オリオン村(跡地)

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細谷デビュー

2008-04-13 18:55:19 | 千葉ロッテ

勢いというのは怖いもので、これで新だんだらユニフォームで3試合連続のサヨナラ勝ちとなりました。
評判の悪いデザインも勝てば神々しくも見えてくるもので、縁起物ですから明後日からの楽天戦でも着用することは必至でしょう。

細谷がスタメンでプロ初出場を果たし、貴重な同点打となるプロ初安打に初打点をマークしました。
下位指名ながら着実に力をつけてきた細谷ですが、今年の終盤に1軍を経験できればいいぐらいに考えていました。
オープン戦での起用も多かったので目標は達成できるであろうとは思っていましたが、まさかこの時期に昇格できるとは本人も驚きであったと思います。
ズレータや福浦の不調や、オーティズの故障といった外的要因が働いたにせよ、運も実力のうちであり、そのチャンスを見事にものにして結果を出した細谷には期待が高まります。
初出場にしてはボールが見えていたようで変化球にもじっくりと合わせることができており、タイムリーヒットも外角の変化球に体勢を崩されながらもうまく一二塁間に運んだもので、若さに似合わぬテクニックも備えているようです。
走塁では打球判断を誤ったようなプレーもありましたが、エンドランがかかって走り出した背後への打球でしたので、あれは仕方がないと思います。
このまま順調に1軍に定着できるほど甘くはないでしょうが、高卒3年目で競った試合で起用してもらえるという経験は大きな財産となるはずです。
オーティズの故障次第では暫くは起用してもらえるでしょうから、じっくりと勉強して欲しいと思います。

サヨナラヒットでヒーローとなった根元も、バッティングに成長の跡をうかがわせてくれました。
ぶんぶん振り回しているだけの三振の山だった昨年までに比べて、今年はスイングに無駄がなくなってきているとともに、ボールに逆らわずに流すことが出来るようになってきました。
サヨナラヒットも見事でしたが、私はむしろその前のレフトへの2塁打の方を評価したいと思います。
カットしただけのようなスイングであそこまで打球が飛ぶということは、ボールの力を上手くバットに乗せることが出来たからに他なりません。
力一杯に振らなくても相手の力を利用すれば強い当たりを打てること、これを覚えてくれたのであれば非常に大きな力となります。
昨年の塀内のポジションをがっちりと自分のものにし、かつ結果を出せている今年の根元は、3年目の飛躍が大いに期待できると思います。

渡辺俊は最高のピッチングであったと思います。
前回の登板ではあまり緩急を使わなかったのか使えなかったのかはわかりませんが、不本意な結果でした。
しかし今日は持ち味の緩急が冴え渡り、内野ゴロが16で内野フライが4と、完全に自分のペースで1試合を投げきりました。
高めに抜ける球も皆無に近く、ストライク先行であったために球数も少なく済み、延長10回を投げ抜くことができました。
昨日の成瀬とともに無駄なボール球が無くなった上で身上のピッチングが出来たことは非常に朗報で、前半戦は成瀬と渡辺俊の両輪でチームを引っ張っていくことになりそうです。

そして誰もいなくなった。

今日はオーティズに加えて、ベニーまで欠場となりました。
昨日の7回からの交代は守備固めかと思ったのですが、両外国人が揃いも揃って同じタイミングに故障でもしたのでしょうか。
サブローも2軍ですので漢字だけのオーダーは久しぶりに見たような気がします。
ぱっと見たら1軍だか2軍だかわからないようなスタメンで、冗談抜きで「そして誰もいなくなった」になりかねません。
くどいようですが怪我人続出の理由が何であるかを、バレンタイン監督だけでなくコーチ陣にも真剣に考えて欲しいと思います。

今日の勝利でバントの重要性を、バレンタイン監督にはいい加減に学んで欲しいと思います。
キレやすい性格を狙ったライトスタンドからの度重なるブーイングにもめげずにナイスピッチングだったグリンでしたが、後を継いだ武田久がわずか5球で試合を壊したわけですから日本ハムファンは怒り心頭でしょう。
しかしそれもこれも、細谷と田中雅がきっちりとバントを決めたからこそですし、同点劇の際の角中のバントも見逃せません。
初回の失点も日本ハムのバントが活きたものでしたし、しつこいまでのバントで走者をセカンドに背負った渡辺俊がプレッシャーを感じながらピッチングをしていたこと、早川のバントの構えがワイルドピッチを誘ったこと、今日は「これぞバント」といった教材がここそこに転がっていました。
3回の無死一塁で細谷にバントをさせなかったのは、プロ初打席は自由に打たせてあげたいというバレンタイン監督の親心であったと思いますので対象から外すとして、その他の場面ではきっちりと送る采配をしたことは評価できます。
あとは序盤でもバントをさせること、場合によっては一死からでも送らせること、こういった采配を今後は期待したいと思います。

守備面では大松の打球の追い方が悪くてヒットにしたといったケースも見られましたが、今日は今江の送球も安定していましたし、橋本のガッツあるプレーもあって全体的には安定したものでした。
2回の併殺では細谷が上手くすくい上げていましたし、やはり餅は餅屋というところでしょうか。
もっとも細谷も本職はサードですが、ファーストを守るケースも少なくはないので堀よりは経験豊富です。
サードに今江がいる以上は1軍ではファーストでの起用がメインとなるでしょうから、西岡や今江の悪送球を拾いまくって目立たせなかった福浦の存在は大きいですが、少しでもそのレベルに近づけるようレベルアップをして欲しいと思います。

ところで細谷の代わりに2軍に落ちたのは高木、いやはや小宮山優遇もここに極まったりという感じです。
根本がいる左腕に対して右腕は小宮山を落とせば敗戦処理がいなくなるという事情があるにせよ、防御率10点台で2敗の投手を1軍に残しておく理由が見当たりません。
せっかく愛人枠が解消されて根元が頑張っている中で、いまこそ小宮山枠を解消して若手投手を抜擢する絶好のチャンスだけに、次のカードでは小宮山の降格を決断してくれることを願っています。

次のカードはナイター、少しは暖かくなってくれればと思います。
今日は雨は降らなかったものの、4月のデーゲームってこんなに寒かったっけ、と思えるぐらいの天候でした。
しかもサヨナラ勝ちの興奮で我を忘れて傘を忘れる始末、誰も持ち帰らずに届けられていることを願って明後日は球場に行きたいと思います。



1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
日本ハム 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 6 0
千葉ロッテ 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1X 2 8 0


◆4月13日(日) 千葉ロッテ-日本ハム6回戦(ロッテ4勝2敗、13時1分、千葉マリン、16,282人)

▽勝 渡辺俊 4試合2勝1敗
▽敗 武田久 11試合1勝1敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 渡辺俊―橋本
日本ハム グリン、武田久―高橋

 

 

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