電脳筆写『 心超臨界 』

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この世で恥ずべきものはない
( ゲーテ )

教えない歴史1 《 日本国家独立のため文明を説いた福沢諭吉――藤岡信勝 》

2024-03-02 | 04-歴史・文化・社会
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諭吉は学問を身につけ、文明を取り入れることを熱心に説きました。しかし、諭吉はただの「西洋かぶれ」ではありませんでした。文明を取り入れるのは日本国家の独立が真の目的で、文明はそのための手段にすぎないと言っています。世界を回って西洋人にこき使われるアジア人の無気力なさまを見てきた諭吉の強い願いでした。


◆日本国家独立のため文明を説いた福沢諭吉――藤岡信勝

『教科書が教えない歴史』
( 藤岡信勝、産経新聞ニュースサービス (1996/8/1)、p67 )
〈 国づくりの設計 〉

福沢諭吉は中津藩(大分県)の身分の低い武士の家に生まれました。いろいろなことに好奇心を持つ利発な子どもでした。

今の小学校5年生くらいのころのことです。近所にお稲荷(いなり)さんの社がありました。諭吉はその中がどのようになっているのか見たくてたまりません。ある日、中をそっと開けてみますと石が入っていました。諭吉はここでとても悪い考えを起こしました。中の石をすてて、別の石ころを入れておいたのです。人々がお稲荷様を拝むのを見て、さすがに諭吉は内心ドキドキしたに違いありませんが、なんのバチもあたりませんでした。

諭吉はオランダ語と英語を学び、若い頃から西欧の新しい学問に通じていました。徳川幕府につかえた諭吉は幕末に3回も欧米を見て回る機会を得ました。学校、病院、動物園、鉄道、運河、議会、株式会社、などなど見るもの聞くものすべてがめずらしいことばかりでした。

フランスに行った時のことです。郵便制度なるもののあることを知りました。しかし、諭吉は小さな紙切れ(切手)を貼った手紙を箱に入れておくとどうして相手のもとに届くのか、その仕組みが不思議でなりません。4日間も人にきいて回り、やっと納得し「なんとうまい方法だろう」と感心しました。

こうした経験をもとに諭吉は『西洋事情』という書物をあらわしました。この本で幕末の日本人は西欧の進んだ文明の様子を知ることができました。

1867年、徳川幕府が倒れ明治維新がおきました。政権をとったのは、攘夷(じょうい)派といって外国を打ち払うことを主張していた勢力でした。開明的な思想をもっていた諭吉は、この新政府を支持できないと思いました。ところが政府は次々に大胆な改革を実行し、ついに1871年、廃藩置県を断行して封建制度を撤廃してしまいました。諭吉は感激し、「これを見たらもう死んでもいい」と友人に語りました。

翌年、諭吉は『学問のすゝめ』という小さな書物をあらわしました。「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと云へり」。あまりにも有名なこの一句はその冒頭に掲げられたものです。この書物はたちまちベストセラーとなり、諭吉は続編を次々と書きました。その後、一生明治政府にはつかえませんでしたが、言論の力によって新しい国づくりを支えました。

諭吉は学問を身につけ、文明を取り入れることを熱心に説きました。しかし、諭吉はただの「西洋かぶれ」ではありませんでした。文明を取り入れるのは日本国家の独立が真の目的で、文明はそのための手段にすぎないと言っています。世界を回って西洋人にこき使われるアジア人の無気力なさまを見てきた諭吉の強い願いでした。

今、1万円札に乗って世界中を回っている諭吉は、日本という国家の現状をどうみているのでしょうか。
(藤岡信勝)
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