電脳筆写『 心超臨界 』

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( チャールズ・モーガン )

経済のグローバル化が森林破壊をもたらす――南米大陸横断道路

2024-06-14 | 09-生物・生命・自然
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国連食糧農業機関(FAO)のまとめでは、90年代の10年間で世界の森林の4.2%に相当する1億6千百万㌶の天然林が失われた。うち1億5千2百万㌶は熱帯林だ。地球温暖化防止やオゾン層保護など、環境対策の国際的な枠組みが機能し始めた分野とは異なり、森林破壊は当事国の事情に左右されがちだ。グローバル化は森林の傷口を広げつつある。


◆経済のグローバル化が森林破壊をもたらす――南米大陸横断道路

「地球号は今 (28)――グローバル化、熱帯林の脅威に」
( 2005.10.09 日経新聞(朝刊))

生物の宝庫である熱帯林の減少に歯止めがかからない。最大の熱帯林を抱えるブラジルでは、輸出向けの大豆栽培など新手の経済開発が森林伐採を加速。経済のグローバル化が環境破壊をもたらすという図式が鮮明になりつつある。

9月8日、アマゾン川上流のペルー領プエルト・マルドナード市にブラジル、ペルー、ボリビアの3国の大統領が顔をそろえた。南米の大西洋岸と太平洋岸を結ぶ大陸横断道路の新ルート起工式に出席するためだ。

この道路はブラジル南東部から北西部にアマゾン地域を経由してアンデス山脈を越えて太平洋岸に抜ける。総延長は約6千9百㌔。ブラジル側の約4千3百㌔は国内道路として完成している。2010年ころの開通を目指す。

ブラジルの狙いは、資源・農業開発が進むアマゾン地域と太平洋の港を直結する輸送路を確保することだ。需要が旺盛な中国などアジアとの貿易ではパナマ運河などを経由するより有利になる。

熱帯雨林の破壊との関係で最も懸念されているのが大豆生産だ。アマゾンの南に隣接するセラードと呼ばれるサバンナ地帯で栽培が急拡大。森林伐採によって新たな作付け地がアマゾンの南側に弓状に広がり、次第に北上している。

90年代後半に一時落ち着いていたアマゾンの森林破壊面積はこのところ、年間2万―2万5千平方㌔㍍の高水準が続いている。

02年に就任したルラ・ブラジル大統領は労働党出身で、環境派の期待が高かった。しかし実際には「アマゾン開発を経済発展に利用しようとの意欲は従来の政権以上に強い」と拓殖大学の小池洋一教授(ラテンアメリカ経済)は指摘する。「開発に必要な輸送道路の整備は象徴的な動き」(同)という。

1992年の地球サミット以降、持続可能な森林開発を目指す国際協力事業がブラジルにも導入された。だが、同サミットの際に環境相を務めたホセ・ゴールデンバーグ氏(現サンパウロ州環境局長)は「アマゾンをめぐる状況はむしろ悪化している」という。

国連食糧農業機関(FAO)のまとめでは、90年代の10年間で世界の森林の4.2%に相当する1億6千百万㌶の天然林が失われた。うち1億5千2百万㌶は熱帯林だ。

地球温暖化防止やオゾン層保護など、環境対策の国際的な枠組みが機能し始めた分野とは異なり、森林破壊は当事国の事情に左右されがちだ。グローバル化は森林の傷口を広げつつある。
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