ISOな日々の合間に

土曜日は環境保護の最新の行政・業界動向、日曜は最新の技術動向を紹介。注目記事にURLを。審査の思い出、雑感なども掲載。

「気候変動+2℃」

2006年05月03日 | 温暖化/環境問題
責任編集:山本良一 Think the Earth Project

著者からの内容紹介
ページをパラパラめくると、地球が青から赤へ・・・100年間の地球温暖化が、色の変化で一目でわかるビジュアルブックです。気温上昇が2℃を超えると、「気候大変動」を誘発する引き金を引いてしまい、地球はもはや手が付けられない事態になると言われています。スーパーコンピュータ「地球シミュレータ」が警告する2100年の地球とは・・・。温暖化と気候変動が地球全体に関わる以上、この問題に無関係な人はひとりもいません。

<書籍からの引用>
2020年、今日生まれた子どもが中学校に通う頃、
大陸部では水不足が深刻化し、沿岸部では洪水が続発する。
その子がハタチを過ぎる頃、
海面上昇によって多くの人が難民化する。

やかて、その子の子どもの時代には
地球の気候のゆらぎが一層激しさを増し、
気候帯の移動によって生態系が変わり、
多くの人の暮らしが奪われてしまう。

そんな未来を想像させるひとつのシミュレーションがある。
地球の平均気温が+2℃を超え、上昇し続ける、
これから100年の未来。

シミュレーション通りに進むか否か、
私たちは今、その分かれ道にいる。

あなたがこれから生きて行く世界、
あなたの次の世代、あるいはその次の世代が生きてゆく世界が
気候変動の脅威にさらされる前に、
できることはある。
代えていけることは、たくさんある。

未来は常に、あらゆる可能性を持っている。
未来は今日、あなたが知ること、感じること、
選ぶものを決めることで、変わってゆく、

**************************************
もはや楽観は許されない。
「もったいない」という感性を磨こう。

認定審査

2006年05月03日 | 審査・コンサル
今月中旬、担当する更新審査にJABの認定審査員の立会いを受けることになった。ので、その事前打ち合わせや審査準備などでこの二日間も相当に忙しかった。

企業などがISOの認証を取得する際に審査登録機関の審査を受けるが、審査登録機関が行った審査(適合性評価)が不適格なものとならないように、中立的な立場で「(財)日本適合性認定協会(JAB)」という機関が審査登録機関を審査する。これを認定審査という。

認定審査とは、審査登録機関が国際的に決められたルールと自ら決めたルールどおりに審査を行っているかを確認評価することであり、事務所審査と現地審査がある。事務所審査では、審査登録機関の事務所にてどのような手順で審査しているかを記録やインタビューで確認する。一方、現地審査では、実際の審査の場に同席し、審査開始から終了まで立ち会ってどのような審査をしているかを終始観察して評価する。

JABの視点では、審査登録機関の行うISOの認証審査は企業などのマネジメントシステムがISO規格に適合しているか評価するのが目的であり、コンサルテーションを禁じられている。一方で、審査を受ける企業側では審査で何らかの経営メリットになるような指摘を期待しており、極端をいえばコンサルテーションを期待している。

審査では、JABの制約の中で顧客の期待をどのように満たすかに神経を使うことになる。

JABの制約を乗り越えるには、受審側に質問し相手から回答を引き出す審査に尽きる。一方、顧客の期待にこたえるための基本は、受審組織のシステムをよく理解して弱点がどこかにあるかを気付くことであり、更には、過去三年間の企業の取組みはどの程度有効であったのかを理解することである。このためには相手の量の資料をかなり詳細に分析しなくてはならないのだ。この根気が続かなくなったら引退時だろうと思うが、まだまだ遣り甲斐があって楽しい。