世の中、まちがってる、根拠なき反日キャンペーン。

相も変わらず根拠なき反日キャンペーンで、国をまとめようとする輩が存在する。

続続・次世代エコカー・本命は?(43)

2017-05-31 00:00:00 | Weblog

ただ「バイオエタノールBioethanol」は、糖質やでんぷんなどを発酵させそれを蒸留して作られるアルコールである。セルロースからも出来るようだが、こちらの方はより難しいようだ。

だから再生可能なバイオマス(生物の集合、全体)から作られるので、カーボンニュートラルともいわれているが、必ずしもそうは言えないようだ。

先ず元となる
糖質は、サトウキビ、甜菜
でんぷんは、トウモロコシ、米、麦など
セルロースは、木質チップ、稲わら などである。

そのため糖質やでんぷんは、再生可能な植物から生産でき、生成過程ではその植物が吸収したCO2を放出するだけなので、カーボンニュートラルと言われている。しかし必ずしもそうはならない。発酵させるには熱が必要となるので、化石燃料を燃やすことになり、サトウキビやトウモロコシを作るのにも、何らかの機械を使うことになり、ここにも化石燃料が必要となる。

だからバイオエタノールは、必ずしも環境にやさしいものでもないのである。ただ再生可能なのである意味便利である。化石燃料は、当座は再生できないのである。その点が石油に対してのメリットであろう。

そしてバイオエタノールは現在の技術であり、今でも普通に使える。ただ食料とのトレードオフとなり食糧問題が大きくなる。これを放っておいてよいものかどうか、きわめて深刻な問題である。

それと折角植物が消費したCO2をまた世の中に放出することとなるので、いくらCO2ニュートラルとはいえ、CO2の濃度はそれだけ上昇することとなり温暖化が前進してしまう。これって、いくらニュートラルだと言え、許されることなのかはなはだ疑問である。

現在バイオエタノールを積極的に使っているのは、アメリカとブラジルである。

アメリカはトウモロコシ、ブラジルはサトウキビを大量生産しているから、それが可能である。まあ、人間の食料となる食物を、エタノールに変えているのである。だから、これは問題なのである。



偽りの救世主!?食料エタノール
http://earthoffuture.kagennotuki.com/baio.html

には、この件が詳しく書かれているので参照されるとよい。


そしていくら再生可能なバイオマスとはいえ、天候などにも影響され、食料価格の変動は制御が難しいものになる。ただ現在の科学で、ある程度は制御できるのではないのかな。かなり古いが次のニュースを参照願いたい。



バイオ燃料頼みの危うさ 穀物高騰や生産効率が課題
2012/10/22 7:00
ニュースソース
日本経済新聞 電子版

 今年夏以降、小麦、トウモロコシなど穀物価格が高騰、高止まりが続いている。北米に始まり、中国、ロシアなどに広がった干ばつによる不作が直接的な原因だ。穀物先物市場への投機マネーの大量流入も大きな要因ではあるが、投機マネーを誘い込んだのは不作による穀物の在庫率の低下だ。

 21世紀に入って、こうした穀物の価格高騰が起きた時に必ず起きるのが「食糧対エネルギー」という議論だ。トウモロコシやサトウキビ、さらに小麦、菜種、パーム油などから生産されるバイオ燃料が人間の食べる食糧を消費し、食糧不足を招くという危機論である。

 確かに米国では毎年1億2000万トンものトウモロコシがエタノール生産に使われている。これは米国のトウモロコシ生産量の30%超にのぼる。もし、エタノールの原料となるトウモロコシが食糧として供給されれば、価格高騰は収まるという理屈は誰が考えても確かだろう。

 にもかかわらずトウモロコシをエタノール原料にする動きが止まらないのには理由がある。「E10」だ。米国では自動車用燃料のガソリンに10%の比率でバイオエタノールを混ぜることが義務付けられている。空気中の二酸化炭素(CO2)を吸収する植物を起源とするバイオエタノールは「カーボンニュートラル」であるため10%混ぜれば、その分、CO2排出削減につながるからだ。米国にとってバイオエタノールはCO2排出削減の切り札にもなっている。

 逆に言えば、10%を達成するために米国ではエタノール原料のトウモロコシを食糧に回せないという事情がある。「E10の罠(わな)」である。不足する分はブラジルからサトウキビを原料とするエタノールを輸入する選択肢もあるが、大量に確保することは難しい。さらに悩ましいのは、原油高でガソリン価格が上昇している時はエタノール価格も上昇、農家はトウモロコシを食糧よりもエタノールに回した方が利益を高められるという力学が働くことだ。

 結果的に原油高はエタノールを経由してトウモロコシなど穀物価格との連動性を高めている。もともと米国でトウモロコシからエタノールを生産したのは、トウモロコシの過剰生産により相場が暴落、農家の経営が立ちゆかなくなったからだ。決して、食料を犠牲にしてエネルギーを生産しようとしたわけではない。だが、現状ではエタノール生産の穀物市場への影響は年々強まっている。さらに各国が輸送用燃料に占めるバイオ燃料の比率を高め始めれば穀物や油糧種子の市場や生産は大きく揺さぶられることになるだろう。

 世界には一般に言われるのと違って、穀物増産の余地がかなりある。ブラジルの乾燥地セラードはまだ大半が未利用地で灌漑(かんがい)設備を備えることで10億人分以上の食料を生産できるという試算がある。ウクライナやロシア、カナダ、東アフリカなどもそうだ。食料に影響がでないほど穀物を増産すれば、バイオ燃料と食料は完全に切り離すことができるだろう。だが、そこまで増産すれば、当然、穀物価格は暴落、世界の農民は路頭に迷いかねない。

 バイオ燃料には穀物ではないセルロース系植物を原料とする技術も開発されつつあるが、生産効率など難しさが残っている。バイオ燃料は重要な再生可能エネルギーだが、限界がある。それを突破しようとすれば、ガソリン、天然ガスやバイオエタノールを随時、切り替えて燃料にできる複数燃料化やハイブリッド化を進めるしかない。トウモロコシの需給が逼迫している時にはガソリンを使ったり、プラグインハイブリッド車ではバッテリーによるモーター駆動の時間を長くしたりするという選択肢を確保することが重要になる。

 バイオ燃料のみという車やエネルギー供給構造には不安が残る。バイオ燃料はほかの選択肢を用意した複線的な利用で良さが発揮される。これは太陽光発電や風力などほかの再生可能エネルギーにも共通する。原発を廃止して再生可能エネルギーを中核にしようというエネルギー論のリスクはそこにある。
(編集委員 後藤康浩)

