電脳筆写『 心超臨界 』

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環境が人間の産物なのである
( ベンジャミン・ディズレーリ )

不都合な真実 歴史編 《 ドゥーリトル空襲——林千勝 》

2024-06-20 | 04-歴史・文化・社会
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ドゥーリトル空襲が海軍に与えた衝撃は甚大で、山本長官のプライドは大きく傷つき、一方で「空襲を防ぐにはミッドウェー島占領が必要だ」という彼の主張に弾みが付いてしまいました。ミッドウェー作戦は狙いと成果に疑問が多く、海軍内において作戦発動時期などについて議論がありペンディング状態であったのですが、不幸にもドゥーリトル空襲を背景に議論が一気に収束してしまったのです。


◆ドゥーリトル空襲

『日米戦争を策謀したのは誰だ!』
( 林千勝、ワック (2019/2/20)、p330 )

当時、アメリカ艦船による日本本土攻撃は、日本軍による周辺海域の厳しい警戒下で困難な状況でした。そこでアメリカは奇策を練ります。

すなわち、日本から離れた地点で陸軍の長距離爆撃機を海軍の空母から決死の発艦をさせ、日本本土を空襲する。その後、着艦は不可能なので海を越えて中華民国の飛行場に着陸するという特攻作戦です。空襲部隊の指揮官はリンドバーグと並ぶ空の英雄、24時間アメリカ大陸横断飛行に成功したドゥーリトル陸軍中佐です。チャーチルからルーズベルト宛の書簡と符合する時期、日本では衆議院選挙中の昭和17年(1942年)4月18日の朝、B-25 16機が東京などに空襲を敢行しました。この空襲で死者87名、重軽症者466名の被害が出ます。本土上空でのアメリカ軍機の第一発見者は、偶然にも内情視察のため水戸にむかって陸軍機で移動中の東條首相でした。東條は直ちに視察を中止し天皇への報告に参内します。ドゥーリトル空襲が海軍に与えた衝撃は甚大で、山本長官のプライドは大きく傷つき、一方で「空襲を防ぐにはミッドウェー島占領が必要だ」という彼の主張に弾みが付いてしまいました。ミッドウェー作戦は狙いと成果に疑問が多く、海軍内において作戦発動時期などについて議論がありペンディング状態であったのですが、不幸にもドゥーリトル空襲を背景に議論が一気に収束してしまったのです。

山本長官は、ドゥーリトル空襲に連合国側が込めた日本の「西進」を「東進」に転換させるという意図の実現に協力したのです。真珠湾攻撃に続く大罪です。そして、日本の国家戦略「対米英蘭蒋戦争終末促進に関する腹案」(*)がふっ飛んだのです。

ちなみに翌5月、英ソ相互援助条約が結ばれ、対ソ支援ルートとしてイランが明確化されます。当時、英米の海上輸送を破壊するための日本の潜水艦は、インド洋や豪州近海に数隻を配備するのみでした。ドイツは大西洋を中心に、最大375隻を配備して英米の船舶を猛攻していました。従って、日本海軍主力の速やかな西進がますます必要とされたのです。ミッドウェー作戦の結果は日本の大敗北でした。海軍の慢心もあり、アメリカ海軍の待ち伏せにより主力空母4隻と艦載機を一挙に喪失しました。しかも海軍はこの壊滅的損害を陸軍側に知らせなかったのです。

注(*):「対米英蘭蒋戦争終末促進に関する腹案」関連ブログ
「英米合作経済抗戦力調査」から「対英米蘭蒋戦争終末促進に関する腹案」へ――茂木弘道さん
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