保険法・厚生年金保険法・国民健康保険(又は地方税法)、国民年金法となります。

1、健康保険(狭義の社会保険)
税引き前の給与総額に定率をかけ労使折半
2、厚生年金
税引き前の給与総額に定率をかけ労使折半
3、国民健康保険
国保料方式の自治体は条例、国保税方式の自治体は地方税法の規定による。
4、国民年金
所得に依らず定額制。課税所得(≠収入)により1/4、1/2、3/4、全額の各免除制度あり

なので、まさくに様ご指摘の通り、被用者の健康保険・厚生年金は税引き前の給与の支給総額に定率を掛けて決まり、折半した額が給料から源泉徴収されます。
ただ、国民健康保険の場合は法律の規定に基づいて運営主体である自治体の裁量(条例)に委ねられている部分が大きいので、住所地によって細部が異なる部分はあります。基本的には均等割額・所得割額・資産割額・平等割額の合計額(組み合わせ)となります。また減免制度の設定が認められいますので、特にこの点で自治体による差異が生じやすいのではないかと思います。
ア、均等割は、住民一人辺りの定額です。
イ、所得割は、課税所得(≠収入)から基礎控除相当額を控除した額を基準にした額です。
ウ、資産割は、固定資産などを基準に算定される額です。
エ、平等割は、一世帯辺りの定額です。
これら4つの金額が合計されて国保料(国保税)となりますので、国民健康保険の保険料には税法上の所得を基準に算定される部分を含むことになります。
この点において、ゆうくんパパ様が前のエントリでお話になった国民健康保険の保険料に所得(≠収入)が関係すると言うことになります。

最終的に役所に確認するのが一番正確なのでしょうが、私が法令や住所地の国保条例から解釈しましたら、この様な説明になりました。印象としては国民健康保険が一番複雑な算定方法です。ご笑覧いただければ幸いです。
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要するに (まさくに)
2007-07-13 22:03:25
記事中に書いてあることをよくお読み頂ければ有り難いです。

フリーターが固定資産を持っているというのが想定し難いので、当然外して計算しました。
で、残りの「均等割+平等割+所得割」というのを計算した、と前の記事に書いておいたのですけれど。
所得割の計算は、年収183万円なら控除分33万円を除して残り150万円ですからそれが「控除後所得」とも書いておいたのですけど。180万円で控除後所得が147万円であっても僅かな違いでしかないですし。

で、大体「京都市と同じくらいの水準」で計算しています、とも記事中に入れておいたのですが。

「違うぜ」と教えて頂けるのは有り難いですが、できればよく中身をお読みになられてから、コメント頂けますと嬉しいのですが…。

大阪府知事の記事の時からコメント頂いて、内容から多分大阪府の地方公務員の方ではないかと勝手に推測しておりますが、違うのであればゴメンなさい。

何と言いますか、部署が異なれば、公務員といえども他の部署が担当していることをあまり知らないのですね、とは思いました。地域の人々がどのように生きているのか、現実に地方財政に大きな影響を与える国民健康保険というものについて、あまり理解がないといいますか、気にされないのかもしれませんね。

根本的に市町村の事務だから、ということなんでしょうけれども、感覚的に「国保は保険料が高い」くらいのことはパッと思い当たることがあってもいいように思うのですよ。そういう皮膚感覚みたいなものがないのでは、と。地方行政の仕事をされておられるなら、知らないというのもどうしてなんだろうな、と思ったりします…。
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Unknown (2007-06-24 20:55:56)
2007-07-13 23:50:45
まさくに様の記事では給与所得のみで年収180万円の場合の所得割の基礎は180-33=147であるから147万円であるとのご主張であると理解して居りました。
それを受けまして、所得割の基準所得は総所得金額(給与による収入のみの方は給与所得金額と等値)から基礎控除33万を引いた額が基準にするとされていたはずだろうと。従って給与のみで年収180万円とするなら、180-(180*0.4)-33=75であるから、所得割の基準額は75万円となる筈ではないでしょうかと言う事をお伝えしたかった訳です。
何か激しく誤爆したようなので、お恥ずかしい限りで非常に申し訳ないのですが、これだけはご理解いただきたいのは私はそもそも公務員ではないと言う事でありました。
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Unknown (2007-06-24 20:55:56)
2007-07-14 00:10:34
面目ないことに途中で送信致しましたので追加致します。
念のために申し添えさせて頂きますが、宇治市国民健康保険条例第14条(一般被保険者に係る基礎賦課額の所得割額の算定)とそこで引用されている地方税法の条文は読ませて頂きました。その上での上記コメントでありますから、ご検討いただければ幸いに存じます。
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誤解回避の為(≠粘着の為) (2007-06-24 20:55:56)
2007-07-14 17:46:10
前のコメントが汎化させすぎて不評のようですので、念のため。
国保でない被用者の健康保険や厚生年金の基準が給与収入180万円そのものであることに異論はありません。
ただ、宇治市の国保の所得割に関してはそうではないと言うことをご意見申し上げた訳です。
被用者の健保・年金と国保の話とは切り分けなければいけません、そもそも別の制度(法律)なのだから。
総論としては、最初のこの主題のエントリのゆうくんパパ様のご見解に賛同する立場です。
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度重なる失礼で (まさくに)
2007-07-15 13:51:13
お詫び致します。
公務員の方でもないのに、変な推測をしてしまったり、計算方法が誤りであったのに気付きませんで、本当に申し訳ありません。
別な記事で訂正させて頂きました。国保の保険料計算では約7万円減るのが正しいようです。国保の総所得という言葉に引っ掛かってしまいました。
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教えてください!! (大学3年生)
2007-07-17 05:37:01
はじめまして。
大学の授業で、「日本の福祉国家財政の再編」について、その現状と問題について調べています。もしよろしければ、簡単に教えていただけたらうれしいです。いま何が一番の問題で、その改善のためにはどうしたらよいのでしょうか…?
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大学生に教えられるほど (まさくに)
2007-07-17 23:57:00
私はよく知りません(笑)。
そもそも、大学生ならば、自分で考えてみるのがいいのではないかと思いますよ。少なくとも現役学生さんの方が、私なんかよりは頭がいいと思いますけど。

あと、ご自身の親御さんに尋ねてみては?何が問題なのか、普通の意見が聞けるのではないでしょうか。その解決策を自分なりに考えてみるとか。
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