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD190M4_Z11C12A0000000/


日産はこの燃料電池システムを「e-バイオ・フューエルセル」と呼んでいるが、これが普及するにつれて、食糧問題がクローズアップされることだけは防がなくてはならない。日産はこれを2020年に発売する予定だと言うが、普及するにつれて食料問題に言及されることが増えるのではないのかな。それは問題なのだが。それからCO2の濃度も上昇して以前の濃度になってゆくことになる。これも問題であろう。
(続く)
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続続・次世代エコカー・本命は?(42)

2017-05-30 00:00:00 | Weblog

まあ「ノートe-POWER」では大当りしているが、技術的には並のものでそう大したものではないのでしょう。いわゆるシリーズ式ハイブリッドと言う既存のものである。「電気自動車のまったく新しいカタチ」と言っているが、CO2を排出しない何らかの技術であればよいのだが、これはまだそこまでいっていないし、何も新しいものでもない。この宣伝に踊らされて一般人が、かなり買っているので大当りということになっているが、日産としては本当の新技術として大当りを切望しているのではないのかな、と小生には感ずるのである。

これが、その「セレナ」に搭載した「プロパイロット」と言う自動運転技術なのであろう。

そのために敢えて「セレナ」と言う一般大衆車であるミニバンに、この高級な自動運転技術(実際には運転支援技術であるが)を搭載したものであろう。

またこれが大当たりしたのである。

販売台数でみると、1月は11,179台で2位、2月は10,983台で5位、3月は14,577台で6位と、大健闘している。このため1月は(先にも述べたが)1,2位と日産車が占めて32年ぶりの快挙となっている。

そのため日産としては、早々に海外展開も検討されているようで、イギリスのサンダーランド工場で生産されている「クロスオーバーSUV・QASHQAIキャシュカイ」に搭載されると言う。「ニューモデルマガジンX」の4月号によると、既に欧州ではそのことが予告されており、テストカーもカモフラージュされてはいるが、試験走行している姿も捉えられている。今年の10月に発表されるのではないか、ということだ。

なお日本ではこのセレナにあの「e-POWER」を載せる話もあるようで、日産にしてみればなかなか楽しみなのではないのかな。

さて先行車追従機能車線維持支援システムの2つの機能は、高速道路の単一車線において、時速30〜100キロの範囲内でしか機能しないようにしているらしい。即ち現状では、道路上の白線がしっかり引かれていて、各車がそれほど複雑な動きをしない高速道路の単一車線でしか機能しないようにしているということのようだ。

日産によれば、
当初は高速道路の単一車線での利用に限るが、2018年には複数車線2020年には交差点など市街地にも利用範囲を広げる、と言っている。いわゆる完全(に近いよう)な自動運転と言う物は、2020年には利用できるようになるということだ。あと3年もすれば完全な(?)自動運転が実現されるということなのか。素晴らしい世になる半面、ますますクルマ離れが進むことも考えられるが、何はともあれこれからが楽しみだ。と同時に、トヨタの豊田章男社長にとっては、針の筵に座っているような感じではないのかな。FCV「ミライ」で燃料電池車世界初の称号は得ているが、電気自動車EVはまだ持っていない。

欧米などでは、その電気自動車EVが一世を風靡しだしている。今のところトヨタは切歯扼腕だ。しかもFCVもそれほど流行らなくなっている。

ホンダがリース販売とケチな売り方をしているし、肝心な日産が直接水素を使うFCVから距離を置きだしたからだ。



日産、バイオ燃料で走るFCV開発へ 水素ステ不要 20年市販目指す
2016年06月14日 06:51



日産の市販EV「リーフ」。新たにバイオ燃料FCV試作車も今夏に公開予定で、エコカー戦略を加速する(ブルームバーグ)  

 日産自動車は14日、サトウキビなどからつくるバイオ燃料で発電してモーターを駆動させる燃料電池車(FCV)を開発すると発表した。バイオ燃料を使うことで環境に負荷をかけず、水素ステーションの制約を解消する。発電効率の高い燃料電池を使い、電気自動車(EV)並みに車両価格を引き下げる見込みだ。今夏にも試作車を公開し、2020年の市販を目指す

 日産はEV環境対応車戦略の中核に据える。坂本秀行副社長は同日の記者会見で、「EVの苦手とする車体の重い大型車や長距離走行が必要な車種に搭載したい」と述べた。

 FCVは水素と酸素を化学反応させて発電し、走行時に二酸化炭素(CO2)を排出しない究極のエコカーとされる。トヨタ自動車14年12月に初の量産FCV「ミライ」を発売し、ホンダ今年(2016年)3月リース販売を始めた。

 トヨタやホンダは水素をタンクに充填(じゅうてん)するが、日産は車内でバイオ燃料を化学反応させて水素をつくる仕組みを採用。水素をつくる際にCO2は発生するが、成長過程でCO2を吸収する植物由来の燃料を使うことで相殺できるという。

 南米などはバイオ燃料が給油所で補給できるため入手しやすい。国内では流通していないが、水素ステーションのようなインフラ整備は必要がない

 また、高温で作動する高効率の燃料電池システムを採用。1回の燃料補給で600キロ以上走ることができるうえ、低温で作動する現行のシステムに必要な白金など触媒が不要になる。

 トヨタやホンダのFCVは希望小売価格が700万円以上するが、触媒や高圧の水素タンクなど高価格な部品を省く設計にすることで「20年にはEVに近い価格まで引き下げられる」(坂本氏)。高効率の燃料電池は激しい温度の上下による部品の耐久性や、作動までに時間がかかる課題がある。日産は大学などと連携して対策を検討し、市販を実現する考えだ。

 自動車各社は次世代エコカー開発にしのぎを削っており、これまで日産はEVを中心に据えてきた。ただ、これまで急速に販売を伸ばすには至っていない。一方のトヨタやホンダは水素燃料のFCVで先行。日産としては今後もEVをメインにしつつ、新たな方式の燃料電池車も投入することで全方位戦略を進める考えだ。

 海外では独フォルクスワーゲンが電動化にかじを切り、ダイムラーもEVとともに17年に燃料電池車を発売することをこのほど発表した。EV勢では米テスラや中国の新興メーカーなども加わり、次世代エコカー開発競争はさらに激しさを増すことになる。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/160615/bsa1606150500001-n3.htm


