世の中、まちがってる、根拠なき反日キャンペーン。

相も変わらず根拠なき反日キャンペーンで、国をまとめようとする輩が存在する。

日韓併合100年(120)

2011-07-29 10:03:01 | Weblog

8/17第6回本会議(9)日本の戦費の「払い戻し」(比較的必要条件)がテーマである。いわゆる賠償金問題である。(5)樺太の割譲問題(比較的必要条件)とならんとで日本にとっては「絶対的条件」に近いものである。しかしロシアにとっては、「(9)賠償」「(5)割地」「(10)軍艦引渡し」「(11)海軍力の制限」の4項目は、譲歩出来ない項目である。

日本側は、戦争のために掛かった費用即ち戦争の直接実費だけの要求であり、「交譲妥協の精神」で協議している、だからロシア側としてもよく(受け入れを)考えよ、と言うものであった。しかしロシアは、賠償金は完全敗戦国が支払うものであり、ロシアはまだ負けていない。平和を望むが賠償金を支払ってまで平和を求めない、と一切認めない。ペテルスブルグかモスクワまで攻められれば、ロシアは賠償金を考えるかもしれないが、そんな状況ではないとうそぶくばかりであった。

小村は「賠償金を払ってさっさと戦争を終結するほうが、ロシアの国力の温存につながるのではないか」と言えば、ウィッテは「それなら日本はロシアにいして過重な要求はやめて、速やかに講和したらどうか」と答えて、将にああ言えばこう言う式の対応であった。そのため、第9条の討議を打ち切り午前中の会談を終了した。

午後の会議。(10)中立港逃避のロシア艦の引渡し(比較的必要条件)、これも平行線を辿る。そのため(11)ロシアの極東海軍力の制限(比較的必要条件)に討議を移す。ロシアにおいては、すでに(極東においては)海軍は無かったからロシアが譲歩を示すが、その取り扱いでもめたので翌日回しになる。

翌日8/18(金)には第12条を討議し、土日は休会、8/21(月)午後3時に再開しこれで以って最終回とすることになった。(12)ロシア領海・領水の漁業権の許与(付加条件)は、ロシア側は内諾している。残るは(5)樺太の割譲問題、(9)日本の戦費の「払い戻し」、(10)中立港逃避のロシア艦の引渡しと(11)ロシアの極東海軍力の制限の対立項目だけである。これだけの対立項目がありながら8/21(月)が最終回と言うことは、ウィッテは談判決裂を考えているのかと記者たちは色めきたった。

その夜遅くウィッテは緊急会議を開いた。講和の必要性については全員一致している。4項目の取り扱いでは意見が分かれた。しかしウィッテは、樺太と賠償金については日本は譲歩しないであろうと判断し、(5)樺太の割譲、(10)ロシア艦の引渡し、(11)海軍力の制限、については譲歩する代わりに、(9)賠償金だけは拒否するとの内容を本国に発信させた。

この内容は日本側は知るよしもない。小村も、ウイッテと同様追い詰められていた。(10)ロシア艦の引渡し、(11)海軍力の制限、を譲歩して様子を見たい、それでも駄目なら戦争開始を覚悟して欲しい、旨の電報を打っている。そしてニューヨークの金子堅太郎にも同内容を打電し、大統領のロシア説得を要請させた。

8/18、10時開催。日本側がまず(10)ロシア艦の引渡し(11)海軍力の制限、の撤回を提案した。そしてウィッテが回答文を随員にロシア語で口述し始めたが、すぐに「待て」と叫び口述を中止する。そして全権委員のみでの秘密会議を提案した。小村委員は「樺太」と「賠償金」についての腹案かと、小躍りして同意した。

日本側、小村・高平両全権と随員安達峯一郎(通訳)
ロシア側、ウィッテ・ローゼン両全権と随員ナボコフ(通訳)
の6人が部屋に残った。

(続く)
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