オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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田中雅が救った

2008-04-04 23:22:15 | 千葉ロッテ

小林宏の千葉マリンでの連勝記録も風前の灯火かと思われましたが、まさかの逆転勝ちで記録は続きました。
鶴の恩返しならぬマッチの恩返し、今日のヒーローは田中雅です。

小林宏の負けをチャラにしたのは橋本のタイムリーですが、ここは田中雅が救ったことにしたいと思います。
思い起こせば田中雅が初めてお立ち台に立ったのは、あの雨中でのプロ初安打の試合でした。
別にヒーローでも何でもなかった田中雅は、小林宏の配慮でお立ち台に立たせてもらいました。
そんな小林宏への恩返しとばかりに試合をひっくり返すタイムリー、今日は正真正銘のヒーローでの単独お立ち台です。
正直なところ最初のボール球の空振りを見てダメだと思ったのですが、その外角のボール球をファールで粘って、最後はまさに本人の言うとおり気持ちで持っていったヒットでした。
昨年のプロ初ヒットも、今年の初安打も、そして今日の勝ち越しタイムリーも、クリーンヒットは1本もありません。
しかしこういった渋いヒットを打てるということはバットを振り切っているからこそで、高沢もそういったヒットの多かった選手でした。
捕手も内野も守れる便利屋さんで終わることなく、こういうガッツを見せてくれる選手には頑張って欲しいと思います。

小林宏の負けを帳消しにした真のヒーローは橋本、ここのところ打撃の調子がいいようです。
最初のうちは打てる気が全くしなかったのですが、最近は持ち味の選球眼の良さが戻ってきたのか四球も選べるようになってきました。
元々思いきりのいいスイングをするバッターであるだけに、試合慣れすることで勘が戻ってきたのかもしれません。
里崎も久しぶりにスタメンに戻ってきましたが、こと打撃に関してはこの調子を維持できれば暫くは起用してもらえると思います。
気になるのは捕手としての資質、リードもそうですがキャッチングが不安で仕方がありません。
先日のように体を左右に揺らすようなことはなくなりましたが、ミットを上から被せるような取り方が今日は目立ちました。
小林宏が荒れていて逆球が多かったことも理由でしょうが、コース的にストライクっぽいボールがミットの動かし方でボールに取られたのも多かったような気がします。
ビジョンに映ったのは数球でしかありませんが、このまま橋本に正捕手を目指して頑張れと言えない理由がここにあります。

2人の捕手の打撃に救ってもらった小林宏ですが、昨年から気になっているコントロールの乱れが改善しません。
打球がぶつかったり、守備でいいところを見せたりと派手なパフォーマンスを見せてはくれましたが、肝心のピッチングは本来のものとはほど遠いものでした。
打ち取ったあたりがポテンヒットになるなどの不運もあり苛立ちもあったのかもしれませんが、気合いとは違う素振りをマウンドで見せているのも気になります。
気負いすぎで情緒不安定、それが微妙なコントロールに影響している、考えすぎでしょうか。
6回の2失点もボールの制御がままならない感じで四球を連発し、ストライクを取りにいった初球を痛打されるという小林宏らしからぬピッチングでした。

今日の最後は荻野、その安定感が買われているようです。
資質的には三振を取れるアブレイユや伊藤の方がクローザー向きだと思うのですが、この2人はまだ経験不足で安心して見ていられません。
その点で荻野は武器のカーブが高めに入らない限りは大怪我をしないというアドバンテージがあるだけに、暫くは彼を中心に回していくことになるかもしれません。

試合は信じられないような逆転劇で連敗をストップさせましたが、チームの状態が戻っているとは思えません。
不振にあえぐ福浦とズレータを抹消するという荒療治も、軸のない打線を活き返らせる処方になるとも思えません。
2回と5回はきっちりとバントで走者を送るという采配を見せたかと思えば、4回は強気の采配でチャンスを潰すという、方向性の見えない攻撃が続きます。
徹底して走者を得点圏に進めて相手にプレッシャーをかける、繋ぐ野球を標榜する以上はこういった野球をするべきだと考えます。
今のロッテに必要なのは、いつでも得点を取ってくれるという投手に与える安心感と、いつでも得点を取れるという打者の自信だと思います。

福浦とズレータの代わりに昇格したのは大塚とベニー、ともに2軍で結果を出しているので妥当なところでしょう。
本音を言えば福浦の代わりとして神戸を使って欲しい思いもありますが、堀と根元が頑張っているのでオーティズを一塁で使うというのは自然な流れだと思います。
それよりも気になるのは小宮山が生き残ったことです。
開幕1軍は実力で手にした小宮山が、ふと気が付けば小宮山枠にしがみついているように見えてきました。
もっとも神田を含めた2軍の投手が小宮山を越えられるような結果を残せていないというのも理由でしょうが、何とも消化不良のような感じがしてなりません。

明日は成瀬、低調な打線&連勝記録へのプレッシャー&新人育成機関への不安という三重苦を背負ってのピッチングとなります。
大物ルーキーとの投げ合いになりますので注目されることは必至、是非とも「さすがは成瀬」と言わしめるピッチングをしてくれることを期待しています。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
ソフトバンク 1 0 0

0

0 2 0 0 0 3 7 1
千葉ロッテ 0 1 0 0 0 0 0 5 X 6 11 1


◆4月4日(金) 千葉ロッテ-ソフトバンク4回戦(2勝2敗、18時15分、千葉、18,233人)
▽勝 シコースキー 5試合1勝
▽S 荻野 5試合3S
▽敗 ニコースキー 6試合1勝1敗1S

▽バッテリー
千葉ロッテ 小林宏、高木、シコースキー、荻野―橋本
ソフトバンク 杉内、久米、三瀬、柳瀬、ニコースキー―山崎、田上

 

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