電脳筆写『 心超臨界 』

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( マーク・トウェイン )

悪魔の思想 《 大内兵衛――エルミタージュ美術館に富が集められた理由/谷沢永一 》

2024-07-13 | 04-歴史・文化・社会
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ここに挙げられている確かに莫大である各国の「富」が、すべて悉(ことごと)く平和な商取引のもとに対価を払って仕込まれたと思っているのだったら、無知もきわまれりと申さねばなりません。それらのほとんどは、奇麗事(きれいごと)を言うなら国威によって蒐(あつ)められたものです。ぶっちゃけて言うなら政治の圧力と軍事の暴力によって収集された戦利品であることは世界の常識でしょう。


『悪魔の思想』 「進歩的文化人」という名の国賊12人
( 谷沢永一、クレスト社 (1996/02)、p58 )
〈戦後の学界、言論界の大ボス・大内兵衛(おおうちひょうえ)への告発状〉
第2章 「日本は第二次大戦の主犯」と言う歴史の偽造家

  大内兵衛(おおうちひょうえ)
  明治21年生まれ。東京帝大卒。東大教授、法大総長、東大名誉教
  授を歴任。東大経済学部を左翼の巣窟にした張本人。昭和55年没。

  東京大学をはじめとする戦後日本の大学に、数えきれぬほど多量の
  「進歩的文化人」を送りこんで、鬱然たる大内山脈を築き上げた手
  配師の親玉、戦後日本の幡随院長兵衛(ばんずいいんちょうべえ)が
  大内兵衛です。世の大学教授には時として隅におけぬ政治屋がいる
  ものですが、大内兵衛は学界支配の名人でした。東大定年のあとは
  法政大学の総長として乗りこみ、学生を前に訓示して、読むべき出
  版物を指示し、雑誌は『世界』、新聞は『朝日』と、「進歩的文化
  人」の聖典(バイブル)を教えたことはあまりにも有名です。


2-2 エルミタージュ美術館に富が集められた理由

大内兵衛は、共産主義国のことなら何から何まで、手放しで唸り声をあげんばかりに讃嘆します。レニングラードのエルミタージュ美術館に感嘆すると、ただちにわが国と比較しなければ気が済まないのですね。

  エルミタージュでは、このほかに、金銀宝石の庫を見せてもらった。
  ぜいたくな手まわり品、ダイヤをちりばめた小箱や馬具。ほしいも
  のは一つもないがとにかくおどろくべき富――マーカンティリスト
  の富である。ローマ法王の富、ルーブルの富、ロンドン塔の富、そ
  れにもました富である。こういう富を考えると、日本の絶対主義の
  富、徳川十五代の富、明治以後三代の富などお話にもならない。
                            (41頁)

ここに挙げられている確かに莫大である各国の「富」が、すべて悉(ことごと)く平和な商取引のもとに対価を払って仕込まれたと思っているのだったら、無知もきわまれりと申さねばなりません。それらのほとんどは、奇麗事(きれいごと)を言うなら国威によって蒐(あつ)められたものです。ぶっちゃけて言うなら政治の圧力と軍事の暴力によって収集された戦利品であることは世界の常識でしょう。

しかし、おそらく大内兵衛は単なる物知らずなのではなく、実は大いなる権力の成果に接すると高らかな気持ちになる性質(たち)なのかもしれません。そして、ここでもまたわが国を罵(ののし)って快しとする心理的日本叩き(ジャパンバッシング)が堂々と開陳されます。彼は日本に絶大な権力が存在しなかったことに、はなはだお冠(かんむり)なんですね。

話は全く逆なのだと、あえて言わねばなりません。わが国は、いまだかつていかなる国からも美術品を収奪するなど考えもしなかったではありませんか。また、それぞれの時代の為政者が権力を行使して、誰か彼かの愛蔵品を召しあげたりしたことがありません。わが国の為政者は豪華な蒐集をもって身を飾る傲慢な姿勢をとりませんでした。

日本の公的機関に蔵する美術品が貧弱であるとするなら、それは政権の志向がまことに質素で、どこからも強権を以って取りあげなかったという歴史の経過を意味します。それこそは、むしろわが国の為政者が常に姿勢を正して権力の乱用を慎んだ、という誇るべき事績の証拠ではないでしょうか。

しかし性根(しょうね)の奥底に権力の憧れを抱く大内兵衛は、日本の権力者が大美術館を形成するにたるだけの収奪を行わなかったことを、地団駄踏んで口惜しがるのだから厄介です。

「極端な歴史の偽造――第二次大戦、日本元兇(げんきょう)論」へつづく
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