オリオン村(跡地)

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シリウスの道

2016-04-19 00:07:14 | 読書録

シリウスの道(上)

文藝春秋

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シリウスの道(下)

文藝春秋

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テロリストのパラソル、これがとにかく面白かった、と言いますかのめり込めたので藤原伊織の電子ブック化をちょくちょくチェックしていたのですが、気がつけばずらっとリリースをされていて、まず手に取ったのが続編の位置づけなのかもしれないシリウスの道です。
札幌遠征で羽田-新千歳空港、新千歳空港-札幌と移動時間がかなりあったことでの一気読み、もったいないな、とは思いつつもページをめくる指を止められませんでした。
息をつかせぬ展開、魅力たっぷりな登場人物、ちょっと格好よすぎる感じもありますが、ぐいぐいと引き込まれていきます。
今年に入ってからほぼ全著作が電子ブック化をされましたので、今後も追い続けていきます。

広告代理店の副部長である主人公の辰村が大手電機メーカーの証券業参入にかかるコンペのメンバーとなり、社内の政治的なところによる嫌がらせを受けながら奮闘する中で、クライアントの重役からの一本の電話で25年前の出来事、封印をしていた思い出に悶え苦しみ、答えを求めていくといったストーリーです。
続編とは言いながらも一部の人物が絡んでいるだけで直接的な関係はありませんが、しかし重要な役割でもあり、ご都合主義な側面や人間関係が前作とどこか似通っているのが引っ掛かりはするものの、ビシッと一本の筋が通った哲学とでも言いますか、その生き様には憧れてしまいます。
作中で呆れられたように実際にそんな生き方ができるわけもないのですが、だからこそ魅力的なのでしょう。
辰村とタツ、の関係も気にはなりますが更なる続編が望めないのが哀しく、隆慶一郎、そして藤原伊織と、その短すぎる執筆期間が残念でなりません。


2016年4月17日 読破 ★★★★★(5点)


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