バイオ燃料を現状のガソリンタンク(?)に入れるだけで(それだけではないとは思うが)、高圧水素タンク水素スタンドもしかも白金も不要で、FCVが走るということはとてもメリットではないのかな。
(続く)
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続続・次世代エコカー・本命は?(41)

2017-05-29 00:00:00 | Weblog

日産、"自動運転"を「セレナ」に搭載する意味 普及価格帯で世界初も、ジレンマとの戦いへ
木皮 透庸 :東洋経済 記者   2016年07月16日   

主力車種である新型「セレナ」に、普及価格帯として世界初となる自動運転技術を搭載(撮影:尾形文繁)


「自動運転の技術で安心、安全、快適な空間を提供する。世の中にこの価値を問うていきたい」
日産自動車は国内自動車メーカーとして初めて、自動運転技術を搭載した自動車である新型「セレナ」を8月下旬に発売する。(2016年07月)13日に開かれた技術説明会で研究開発部門トップの坂本秀行副社長は胸を張った。

日産にとって自動運転技術は、排出ガスを出さない電気自動車と並び、研究開発の最重要テーマだ。国内市場向け車種のフルモデルチェンジも2013年12月発売のSUV「エクストレイル」以来、実に2年8か月ぶりとなる。足元では三菱自動車から供給を受ける軽自動車の燃費不正問題で厳しい戦いを強いられている国内販売を浮揚させる点からも絶対に失敗が許されない。

テスラの死亡事故で関心が高まる

今年(2016年)5月、自動運転中だった米テスラ・モーターズの車両が米国で死亡事故を起こしたことが判明。自動運転の安全性に対して社会の関心が高まり、今回の日産の説明会はメディアの注目を集めた。現地の報道ではテスラ車のユーザーがDVDを見ていた可能性も指摘され、米国運輸当局が調査中だ。

この事故を受け、今月6日、国土交通省と警察庁は現在実用化されている「自動運転機能は「運転支援技術」であり、機能を過信せず責任を持って安全運転を行うようドライバーに呼びかけた。国内自動車メーカーと輸入車ディーラーに対しても自動車ユーザーへの十分な説明を求めた。

こうした動きに日産も敏感に反応した。説明会では「自動運転技術」と銘打ったが、質疑応答の時間では坂本副社長が開口一番、「自動運転の意味は運転支援技術であり、全ての状況をカバーできるわけではない」と断りを入れた。一方で「ドライバーの不注意や操作ミスで起きる事故の防止に大きく貢献できる」と新技術のメリットも強調した。


フロントウインドウの上部に単眼カメラが設置されている(撮影:尾形文繁)

日産が開発した技術「プロパイロット」は高速道路の単一車線において、時速30〜100キロの範囲内で前方を走行する車との車間距離を保つ。具体的にはフロントウィンドウの上部に設置した単眼カメラ画像処理ソフトで道路上の白線と前方の車両を認識し、ハンドル、アクセル、ブレーキを自動制御する。

ドイツのメルセデスやアウディでも前を走る車の自動追従技術は既に実用化しているが、普及価格帯への搭載は日産が世界初となる。自動運転機能付きモデルでも300万円以下に抑えるという。セレナはトヨタのノアやヴォクシー、ホンダのステップワゴンとミニバン市場で競合する日産の主力車種だ。2015年には6万2000台近くを販売している。

自動車メーカーは一般的に新技術を高級車種から搭載した後、量販車種に広げていく。今回、日産があえて普及車種から搭載していくところにこの技術を普及させたいという強い意志が感じられる。日産は2015年から歌手の矢沢永吉氏をテレビCMに起用し、「やっちゃえNISSAN」をスローガンに自動運転技術への取り組みをアピールしてきた。ただ、CMで使ってきた「自動運転」という言葉の意味や、その技術が一体どんなものか、消費者の理解進んでいるとは言い難い

販売店に対して研修を徹底

日産もこの点は重々承知。CMに見られる積極的な姿勢とはうって変わって、実際の販売は慎重に進める考えだ。同社では新型車の販売前には通常、各販売会社から1名ずつ営業の代表が参加する研修会を行うが、新型セレナの研修では全販売店から1名ずつが参加している。その数、実に2000人弱に上り、全体では3週間をかける。開発者が講師陣となり、実車を用いて、雪道や霧、西日を受けた状態など、カメラの性能限界からプロパイロットが作動しない状況について詳細に説明しているという。

開発幹部は「今までは良いことばかり言ってきたかもしれないが、実際の販売ではお客様と正確にコミュニケーションを取ってもらうよう配慮している」と話す。

新型セレナに試乗。自動運転中もドライバーはハンドルに手を添えている必要がある(写真:記者撮影)

セレナに搭載される「プロパイロット」では、安全に使ってもらうため、ドライバーはハンドルに手を添えていることが求められ、手を離すと5秒ほどで音とディスプレイで警告が出る。さらに10秒経過すると自動運転モードは解除される。

日産はこの技術を今後欧米や中国向けの新型車にも搭載する。さらに2018年に高速道路の複数車線、2020年に市街地の走行が可能な自動運転技術を市場投入する計画だ。いずれも事故時の責任はドライバーにあるという前提で開発を進める。

居眠り、脇見運転の感知も必要

自動運転中のモニター画面(写真:記者撮影)

三菱総合研究所の杉浦孝明主席研究員は、「自動運転技術によりドライバーの注意低下を招いて新たなリスクを生むようなことがあってはならない。ドライバーの注意力を認識する機能はこれから必須になる」と話す。

プロパイロットは、ドライバーの居眠りや脇見など不注意運転は感知できない。日産も今後の開発ではドライバーの監視機能を強化する考えだ。

新技術の普及には一定のリスクが伴うのが常だ。リスクを超えた自動運転機能のメリットを日本の消費者や社会にどれだけ訴求できるか。新型セレナは重責を背負っている。
http://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/business/toyokeizai-127629.html?page=3


自動運転と電気自動車との相性は良い、と言われている。日産は量産EVとしては世界で初めて2010.12月リーフを世に出している。

世界初めてと書いたが、実際には三菱自動車のi-MieVの発売が、リーフよりも早い2010.4月でこれが世界初である。まあ三菱のi-MiEVはあまり売れていないし、そのうち日産のEVに吸収されてしまう可能性も大なので、日産リーフが世界初とでも言っておこう。

