電脳筆写『 心超臨界 』

自分がいま生きている時代は
歴史としてながめることはできない
( ジョン・W・ガードナー )

歴史を裁く愚かさ 《 「なかったこと」を「あったこと」にする――西尾幹二 》

2024-06-23 | 04-歴史・文化・社会
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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
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◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『世界政治の崩壊過程に蘇れ日本政治の根幹とは』
■超拡散『日本の「月面着陸」をライヴ放送しないNHKの電波1本返却させよ◇この国会質疑を視聴しよう⁉️:https://youtube.com/watch?v=apyoi2KTMpA&si=I9x7DoDLgkcfESSc』
■超拡散記事『榎本武揚建立「小樽龍宮神社」にて執り行う「土方歳三慰霊祭」と「特別御朱印」の告知』
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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外政審議室が残した「いわゆる従軍慰安婦問題について」(平成5年8月4日)という3ページの文章がある。河野談話の基になった文章だが、この中では日本の各省庁と国立公文書館、国立国会図書館、米国国立公文書館を調査対象にしたといいながら、それらに強制連行の事実を示す資料はなかったという大切な一点を明言明記していないのだ。


『歴史を裁く愚かさ』
( 西尾幹二、PHP研究所 (2000/01)、p190 )
第3章 慰安婦問題の国際的不公平
3 ついに証明された日韓政治決着の悪質さ

◆「なかったこと」を「あったこと」にする

ところが、ときの内閣官房外政審議室、それを直接指導した河野官房長官、さらに宮澤首相の犯した致命的過ちは、この点で自国民を守ろうとしなかっただけではない。

外政審議室が残した「いわゆる従軍慰安婦問題について」(平成5年8月4日)という3ページの文章がある。河野談話の基になった文章だが、この中では日本の各省庁と国立公文書館、国立国会図書館、米国国立公文書館を調査対象にしたといいながら、それらに強制連行の事実を示す資料はなかったという大切な一点を明言明記していないのだ。

これらの内外の公文書も、元慰安婦からの聞き取りも、その他の文献も同等に並べて、それら全体を「総合的に分析、検討した結果」というあいまいな言い方で、慰安婦の募集にについて本人たちの意向に反して集めるケースが数多く、官僚などが直接これに加担した、と、強制連行を裏づける表現を記している。

つまり、公文書にも証拠があったかのごとき認定を示しているのである。ここが問題のポイントである。

これは日本政府が公式に公文書にも強制連行の証拠があったと判定したことを意味し、後に韓国側の国家賠償請求に口実を与えただけでなく、欧米はじめ世界中に打電され、例えば「ドイツの傲岸、日本の脳天気」で紹介したような、旧日本軍の参謀本部が売春宿のヒモとなって、7万から20万の朝鮮人の未婚女性を拐し、強姦陵辱の限りを尽くした「関係省庁の文書庫の中に多量の証拠書類が見つかった」(『フランクフルター・アルゲマイネ』1995年7月28日付)というとりかえしのつかない報道がなされるに至っている。

加えて、国連のクマラスワミ報告にまで悪用され、著しく国益を傷つけたのは周知の通りである。

桜井さんは宮澤元首相にも取材を申し入れ、日時も了承されていたのに、「なにを話しても影響が大きいから今は語り得ない」とインタビューを取り消された。宮澤氏は口を開けば取り返しのつかぬ犯罪の告白になることに気がつきだしたのだろう。

河野氏は平成5年の談話のあとの記者会見で「強制連行の事実があったという認識でよろしいわけでしょうか」との質問に、「結構です」と明快に答えている。「客観的資料はあったのですか」との再度の質問にも、氏はなかったとは答えていない。

しかるに桜井さんは、石原信雄氏の口から、当時いくら探しても客観的証拠はなく、16人の女性たちの証言は、日本政府がソウルで聞き取り調査をすると決めた瞬間から強制連行の“証拠”となるべき運命であったことが示唆されている。逆にいえば、16人の証言がたとえなくても、(客観的証拠は他にもちろんない)強制連行を日本政府が認めるつもりでいたことが見えてくる。
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