電脳筆写『 心超臨界 』

一般に外交では紛争は解決しない
戦争が終るのは平和のプロセスとしてではなく
一方が降伏するからである
D・パイプス

無言のメッセージを交換する――マルロ・モーガン

2024-09-23 | 07-宇宙・遺伝子・潜在意識
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日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
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オータになにが起きたのか質問すると、彼は静かにするようにと合図した。だれも口をきかず、真剣な顔をしている。ようやくオータが私のほうに顔を向け、早朝に出ていった若者がメッセージを送っていることを説明してくれた、彼は仕留めたカンガルーの尻尾(しっぽ)を切っていいかどうか許可を求めているという。毎日みんなが無言で歩くわけが、ようやくのみこめた。この人々はメンタル・テレパシーで通じ合っているのだ。


◆無言のメッセージを交換する

「ミュータント・メッセージ」マルロ・モーガン、角川文庫、p77、
http://tinyurl.com/6kln3
《ミュータント(突然変異体)とは、アボリジニが著者であるマルロ・モーガンにつけた呼び名であると同時に、いわゆる文明人と呼ばれる人類すべてを指す》

若者のひとりが半円の中央に立った。その日なにか特別の仕事を志願したという。彼は朝早くキャンプ地から走り去った。みんなで数時間ほど歩いたとき、族長が立ち止まってひざまずいた。みんなが彼の周りに集まった。彼はひざまずいたまま両手を前に差し出してそっと揺すった。オータになにが起きたのか質問すると、彼は静かにするようにと合図した。だれも口をきかず、真剣な顔をしている。ようやくオータが私のほうに顔を向け、早朝に出ていった若者がメッセージを送っていることを説明してくれた、彼は仕留めたカンガルーの尻尾(しっぽ)を切っていいかどうか許可を求めているという。

毎日みんなが無言で歩くわけが、ようやくのみこめた。この人々はメンタル・テレパシーで通じ合っているのだ。私はそれを目撃していた。なんの音もしないのに3キロも離れた人同士がメッセージを交換しているのだ。

「なぜ彼は尻尾を切りたがっているの?」私はオータにきいた。

「カンガルーの体でもっとも重い部分だし、彼は具合が悪くて全部は運べない。彼よりも背が高いカンガルーだ。途中の水場で飲んだ水が汚れていて、そのため体中が熱くなったと言っている。顔から玉の汗が吹き出ている」

無言のテレパシーで返事が送られた。今日はここで泊まるとオータが説明した。みんなはこれから受け取ることになる大きな肉のために穴を掘りはじめた。残りの人たちは〈呪術師(じゅじゅつし)〉と〈女の癒(いや)し手〉の指示のもとに薬草を探した。

(中略)

すべてが目をみはる出来事だった。私自身でも目撃しなかったとしたら、とくにテレパシーで通信するなどとても信じられなかっただろう。私はオータにどう感じたか話した。

彼はにっこりして言った。「それなら街に行った先住民がどう感じるかやっとわかってもらえたね。あなたがたが電話にコインを入れて番号を回してから友人と話しはじめるのが、先住民には信じられないことなんだよ」
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