日産にとっては久々に「ノートe-POWER」で大当りしているが、それまでそれほど耳目を集めた技術を盛り込んだクルマの発売はなかったのだ。

(続く)
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続続・次世代エコカー・本命は?(40)

2017-05-26 00:00:00 | Weblog

日産の「プロパイロット」搭載車に乗って思ったこと

高田 隆  2016/07/15 00:00
日産の「プロパイロット」搭載車に乗って思ったこと


図1 プロパイロットを搭載したミニバン
[画像のクリックで拡大表示]

図2 カーブした道路で先行車を追従
[画像のクリックで拡大表示]

図3 自動運転の状態をディスプレーに表示
[画像のクリックで拡大表示]

 日産自動車が2016年7月13日に、自動運転技術「プロパイロット」の詳細を発表しました(関連記事1)。自動車専用道路の単一車線における自動運転を実現するものです。第1弾として、2016年8月下旬に発売する新型ミニバン「セレナ」に搭載します(図1)。

 今回発表したプロパイロットは、SAE(米自動車技術者会)が定義する「レベル2」に相当する自動運転技術です。レベル2の自動運転では加減速や操舵などの制御の主体はシステムですが、クルマ周辺の監視などの他の作業は運転者が主体で行います

三つの機能を実現

 プロパイロットを搭載したミニバンに、日産追浜工場内で試乗しました。実現する機能は(1)速度維持(2)追従・停止・停止保持(3)ステアリング制御──の三つです。このうち

一つめの速度維持ではアクセルを自動で制御し、運転者が設定した速度で走行します。
(加減速・アクセル操作と簡単な操舵をシステムが担当する。危険を察知して制動するわけではない。)

 二つめの先行車追従・停止・停止保持では、アクセルとブレーキを自動で制御して先行車との距離を保ちながら走行し、先行車が停止すると自車も止まります。停止時間が3秒以内であれば、先行車の再発進に合わせて動き出します。3秒以上停止した場合は、ステアリングのボタンを押すことなどで再発進します。
  (加減速と簡単な操舵、または制動と簡単な操舵。)

 三つめのステアリング制御では、自動操舵の機能によって道路の中央付近を維持しながら走行します(図2)。 (加減速と簡単な操舵。)

 プロパイロットでは、これらの機能を単眼カメラだけで実現しています。フロントウインドーの室内側に取り付けた単眼カメラで、先行車や道路の白線を読み取ります。単眼カメラで先行車との距離や車線内の自車の位置を把握し、その情報を基にアクセルやブレーキ、ステアリングを制御します。

 実際に試乗してみて、高速道路で長い渋滞にはまった時や、長時間一定の速度で運転する時便利だと思いました。操作も簡単で、ステアリングの専用スイッチを二つ押すだけです(図3)。

運転者を過信させない工夫

 一方で、「過信は禁物」と改めて思いました。現在の自動運転技術はあくまでも、運転支援のレベルです。自動運転の状態で発生した事故などの責任は、運転者が負わなければなりません。最近も、自動運転機能を搭載した米Tesla Motors社の「モデルS」などが死亡事故を起こしました(関連記事2、http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/070102868/?rt=nocnt&d=1493388879623)。

 プロパイロットには、自動運転の状態での事故を防ぐ工夫がいくつか盛り込まれています。例えば、走行中に逆光になってカメラで先行車などを検知できなくなると、警告音を鳴らすと共に自動運転の状態を解除します。雨天時にワイパーの「ローポジション」以上の状態が続くと、自動制御を「一時待機」の状態(自動復帰が可能な状態)にします。

 運転者がステアリングから長く手を離した状態を検知する機能も備えています。この場合も、自動制御を「一時待機」の状態にします。そして、運転者が危険や異常を感じてブレーキを踏むと、手動運転の状態に戻ります。このように日産のプロパイロットは、自動運転の状態であっても運転者の操作を優先するようになっています。

 同社はプロパイロットを今後、ミニバン以外の車種にも順次搭載していく計画です。運転者の過信を防ぐために、「現在の自動運転システムは“運転支援”のレベルにあること」「自動運転時の事故の責任は運転者が負うこと」などを、購入時に周知する必要がありそうです。
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/198610/070800125/?P=1


この文中に次のような言葉が述べられています。
「クルマ周辺の監視などの他の作業は運転者が主体で行います」

これは自動運転のレベル区分の定義の仕方の違いによるもので、SAE(Society of Automotive Engineers)International が定義しているものである。

http://www.news-overseas.net/2017/01/auto-pilot-sae-nhtsa.html)によると、

1.ハンドル操作と、2.加速・減速
3.走行環境のモニタリング
4.運転操作のバックアップ主体

の四つの操作のどれをシステムが実行するかで6段階に分けています。

レベル0=全てドライバーが行う。

レベル2=1.2.が自動で、3.4.がドライバーが行う。

レベル3=1.2.3.が自動で、4.がドライバーが行う。ドライバーは周囲から目を離してもよい。

レベル4=1.2.3.4.全てが自動、運転操作のバックアップ要請でもドライバーは行わない。

レベル5=1.2.3.4.全てが完全自動、バックアップ要請もしない。

と表現されるのであるが、小生が先に示したもの(加速、操舵、制動)とほぼ同じものとみても良かろう。


またテスラの「モデルS」の死亡事故については、小生のブログ「続・次世代エコカー、本命は?(75~)」(2016.7.28~)を参照願う。そこではテスラの「Autopilot」や事故の原因などにも、それなりに詳しく言及している。テスラは「Autopilot」、日産は「プロパイロット」と呼ばせているが、いずれも自動運転のレベル2のものである、と言う。


さてそれにもまして、日産は何故「セレナ」などと言うミニバンに「プロパイロット」などと言うそれなりに面白い機能を搭載したのであろうか。

具体的に言うと、先行車追従機能車線維持支援システムの2つの機能を合体させたものらしい。
次の記事の題名に踊らされて勇んで読んでみたが、何故「セレナ」に搭載されたのかは、小生にはよく理解出来なかった。

ただ、この技術を普及させたいがために、一般の家族によく使われる「セレナ」に搭載したということが、書かれている。「やっちゃいたい日産」が、いち早くこの機能を搭載したいがために、タイミングよくモデルチェンジされるのが「セレナ」だった、ということだったようにも勘ぐられる。しかも多くは家族持ちに買われているから、「プロパイロット」を実験するのには丁度良かった訳だ。

(続く)
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続続・次世代エコカー・本命は?(39)

