世の中、まちがってる、根拠なき反日キャンペーン。

相も変わらず根拠なき反日キャンペーンで、国をまとめようとする輩が存在する。

続・戦後70年談話はヒストリーで!(20)

2015-09-30 00:00:00 | Weblog

ベアテ・シロタ・ゴードンは、ウクライナのキエフ出身のロシア系ユダヤ人両親のもとでウィーンに生まれ、父は著名なピアニストで山田耕作に請われて東京音楽学校のピアノ科教師として日本にやってきたオーストリア国籍のユダヤ人であると、Wikipediaには記されている。日本での10年弱の生活で、ベアテは露、独、仏、英、ラテン語、そして日本語を習得する。1939年15才で米国に留学し加州の女子大学ミルズ・カレッジで、日本に住む両親とは離れて生活することになる。この間大東亜戦争となりベアテは米国加州で翻訳のアルバイトをしながら大学を卒業する。その後スペイン語を含む6言語を話せることを買われて、GHQに採用されて日本に赴任し民生局に勤務し、憲法草案に携わることになる。

少女時代は日本で育ったために日本語を駆使出来たので重宝がられて、22才で連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)民生局に所属し、GHQ憲法草案制定会議のメンバーとして、日本国憲法の起草で人権条項作成に関与した、とWikipediaには記載されている。彼女が起草したというものには、憲法14条一項と24条などがある。

しかしながらこのベアテは日本から受けた大恩を仇で返して、日本の生活文化を破壊して浅はかにも置き換えた事を、死ぬまで自慢していた。そしてベアテは占領軍に媚びて、日本の女性が男性から虐待されていると、偽った(「英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄」祥伝社新書・P239)と、WiLLには書かれている。



憲法 24条 [家族生活における個人の尊厳と両性の平等]

婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

②配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

憲法 第14条 [法の下の平等、貴族制度の否認、栄典の限界]

すべての国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

②略
③略


確かにこの憲法 24条を読むと、家族の概念が欠けている。夫婦だけのことにしか言及されていないが、夫婦がいれば子供たちが存在し、更にはその両親(爺婆)や兄弟も存在している。これが家庭である。それを無視して夫婦だけに言及していることには、いささか違和感を感ずる次第である。

なおこの両性の本質的平等なる規定は、アメリカ合衆国憲法にも今でも存在していないものとも、Wikipediaには記載されている。まあある意味、ベアテの個人的な趣味に則った思想による起草文でもあったのであろう。それだけ日本の現状からは、相当乖離したものでもあった。

だから日本国は、早急に改憲、と言うよりも現憲法を廃棄して新憲法の制定が必要なのである。お馬鹿なキャロライン・ケネディ」のお陰で、現日本国憲法の裏側が幾ばくかでも明らかとなり、更なる新憲法制定の機運が嵩じたものと思う。



戦略問題研究所(CSIS)パシフィック・フォーラム事務局長の「トロクサイマン」ことブラッド・グロサーマンが、次のように述べていることは先にも紹介した。今一度それを掲げるので、熟読願う。


「日本は1945年以前に起こったことについて、どんな些細なことでも言わずに、着実、かつ論理的な方法で日本の安全保障政策を前進させることだ。それは、日本にとって完全に実現可能だ。事実、日本は歴史に関して、いかなる種類の議論をしなくとも、集団的自衛権の行使や東アジアでの貢献、使命など、日本の安全保障上の役割拡大を容易に進めることができる。戦前の合法性についての議論を持ち出すと、日本国内でのコンセンサスを得るのがますます難しくなる。そういう議論は日本の役割を広げるためになると言う人がいるかもしれない。しかし、安倍首相の頭に描かれた文脈は必ずしもそうではない。」

これは、日本には尊厳Dignityなんぞはないのだぞ、(たとえやらなかったとしても)南京大虐殺はお前さんがやったことにしておけ、(たとえ日本軍がやらなかったにしても)慰安婦の強制連行はあったことにしておけ、と言っていることを意味している。これが東京裁判史観なのだ。

日本としては、こんなことが許される筈が無い。

オーストラリア国立大学太平洋アジア研究学院歴史学科名誉教授のガバン・マコーマックも、「日本は中韓の言うことを聞くべきだ。」と、オバマは安倍首相にきつく言っていると述べている。しかも何を血迷ったのか、それが米国の国益に適う、とまで言い放ったと言うではないか。

こんなことが日本として、許される筈が無い。その部分を次の掲げる。



 日本メディアはこの発言部分をあまり報道しなかったようですが、私にはオバマ大統領が安倍首相に「とにかく座ってきちんと中国と交渉をしろ」と命令しているように聞こえました。会見全体もオバマ大統領の安倍首相への不満によるものなのか、何かぎくしゃくするものを感じさせました。米国にすれば、中国との不必要な対立は米国の国益を損なうことにつながるとの危機感もあるのでしょう。

 その後の韓国訪問においてもオバマ大統領は従軍慰安婦について「この問題は解決されていない。あらためて取り組む必要がある」という趣旨の発言をしましたが、あれもまさに安倍政権に向けて「きちんと座って韓国とも交渉せよ」という発言でした。米国としては、歴史修正的な見解は認めないという強いメッセージでしょう。


だからこそ日本は、深く静かに間違った歴史を、真実の歴史に変えてゆかなければならないのである。日本は歴史の真実、事実を早急に明らかにして、間違った歴史を正しい真実の歴史に修正してゆかなければならないのである。これはバイデンやオバマが言う歴史修正主義とは、全く異なる概念である。

アメリカは日本の尊厳なんぞはどうでも良いのである。だから、中韓の捏造した歴史に対して、日本はそれを認めて仲良くしなさい、と言っているのである。アメリカにとっては、そのほうが東アジアは安定するので、米国の国益に適うと思っているのである。これこそが、コミンテルンの思う壺なのである。

まだまだホワイトハウス内には、コミンテルンの手先が沢山巣食っている様だ。だからお馬鹿なキャロライン・ケネディ」は、中国のコミンテルンの手先を自身の公邸に招き入れているのである。

米国が日本の尊厳なんぞを認めていなかった例を次に紹介して、このブログを閉じよう。
それはこのブログの冒頭でも紹介した米兵による「日本婦女子陵辱事件」である。


アメリカ進駐軍が日本に来て何をやったか。それを示す資料を次に示します
これは2007.4.11号SAPIO(小学館)に掲載された「水間政憲氏」の論考「封印されていた占領下の米兵「日本婦女子陵辱事件」ファイル」ですが、スキャン資料は冒頭に示したが、読みやすいように文字化したものである。

次に小生のブログ、「橋下市長、頑張れ!(5,6)、2013.5.22~23」で引用した「米兵の日本人婦女子陵辱事件」(2007.5.15~5.17)を次に載せる([ ]内)。

(続く)
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続・戦後70年談話はヒストリーで!(19)

2015-09-29 00:00:00 | Weblog

バイデン副大統領、靖国参拝やめるよう1時間も説得

しかし、「ことはそう単純ではない」――。まさにこの5月、マコーマックさんが米ブラウン大学のワトソン国際問題研究所が発行しているジャーナル「World Affairs(世界情勢)」に寄稿された論文(“Brown Journal of World Affairs, Volume 20, Issue2, Spring 2014)で指摘された部分ですね。

マコーマック氏:そうです。私はむしろ、米国が戦後、日本を「アジアの一国」というより常に米国の「手先」として位置づけてきたことが、日本のアジアにおける孤立化という事態を招くに至っているのではないかと見ています。日米関係を担当する米国政府の関係者たちがそう思っているかどうかは分かりませんが、もしそうだとすれば、相矛盾する考え方を内包している安倍政権における今後の日米関係はなかなか難しいのではないでしょうか。

 安倍首相による昨年12月の靖国神社参拝については、フランスのAFP通信の報道によれば、直前にジョー・バイデン副大統領が1時間にもわたって電話で安倍首相に参拝を見合わせるように説得したそうです。それでも参拝を見合わせることはしなかった安倍首相のことを米政府はどう思っているでしょうか。とても今後の日米関係がスムーズに進むとは思えません。

 それだけに、日本は東アジアで直面している歴史的な問題、特に尖閣諸島を巡る問題について十分にその対応方法を考える必要があるのではないかと思います。

マコーマックさんは著書「転換期の日本」で、「日本が、領土問題が存在するということを認めるのを先に延ばせば延ばすほど、もっとひどく面目を失うことになる。米国の圧力で認めざるを得ない羽目になる可能性が大きい」と指摘しています。

マコーマック氏:繰り返しますが米国が、尖閣諸島のために米軍を派遣することなどあり得ません。そもそも尖閣諸島には誰も住んでいない。その意味では、領有権問題を棚上げすることは難しくないはずです。実際、既に昨年6月にシンガポールで行われたアジア安全保障会議で中国人民解放軍の戚建国副総参謀長が、「解決は後の世代に委ねるべきだ」と問題の棚上げを唱えるなど、シグナルは中国から出ています。


サンフランシスコ講和条約に中国と韓国は入っていない

はい、その事実は日本でも報道されています。

 それに東シナ海における日中間の協力については97年の新日中漁業協定だけでなく、東シナ海における資源開発について2008年に両国間で協力し合うことで合意にこぎ着けている*4のだから、それを延長する形にすればいい。互いに尖閣諸島には誰も上陸しないと約束し、島を今のままの状態で維持することにすれば、自然も保護でき、問題はないはずです。

*4=日中間で2008年東シナ海における資源開発について協力することで両国は合意し、その合意に基づいて2010年5月に東シナ海資源開発に関する国際約束締結交渉を早期に開始することで一致、同年7月27日に、第1回交渉を東京で実施したものの、2010年9月に中国側が第2回交渉の「延期」を発表、現在はそのままになっている。


 中国について考える時、歴史的な視点を持つことが重要です。そもそも第2次大戦以来の戦争状態を終結させるために日本と連合国側との間で1951年に調印されたサンフランシスコ講和条約には、中国と韓国は入っていません。GDP(国内総生産)で見ると、今や中国は世界2位、韓国は15位の経済国です。それぞれ日本と国交回復をした時に条約や協定を締結したとはいえ、未解決のまま残された問題はまだ数多くあります。そのことに日本はやはり、目を向けていくべきではないでしょうか。

 中国としてはこの170年強の間、世界の中心からはずされ、様々な種類の植民地主義、帝国主義、戦争に苦しめられてきた。再び世界の中心の一部になりたいと考えるのは自然だし、そう考えることについては一定の理解を示すべきではないでしょうか。

