電脳筆写『 心超臨界 』

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( チャールズ・モーガン )

真珠湾攻撃の真実 《 ハーグ条約における参戦布告条項――藤原正彦 》

2024-09-25 | 04-歴史・文化・社会
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ハーグ条約における参戦布告条項は、単に開戦儀礼について言っているもので、誰も重要と思っていないのです。現に真珠湾攻撃の1時間20分ほど前に、日本軍はイギリス領マレー半島への上陸作戦を敢行しましたが、イギリスは宣戦布告のあるなしなど問題にもしませんでした。


◆ハーグ条約における参戦布告条項

『日本人の誇り』
( 藤原正彦、文藝春秋 (2011/4/19)、p92 )

ところでハーグ条約に関して付け加えますと、アメリカが真珠湾攻撃を「恥ずべき行為」と今だに口汚く糾弾する唯一の根拠は、開戦前の宣戦布告を義務づけたハーグ条約です。1907年に作られアメリカも日本も批准しています。

ハーグ条約以前は、当のアメリカを含めどの国も、戦争を奇襲から始めていました。ハーグ条約以降でさえ、アメリカは1916年の対ドミニカ戦争で、宣戦布告なしに奇襲占領しています。第一次大戦でも違反はありましたし、第二次大戦でドイツがポーランドやソ連やベネルックス三国に侵攻した時も、ソ連がポーランドやフィンランドに侵攻した時も奇襲でした。

ハーグ条約における参戦布告条項は、単に開戦儀礼について言っているもので、誰も重要と思っていないのです。現に真珠湾攻撃の1時間20分ほど前に、日本軍はイギリス領マレー半島への上陸作戦を敢行しましたが、イギリスは宣戦布告のあるなしなど問題にもしませんでした。

そもそも、20世紀に起きた戦争の大多数は、現在もハーグ条約が生きているにもかかわらず、宣戦布告なしでした。戦争とは「外交の破綻」ですから、どの国だって儀礼などに気を配らないし、ましてや軍隊とは相手の意表を衝く攻撃をするのが仕事なのです。戦争において、もともと宣戦布告などはどうでもよいことで、本質的なのは戦争を仕掛けた側に、国際的に容認されるだけの正当性があるかどうかなのです。

歴史上ほとんど唯一人、ルーズベルト大統領だけが「恥辱」とか「破廉恥」などと絶叫し激昂して見せたのは、モンロー主義による厭戦気分に浸るアメリカ国民を煽動し、ヨーロッパ戦線へアメリカが参戦することを決意させるためでした。それほどまでに不意打ちにこだわる正義と道徳の国アメリカですが、ベトナム戦争でもアフガニスタン戦争でもイラク戦争でもどうしたことか、うっかり宣戦布告を忘れてしまいました。
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