スポーツ紙で一面を飾ったときにはコレクションをしているのですが、今年は気がつかなかっただけなのか初めてだったのか、昨年の涌井メジャー以来の一面です。
当日はスポーツニュースでトップ扱いだっただけではなく通常のニュースでも大きく取り上げられていて、エリート街道ではない福浦の生き様が日本人の琴線に触れるところもその理由ではないかと、史上二番目の高齢、同三番目の試合数、そして四年目以降での初ヒットからの達成は史上初ともなれば「おしん」に通ずるところがあるのかもしれません。
ロッテの話題はそれぐらいしかない、とは分かりきっていたことですが翌日からの遠征には同行する記者が激減をして福浦ロスを井口監督が嘆いていたようです。
そうなれば今週の地元での試合、平日の客入りが気になりますが、安田や菅野、土肥だけではなく香月らも引っ張り上げて来季以降への希望を見せてくれれば客足も続くでしょう。
もっとも福浦人気で前売りがかなり売れていましたから発表は2万超えのはず、あるいは2万5千を超えるかもしれず、正味どれぐらいかは自分の目での確認が必要です。
来季以降、という意味では涌井にも正念場、ようやく先発としては最低の勝利数だった昨年を超えての6勝目です。
ただピッチングとしては涌井らしさ、が出ていたのは複雑でもあり、低めの際どいところをなかなかとってもらえなかったというのはあるにしても、6回108球は投げ過ぎでしょう。
涌井が投げると援護点が無い、とは井口監督ですがシーズン序盤はむしろもらっただけ吐き出していただけのような、それはこの日も同じで勝ち越しの直後に四球が絡んでの先制打を浴びたウィーラーに追撃の一発を放り込まれてしまい、テンポの悪さも手伝って野手からすれば「何をやってんだ」が本音ではなかったかと思います。
ボールに力があるうちは終盤になっても馬力で乗り越えることができていたものが一昨年の後半あたりからそれも怪しくなってきたことからモデルチェンジをそろそろ考えなければならないはずで、そこを割り切るにはむしろこの白星が足枷になりやしないかとの危惧がないわけではありません。
クレバーな涌井ですので頭では分かっているはず、しかし当然に自分のスタイルへの自信、プライドもあるでしょう、そこをどう折り合いを付けるかが福浦に続けるかの鍵となります。
それは千葉リレーとなった唐川も同じ、先発から切り取っただけの中継ぎでは何のプラスにもならないと思いますし、このままであれば先発復帰はかなり厳しいでしょう。
打線は相手のミスもありましたが岸から4得点、ようやくに土を付けることができました。
中村の久しぶりのアーチは打った瞬間にそれと分かる会心の当たり、昨年より飛距離が落ち気味ではありますがボールに逆らわないバッティングを心がけて型を作ることを優先してのそれであれば真価を問われるのは来季でしょう、いきなり20発とは言いませんが今江の12発は最低ノルマ、15発はクリアをしてもらいたいです。
またレベルは置いておくとしても平沢が左腕から放り込んだのも大きい、四球を選べるようになったのは開かず最後までボールをしっかりと見ることができているからだと思われ、そうなれば右左は関係がないのでしょう、高卒三年目としてはヒット、ホームランともに今江を超えましたので来季は規定打席が目標です。
そして安田も左腕から初ヒット、はプロ二本目の安打で、おそらくは残り試合をほぼ全試合の出場となるのでしょう。
先のことを考えればDHではなく守りも経験をさせたい、井口監督は一塁、三塁での起用も示唆したとのことですが安易に井上をDHに回すのではなく三塁での起用をお願いしたく、また走塁も安田にとっては勉強をしなければならない分野のはずですので代走が出たのにはガッカリ、安田にこそフルイニング出場に意義があります。
一方で鈴木のスタメンにこだわる意味はさしてないようにも思いますのでDHは高濱なり細谷なりにチャンスを与えた方がよいかと、そして菅野はちょっとスイングが小さくなっているのが気になりますので使い続けることでの気持ちの余裕によるバットも折れよ、とのフルスイング復活が残り今季の目標です。
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◆9月23日(日) 楽天−千葉ロッテ21回戦(ロッテ11勝10敗、18時、楽天生命パーク、26,319人)
▽勝 涌井 21試合6勝9敗
▽敗 岸 23試合11勝4敗
▽本塁打 中村6号(岸)、ウィーラー12号(涌井)、平沢4号(西宮)
▽バッテリー
千葉ロッテ 涌井、唐川、益田、陳冠宇—田村
楽天 岸、森、西宮—嶋、堀内