2017-05-25 00:00:00 | Weblog

その前に何がどんな「自動運転」となるのか、小生のブログ「続・次世代エコカー・本命は?(76)」(2016.7.29)から、引用しておく。


NHTSAは、自動運転のレベルを次のように定義している。(Wikipediaより)

レベル0 加速・操舵・制動とも、すべてドライバーが操作して運転する。
レベル1 加速・操舵・制動のうち自動ブレーキなど、いずれか一つをシステムが行うもの。
レベル2 加速・操舵・制動のうち二つ(複数)の操作をシステムが行うもの。
レベル3 加速・操舵・制動のすべてをシステムが行い、緊急時などはドライバーが操作する。
レベル4 加速・操舵・制動の全てをシステムが行い、ドライバーは全く関与しない。完全自動運転。

この完全自動運転となると、ドライバーは運転操作は何もしない。豊田章男社長の言う”クルマを操る歓び ・ もっといいクルマを作ろうよは、ない。それでも完全自動運転車へのニーヅは存在しているので、将来的には、この完全自動運転車とドライバーが運転する車と二つの性格の車に分けられてゆくのではないのかな。分けられると言うと少し語弊があるが、自動運転機能付き自動車とそうでない普通の車、と考えてもよい。まあ完全自動運転車となると相当かたちも変わってくるとは思うが相当先のことになると思われるので、徐々に自動運転機能が導入されてやがては完全自動運転の車の登場となってゆく、と言うステップをとることになろう。



自動車の操作には、一般的に「走る」「曲がる」「止まる」の三つの操作が必要となる。この操作を自動で行うことになれば、自動運転ということになる訳であるが、この三つの機能を同時に制御することは非常に難しい。そのためそれらを個別に、または組み合わせて自動で操作することから、自動運転は始まっている。いわゆる自動ブレーキなるものは、この「止まる」と言う操作を何らかの仕組みで、自動で行うものである。この操作を自動で行う組み合わせ方で、自動運転のレベルが決められている。これが上記のものである。

走る」「曲がる」「止まるは言い換えれば、「加速」「操舵」「制動」となる。

ここにも同じことが、書かれているので参考に供したい。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20150403/279589/?rt=nocnt


表 日本における自動運転車の水準(レベル)の定義  2015年4月7日(火)



レベル1は自動ブレーキなどで、既に実現済み。
レベル2は、ACC(先行車追従機能)や自動ブレーキに加えて自動操舵機能を含み、車線変更などを自動で実現するものとされる。
レベル3は「ハンズフリー」と呼ばれ、自動運転中に運転者は操作しない。ただし、事故の責任は運転者にある。
レベル4は「アイズ(Eyes)フリー」と呼ばれ、基本的にクルマの走行中に運転者は操作しない。事故の責任も負わない。ただ無人走行を認めるかどうかは議論中だ。


表中の「制御」は、本来は「制動」が正しい。制御には操舵の意味も含まれることがある。
ACC=Adaptive Cruise Control、定速走行・車間距離制御装置、加速と制動の二つの機能を操作。


当然事故が起こった場合には、レベル1~3は運転者の責任となるが、レベル4の場合にはケースバイケースでの責任分担となるのではないのか、いまだその責任区分は明確ではないようだ。

と言ったような問題もあるが、このレベル4の完全自動運転を目指して、各社がしのぎを削っているのが現状である。自動車メーカーの他にグーグルやアップルと言ったIT企業が参入しているところに、激しさと面白さがある。と言っても自動車メーカーにとっては、自動運転に対する主導権をとるかとらないかは、死活問題なのである。


さて日産の「ブロパイロット」に戻ろう。基本的には「レベル2」の自動運転である。それほど驚くには値しないが、セレナと言うミニバンに載せたところに意義がある、と言うことか。



日産、自動運転技術「プロパイロット」発表 2016年8月下旬に採用
新型ミニバン「セレナ」に搭載
小川 計介
2016/07/13 18:04
日産、自動運転技術「プロパイロット」発表 2016年8月下旬に採用


自動運転技術を採用する新型ミニバン「セレナ」
[画像のクリックで拡大表示]

セレナのリアビュー
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セレナのインパネ
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日産自動車の自動運転技術「プロパイロット」のロードマップ 
[画像のクリックで拡大表示]

プロパイロットの特徴
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プロパイロットの機能
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プロパイロットの作動例
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日産自動車副社長で製品開発担当の坂本秀行氏
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 日産自動車は2016年7月13日、自動運転技術「プロパイロット」を発表した。渋滞走行など低速域でも、アクセル・ステアリング・ブレーキを自動操作して運転できるのが特徴。自動運転技術であるが、実態は従来同様の運転支援システムとの位置付けで、運転者は運転に注意を払う必要がある。当初は高速道路の単一車線での利用に限るが、2018年には複数車線2020年には交差点など市街地にも利用範囲を広げる。

 2016年8月下旬に発売する3列シートの新型ミニバン「セレナ」から搭載する。車両価格や自動運転技術搭載グレードの価格は発売時に公開するというが、300万円を切るグレードにプロパイロットを設定するという。
 
 プロパイロットは、先行車追従機能車線維持支援システムの二つのシステムを停止まで含めて使えるようにしたシステム。従来の高速域だけでなく、渋滞走行時でも先行車に追従して運転してくれるため「運転者の運転の負荷を大きく軽減できる」(AD&ADAS先行技術開発部長の飯島徹也氏)とする。単眼カメラで車両前方の先行車や白線を検知する。逆光などで車両前方を検知できないときは、運転者に主導権を戻す「オーバーライド」の仕組みを導入している。

 停止して約3秒間までであればシステムが継続し、それを超えるとステアリングホイールに設置した専用ボタンを押すことで継続利用できる。渋滞時などで車両停止中は、ESC(横滑り防止装置)で4輪に制動力をかけているが、3分を超えるとESCから電動パーキングブレーキ(EPB)に切り替わり、プロパイロットのシステムはキャンセルされる。

 プロパイロットの作動速度は0~100km/hで、単一車線内に収まるようにEPS(電動パワーステアリング)を自動操舵する。ただ、運転者が運転するという前提の支援システムであるため、運転者はステアリングホイールに手を触れている必要がある

 先行車追従機能「インテリジェントクルーズコントロール」は、「フーガ」や「スカイライン」で採用している。ただ、停止してしまうと3秒程度でシステムが解除されてしまう仕組みだった。停止状態が多く発生する渋滞走行には使えなかったが、今回のシステムでは3分までであればボタンを押すだけで継続使用できる。