しかし、今の安倍首相のスタンス、あるいは安倍首相、安倍政権を取り巻く人々が強い発言力を持つ現状では、そうした事態の打開は難しそうに見えます。

マコーマック氏:かつてのリチャード・ニクソン大統領を思い出してほしいと思います。誰もがニクソンは共和党保守派だと思っていました。しかし、米中の国交を回復させたのはそのニクソンです。つまり、彼が右派だったからこそ、中国との国交回復について右派をも納得させることができたのです。民主党の鳩山由紀夫氏が首相だった時は、沖縄の普天間基地の辺野古への移設問題を含め、こうした問題には全く対応できなかった。しかし、安倍首相は右派、保守派による批判に対して最も対応できる人物でもあります。

 安倍首相が深く政治手腕を発揮しようと思っているのであれば、彼にはそれだけの能力があるはずです。アジアの一国としての日本の立場を考え、そういう判断に傾くことを願ってやみません。

キーパーソンに聞く
日経ビジネスのデスクが、話題の人、旬の人にインタビューします。このコラムを開けば毎日1人、新しいキーパーソンに出会えます。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20140528/265633/?P=1


ここでガバン・マコーマックが言っていることは、「人の住んでいない尖閣諸島なんぞは、米国は絶対に守らない。それは議会も許さないし、オバマも許可しないだろう。日本はずっと米国の属国であったし、今後もそうであるべきだ。いい加減尖閣諸島なんぞは中国に渡してしまったららどうか。そのほうが平和になれるよ、日本も米国も。」と言うものだ。現オバマ政権は、このように全く頼りにならない、と認識しておく必要がある。

失望した」などと言う言葉は、米国は独立国には絶対に使わない、と言っている。きっと米国人の頭の中には、日本は米国の植民地であるという認識なのであろう。駐日米国大使館や国務省から大統領に上げた安倍首相の「靖国神社参拝」に関するコメントには、「失望した」と言う文言はなかったという。と言う事は、バイデン辺りがオバマをせっついて「失望した」何ぞと言う言葉を入れたものと思われる。もはやアメリカは日本の同盟国でも、何でもない国となってしまった、と日本は認識して自国の防衛に取り掛かる必要がある。さしずめ核武装は必須事項であろう。そうでなければ日本は滅びてしまう。

このことは小生のブログ「バラク・フセイン・オバマ大統領(24~)」・2009.2.24~の「【7】米国は本当に頼れるか。」で詳しく述べているので、是非参照願いたい。
現にあのお馬鹿なキャロライン・ケネディ」も、無邪気に自身のツイッターでそう(属国だと)言っている、と先に(2014.6.18,NO.142)紹介した「WiLL」の2014.7月号のジャーナリストの「西村幸祐氏」の『米国の「悪意」を見抜いた日本』で述べている。その内容はこうだ。



「キャロライン・ケネディ米国駐日大使が、三月八日に以下の文章をツイッターに書き込んだ。
《ベアテ・シロタ・ゴードン-日本国憲法に女性の権利を書き込みました》
世界女性月間と言うこともあってこのようなメッセージを書いたのだろうが、あまりにも幼稚で不用意ではないだろうか?・・・

つまり、それほど上から目線な米国の特質をケネディ大使のツィートが無邪気に表し、心ある日本人からまたしても反感を買っているのである。・・・
《大使も(大使を)擁護している人も女性の権利を絶対視して自主憲法かどうかはどうでもいいようですね。故上坂冬子さんは生前、ベアテ・シロタ・ゴードン氏が関与した条文を、「伝統的親子関係をアッというまにかなぐりすて」日本の家族関係を崩壊させた条文であると批判していました》・・・

ケネディ大使の書き込みは、・・・GHQ民生局を動かしていたOSS(のちのCIA)の共産主義者とほぼ同じ意識に立つと言っていいだろう。真面目な話、日本の情報機関はロシア大使館より米国大使館を監視したほうがいいかもしれない。
というのも現在、米国大使公邸にシナの工作員が自由に出入りしているような状況であるという情報もあるからだ。ロシア大使公邸や英国大使公邸に出入りできない中国共産系メディアの人間が、米国大使公邸に出入りしているという。・・・
とにかく、このケネディ大使の発言は、大使自らが米国の犯した「占領者が非占領者に対して憲法のような根本法の改正に介入あるいは命令することは禁止されている」というハーグ陸戦法規違反を告白しているわけである。」
(続く)
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続・戦後70年談話はヒストリーで!(18)

2015-09-28 00:00:00 | Weblog

オバマ大統領が4月の安倍首相との会見で強調したこと

日中関係が厳しいだけに、(2014年)4月24日の東京におけるバラク・オバマ大統領と安倍首相による共同記者会見は強い関心を集めました。

マコーマック氏:オバマ大統領は会見で尖閣諸島について触れた時、「安倍首相には会談で、この問題をこれ以上悪化させるのではなく、相手を刺激する発言や好戦的な行動は控え、平和裏に解決することの重要性を強調した…(中略)。この問題について日中間で信頼関係の構築、対話をせずに、事態を放置するような対応を取ることは深刻な間違いになると伝えた」と発言していました。

 日本メディアはこの発言部分をあまり報道しなかったようですが、私にはオバマ大統領が安倍首相に「とにかく座ってきちんと中国と交渉をしろ」と命令しているように聞こえました。会見全体もオバマ大統領の安倍首相への不満によるものなのか、何かぎくしゃくするものを感じさせました。米国にすれば、中国との不必要な対立は米国の国益を損なうことにつながるとの危機感もあるのでしょう。

 その後の韓国訪問においてもオバマ大統領は従軍慰安婦について「この問題は解決されていない。あらためて取り組む必要がある」という趣旨の発言をしましたが、あれもまさに安倍政権に向けて「きちんと座って韓国とも交渉せよ」という発言でした。米国としては、歴史修正的な見解は認めないという強いメッセージでしょう。

オバマ大統領の会見における発言で日本で最も注目を集めたのは、(★0)「尖閣諸島も日米安全保障条約の適用対象だ」と明言した部分でした。クリントン国務長官も2012年にそう発言しましたが、やはり米国の軍最高司令官であるオバマ大統領が明言した意味は大きい、というのが日本の受け止め方です。尖閣諸島を巡る中国との緊張が続く中、安堵感を覚えた日本人も少なくなかったと思います。

安全保障条約5条の対象とはどういうことか

マコーマック氏:しかし、日本人はこの発言をどう理解したのでしょうか。日米安全保障条約第5条が定めているのは、米国は米国の憲法の定めるプロセスに沿って大統領が議会に対して、こう聞くことを定めているだけです。(★7)東シナ海で、誰も住んでいない島々を巡って問題が発生しており、日本は米国にこの件で中国と戦争してほしいと言っている。議会としてはどう考えるか」――と。想像してみてほしい。それで米国が軍を派遣して、中国と戦争するという結論を出すでしょうか。あり得ないでしょう。


 私がむしろ強く思うのは、日本は戦後、ずっと続いてきた米国との関係の在り方についてもっとよく考えるべきだ、ということです。

日本は米国の属国だ」とかねて指摘されている点ですね。

マコーマック氏:そうです。米国は「日本は強く言えば思い通りに動く」と考えている。この点にもっと思いを馳せるべきです。

 例えば昨年(2013年)2月に安倍首相が訪米した時のことを思い出してください。オバマ大統領との晩餐会もなく、安倍首相に出されたのはランチだけ。通常なら首脳会談後には行われる共同記者会見さえもありませんでした。共同声明こそ出ましたが、それは安倍首相が当時、期待していた日本の尖閣諸島の領有権については何も触れておらず、米国政府の強い関心事であるTPPに関するものだけでした。

 米国は90年代にも、日米構造協議と称して徹底して改革の要望リストを日本に突きつけました。リストには予算から税制の改革、株式の持ち合いの見直し、果ては週休2日制の実現といった経済面のみならず、社会面に至るまで200項目以上もの要求が並んでいたといいます。当時、駐米日本大使を務めていた村田良平氏は、著書で「あれは第2の(米国による)占領に等しい」と表現していますが、今回のTPP含め、米国は軍事面から経済、社会面に至るまで常に徹底して日本に要求を重ね、従属させてきたのではないでしょうか。

 ちなみに冒頭のCSISのペーパーですが、米政府及び米政府の意向を受けたシンクタンクが、日本に対する要望をレポートにまとめたのは、1995年、2000年、2007年を含めこの20年間で4回にも及びます。他国に対して、安全保障政策から経済、社会政策に至るまで徹底して「こうすべきだ」と要求するレポートを出すというのは通常では考えられないことです

「『失望した』という表現は通常、他国に対しては使わない」

 そして、日本は従うものだと思っているから、期待外れな事態が起きたりすると、その反応も凄まじい。昨年12月に安倍首相が、米政府による再三の反対にもかかわらず、靖国神社参拝をした時、米政府は「失望した(disappointed)」という表現を使いました。

 私も安倍首相は靖国神社に参拝すべきではなかったと思いますが、(★8)「失望した」などという言葉は、通常、同じ主権を有する他国に対して使う言葉ではありません。親が子供に対して試験の結果やゲームで負けたりすれば「(期待していたのに)失望した」と言う。あるいは上司が部下にがっかりした場面で使う言葉です。恐らく米国はいかなるほかの主権国に対してもあのような言葉を使ったことは日本以外にないでしょう

 こうした態度は、安倍首相に対してだけというわけではありません。蜜月の仲だったとされるジョージ・ブッシュ大統領と小泉純一郎首相の時も同じです。イラク戦争における協力から郵政民営化に至るまで、ことごとく米国政府の要求に応え良好な関係を築いた小泉首相のことをブッシュ大統領が「(何でも言うことを聞く)小泉軍曹(sergent)」と呼んでいたことは少なからず知られています。

 小泉首相はあれだけブッシュ政権に協力したものの、靖国神社参拝をやめなかったために最後の訪米の際にも米議会において演説をすることは許されませんでした。だから、ブッシュ大統領の地元テキサス州を訪問したのです。

昨年5月に訪米した韓国の朴大統領は米議会で演説しました――。

マコーマック氏:はい、ちなみに韓国の大統領が米議会において演説をしたのは朴大統領、その前任者である李明博大統領を含め5人います。しかし、日本の首相で米議会において演説する名誉を与えられた人はいません。

