GWの初日で快晴という絶好の野球日和、おそらく今季初の満員御礼も出ましたが、試合は見るべきところの少ない面白みのないものでした。
シコースキーまで痙攣で退場するといった波に乗りきれないチーム状況を象徴するようなゲームで、歯がゆさだけが残りました。
野球の質の違い。
今日の敗戦はロッテと日本ハムの野球の質の違いによるものだと考えます。
序盤だろうが一死だろうがバントで走者をスコアリングポジションに送り、投手にプレッシャーを与えて数少ないチャンスをものにして接戦を勝利するのが日本ハムの野球です。
この野球でリーグ連覇を果たしたわけで、監督がヒルマンから梨田に代わっても普段からそういう野球を心がけて練習をしている選手たちは堅実なプレーをします。
一方でロッテの野球は一か八かに近いもので、成功すればマジックと言われて派手さはありますが、シーズンを通してみれば大事なところで星を落とすことが多くなります。
言ってみれば個々の選手の力量に負った采配をしているだけで、チームとしての戦いができていません。
シコースキーの痙攣はたまたまですが、ああいったバントで牽制するだけでも投手に負担をかけられるということを普通にやってくる日本ハムと、バントを失敗したらサインが変わるロッテの差と言えばわかりやすいでしょうか。
ようやくここ数試合は堅実な采配に転換しようとする雰囲気は醸し出していますが、こういったことは一朝一夕で成るものではなく、過去3年間のバレンタイン野球とヒルマン野球の差が露呈しつつあります。
贔屓目かもしれませんが選手の素質や力量からすればロッテの方が優っていると思いますので、学ぶべきところは学んで、地味でも確実に勝利に近づける野球を目指して欲しいと痛感した今日の試合でした。
成瀬は前回までとはうって変わって、今日は変化球のコントロールに苦しみました。
落ちるボールの制御に手こずっていたようで、ストライクが先行しても追い込めきれないピッチングとなってしまいました。
それでも高めのボールで空振りを取れていたことからボールにキレはあったのでしょうし、2失点ですから今日の敗戦の責を成瀬に負わせるのは酷だと思います。
ただ鶴岡に簡単に与えた無駄な四球は猛省してもらわなければ困りますし、7回を投げきれなかったことも中6日で先発を任せられた投手として責任を果たしたとは言えません。
負けがつかなかったことが成瀬の1年を考えれば不幸中の幸いで、次の登板では試合の主導権を握れるようなピッチングに期待したいと思います。
無駄な四球は伊藤、根本、川崎も同様で、攻めての四球であればまだしも、狙ったところにいかない四球ほどつまらないものはありません。
特に伊藤と根本はそこまで彼ららしいピッチングを見せていただけに、四球で交代させられたことで悪い印象だけがベンチに残ってしまったと思われますので残念です。
歩かせるぐらいなら打たれろ、このことを声を大にして言いたいと思います。
打線は巡り合わせと言ってしまえばそれまでですが、いつも通りにあと1本が出ませんでした。
西岡や福浦やズレータのヒットがチャンスに出ていれば・・・と思うのは結果論ですが、ここぞというところの勝負弱さは毎度のことです。
それでも不振を極めているズレータにヒットが出たことを喜ぶべきだろうと、できる限り前向きに考えるしかないでしょう。
今日の収穫は2点、西岡と橋本です。
今年はピンチの場面だけではなく、とにかく西岡がよく投手に声をかけている姿が目立ちます。
ようやくチームリーダーの意識に芽生えてくれたのか、これは非常によい傾向だと思います。
福浦があんな性格で今までのロッテの内野陣は投手に声をかけて盛り立てたり落ち着かせたりといったシーンが少なかっただけに、この西岡の動きは歓迎すべき事だと考えます。
また橋本が迷いのないスイングを見せ調子の良さをアピールしてくれていること、里崎の復帰の目処がたたないだけに心強いものがあります。
明日はダルビッシュが相手で、厳しい戦いが予想されます。
しかし武田勝のアクシデントで登板間隔が短くなったこと、ダルビッシュが嫌がる強風が吹いてくれる可能性があることなど、付け入る隙はあると思います。
日本ハム打線も好調とは思えない今日のバッティングでしたので、渡辺俊もハムキラーぶりを見せてくれるのではないかと思います。
願わくば昨年の開幕戦の様な豪快なズレータの一発で、ダルビッシュ狩り&ズレータ復活といった試合になってくれればと祈っています。
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|