 車線維持支援システムは、2001年1月に発売した「シーマ」で採用したことがあり、70km/h以上の高速域に限定していた。今回は、停止まで含めて利用できるようにした。ただ、50km/h以下では先行車がいる場合のみ作動する。
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/car/15/071300028/071300001/?d=1469436072385
(続く)
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続続・次世代エコカー・本命は?(38)

2017-05-24 00:00:00 | Weblog

さて次は「セレナ」に話を移そう。

この普通のミニバンには「プロパイロット」と言う運転支援機能がついている。いわゆる自動運転支援機能だ。レベル2の自動運転だろう。但しハンドルから手を放すと、この機能は解除されてしまうと言う設定になっているようだ。このほかにもミニバンとしての独特な機能も搭載されていると言う。



新型日産セレナ、アクセル・ブレーキ・ハンドルを自動制御する「プロパイロット」搭載
2016/08/24
中尾真二=タンクフル

 日産自動車は2016年8月24日、新型日産セレナの発売開始にともない、横浜のグローバル本社で報道陣を集めた記者発表会と新車の公道デビュー式、一般ユーザーの試乗体験イベントを開催した。新型セレナについては、すでに国産車初という高速道路単一車線での自動操舵、前車追従機能つきクルーズコントロールを実現した車として事前報道がなされている。この日の発表会では、同社の専務執行役員 星野朝子氏が、新型セレナの市場戦略やパッケージング、技術について包括的に紹介した。

新型セレナ  (撮影:中尾真二、以下同様)  
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日産自動車 専務執行役員 星野 朝子氏
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 セレナに搭載された自動運転支援技術は「プロパイロット」という名称だ。完全自動運転ではなく、ドライバーがハンドルに手を添えている状態や高速道路のように両側に車線が認識できるなど一定の条件で、アクセル、ブレーキ、ハンドルを自動制御する機能を備えている。以前からのオートクルーズ、レーンキープ、衝突回避ブレーキなどの技術をプロパイロットとして統合的に連携させることで、アクセルやブレーキなどの制御を可能としている。

 また、ステアリング操作のセンシングの度合いを強め、平均的な高速道路ならば、「車だけで曲がっていける設計」(日産のエンジニア)となっているという。ただし、手を離すと制御は解除される。

 輸入車や国産高級車には、ほぼ同様なクルーズコンピュータや渋滞追従機能を搭載した車は存在していた。日産のエンジニアによれば、「テストコースにおいて、類似機能を搭載した車で、ドライバーが介入操作をしないと曲がりきれないコーナーでも、プロパイロットは手を添えていれば曲がれる」という。

 もう一つの特徴は、同社がセレナという普及価格帯のミニバンから最初に投入したという点だ。星野氏によれば、「予約は順調で、体の70%がプロパイロット搭載車を選んでいる。計画では40%程度と見込んでいたので、予想外のニーズの高さを実感している」と市場での評価を喜んでいた。

 なお、新型セレナはプロパイロットのほか、縦二分割するリアゲート、横スライドしシートに固定されたシートベルトにより乗車しながら3列目へのアクセスが可能な2列目シート、両手がふさがっていても足をかざすだけで開閉できるオートスライドドアなどを装備。車内にはUSBポートが6か所、設けられている。


各所のスライド機構、ピラーの配置などで視界と広さを確保・演出
(発表資料より)
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2つのセンサーを使うことで、ボールやペットには反応しないハンズフリースライドドアを実現
(発表資料より)
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平均的な駐車場ならハーフドアを全開できる設計
(発表資料より)
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プロパイロットの操作インターフェイス。7インチディスプレイを増設し、見やすくした
(発表資料より)
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 一方、記者発表会に続いて開催されたトークセッションには俳優の山本耕史さん、タレントで振付師のパパイヤ鈴木さんが登場。パパイヤ鈴木さんは、実際に高速道路でプロパイロットに試乗した感想について、「手は添えているけど、ハンドルが動くのがわかります」と語った。

トークセッションに呼ばれた山本耕史さん。「家族、友人らと釣りやバーベキューにいきます」
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ゲストによるフォトセッション
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http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/082402449/?cx&rt=nocnt


日産はこの「プロパイロット」なるものを昨年の初めから、盛んに宣伝していた。そのプロパイロットなるものはどんなものであろうか。その紹介文からそれを探ってみよう。
(続く)
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続続・次世代エコカー・本命は?(37)

2017-05-23 00:00:00 | Weblog

しかもその自動運転のコンセプトモデルは、今年の2017.1月のデトロイトモーターショーで、紹介されている。「Vmotion2.0」がそれである。しかも4/19の上海モーターショーでも、それが展示されている。「ブロパイロット2.0」が搭載されている筈だ、「レベル3」の自動運転車だと言う。


日産が「レベル3」の自動運転車を公開!【上海モーターショー2017】
2017/04/01 08:03 by Avanti Yasunori

1月のデトロイトモーターショーで、セダンスタイルの自動運転コンセプトモデル「Vmotion2.0をワールドプレミアした日産自動車(以下日産)。

「Vmotion 2.0」は同ショーで「2017 アイズ・オン・デザイン ベストコンセプトカー賞」における「ベストイノベイティブユース オブ カラー グラフィック アンド マテリアル賞」を受賞、同社の今後のセダンにおけるデザインの方向性を示すコンセプトカーです。

自動運転技術「日産インテリジェント・ドライビング 」を搭載し、2020年にSAE(米自動車技術会)が定める「レベル3」(緊急時のみ運転者が操作)の実用化を目指しています。

Aピラーから後部まで滑らかに流れるようなラインを持つフローティングルーフを特徴としており、ホイールベースを長くすることで広々としたキャビンを実現する一方、日産デザインの新しい形状表現である「エモーショナル・ジオメトリー」を採用することで、独特な外観を作り上げています。

リヤも高級感と力強さを強調したデザインとなっており、ブーメラン型のテールランプにより、同車の幅広さを強調。

センターコンソールには、インフォテイメントシステムを操作するための多機能タッチパッドを搭載。

車両のスリーサイズは全長4,860mm、全幅1,890mm、全高1,380mm、ホイールベースが2,850mmと、米・中国向けの「マキシマ」に近いサイズとなっています。

日産によると、4月19日に開幕する「上海モーターショー」において、「Vmotion 2.0」に加え、人気のピックアップトラック市場に対応する「ナバラ」を出展するそうです。