 つまり、言いたいのはなぜ日本はこうした扱いを米国から受けてきたのか、という点に思いを馳せてほしいということなのです。

ジョセフ・ナイ氏の興味深い見解

それが、マコーマックさんがかねて指摘されてきた「日本はサンフランシスコ講和条約に遡って考える必要がある」ということですね。

マコーマック氏:そうです。先ほど米国軍のCommander in Chief(最高司令官)であるオバマ大統領が、尖閣諸島は日米安全保障条約の適用対象だと明言したからこそ、日本人にとってその発言内容の意味は大きかったと言われました。米国は終戦に伴い、第2次大戦におけるまさに日本のCommander in Chiefである昭和天皇の責任を問うことはしなかった。なぜか。

 それは、連合軍のマッカーサー司令官が天皇制を残した方が日本を米国が思うような国にできる、つまり米国のことをよく聞く、従う国にできるとの判断が働いたからでしょう。そして実際、戦後何十年にもわたって日米関係は米国の思惑通り、ある程度うまく機能してきたと言えるのかもしれません。

 しかし、安倍氏が首相として登場して以来、何かが違ってきた。もちろん自民党には安倍氏だけでなく、保守本流と呼ばれる政治家は何人もいました。彼の祖父である岸信介氏はもちろん、中曽根康弘元首相もその一人でしょう。しかし、安倍氏ほど強烈に「戦後体制からの脱却」が必要だとして、「美しい日本」というコンセプトのもと、教育基本法まで改正し、歴史修正的立場を強く打ち出した首相はいません。

 それだけに米国はここへ来て安倍政権に対する困惑の度を深めています。今年1月ジョセフ・ナイ氏がジャパンタイムスの記事で興味深い見解を披露していました。

 安倍首相が一方で、戦略面や軍事面において米国を喜ばせようと必死の努力をしつつ、もう一方で歴史問題やイデオロギー問題で時代に逆行するような動きを強めつつあるのは、いわば「よい」軍事的取り組みを「1930年代の古い包装紙」で包んでいるようなものだ、と――。そして、「日本を孤立させているのはまさに日本自身に原因があるのであって」、その点について日本は相当“成果”を上げている」と。

 冒頭にも出てきたナイ氏は、ご存じのように冷戦後の日米関係において最も中心的な役割を担ってきた重鎮中の重鎮です。その記事を読んで、ナイ氏はどうも「包む紙」さえ替えれば、包む中身は素晴らしいのだから問題は解決するはずだ、と考えているように感じました。
(続く)
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続・戦後70年談話はヒストリーで!(17)

2015-09-25 00:00:00 | Weblog

次の論考を読めば、そのことがよくわかる。


「日本は米国の属国であり続けるのか―」
現代日本史の専門家、オーストラリア国立大学のガバン・マコーマック名誉教授に聞く

http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20140528/265633/?P=1
2014年5月30日(金)  石黒 千賀子

 「日本は米国の属国だ――。米国に従属するのではなく、なぜアジアの一国として独立した道を歩まないのか」とかねて問題提起してきたオーストラリア国立大学名誉教授のガバン・マコーマック氏

 安倍晋三政権は今、集団的自衛権行使を容認する方向に動きだそうとしている。このことは日本が戦後69年を経て、1つの転換点を迎えつつあることを意味するが、「安倍首相の政策はもとより大きな自己矛盾を抱えているだけに、今回の集団的自衛権の行使容認はその自己矛盾を一層深刻なものにするだろう」とも指摘する。

 「安倍首相の抱える自己矛盾」とは何か、そして緊張が続く日中関係、日韓関係に日本はどう向き合えばよいのか。日本の近代史、現代史の研究を長年続けてきた視点から聞いた。

(聞き手は石黒 千賀子)

安全保障法制の見直しに関する政府の有識者会議が5月15日、従来の憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使を容認するよう求める報告書を安倍晋三首相に提出しました。これを受けて、安倍首相は従来の憲法解釈を変更することに意欲を示しており、集団的自衛権行使の容認に限定的とはいえ大きく舵を切ろうとしています。

マコーマック氏:これはかねて米国が日本に求めてきたことで、安倍氏自身、首相に就任した直後の昨年(2013年)2月にワシントンを訪問した際、米シンクタンクの戦略問題研究所(CSIS)で米政府要人らを前に、「私は実行しますよ」と約束したことの1つです。

「ジャパン・イズ・バック」で安倍首相が約束

安倍首相が「ジャパン・イズ・バック」と語って、話題となったあのスピーチ(画面にある「DOWNLOAD VIDEO」をクリックするとビデオを見ることができる)ですね。
http://csis.org/multimedia/video-statesmens-forum-he-shinzo-abe-prime-minister-japan

ガバン・マコーマック(Gavan McCormack)氏  
1937年オーストラリア生まれ。歴史学者。豪メルボルン大学を卒業後、英ロンドン大学で博士号を取得。英リーズ大学、豪アデレード大学などで教えた後、90年からオーストラリア国立大学太平洋アジア研究学院歴史学科教授。現在は同大学名誉教授。
 東アジア現代史が専門で、日本に1962年に学生として初めて来日、69~70年に東京大学に研究生として来て以来、何度も来日を重ね、日本研究を深めてきた。日本では神戸大学、京都大学、立命館大学、筑波大学、国際基督教大学(2003~2005年)の客員教授も務めた。近年は頻繁に沖縄を訪れ、沖縄を起点とした東アジア研究に力を入れている。
 著書は、『属国―米国の抱擁とアジアでの孤立』、「空虚な楽園―戦後日本の再検討』、『沖縄の<怒>―日米の抵抗』、『転換期の日本へ 「パックス・アメリカーナ」か「パックス・アジア」か』などがある。(写真:村田和聡、以下同じ)

マコーマック氏:そうです。あの場には、安倍首相が師と仰ぎ、尊敬するCSIS所長であるジョン・ハムレ氏*1をはじめ、リチャード・アーミテージ氏*2、マイケル・グリーン氏*3やジョセフ・ナイ氏など日米関係の重鎮が顔を並べていました。その彼らを安倍首相は、「リッチ、ジョン、マイケル」とファーストネームで呼びかけて、こう語った。

*1=1993~97年までビル・クリントン政権下で国防次官、97~99年まで国防副長官を務め、2000年からCSISの所長兼CEO(最高経営責任者)を務めている国際問題研究のエキスパート。
*2=ジョージ・ブッシュ政権で2001~2005年に国務副長官。知日派で、日米関係の重鎮として知られる
*3=政治学者で、CSISの上級顧問・日本部長。専門は東アジアの政治外交、特に日本の安全保障政策に精通している。


 「みなさんは昨年(=2012年)、日本についての論文を発表し、『日本は二級国家に転落してしまうのではないか』と指摘されましたが、私が答えましょう。日本は今も、これからも二級国家にはなりません。それが、私が一番言いたかったことです。繰り返します。私はカムバックしました。日本もそうでなくてはなりません」と。

 アーミテージ氏とナイ氏が2012年に書いた『日米同盟 アジアにおける安定を目指して』と題したそのCSISのペーパーは、「中国の台頭や北朝鮮の核開発問題など、アジアにはこれまでにない大きな変化が起きており、こうした事態にしっかり対応するには、日米同盟において日本がもっと強固かつ応分の負担をすることが必要だ。しかし、日本にその責務を負う覚悟はあるのか」と問うています。「どうも今の日本を見ていると、一級国家であり続けたいのか、二級国家に転落してもいいと思っているのか分からない」と疑問を呈し、「日本が日米同盟において必要な役割と応分の負担を担うのであれば、一級国家であり続けられるであろう」と指摘していました。

安倍首相に懸念を深める米政府

日米同盟における日本の姿勢と覚悟を問うペーパーだったわけですね。

マコーマック氏:そうです。米国は1995年以降、日本により負担を求めるペーパーを数回にわたり出してきています。つまり、安倍首相はあのワシントンにおけるスピーチで、米国からの最後通牒とも言える指摘を受けたことに対して、日本としての姿勢をはっきりとさせたわけです。私たち日本は、米国が論文で要求してきたようなことをすべて実行します、と。その1つが、今回の集団的自衛権行使の容認です。

 折しも米国は、財政難から国防費の削減を余儀なくされているだけに、日本が少しでも負担を担ってくれるのであれば願ってもないことでしょう。何年も前から要求してきたことを安倍政権がようやく実現させるのだから、これで日米関係も強化されると思うかもしれません。しかし、米国が今の安倍政権の動きを手放しで歓迎しているかと言えば、必ずしもそうでもない。ことはそんなに単純ではありません。

どういうことでしょうか。

マコーマック氏:安倍首相の考え方に非常に矛盾があるからです。安倍氏自身が、その点に気づいているかどうかは知りません。しかし、その矛盾というか、整合性が取れない考え方に米国は困惑し、懸念を深めています。

 まず一方で、安倍首相は日米同盟を強化すべく米国が要求してくることは何でも受け入れると明言している。それは安全保障面だけにとどまらず、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉に見られるように、経済分野においても様々な要求を突きつけられていますが、日本はそれに何とか応えようと今、必死になっています。

 しかし、同時に一方で安倍首相は、「『戦後レジームからの脱却』が日本にとって最大のテーマだ」ともかねて強く主張している。彼にとっての「戦後レジームからの脱却」とは、首相に返り咲いた直後の「文藝春秋2013年1月号」に載った彼の寄稿を読めば分かりますが、強い軍事力改憲を目指し、南京虐殺従軍慰安婦問題否定する歴史修正主義の立場を取る、いわゆるネオナショナリズムの追求です。

 こうしたアジア諸国と対立するような考え方は、米政権内で強い懸念を招いています。「安倍首相は米国と歩調を揃えて安全保障政策を含め日米同盟の強化に取り組もうとしているのか、それとも勝手に独自路線を歩もうとしているのか、一体どっちなんだ」――というわけです。

 この米国の懸念は、4月にオバマ大統領が訪日した際の安倍首相との共同会見においても、その後訪れた韓国における朴槿惠大統領との共同会見での発言にもよく表れていました。
(続く)
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続・戦後70年談話はヒストリーで!(16)

2015-09-24 00:00:00 | Weblog

中国は成長の限界に達しており、共産党上層部による汚職が頻発し、経済格差が拡大している。韓国もウォン高により景気が後退し、セウォル号の沈没に見られる様に世情が悪化し、更に企業間格差も拡大している。両国とも国民の不満や関心事が政府中枢に向かってきている。

