電脳筆写『 心超臨界 』

現存する良品はすべて創造力の産物である
( ジョン・スチュアート・ミル )

自助論 《 万人を魅了する人柄の秘密——サミュエル・スマイルズ 》

2024-06-29 | 03-自己・信念・努力
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生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『世界政治の崩壊過程に蘇れ日本政治の根幹とは』
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■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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知性あふれる人間を尊敬するのはいっこうにかまわない。だが知性以上の何かがなければ、彼らを信用するのは早計にすぎる。イギリスの政治家ジョン・ラッセルはかつてこう語ったことがある。「わが国では、いくら天才に援助を求めることがあっても、結局は人格者の指導に従うのが当然の道とされている」


『自助論』
( サミュエル・スマイルズ、三笠書房(2002/3/21)、p263 )
10章 人間の器量――人格は一生通用する唯一の宝だ!
1 人格こそ一生通用する唯一の宝だ


◆万人を魅了する人柄の秘密

教養がなく財産の少ない人間でも、立派な人格さえ持ち合わせていれば他人に大きな影響を与えられる。それは、一介の労働者であろうと、議員のような要職に就いていようと事情は変わらない。政治家カニングはこう述べた。

「私は、何よりも人格を鍛えることを通じて力を維持したい。それは手っ取り早い方法ではないにしろ、いちばん確実な道だ。私はそれを信じて疑わない」

知性あふれる人間を尊敬するのはいっこうにかまわない。だが知性以上の何かがなければ、彼らを信用するのは早計にすぎる。イギリスの政治家ジョン・ラッセルはかつてこう語ったことがある。

「わが国では、いくら天才に援助を求めることがあっても、結局は人格者の指導に従うのが当然の道とされている」

これは真理をいい得た言葉である。

フランシス・ホーナーの生涯にはその真理が如実に示されている。スコットランドの判事コックバーンは、ホーナーの人生について次のように語っている。

「彼の歩みは、誠実な若者すべての心に光明を投げかけずにはおかない。彼はわずか38歳で世を去ったが、誰よりも広く人々を感化した。冷酷で心の卑しい連中を別とすれば、万人が彼を敬愛し、信頼し、その死を嘆き悲しんだ。

いま、私は、あらゆる若者にたずねよう。なぜ、ホーナーはこれほどまで高い尊敬を受けたのか?

身分のためか? 彼はエジンバラの一介の商人の息子にすぎなかった。富のためか? 彼にしろ、その親戚縁者にしろ、余分に使える金などほとんど持っていなかった。役職のためか? 彼はわずか2、3年間、何の影響力もない薄給の職についていたにすぎない。話術のためか? 彼の語り口は静かで気品はあったが、人を驚かせたり引きつけたりするほど弁舌さわやかだったわけではない。身のこなしに人をうっとりさせる魅力があったためか? 彼の物腰は世人のそれと少しも変わらぬ穏やかなものだった。

では、ホーナーが人々の尊敬を集めたのはなぜか?それは、彼が良識と熱意と正しい信条と善良な心――つまり、まともな人間なら誰でもさほど苦労せずに手に入れられるような資質をしっかり身につけていたためだ。いいかえれば、人柄の持つ力が彼を高めたのだ。しかも、この人柄はうまれつきのものではなく、ありきたりの素質から彼自身が努力して築き上げてきた産物なのである。

能力や話術の才だけを見れば、彼をしのぐ人間は多い。だが、それらの才能に人格を加味した時、彼の上に出るものは一人としていない。平凡な能力しかなくても、善良さを失わず修養に励めば、たとえ競争心と嫉妬の渦まく社会にあっても必ず大きな実績を勝ち取れる。ホーナーは、そのことを証明するために生まれてきたような人物なのだ」
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