司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

支店の設置!? その2

2010年03月23日 | その他会社法関連

実際の支店登記が正しく理解されて行われているか、ということまで突っ込んでみたことはないのですが、支店に該当しそうな組織があるのに支店登記が行われていない会社や、支店なのかな~??(はてな?)という支店登記のある会社が相当数あるように思います。

クライアントの会社さんからも、「当社の支店については支店登記をしなければならないでしょうか?」というご質問がたびたびあります。

ワタシにとっては、いちばんイヤ~なお問い合わせです。
今までハッキリとお答えできた例がありません。

以前(ずぅ~っと前)、知人にそのことを話すと、「支店にしたけりゃすればいいんだよ♪」とアッサリ言われてしまいました (^_^;) (←解決しないんですけど (ーー;) )

とっても乱暴なんですけど、考えてみればそれも一理あるように思えてきたんです。

つまり、支店の実質を有するかどうかは、客観的に判断されるべきものなのですが、その基準は会社ごとに異なると考えられるワケです。
そこで、会社としては、それぞれ、「支店となるかどうかの基準」を設けているように思います。 ここでは、ある程度会社の主観も入ってしまいますが、それは仕方がないということなのでしょうね。

支店であれば、登記の義務が発生しますし、重要書類の備え置きの義務などもあります。その反面、支配人を置くことができますので、本店から独立して取引を行うことが可能になります。 支配人は登記され、必要であれば印鑑登録をすることもできます。

あれこれ考え合わせると、特に大きな会社の場合、「支店の基準」は、支店であることのメリットを享受したいかどうか、も関係するのではないでしょうか?
結局は、支店の実質を備えた機関であるかどうかを判断するのは取締役会ですので、支店設置の決議がない=支店ではない、とするのが実務の運用なのだろうな。。。と思います。

「名称なんて関係ない!」 と言われておりますが、実務では、「支店」「支社」「営業所」などの名称でランク(?)を分けていることも多いようですね。

でも、会社のHPに載っている組織図や、営業所など(連絡先とか地図の案内)と、「法律上の支店」とは、通常見分けがつきません(^_^;)

結局、スッキリとはしないまま、何と!まだつづきます。 

コメント (1)
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