米国では、外交政策の優柔不断さに国民が愛想を尽かし始めており、更には「オバマケア」などの無駄な政策に対する不人気などにより、オバマ政権は今年11月の中間選挙が気になり始めている。景気を回復して国民の支持を挽回したいと、切望しているに違いない。そんな時には、日中韓の間で、揉め事を起こしてもらいたくない、と本気で思っているのであろう。本来は日本の肩を持つべきところを、血迷ってしまって中韓の肩を持つことが多くなっている。これでは、オバマの目論みは間違っているとしか言いようが無いのだが、これがオバマのオバマたる所以(ゆえん)なのだ。

しかしながら、何も日本は間違ったことはしていない。だから「相手に常識や良識が通じなくとも、倦ヴず、弛タユまず、諦アキラめずに主張を繰り返せばよい。彼らが耳を傾けなくとも、世界の中には常識が通じる人たちもいる。」から、安倍首相は堂々と日本の主張を繰り返せばよいのである。
ころあいは見る必要があるが、「靖国神社」への参拝を続ければよいのである。

そしてなんと言っても世界第3位の経済大国である。その質においては、中国なんぞはその足下にも及ばないほど、良質なのである。だから第3、第4の矢を次々と放ち、経済再生と拡大に励めばよいだけなのである。さしづめ武器輸出三原則の撤回などはその1つであろう。


そのようにして強くなった日本として、 正々堂々と「靖国神社」に参拝し、「河野談話」の撤廃に取組めばよいのである。

慰安婦問題は、既に朝鮮・韓国の捏造であることが世界中で認知されつつある。「河野談話」に至る過程の検証作業の結果が発表された。

その内容は、当ブログで今までに述べていた内容そのものであった。韓国政府からの多くの修正要求があり、打ち合わせて作文していた結果があの「河野談話」であった。ならばすぐにでも河野談話は廃止しなければならないものだが、そうは問屋が卸さないのだ。戦後世界のパラダイムが、そこには立ちはだかっている。だから「倦まず、弛まず、諦めず」やるしかないのである。



【主張】「河野談話」検証 やはり見直しが必要だ 国会への招致で核心ただせ
2014.6.21 03:14

 信憑(しんぴょう)性のない作文をまだ継承しようというのか。

 慰安婦募集の強制性を認めた平成5年の「河野洋平官房長官談話」について、政府の有識者による検証結果が公表された。強制性を裏付ける証拠のないまま韓国の修正要求を入れ作成された過程政府の公式の検証で明らかにされた意味は重い

 検証では、唯一の根拠とされた元慰安婦16人の聞き取り調査がまとまる前にほぼ談話がつくられ、聞き取りは事実の究明より「儀式」として行われたことが明らかにされた。事実に目をつぶり、政治決着を急いだ談話の虚構性が一層明確になり、その信頼性が、根本から崩れた。

 ≪日韓の合作を「隠蔽」も≫

 根拠のない談話により、日本の名誉著しく傷つけられている。やはり談話は、破棄、撤回を含め見直さなければならない。

 河野談話は、業者による募集が慰安婦の意思に反して行われた事例があり、「官憲等が直接これに加担したこともあった」などと記述している。ありもしない日本の軍や警察による「強制連行」の論拠として利用されてきた。

 しかし、政府が集めた公式資料に、強制連行を裏付ける証拠はなかった。談話作成の事務方トップだった当時の官房副長官、石原信雄氏も今年2月の衆院予算委の証言で認めている。

 検証報告書には、日本政府は一連の調査で「いわゆる『強制連行』は確認できない」との認識だったことが明記された。

 また談話が原案段階から韓国側に提示され、韓国側からの修正要求で、慰安婦の募集にあたった業者について「軍の意向を受けた」を「軍の要請を受けた」に書き換えるなどした交渉経緯が詳述された。こうしたすりあわせによる日韓合作の作文であることは産経新聞の取材でも判明していた。

 事実認定に関わる部分まで韓国側の意向をうかがっていたのに、日本政府が「主体的」に談話を作成し、談話に正当性があるなどという強弁は通らない

 検証では、談話の文言をすりあわせた経緯について日本側から「マスコミに一切出さないようにすべきであろう」と韓国側に求めるなど隠蔽(いんぺい)工作が行われていたことも明らかにされた。国民への背信行為である。

 当初から政府は、安倍晋三首相の国会答弁で、検証は進めるが、談話は「見直さない」ことを明言していた。菅義偉官房長官は20日の記者会見で「談話を見直さないという日本政府の立場に何ら変わりはない」と重ねて表明した。

 安倍政権は河野談話の見直しに意欲を示していたのではないのか。談話を見直さず継承するという結論ありきで、一体この検証も何のために行ったのか、国民は理解できない

 元慰安婦の聞き取り調査資料を国民に早急に公開し、事実の核心の再調査が欠かせない。

 ≪謝罪外交やめ事実発信を≫

 偽りの談話の作成過程は政府内で引き継ぎがなかったことも分かっている。河野氏は談話発表の際の記者会見で強制連行の事実があったか認識を問われ、「そういう事実があった」と述べている。河野氏や韓国との折衝経緯を知る当時の内閣外政審議室長の谷野作太郎氏らを早急に国会招致し、説明責任を果たしてもらいたい。

 韓国では、検証結果公表前から激しい反発があった。発表と合わせるように、島根県の竹島沖の日本の領海を含む海域で射撃訓練を強行する暴挙にも出た。都合が悪いことに対し、力による挑発をしても日韓関係の改善や問題解決にはならない。

 河野談話は、歴史教科書など教育にも影を落としている。談話にも使われた戦後の造語である「従軍慰安婦」の記述は、一時中学教科書に一斉に登場した。その後、実証的研究をもとに「従軍」が削除され是正されてはきたが、高校教科書を中心に河野談話に基づく記述が依然ある。

 海外でも、韓国だけでなく米国など国際社会に「日本軍の性奴隷」といった誤解と曲解が広がっている。

 相手の意向を踏まえ、謝罪を重ねる外交姿勢は国益を害し、国際的にも信用されない。根拠が崩れた河野談話という負の遺産をなくし、事実を発信していかねば、過去の問題が蒸し返され、新たな謝罪要求を生むばかりだ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140621/plc14062103140019-n1.htm



河野洋平や宮澤喜一のような非国民が、朝鮮と共に日本国民を謀(タバカ)って作り上げた「河野談話」は、破棄されるべきものである。安倍晋三首相の国会答弁での、検証は進めるが、談話は「見直さない」何ぞと言う言葉には理解に苦しむが、戦後世界のパラダイムと言う壁がそびえてたいるため、河野談話の破棄に対しては慎重に対処しているものと今は理解したい。

「河野談話」に対する最終処理方法は、完全な「破棄」である。我々日本国民は、それを待っているが、その中間過程では、きっと「安倍晋三談話」が出ることであろう。

そしてもう1つ、日米安全保障条約についての信頼度を確認しておく必要がある。

先に(2014.6.24の当ブログNO.145)紹介したオーストラリア国防省の元高官で研究者のヒュー・ホワイト氏による「アメリカは、中国と対決の危険を冒すくらいなら、日本の利益を犠牲にした方がいいと考えている」と言う言葉は、忘れていないことと思う。

この言葉は、日米安保条約があり、オバマが「日本の施政下にある領土、尖閣諸島も含めて日米安全保障条約の第5条の適用対象となる」と言っているが、これは口先だけだと認識しておかなければならない、という事を意味する。適用対象だとは言っているが、このことが尖閣諸島への中国の侵攻に対して、日本と共に中国人民解放軍に対して戦ってくれることを意味しない。
この意味は、「第5条の適用対象だが、それがすぐさま米軍が戦うことを意味しない。」と言うことだ。

(続く)
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続・戦後70年談話はヒストリーで!(15)

2015-09-23 00:00:00 | Weblog

そのため米国は、尖閣諸島を国有化した日本に対して「現状変更は好ましくない」と迫り、日本は「現状維持に終始」してきた。然るに共産主義独裁国家中国は、「現状変更に挑戦」し続けている。このようなアメリカの的外れな頓馬な対応が、中国をして南シナ海での武力による領土侵略である。

米国は本当に尖閣諸島を中国が攻めてきた時に、守ってくれるであろうか。疑問がのこる。だから日本は独力で、尖閣を守る力をつける必要がある。安倍内閣は、そのため、今必死になって全方位でそのことに立ち向かっている。



国連での異例の批判に日本はどう立ち向かうべきか?
複雑怪奇な日米中韓関係を乗り越える“巻き返し術”

【第315回】 2014年2月10日 真壁昭夫 [信州大学教授] http://diamond.jp/articles/-/48451

国連で中国と韓国が異例の日本批判
日本を巡る各国の複雑怪奇な関係


 1月29日、国連の安全保障理事会の場で中国韓国の国連大使が、安倍首相の靖国参拝などを取り上げて激しくわが国を批判した。今までも、中国と韓国は日本批判に関して歩調を合わせることが多かったが、今回のように国連の安全保障理事会での批判は異例のことだった。

 このような事態の発生に関して、政治には門外漢の経済学者でる筆者が、自分なりに現在の日米中韓の関係を考えてみる。まず頭に入れておくべき出発点は、日米中韓の中心ポイントとなっているのが中国と米国の関係であることだ。

米国は世界No.1の経済大国であり、やや勢いが衰えたとはいえ覇権国だ。強大な経済力と軍事力をバックに、依然として世界最強の発言力を持った国だ。一方中国は、今や世界第2位の経済大国にのし上がり、急速に軍事力、特に海軍力を強化している。

米中の関係は、冷戦時代の米ソの関係とは大きく違っている。米ソの場合、両者の依存度は低く、主に核弾頭の保有数などの軍事力の増強競争を展開していた。一方、現在の米中の経済における相互依存度は高く、米国は中国が変調をきたすと困り、中国も米国がおかしくなると相応の痛手を受けることになる。

 その米中の関係に、一時の経済力が衰えつつある日本と、経済力をつけてはいるものの独特の政治情勢を抱える韓国が絡み合っている。それだけではなく、厄介な北朝鮮ロシアも絡んでいる。そこには、極めて複雑怪奇な関係が展開されている。

相互依存度の高い米中経済

 米国と中国の関係を考えるとき、最も重要なポイントは相互の経済依存度の高さだ。主要先進国にとって、中国は最も重要なポテンシャルを持ったマーケットだ。13億人の人口を抱え、平均賃金水準が上昇しつつある中国は、今後さらに大きな需要地になると見られる。