さらに19日のプレスカンファレンスでは、もう1台の新型車を披露するとしており、欧米市場に加え、中国市場での販売拡大に力を入れる日産の取組みが注目されます。

(Avanti Yasunori・画像:NISSAN)
http://clicccar.com/2017/04/01/459163/2/



これを見ると、日産のデザインセンスも相当向上しているように見受けられる。やっと巷のデザインの上を行くものになったように感ずるものである。

但しこの「ノート」のデザインはお世辞にもよい、と小生には思われない。何と言っても、この「ノート」、ホンダのFITベンツのA(B)クラストヨタのプリウススタイルのいいとこ取りをしたような形に見えてしまう。フロントがFIT、サイドがAクラスベンツ、トップがプリウス、と言った塩梅だ。まあ空気抵抗を減らすためには、旧プリウスに似てしまうのは仕方がないのであるが。

それに細かいことを言うと、リアのサイドのガラスが右上がりにカットされているのは、小生には誠にダサいと見えてしまう。反対に右下がりにカットされていた方が、スタイルはすっきりするのではないのかな。

更には、Vモーショングリルとか呼んでいるが、少しもVには見えない。逆台形、強いて言うのならU字形ではないのかな。Vモーションなどと言う物は、なんとなくこじつけたもののようにも感じてしまうのであるが。

それからもう一言。日産のテレビコマーシャルによくミュージシャンの矢沢永吉なるダサい人物が出てくるが、小生には、あの矢沢永吉の顔と日産のクルマのイメージがどうしてもしっくりと合うようには思えないのであるが、どんなもんでしょうか。どうしても胡散臭い田舎の爺さんのように感じてしまう。もっと洗練されて垢ぬけた人物がいなかったのかねえ。あの風体で「やったね日産」と言われても、何の洗練さも感じられないのだが。反対に「ドンくささ」を感じてしまうのであるが、皆さんはどう思われますか。

まあ何はさておき、次期型「リーフ」がどんな形で出てくるか、楽しみである。

(続く)
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続続・次世代エコカー・本命は?(36)

2017-05-22 00:00:00 | Weblog

日産・リーフのJC08モードでの航続距離は280kmであるが、今年2017年(末)投入次期型リーフでは、350km~400kmに伸ばすと推定されている。まあこのくらいNO(ノー)充電で走れれば、先ずは御の字であろう。相当実用的なEVとなる。そして更には、

2020年には、それを550kmまで伸ばすと見られている。この担当者はすでに開発済みと言っているが、すぐには発売できない事情があるのではないのかな。まずバッテリーは新開発されたものであるから、その耐久性や品質保証上の問題などまだ解決すべき問題が山積しているのではないのかな。それが2020年には解決されると、否解決しないといけれないとしているのであろう。何せバッテリーは厄介である。



2017年5月号 Automotive Report
エコカーの本命は「なぜPHEVか」
日産、エンジン並EVを20年頃投入

清水直茂
2017/04/10 00:00

エコカーの本命は「なぜPHEVか」
日産、エンジン並EVを20年頃投入

出典:日経Automotive、2017年5月号、pp.14-16(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 日産自動車は、1回の充電あたりの航続距離が550km前後に達する電気自動車(EV)2020年までに投入する検討に入った(図1)。「エコカーの本命」として、プラグインハイブリッド車PHEV)を推すトヨタ自動車。日産はEVの航続距離をエンジン車並みに延ばすことで、トヨタと真っ向勝負する。

図1 日産はEVの航続距離をエンジン車並みに延ばす

(a)リーフの航続距離。2010年の発売から少しずつ延ばしてきた。2020年までに550km前後に達しそうだ。2017年以降は本誌の推定値。(b)2015年に発表したEVのコンセプト車「IDS」。電池容量は60kWhで、航続距離は550km程度に達する想定。
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 「十分な航続距離のEVができたときに、なぜPHEVがいるのか」──。

 日産で電動化技術の戦略をまとめる矢島和男氏(EV・HEV技術開発本部アライアンスグローバルダイレクター)は、トヨタへの対抗意識を口にする(図2)。PHEVは、日常の移動ではEV走行を主に据えて、長い距離を走るときにエンジンを併用するもの。EVの航続距離が延びて長距離走行時に充電する必要がなければ、充電用エンジンを搭載するPHEVの存在価値は低くなる。

図2 エコカーの本命はEV

日産で電動化技術の戦略をまとめるキーパーソンが矢島和男氏(EV・HEV技術開発本部アライアンスグローバルダイレクター)。同氏は、PHEVではなくEVが優位とする考えを淡々と語る。

 PHEVに疑問を呈する日産の根拠が、EVの最大の課題である航続距離の問題を今後2~3年でほとんど解決できるとみていることだ。

 2017年に投入する見込みの次期EV「リーフ」で、航続距離を現行の280km(JC08モード)から延ばして、350k~400km(同)にするとみられる。価格は、補助金を引いた実質価格である約360万円を維持したい考えだ。

 2020年までに、550km前後に達するEVの投入を検討する。現段階で、「現行リーフと同じ外形寸法で、荷室容量を維持したまま550km走れる試作車を開発済み」(矢島氏)だ。エネルギー密度を高めた新しい電池セルを使うことに加えて、電池パックに搭載するセルの充填密度を高めて実現する。

■電池価格は1万円/kWhへ

 日産は、2010年に初代リーフを発売。2016年度までに、世界で150万台のEVを販売する目標を掲げた。だが、もくろみ通りにいかなかった。日産は「(これまで)30万台近くEVを売っており、世界最大のEVメーカー」(矢島氏)と語る。
 確かに少なくない数字だが、掲げた台数とのかい離は大きかった。日産のEV戦略を「失敗」と見る向きは多く、ハイブリッド車(HV)の次のエコカーはPHVで、EVはもっと先と見る機運が広がってしまった。

 日産の「失敗」を尻目に、トヨタ2017年2月にHVの次のエコカーの本命はPHVとぶち上げて、「プリウスPHV」を日本で発売した。形勢はPHVに一気に傾いたかに映る。

 だが、リーフを発売してから7年。ようやくEVに勝算が見えてきた。2020年にかけて、リチウムイオン電池の価格が大幅に下がることが大きい(図4)。矢島氏は、「2020年に1kWhあたり1万円になるだろう」と語る。リーフを発売した2010年時点で電池価格は、1kWhあたり8~9万円とされていた。10年間で10分の1近くまで劇的に下がるわけだ。

