いきなり佐々木が内川に三試合連続弾を浴びて初回で終わったかと思いきや、ロッテなら中4日でも楽勝でしょ、とばかりに舐めくさった中田起用を粉砕するアーチ攻勢での逆転勝ち、大量リードから大谷、内までをも投入してかつ失点を重ねる醜態を見せてしまいましたが、二度と福岡になんて来るものか、そんなロッテファンの心を癒やす白星となりました。
ホームランは野球の華、は勝ってこそ噛みしめられるもの、これで安心をするのではなく補強の手を緩めない、そうでなければ嘘でしょう、山室さん。
珍しくも打線の援護をもらった佐々木は6回3失点は8奪三振よりも無四球が快挙ではあり、ただ面白いピッチングではなかったとは個人的な感想です。
二番手でヒヤヒヤの幕を上げてしまった土肥もそうですが軸となるストレートが貧弱で、しかし別の試合では質の高いボールを投げていたりもしますから最初の疲れのピークとなりやすい梅雨入り前が理由なのか、いずれにせよシンカー、スライダーなど変化球を活かすには今のままでは力が足りません。
それでもソフトバンクを相手の勝利ですから資質が高いのは間違いなく、こんなチーム状況ですから目先の勝利よりも内容を意識した、意識高い系の佐々木であってもらいたいです。
打線は9安打ながらも12得点と四死球の怖さを逆に思い知ったような攻撃でしたが、こちらもやや複雑な心境ではあります。
外国人選手を八番で使う意味があるのか、なんて思っていたダフィーは二発を叩き込みながらも低めに投げてはダメなことを印象づけただけのような気がしないでもなく、とりあえず振ってしまうパラデスが戻ってしまいましたし、球団は喜んでいるでしょうがそんなに単純な話でもないでしょう。
一方でちょっと打てないとすぐに打順をいじる伊東監督も暫くは核弾頭で使うと思われる大嶺翔が一番の収穫か、内角のボールを角中ばりの変態打法で対処できるようになったことで打席に余裕が見て取れますし、エラーがどうした、ぐらいの場合によっては神経を逆なでしそうな顔つきも泣き顔揃いのロッテでは傑出です。
平沢、またおかしなことに中村がいますのでショートとしての定着は微妙なだけに、来季以降の外野転向も視野に入れつつ経験を積み上げる一年であってくれればと期待します。
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◆5月25日(木) ソフトバンク−千葉ロッテ12回戦(ソフトバンク10勝2敗、18時、ヤフオクドーム、34,247人)
▽勝 佐々木 6試合2勝4敗
▽敗 中田 9試合4勝4敗
▽本塁打 内川10号(佐々木)、鈴木6号(中田)、ダフィー5号(中田)、6号(笠原)、大嶺翔2号(中田)、井口1号(加治屋)、デスパイネ12号(大谷)
▽バッテリー
千葉ロッテ 佐々木、土肥、東條、大谷、内—田村
ソフトバンク 中田、加治屋、笠原、飯田、岡本—甲斐、鶴岡