国内事情で日本批判を繰り返す中国
中国と波風を立てたくない米国


 すでに自動車は世界最大のマーケットであり、フォルクスワーゲン、GM、現代自動車、わが国のトヨタや日産などが入り乱れて、激烈な競争を展開している。スマートフォンのようなIT関連機器についても、同じことが言える。世界最大のチャイナモバイルがアップルのiPhone5を扱い始めると、一挙にアップルの売り上げが拡大したのはその一例と言える。

 一方、中国がため込んだ外貨の多くはドル建てになっており、昨年11月現在、中国の米国債保有額は1兆3000億ドルを超え、世界最大の米国債保有国になっている。つまり、米国の借金の調達先として、中国は最も重要な国なのである。

 そのため、仮に中国が米国債の保有額を極端に減らすようなことになると、米国債市場での需給が大きく崩れ、米国の金利水準が上昇することが想定される。金利の上昇は経済活動にマイナスに働き、米国の景気を下押しすることさえ考えられる。米国は、そうした事態は避けたいはずだ。

 経済に関する相互依存度の高さに対して、安全保障上の観点では、両者は間違いなく重要な潜在的敵国になり得る。米国は覇権国として、日本や韓国、フィリピンなどアジア地区における同盟国の安全を維持する役割を負う。 

 それに対して中国は、空母の建造計画などを練り、着実に海洋戦力を強化している。それは大きな脅威であるばかりではなく、実際に尖閣や南シナ海の領有権などで、複数の国と対立が深刻化している。

 そうした米中の経済・軍事の面から考えると、米国の本音は「今は中国との対立を穏便にや
り過ごし、経済的なメリットをしっかり享受したい」というところだろう。そのため、安倍首相が靖国神社参拝を行って、中国や韓国に対立のネタを与えるようなことは避けてほしいと考えているように見える。

 中国は、ある意味ではわかり易い国だ。13億人の人口を持つ利点を生かして高度経済成長を続けてきたが、そろそろ成長の限界に達しようとしている。一人っ子政策の影響もあり、働き手(生産年齢人口)の割合は低下しており、今後人件費の上昇によって、付加価値の低い分野における企業の国際競争力の低下は避けられない。

 金融システムも規制体制が続いており、効率的な機能が働いているわけではない。また足もとで、不動産バブルやシャドーバンキングなどの問題が顕在化しており、信用の拡大に依存した経済成長をこれ以上続けることが難しくなっている。

 何よりも決定的なことは、共産党の一党独裁制が続き、民主化が圧倒的に遅れていることだ。現在の習政権は様々な改革を唱えているものの、民主化に向けての本格的な前進は見られない。

 情報・通信機器の発達で、中国の多くの人々は格差の実体や政策当局の非民主的な行動を、目の当りにすることが可能になっている。そうした状況を考えると、政府にとって国民の不満や関心を海外の特定の国に向けることは、最も有効な政策だ。日本という格好の標的が存在する。

韓国が抱える経済構造の問題点
スクラムを組んだ日本批判は厄介


 一方、韓国も中国同様、現在の経済構造の問題点が次第に明確になっている。人口5000万人の韓国経済は、貿易に依存する割合が高い。どうしても海外景気の影響を受けやすい。しかも稼ぎ手が一部の財閥系企業に限られる。

 頼みの財閥系企業に関しても、現代自動車では大規模な労働争議が発生している。大黒柱のサムスンに関しても、スマホの次の製品がまだ見えてこない。スマホに関しても、高価格帯の先進国市場では普及が進んでおり、これからの大きな伸びは期待できない。

 低価格帯が中心の新興国市場では、サムスンよりも安価な製品群を持つ台湾や中国などのメーカーとの競争が激化し、収益力は低下することが懸念される。成長が低下して国民の不満が蓄積すると、朴政権にとって国民の敵である日本を批判し、不満を海外に向ける手法は手っ取り早い。

 米国のオバマ政権は、今秋の中間選挙のためにも、景気を改善して国民の支持率を少しでも上げておきたいはずだ。シリアを巡る外交問題等で失点を重ねたオバマ大統領が、中国との穏便な関係を模索するのは当然かもしれない。また中国・韓国の国内事情を考えれば、彼らがスクラムを組んで日本批判を行う背景も理解できる気がする。

国際社会で諦めずに主張を続けよ
日本がプレゼンスを回復するには?


 それでは、わが国はどうすればよいだろう。主に行うべきことは2つあると思う。1つは、諦めずにわが国の主張を繰り返すことだ。中国や韓国の執拗な批判を聞いていると、主張を行うことの意義を見失う心理が出てくる可能性がある。

 それはとても危険だ。諦めてしまうことは、彼らの狙いでもあるからだ。正しい主張であれば、相手に常識や良識が通じなくとも、倦まず、弛まず、諦めずに主張を繰り返せばよい。彼らが耳を傾けなくとも、世界の中には常識が通じる人たちもいる。

 ロンドン在住の友人は、筆者にくれたメールで「中国と韓国の国連での主張はやり過ぎで、逆効果になる」と言っていた。わが国が他国の人にもわかるように主張を繰り返せば、世界の世論がいつかわが国をフォローしてくれることも考えられる。

もう1つは、わが国の経済力を回復させることだ。1990年代初頭のバブル崩壊以降、わが国は世界経済の中で急速にプレゼンスを失った。海外に出てみるとよくわかる。それは、重要な同盟国である米国の世論にも微妙な影響を与えている。

 米国生活が長かった友人は、「米国の人ははっきりしているので、強さを失いつつある日本に対する認識がかなり低下している」と指摘していた。それに伴い、中国や韓国に対する意識が高まったという。

 わが国経済がもう一度強さを取り戻して、世界の中でプレゼンスを回復することは単に経済的なメリットばかりではなく、国際的な発言力の向上にも役立つ。その意味は、決して小さくはない。

 足もとでは、わが国経済にも少しずつ変化が見え始めている。倹約疲れから解放されつつある家計は、徐々に消費を増加させる傾向が見え始めている。企業経営者も設備投資に向かいつつある。

 安倍政権は、これから規制改革など思い切った成長戦略の実現を図る必要がある。人、モノ、金が存在するわが国が、そうした地道な政策実行によって経済を回復させ、プレゼンスを引き上げることは十分できるはずだ。
http://diamond.jp/articles/-/48451
(続く)
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続・戦後70年談話はヒストリーで!(14)

2015-09-22 00:00:00 | Weblog

アメリカは、同盟国の日本をとるよりも共産主義国家の中国をとる、と明白に言っている。それは、

オーストラリア国防省の元高官で研究者のヒュー・ホワイト氏による「アメリカは、中国と対決の危険を冒すくらいなら、日本の利益を犠牲にした方がいいと考えている」という言葉だ。

更には、ジョン・ケリー国務長官の言ったという日本を「予測しにくくて危険だ」という言葉だ。


アメリカの現政権がこのような見解で政策を遂行している以上、日本は独自の防衛能力を早急に構築する必要がある。

だからこのアメリカに対して、日本はとっても失望しているのだ。



衛藤首相補佐官が「米に失望」投稿 靖国参拝反応巡り
2014/2/19 11:19   ニュースソース   日本経済新聞 電子版

 衛藤晟一(せいいち)首相補佐官が安倍晋三首相の靖国神社参拝に「失望」を表明した米国への批判を動画サイト「ユーチューブ」に投稿していたことが19日、分かった。「むしろ我々が失望だ。米国はちゃんと中国にものが言えないようになっている。中国への言い訳として(失望と)言ったにすぎない」と指摘。「同盟関係の日本をなぜ大事にしないのか」と述べた。

 昨秋に訪米し、ラッセル国務次官補らに「首相はいずれ参拝する。ぜひ理解をお願いしたい」と伝えた経緯も紹介。中国に関しては「いくら(日本側が)抑制的に努力しても中国の膨張政策はやむことはない。これ以上、抑制的にやると日本にとってよくない」と強調した。

 菅義偉官房長官は19日午前の記者会見で衛藤氏の発言について「あくまで個人的見解だ。日本政府の見解ではない」と語った。その後、菅氏は衛藤氏に電話し、発言を慎重にするよう求めた。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS19007_Z10C14A2EB1000/


いやしくも日本と同盟を結んでいる以上、更には日米で共同して中国に対峙している以上、米国は日本に対して「失望している」何ぞと言う言葉は使うべきでない。

そんな米国に対して、日本のほうが大いに「失望」してしまったのではないのかな。もはや米国はあらゆることに対して、日本の頼りにはならない。



【櫻井よしこ 美しき勁ツヨき国へ】米への失望禁じ得ず
2014.1.6 03:16
 アメリカよ、どうしたのだと、思わず尋ねたくなる。

 わが国唯一の同盟国であるアメリカを最重要の戦略的パートナーと位置づけつつも、いま、私は、オバマ政権への失望を禁じ得ない。

 安倍晋三首相の靖国神社参拝を受けて、東京の米国大使館が「日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させる行動をとったことに米国は失望している」と表明したことに、失望と懸念を抱いている。

 米国の反応を、膨張し続ける中国がどう解釈するかを考えれば、オバマ政権が長期的視点で中国の戦略を分析し、その真意を測ることをおろそかにしてはいないかと、懸念せざるを得ない。

 国務省も大使館同様の声明を発表した。米国は靖国問題が政治的要素となった経緯についてどれほど調べた上で発表したのだろうか。

 靖国参拝が問題視され始めたのは、歴代の日本国首相が合計60回の参拝を果たしたあとの1985年9月だった。いわゆる「A級戦犯」合祀(ごうし)が明らかになった79年以降も、歴代首相は6年半にわたって21回参拝した。中国の非難はそのあとだ。時間軸で見る中国の靖国参拝非難は、同問題が中国の政治的思惑から生じたもので、日本たたきのカードであることを示している。

 12月26日、安倍首相は靖国神社のみならず鎮霊社にも参拝し祈りをささげた。鎮霊社には靖国に祀(まつ)られていない全ての戦死者、日本人のみならず外国人戦死者の霊も祀られている。

 靖国の英霊にも、鎮霊社の英霊にも、さまざまな民族と宗教の人がいる。両御社での鎮魂の祈りは、宗教、民族および国境を越えてなされていることを心に刻みたい。

 首相の参拝意図は、直後の会見で「不戦の誓い」を表現を変えて三度繰り返したことにも見られるように、平和を守り二度と侵略戦争はしないとの誓いである。その上で日本に命をささげた人々に心からの哀悼の誠をささげるものだ。オバマ大統領がアーリントンで祖国に殉じた英霊に敬意を表し祈りをささげるのと何ら変わりはない。指導者として、当然の責務である。

