電脳筆写『 心超臨界 』

知識の泉の水を飲む者もいれば
ただうがいする者もいる
( ロバート・アンソニー )

不都合な真実 《 過ちは繰り返しませぬから――馬淵睦夫 》

2024-05-15 | 04-歴史・文化・社会
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「安らかに眠って下さい 過ちは繰り返しませぬから」。この原爆犠牲者に手向(たむ)けた碑文は、日本人の間で様々な議論がありました。最大の問題は、過ちを繰り返さないと誓うべきなのは原爆を投下したアメリカではないか、ということでした。素直に読めば、この文章の主語は日本と読めるからです。この論戦はいまも続いています。


◆過ちは繰り返しませぬから

『そうか、だから日本は世界で尊敬されているのか!』
( 馬渕睦夫、ワック (2015/6/24)、p56 )

2003年にカストロ議長は日本を訪問しました。訪問といっても、アメリカの意向を考慮した結果、形式上は専用機のための立ち寄りということになっていました。いずれにしても、カストロ議長は日本の土を踏み、念願の広島訪問を果たしました。

任国の元首が来日するので、私も日本に帰ってカストロ議長の接遇にあたり、広島までお供をしました。カストロ議長は原爆の犠牲者に対する強い追悼の念を示し、その思いを帰国後、議会での報告を通して、キューバ国民にこう伝えています。

「気高く寛大な日本人は、原爆の投下者を憎む言葉を一言も発しなかった。その代わりに、このような悲劇が二度と起こらないように、と平和記念碑を建立して世界平和を祈り続けてきた」

カストロ議長の日本人に対する温かいシンパシーの情が感じられる言葉です。

なお一言付け加えますと、昭和天皇が崩御された際、国を挙げて喪に服してくれたのは、世界広しといえどもインドとキューバのみです。キューバの日本に対する親愛の国民感情を如実に説明してあまりある話と言えるでしょう。

このカストロの言葉のなかで、日本は原爆を落としたアメリカを憎むことはしなかった、と述べていることに注目したいと思います。

この関連で私たちが思い出すのは、広島の原爆慰霊碑に刻まれた次の言葉ではないでしょうか。

「安らかに眠って下さい 過ちは繰り返しませぬから」

この原爆犠牲者に手向(たむ)けた碑文は、日本人の間で様々な議論がありました。最大の問題は、過ちを繰り返さないと誓うべきなのは原爆を投下したアメリカではないか、ということでした。素直に読めば、この文章の主語は日本と読めるからです。この論戦はいまも続いています。

そこで、私はこの文章を次の意味に解するようにしてはどうかと提案します。「原爆を投下したアメリカの過ちに対し、日本はアメリカに原爆を落とし返して復習するという過ちを繰り返すことはしません。だから亡くなられた皆さん、どうか天国で安らかにお休み下さい」と。

この解釈なら、国民のコンセンサスを得ることができるのではないでしょうか。原爆を投下されたにもかかわらず、日本は決してアメリカに復讐しないという高貴な精神を示すことができるからです。

だから、アメリカは日本の復讐を恐れる必要はありません。原爆投下が戦争犯罪であることを認めても、日本は決してアメリカに復讐しないことがわかれば、アメリカはいずれ自らの戦争犯罪を認めることになるのでは、と期待しています。私たちはアメリカが国際法に違反する戦争犯罪を犯した事実を指摘はしますが、その罪を追求することはせずに、アメリカ自身の自浄作用に期待して辛抱強く待ちたいと思います。この態度は、決して水泡に帰することはないでしょう。アメリカ国内に原爆投下の非人間性を反省する声があるからです。

たとえば、ハーバート・フーバー元大統領は回想録のなかで、「原爆投下は、すべてのアメリカ史を振り返ってみても、前代未聞の残虐行為(unparalleled brutality)である」と述べるとともに、「アメリカの良心を永遠に苛(さいな)み続けるだろう」と記しています。

このような良心の呵責を解くことができるのは、結局、私たち日本人の態度にかかっています。先般の安倍総理の訪米においては日米の和解が強調されましたが、日本とアメリカが本当に和解できるのは、原爆投下についての和解にかかっていると思います。
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