 米国が日中関係に踏み込むのであれば、靖国神社参拝という、すぐれて精神的な事柄の前に、法治国家の指導者として他に踏み込むべき事柄があるのではないか。

(★5) たとえば尖閣諸島である。国際法上も日本国領土であることが明らかだからこそ、日本占領のとき、米国はこれを施政権下においたのではなかったか。であれば、尖閣諸島は日本国の領土であるとの見解を明らかにしてもよいのではないか。法を無視し、軍事力を背景にした中国の膨張主義の前に、どちらにもくみしない米国の姿勢が中国の尖閣領有への主張を増長させる要素のひとつとなっていることに、留意せざるを得ない。

                   ◇

 だがここで急いでつけ加えたい。日本人が日本の領土である尖閣防衛の任務を果たすのは当然であり、米国の助力を努々(ゆめゆめ)、当然と思ってはならない。同時に、尖閣諸島の地政学的および戦略的重要性を認識すれば、米国が立場を明確にして尖閣に対する中国の冒険主義を抑制することは米国の国益にも合致する。
 
尖閣問題についても、靖国問題と同じく、事実に基づいた長期的観察を行い、それを大きな戦略的枠組みの中で分析する必要がある。

 米国は常に「現状変更は好ましくない」との牽制(けんせい)球を日本に投げてきた。日本政府は中国の反発への恐れと、米国の意向の尊重という2つの要素を前に、尖閣諸島が明確な日本国領土であるにもかかわらず、船だまりも作らず、日本国民の上陸も許さず、現状維持に終始してきた。

 対照的なのが中国だ。彼らは日本の反発を無視し、米国の出方をうかがいながら、サラミを切り取るように少しずつ、現状変更に挑み続けてきた

 振りかえってみよう。78年トウ小平は日中間に棚上げ合意など存在しないにもかかわらず、記者会見で「棚上げに合意」と発表した。中国の現状変更への挑戦はこの時点から始まっている。以来40年余り、中国の野心は全く衰えていない。東シナ海における彼らの執拗(しつよう)さは、南シナ海でベトナムやフィリピンから島々を奪い続けてきた執拗なる40年と重なる。つまり、現状維持を要求する相手を、米国はずっと間違えてきたと言わざるを得ない。

 11月23日に中国が突如尖閣を含む形で防空識別圏(ADIZ)を設定した。(★6)ホワイトハウスはいち早く「日本との緊張を高める、必要のない挑発行為だ」として中国を強く批判したが、12月4日、バイデン副大統領は北京での習近平主席との会談でADIZを撤回せよとは要求しなかった。加えて米政府は「外国の航空情報に合わせるのが望ましい」として事実上、民間機に飛行計画の提出を促した。

 ADIZに関する国際社会の常識を変え、領空であるかのように扱う中国に、撤回を求めないオバマ政権の、守るべき原理原則や価値観とは何なのだろうか。

 米国国務省は、靖国参拝に関して推移を見守るという。米国の大戦略や方針が定かでないかに見えるいま、大事なのは日本の国家意思の堅固なることだ。激変する日本周辺の状況の中で、日本は偏狭であってはならず、健全な民主主義国家でなければならない。そのために必要なのが健全なナショナリズムである。安倍首相が鎮霊社に祈りを捧(ささ)げ、靖国神社を参拝したことは、その意味で極めて正しいことなのだ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140106/plc14010603160002-n1.htm


ここでも櫻井よしこ氏が主張しているように、「現状維持を要求する相手を、米国はずっと間違えてきた」のだ。と言うよりも、体たらくなオバマは、あらゆる方面で現状変更に挑戦している一党独裁の共産主義国家の中国に対して、その力に恐れるあまりに、その挑戦に対して「すぐさま現状変更を止めよ」と言えずにもたもたしているのである。この状態はシリアでも、イラクでも全く同じだ、世界最強の国家であるにも拘らず、ビクビクしている。だから中国は付け入るのだ。
(続く)
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続・戦後70年談話はヒストリーで!(13)

2015-09-21 00:00:00 | Weblog

この「トロクサイマンことグロサーマン」の「日本は1945年以前に起こったことについて、どんな些細なことでも言わずに」とか「日本は歴史に関して、いかなる種類の議論をしなくとも」と言った発言こそが、米国の心底の意識なのだ。日本を永久にアメリカの言いなりになる属国の地位に縛り付けておきたいのだ。それが敗戦国の当然の義務だとも、思っている。既に述べてきたように、朝鮮の捏造された慰安婦問題に対して、日本は毅然とその虚偽に対して対抗するべきなのだ。そんなことはやるなと言うのか。アメリカは、クロンボのオバマはアフリカから誘拐・略奪してきたクロンボ奴隷の子孫でないから、黒人差別や奴隷制度はなかったと言うのか、と声を大にして言いたくもなる。

その意識の源は東京裁判にある。一方的な連合国の押し付けによる有無を言わせぬ強引な裁判により、一方的に日本が悪い(侵略戦争を起こした)として平和に対する罪として28名の日本人がA級戦犯として1946.4.29昭和天皇の誕生日に当たる日に起訴され、有罪判決を言い渡された。その後病死等で3名が訴追免除となり、25名となっている。
(極東国際軍事裁判所条例では、第6条のイ、「平和に対する罪」、ロ「戦争法規違反」、ハ「人道に対する罪」となっている。ABCではない。)

この25名の内7名が1948.12.23今上天皇の誕生日に当たる日に絞首刑に処せられ、その遺骨は米軍によって東京湾のばら撒かれたのである。ウサマ・ビン・ラーディンでも、アラビア海に停泊中の空母カール・ヴィンソン上で、それそれなりの儀式が行われて水葬に処せられたと言うのに。

しかしWikipediaによれば、小磯国昭(東条英機の後を受けて1944年に内閣総理大臣)の弁護人だった三文字正平が同年12.25に共同骨捨て場から位灰を密かに回収して、近くの興禅寺に預け、その後1949.5に伊豆山中の興亜観音に密かに葬られた。更に、1960.8.16に愛知県幡豆郡幡豆町三ヶ根山の山頂に、「殉国七士廟」が設けられその中に安置され今日に至っている。

1978年(S53年)死刑及び獄中死した14名を「昭和殉難者」として、靖国神社が合祀した。

死刑・
1板垣征四郎(関東軍参謀長)、2木村兵太郎(ビルマ方面軍司令官)、3土肥原賢二(奉天特務機関長)、4東条英機(首相、真珠湾攻撃)、5武藤章(フィリピン方面参謀長)、6松根石根(中支方面軍司令官)、7広田弘毅(近衛内閣外相、南京事件)

獄中死
1梅津美治郎(関東軍司令官)、2東郷茂徳(外務大臣)、3松岡洋右(外務大臣)、4小磯国昭(朝鮮軍司令官、総理大臣)、5永野修身(海軍大臣)、6白鳥敏夫(駐伊特命全権大使、外務省顧問)、7平沼騏(キ)一郎(内務大臣、枢密院議長)


という事を頭に入れて、今一度この「トロクサイマン」の書いていることを、熟読願いたい。明らかにこいつは前近代的な、封建的な考えに凝り固まっている。戦前、戦中のコミンテルン思想に毒された「ハル・ノート」的な野蛮な原始時代的な考えから、抜け出していない。これがアメリカの、米国政府の日本に対する公式的な見解なのであろう。

きっとアメリカは、日米安保条約があろうとなかろうと、日本を守らないであろう。その様に日本政府は認識して、自国の安全保障政策を、構築して行かなければならないものであろう。

だからこのことから、安倍首相が靖国神社を参拝しようがしまいが、関係なしに日本を確固たる独自の防衛力を持たざるアメリカの属国状態に、今もってしておくことが鉄則となっているのであろう。

嘗てこのような考え方で、アメリカは日本を袋小路に押し込んでしまい、結局は共産主義国家を野放図に作らせてしまったのだ。今はそのことを少しは後悔しているのであろう。好むと好まざるとに関わらず、アメリカは今後永久に中国から脅かされ続けることであろう。同じく日本も。



安倍首相を希望したアメリカ政府の後悔
2014年2月23日(日)08:30
(フィナンシャル・タイムズ 2014年2月19日初出 翻訳gooニュース) デイビッド・ピリング


安倍晋三首相の日本と習近平国家主席の中国。この両者の関係を見定めるのは比較的簡単だ。どちらも相手があまり好きではない。両方とも、政策目標を推進する道具としてナショナリズムを利用している。両方とも相手側に「タフマン」がいるのは好都合と思っているだろう。相手が強く出てくればこちらも強く押しやすい。

日米関係の状態は、これに比べると判断しにくい。日中関係よりずっと解読しやすい関係であるはずなのだが。なにせ日本はアメリカにとってアジアで最も重要な同盟国だ。日本は第2次世界大戦が終わってからというもの、ずっとアメリカの戦闘機や兵士を受け入れてきた「不沈空母」なのだから。(★2)その日本に対して、もっと積極的な防衛体制をとるようアメリカは何十年にもわたってせっついてきた。そしてここへきてようやく、アメリカの意にかなう総理大臣として登場したのが安倍氏だ。平和主義の日本は「タダ乗り」国防ドクトリンを長年大事にしてきたのだが、これを見直そうという日本国首相がついに登場した。アメリカの思い通りの総理大臣だ。しかし長年探し求めてきたものをやっと手に入れた今、アメリカ政府は二の足を踏みつつある。

安倍氏による昨年12月靖国参拝に、アメリカ政府は「失望」を表明した。これが、アメリカ政府の態度を推し量るサインのひとつだった。靖国神社は中国と韓国から、日本の無反省な軍国主義の象徴と見なされている。アメリカ政府は過去にも、日本政府関係者の靖国参拝について不満を表明してきたが、それは内々でのことで、この点について公然と日本を批判することはなかった。アメリカ政府が使った表現は「disappointed」で、これが 日本語ではきつく聞こえる「失望」に翻訳されたこともあり、日本政府は予想外のことに驚いた。

日米関係の軋みを示すサインはほかにもある。アメリカの政治家たちは、安部首相の歴史観に懸念を表明している。バージニア州の州議会は、州内の教科書では「日本海」だけでなく「東海」という韓国名も併記すべきだと決議した。アメリカにとっては韓国も重要な同盟国であり、安倍政権下での日韓関係悪化を米政府は懸念している。

一方で日本側から見ると、領有権を争う諸島をめぐり中国政府が防空識別圏の設定を発表して日本の実効支配を巧妙に挑戦してきた際、(★6)アメリカはあまり熱心に日本を応援してくれなかったということになる。確かにアメリカ政府は防空識別圏内に爆撃機「B52」を2機飛ばして、中国に対する不快感を示したものの、ジョー・バイデン米副大統領は北京訪問時に特にこの問題を取り上げなかった。

中国の一方的な動きをアメリカは事実上、ただ受け入れた——日本政府関係者の多くはそう受け止めている。オバマ大統領の周りにいわゆる「ジャパン・ハンド」がいないという嘆き節が日本政府内では定期的に聞こえるし、確かにオバマ氏の側近には親中派が多い日本はもはやアメリカを頼りにできないという思いが政府内 には募っていると、複数の政府関係者が指摘する。

これは実に皮肉な展開で、皮肉のポイントは安倍氏も納得するところだろう。アメリカ政府は1950年からずっと日本に再軍備するよう、そして安倍氏のような積極的な防衛姿勢をとるよう、求め続けてきたのだから。ダグラス・マッカーサー元帥の命令で起草された1947年の平和憲法のインクが乾くや否や、日本に「交戦権」を永遠に放棄させたことをアメリカは悔やむようになった。米軍占領の終了交渉を担当したジョン・フォスター・ダレスは日本に対し、30万~35万人規模の軍隊を構築するよう求めたものだ。中国は共産化していたし、アメリカは朝鮮半島で戦っていた。(★1)戦えない「従属国家」 が東アジアにいても、それはアメリカのためにならなくなっていたのだ。

再軍備を求めるアメリカの圧力に、日本は長年抵抗してきた。日本はアメリカの核の傘を頼りにしながら、自分たちはせっせと経済活動にいそしんできたのだ。唯一の譲歩が、戦闘を禁じられた自衛隊の創設だった。それから60年たった今、アメリカの要求を言葉通りに受け入れる指導者がやっと日本に現れた。日本の憲法解釈を見直そう、平和主義を掲げる憲法第9条そのものを覆してもいいという。安倍氏にはその信念があるし、 日本をとりまく地政学的な情勢も首相を後押ししている。

しかし、いよいよその時が訪れた今、アメリカ政府の関係者たちはためらっている。(★3)ある元ホワイトハウス筋によると、ジョン・ケリー国務長官は日本を「予測しにくくて危険だ」と見ているという。日本のナショナリズムが、同じような反応を中国政府から引き出すのではないかという不安感もある。 オーストラリア国防省の元高官で研究者のヒュー・ホワイト氏によると、これが意味することは明白だ。strong>(★3)アメリカは、中国と対決の危険を冒すくらいなら、日本の利益を犠牲にした方がいいと考えている」というのだ。

靖国参拝を通じて、アメリカ政府にメッセージを送るつもりも安倍氏にはあったのかもしれない。奇妙なことに日本の右派というのは、日米同盟を実に熱心に支持する一方で、アメリカが敗戦国・日本に押し付けた戦後処理を不満に思っている。アメリカの意向に逆らってまで靖国に参拝すれば、 日本はいつでもワシントンの言いなりになるとは限りませんよというサインを相手に送ることになる。

ワシントンの誰もが安倍氏を嫌っているわけではない。ある意味で安倍氏は、アメリカにとってまさにうってつけの日本首相そのものなのだし。安倍氏は日本経済を再び拡大させようとしている。長年の懸案となっている沖縄の米海兵隊基地問題をこの人なら解決できるかもしれないと、希望が多少なりとも持てる総理大臣はかなり久しぶりだ。日本は長年、防衛費は国内総生産(GDP)比1%という枠を自ら設けてきたが、安倍氏は防衛費をさらに増やす意向だ。とはいえ安倍氏のこうした政策には値札がついている。ワシントンの大勢が不快に思う、修正主義なナショナリズムという値札だ。

(★4)中国が成長すればするほど、中国の力に日本の不安はどんどん募るのは当然だし、アメリカは自分たちを守ってくれないのではないかとアメリカへの信頼がどんどん薄れていく」と言うホワイト氏は、アメリカについて、日本の中核的な国家利益を守るつもりだと明確に意思表示するか、あるいは日本が「1945年以降に放棄した戦略的自主性」の回復を手伝わなくてはならないと主張する。アメリカのこのジレンマについて日本としては、アメリカにいったん今まで以上に強くしがみついてから、その手を離してしまうことが答えになる。

フィナンシャル・タイムズの本サイトFT.comの英文記事はこちら(登録が必要な場合もあります)。
(翻訳・加藤祐子)
http://news.goo.ne.jp/article/ft/world/ft-20140221-01.html
(続く)
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続・戦後70年談話はヒストリーで!(12)

2015-09-18 00:00:00 | Weblog

「米国は黙認」という考えは妄想だ

――そのタイミングは沖縄問題および米軍海兵隊基地移転の交渉進展に合わせたものだと思いますか。

ブラッド・グロサーマン

ジョセフ・ナイ(ハーバード大教授)主宰のCSISパシフィック・フォーラム事務局長、日米関係のスペシャリスト、ジャパン・タイムズ編集委員歴任、ジョージ・ワシントン大・法学士、ジョンズ・ホプキンス大・修士

それが確かなことかどうかはわからないが、安倍首相が沖縄問題の進展を計算に入れていたという報告はあった。米政府は沖縄問題の進展を歓迎し、安倍首相の靖国参拝を大目に見てくれるのではないかと。

安倍首相はそういう計算をしたかもしれない。しかし、それは米政府の見解を正確に読んでいるとは言えない。靖国参拝は米国の意に明らかに反する。しかも、米国はそのことを追及すべきではないし、外交政策として“取引材料になるような”ことを追及していると見られるのもよくない。安倍首相が靖国参拝を考えていることについて、米国は「ウインクしてOKした」という寛大な態度をとった、という可能性はゼロだ。

米国人の選好がどういうものかということは、昨年10月にはっきりと示されている。ケリー国務長官とヘイグ国防長官が一緒に参拝したのは靖国神社ではなく、千鳥が淵墓苑(第2次世界大戦時の無名戦没者が祀られている)だった。そのことにこそ、米国人が戦没者に抱いている気持ちを正しい認識として示している。
安倍政権の靖国参拝は、米国から黙認されたものと考えるのは妄想であり、希望的観測にすぎない。

一方、安倍首相が沖縄・普天間処理などで政治的得点を上げ、米国としては日本側の多少の不満を飲まざるをえないという計算はありうるだろう。

――安倍首相の靖国参拝はなぜ米国の意に反しているのか。

それは日本との共同作業や、安全保障政策で日本を受け入れたり、日本の発言力を高めたりする努力を台なしにしてしまうからだ。現に、靖国参拝は日本にとって最も重要な同盟国の米国と、中国、韓国怒らせてしまった。日本は中韓とは最終的に協力しなければならない。中韓3国間のいかなる形の協力も、東アジアにおいては安定をもたらすものと米国は信じている。その安定を靖国参拝は問題含みにしてしまうのだ。

安倍首相の靖国参拝は米韓、米中の2国間関係にも混乱をもたらす。たとえば、ヘーゲル国防長官が韓国の朴槿恵首相と会談したとき、彼女は非常に熱心に日本についての苦情を述べていたという。訪中した米国高官は日本人の行動についての不平不満を何度も聞かされている。

これは日中韓3国間の協力関係を強化し、東アジアにおける日本の安全保障を強化するなど、米国が追求する戦略的目標を実現するのには障害になる。靖国参拝をめぐる論争は日本の安全保障上の役割を強化しようという、日本国内のコンセンサスを損ないかねない。

日本の国際社会における平和的な役割は、1945年以来、模範的であった。安倍首相やそのほかの首相の誰でもがその立派な記録の上に、安全保障上の役割を強化しようとするのであれば、米国の支持を獲得することができよう。しかし、安倍首相は日本の戦時レジームを何とか復権させようとしている。それは戦後の称賛すべき成果を基礎にした安全保障上の役割強化というビジョンをあいまいにさせるものであり、国内コンセンサスを揺るがすことになる。

――戦時レジームの“復権”とはどういう意味ですか。

安倍首相は東京裁判(極東国際軍事裁判)判決憲法など、戦後秩序の見直しに狙いを定めている。米国はその裁判に多大の責任を負い、憲法にも特大の役割を担ってきた。そのため安倍首相の挑戦は日米関係を政治化させることになる。それは日米関係および安全保障同盟のあり方についての議論にも変換を迫るものだ。明らかに米国を安倍首相の議論とは反対の立場に立たせることになる。

安倍首相の立論は、その根底において、戦後レジームの合法性について問題を提起している。安倍首相や閣僚、さらに彼の政治的支持者たちは、日本における戦後レジームの妥当性をどの程度まで信じているのか。

日本の人々がそういう疑問を呈するのは結構だが、それは国論を統一するというよりも、分裂させる可能性があるということを理解しておくべきだ。その議論に米国が引き込まれる度合いにもよるが、日米関係は非常に混乱することになる。

中国は日本国内の分裂拡大を狙う

――日本の外交政策にとって実際的(現実的)な含意とは?

日本は1945年以前に起こったことについて、どんな些細なことでも言わずに、着実、かつ論理的な方法で日本の安全保障政策を前進させることだ。それは、日本にとって完全に実現可能だ。事実、日本は歴史に関して、いかなる種類の議論をしなくとも、集団的自衛権の行使や東アジアでの貢献、使命など、日本の安全保障上の役割拡大を容易に進めることができる。戦前の合法性についての議論を持ち出すと、日本国内でのコンセンサスを得るのがますます難しくなる。そういう議論は日本の役割を広げるためになると言う人がいるかもしれない。しかし、安倍首相の頭に描かれた文脈は必ずしもそうではない。

日本国内では、多くの市民社会派の人たちを含めて、安全保障という政策課題が拡大することに反対する人たちを刺激するだけだろう。最近の特定秘密保護法に対する反対の広がりはそのヒントになる。

外交政策の点では、韓国が日本と協力するのを非常に困難にしている中国はすでに安倍政権とは協力しないという決定をしたようだ。これから中国は日本国内にそういう支持者を増やし、分裂を拡大させようとするだろう

米国にとって、安倍首相のスタンスは東アジアにおける外交政策を混乱させる。米国は、韓国、中国との2国間交渉において安倍首相を立てるかのような印象を与えないように注意しなければならない。安倍首相の政策課題の問題部分を大目に見るような、あたかも「OKシグナル」を送るようなことは慎まなければならない。というのは、米国が選好する政策課題とは違うものを安倍首相は打ち出しているからだ。

こうした外交政策上の混乱は、結果的に、尖閣諸島防空識別圏ADIZ)など中国との紛争について、日米両国でどう取り組むかという戦術的な違いをいたずらに大げさにしたり、悪化させたりする危険性につながる。ごく些細な違いが拡大されることは、何の助けにもならない。

安倍首相のナショナリズムと日本の国益

――安倍首相の戦略は考え抜かれたものだと思いますか。たとえば、安倍首相は、米国の日本に対する安全保障の永続性に懸念があり、そのことを米国に警告しているとか。

靖国参拝と広範な戦略的課題との間に関連があるとは思えない。その必然性はない。日本は現在の安全保障上の課題について、その国際的なあり方や有効性に関して、なにも靖国参拝で明示的にしなくとも、課題の一つひとつを実現させていくことができる。それとは反対に、わざわざ靖国を参拝したことは、安倍政権が明確に説明してきた多くの戦略上の目標を、実現させるうえで障害物となりかねない。

安倍首相のジレンマは、自らのナショナリズム日本の国益との間でどっちを選択するかということだ。

憲法9条見直し集団的自衛権行使を含む、日本の安全保障のあり方をめぐる持続的な進展は、日本では米国との安全保障協力を強化するために考えられていると私は理解している。しかし、日本が最終的に独立した防衛力を持つ必要があり、そのためのステップを踏む必要があるというのは、信頼すべき日本の人たちから聞いたことがない。

私と話をした日本の人たちは、現在の安全保障の政策課題は米国との連携促進のために企画されており、靖国参拝をめぐる問題はそれを妨げるだけだと言う。

しかも、日本には軍事大国の野心を満たすだけの胃袋にもはや余裕はない。そのことは人口減少や財政制約とも相まって強力な抑制として働く。また、それは憲法とは何の関係もなく、多少ふらついているかもしれないが、いかなる軍事大国への野心をも打ちのめすものだ。

こうした抑制は、東アジアでの安全保障上の役割拡大を選好する日本にとっては有効に働くだろう。日本の軍国主義復活を懸念させるような事実上の根拠は何もない。しかし、安倍首相の靖国参拝がそうだったように、少しでも軍事大国の野心をのぞかせるような問題を引き起こすと、多くの日本人が志向しているような安全保障上の役割拡大とはならず、その障害となるだけである。
http://toyokeizai.net/articles/-/28599


そもそも靖国神社への参拝が、なぜ中韓を怒らせることになるのか。この発想が既に間違っている。と言うよりも、中韓のドクマに嵌ってしまっていることになる。靖国神社を軍国主義の象徴とは、日本人は誰も思ってはいない。その様にプロパガンダしているのは、中韓だけだ。日本人にとっては国のために尊い命を投げ出した人達を祀る神聖な場所だ。中国人や韓国人、ましてやアメリカ人に言い訳をして、戦没者を祀る場所何ぞでは決してない。
(続く)
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続・戦後70年談話はヒストリーで!(11)

2015-09-17 00:00:00 | Weblog

これではオバマの米国は、日本の信頼が置ける同盟国とは、とてもじゃないが言えるものではない。
日本はこのことを良く認識して、自国の安全保障を構築して行く必要がある。
米国こそ歴史の真実を知ろうとはせずに、安易に東京裁判史観に頼ろうとしている。大昔のそんな歴史観が今の時代にも通用すると思っていることこそが、アメリカの衰退を如実に示すものであろう。アメリカの衰退と共に、アメリカの国内にコミンテルンの魔の手が伸びてきている。
さしずめNYタイムズ紙などはその筆頭だ。



NYタイムズ、安倍首相を再び批判「日米関係に深刻な脅威」
2014/3/3 14:00  ニュースソース  日本経済新聞 電子版

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は(2014.3.) 2日、安倍晋三首相の姿勢を「ナショナリズム(国家主義)」と指摘し、日米関係の「ますます深刻な脅威になっている」と批判する社説を掲載した。同紙の社説はこれまで数回にわたり、安倍氏の「国家主義」が危険だと訴えている。

 2日の社説は歴史問題に対する安倍首相の姿勢が日本周辺の「地域に対する危険な挑発」になっているとした。米国は日米安保条約に基づき日本を守ろうとしている一方、日中の紛争に引き込まれることは望んでおらず、安倍氏が米国の利益を忘れているとした。

 安倍首相が第2次大戦の「歴史をごまかそうとしている」と批判。さらに「彼(安倍首相)と他の国家主義者たちはいまだに南京大虐殺は全く起きなかったと主張している」との見解を示した。従軍慰安婦問題をめぐる河野洋平官房長官談話の検証問題にも触れ、慰安婦への「謝罪を撤回する可能性」を指摘した。(ニューヨーク=共同)
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO67662660T00C14A3EB1000/


NYタイムズ紙は、あたかもコミンテルンの御用新聞のような役割を果たしているようだ。日本の首相の言動を、日米関係の脅威だと言っている。これこそがその証拠だ。言うなれば、中国の言動や朴槿恵の中国への貢女状態を、日米のますますの脅威と言うべきところを、何を血迷っているのか。いくら安保条約があるからと言って、日本は安穏としては居られない、と言うことだ。アメリカは日本を守らない、という事をいっているのに等しい。ならば長期計画を持って、日本も核武装を図ってゆかなければ、自国の安全保障は確保できない、と言うことではないのかな。

慰安婦問題もさることながら、南京大虐殺がいまだに真実だと巷に吹聴することこそ、NYタイムズ紙が中国の出先機関と化している証拠ではないのか。南京事件なんぞは、蒋介石とドイツ人による作り話だったことは良く知られたことで、これで蒋介石はアメリカの支援を獲得することが出来たのである。

更には米国の「失望」発言も、その類なのだ。駐日米国大使のキャロライン・ケネディも同種で、コミンテルン(中国共産党)に毒されている上に、能天気ときているのでなお性質が悪い。

なぜアメリカは、安倍首相の「靖国神社参拝」に、失望しているのか。

それは、中韓を怒らせてしまった、と米国が認識しているからなのであろう。しかしながら、もともと中国も韓国も、安倍首相が「靖国神社」を参拝しなくても、日本に対して敵対しているではないか。

朝鮮・韓国の朴槿恵なんぞは、そうでなくても「慰安婦」問題を捏造して、反日行動を強化している。

中国の習近平にしても、日本の艦艇や航空機に火器管制レーダーを照射したり、最近では無防備の自衛隊の哨戒機に対して、武装した戦闘機を異常接近させたりして挑発しているではないか。

たとえ安倍首相が靖国神社を参拝しなかったとしたら、こんなことは起こさなかったとでも言うのか。
そんなことはない。靖国神社を参拝しようがしまいが、中韓は、日本に対しての挑発行動を強化してくる筈だ。だから安倍首相の靖国神社参拝が、東アジアの安定を脅かすなどと言うことは、全くの詭弁なのだ。靖国神社に拘わらず、中韓の行動が、東アジアの不安定要素なのだ。

反対に安倍首相の「靖国神社」参拝が、東アジアの安定をもたらすものではないのか。
安倍首相の毅然とした態度・行動こそが、中韓の挑発を控えさせる結果となろう。

だから次のブラック・トロクサイマンと言ってよいような馬鹿なアメリカ人の間抜け振りを吟味してもらいたいものだ。



「安倍靖国参拝」に、米国はなぜ失望したか
日米同盟、日中韓3国関係に支障きたす

ピーター・エニス:東洋経済特約記者(在ニューヨーク)
2014年1月28日

安倍首相の靖国参拝は、米国政府に衝撃を与えた(写真:ロイター/アフロ)

昨年12月に実行した安倍首相の靖国参拝は、今なお国際社会の注目テーマとなっている。この靖国参拝は、今後の日米関係にどのような影響を及ぼすのか。米国の有力シンクタンクCSISパシフィック・フォーラム事務局長を務め、日米関係のスペシャリストである、ブラッド・グロサーマン氏に聞いた。

米国は微妙な境界線上を歩いている。

――安倍首相の靖国参拝に対する米国政府の対応は適切だと思いますか。

ええ、「失望した」という表現は適切だった。当初の表現からは薄められていると聞いている。それに駐日大使館と国務省の声明だけにとどまるのかどうか。「失望」というのは強い言葉だ。おそらく米国政府の率直な反応は、いらだち、怒り、欲求不満といったところだが、そういう表現は外交的にまずいと判断したのだろう。

靖国参拝は米国の東アジア戦略を混乱させることは確かだ。いろいろな点で米国の意に反している。米政府は米国の不快、幻滅をはっきり言う必要がある。同時に日米関係に亀裂が生じないように注意しなければならない。そういう事態はほかの政府に簡単に利用されてしまう。

具体的には、中国の台頭への適切な対応をめぐって、米国と日本との間で分裂が起こることが、戦略上、いちばん厄介な問題だ。中国は米政府と日本政府の間になんとかクサビを探ろうとし、また、クサビを作ろうとしている。さらに、そのクサビをのっぴきならぬものにしようとしている。
つまり、米国は微妙な境界線上を歩いていることになる。日米関係にはさらに予期せぬ副産物が生じるかもしれない。たとえば、オバマ大統領が4月に予定している訪日が短縮されることもありうる。

――靖国参拝が予想外だったので、米政府は慌てて反応したのか、それとも熟慮したものだったか。

安倍首相の靖国参拝は誰もが予期しなかったわけではない。いくつか兆候はあった。たとえば、昨年10月、彼の特別顧問萩生田光一議員が参拝している。安倍首相が参拝に強い気持ちを抱いていることはオープンにされており、7年前の第1期安倍政権時に参拝しなかったことを痛恨の極みと言っていた。参拝は現実的な可能性として米政府は考えていたはずだ。そのタイミングがサプライズだったのは、自民党幹事長や連立与党の公明党党首が不意打ちを食らったことだろう。彼らに知らされたのは安倍首相が靖国に向かう車の中からだったという。

米政府にも事前には知らせなかったというのは、起こりうる可能性のある反動をいかに小さくするかという安倍首相一流の作戦だったのだろう。
(続く)
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