図4 車載向けリチウムイオン電池セルの価格推移を示した(図:取材を基に日経Automotiveが推定)

■PHVの“EV化”進む

 現行リーフの電力効率は、1kWh当たり約9km。今後投入するEVの電力効率が同じ程度と仮定すると、航続距離が550km前後に達するには60kWh程度の電池がいることになる。2020年ごろの電池価格は約60万円と試算できる。現行の国の補助金制度が続けば、実質価格で350万円程度の販売価格が見えてくる。地域によっては、さらに多額の補助金を用意する。

 現時点でのプリウスPHVの販売価格は日本で約326万円から。十分に戦える水準と言える。電動車両を購入するときに、PHVではなくEVを選ぶ消費者は多くなるだろう。

 日産には次期リーフで、ユーザーの使い勝手を高める新機能を投入する考えもある。現行リーフに搭載する通信機能で集めたEVの走行データを生かして実現する。矢島氏は、「初代リーフから集めてきたビッグデータを蓄積し続けている。このデータを解析することで、(次期リーフに搭載する新機能の形が)おぼろげながら見えてきた」(矢島氏)と言う。

 なお矢島氏は電池価格について、1kWh当たり1万円を切る水準になると、価格の下落速度が小さくなると見ている。材料価格を積み上げた価格に近くなるからだ。「もっと安くするには、新しい技術が必要」(矢島氏)と考える。例えば、全固体電池。電解質を固体にして安全性を高められることに加えて、電池電圧を上げてエネルギー密度を大きく高められる可能性がある。

 消費者がEVを選ぶ土壌が育ちつつあることも、EVを本命とする日産には追い風だ。2016年11月に日本で発売したシリーズハイブリッド機構「e-POWER」を搭載した小型車「ノート」の販売が絶好調である。2017年2月までの平均販売台数は月1万4000台超に達し、プリウスに迫る。

 e-POWERはモーターのみで駆動し、ガソリンエンジンは発電だけに使う。走る感覚はEVそのもの。ノートの好調は、モーターによる“電気駆動”を歓迎する消費者が多いことを示す。電気駆動の“本家”と言えるリーフの次期型を開発するに際して、矢島氏は大きな手応えを感じていた。ノートの電気駆動に親しんだユーザーは、違和感なくEVに移れる。

 消費者のEVに対する期待は、着実に高まっている。PHVの“EV化”が進んでいるからだ。

 例えばトヨタは、新型プリウスPHVの開発に際して、当初予定していた航続距離を途中で変更して延ばした。もともとEV航続距離は40km程度の計画だったが、最終的に68.2kmにした。PHVを運転するときに、EVのようなモーター駆動を重視したいとする消費者の声が多かった。

 実のところトヨタの技術者の本音は、「PHVに大容量電池はいらない」というもの。車両価格が高まる上に、日常運転では40km程度のEV航続距離があれば十分だからだ。

 だが消費者や他社の動向を調査していた営業部門から、「EV航続距離をもっと延ばしてほしい」と言われる。電池容量を増やすと、電池パックが大きくなる。部品配置を大幅に見直さねばならない。トヨタは荷室容量を狭めて、航続距離を延ばした。大容量電池が要らないことがPHVの利点であるにもかかわらず、航続距離を競うEV開発の様相を呈している。

■日産にPHV投入計画

 トヨタの技術者がPHVに「本来は必要ない」と考える急速充電機能についても、プリウスPHVに搭載した(図5)。PHVの“EV化”を象徴する。

図5 トヨタは「プリウスPHV」に急速充電。
本来は必要ない機能と言えるが、顧客の要望には逆らえない

 急速充電は、電欠すると走れなくなるEVには必須の機能である。だがエンジンを積むPHVでは、なくても問題ない。PHVの場合、電池残量が減るとモーター駆動とエンジン駆動を併用するハイブリッドモードに移行するからだ。だが同モードに移行したときにエンジンが動くのを嫌い、EVのように急速充電したいと望む声が多かったようだ。

 PHVのユーザーで、モーター駆動を重視したい要望が多く集まるのはトヨタに限らない。PHVにいち早く急速充電機能を搭載した三菱自動車(図6)。「アウトランダーPHEV」を手掛ける上平真氏(プロジェクトマネージメント本部商品開発プロジェクト主任)は、「PHVであるにもかかわらず、エンジンをかけないで走りたいという顧客がとても多かった」と採用の経緯を振り返る。

図6 三菱自動車が一部改良した「アウトランダーPHEV」。2017年3月に発表。EV航続距離は従来同様に60.8kmと、比較的長い

 PHVへの対抗意識が強い日産だが、実はPHVを発売する計画がある。三菱自動車のPHV技術を使って開発する。矢島氏は、「三菱自動車の技術者と話しを始めた」と明かす。

 背景にあるのは、環境規制への対応である。特に中国の「NEV(New Energy Vehicle)規制を意識する。PHVを大きく優遇する見込みで、世界最大市場である中国の意向は無視できないと判断した。ただしPHVは、あくまで中国などの限られた地域に対応するニッチな車両と位置付ける。

 e-POWERを投入した2016年後半から、くしくもドイツ勢がEVの開発に邁進し始めた。EVを手掛ける「仲間」は一気に増えつつある。EVは「失敗」との厳しい声を受けながら、着々とEVを開発してきた日産に春は来るのか――。答えが出るのは少し先だが、冬の終わりは近づいている。
(日経Automotive 清水直茂)

[日経Automotive2017年5月号の記事を再構成]

http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/mag/15/397260/040300156/


まあトヨタが「プリウスPHV」を2017.2.15に発売しているから、しかもEVとして68.2kmも走ると言うから、ある意味気が気ではないのでしょう。

しかもテスラの「モデル3が今年中には発売されると言うし、その対抗上新型リーフの550kmをぶつけなければならない、と考えているとしても何にもおかしくない。

しかも自動運転機能を付けての販売となろう。

即ち、2018年には高速道路での複数レーンでの自動運転を可能とするとしているので、次期リーフの投入は2017年末ではなくて2018年のいつかになるのかも知れない。まあZEVはあまり関係はないが、2018年にはずれこまないであろうが、自動運転航続距離の延長(350km~400km)の二つが同時に達成されれば、鬼に金棒と言ったところだ。これで一気にトヨタを引き離したい、と思っている筈だ。

ハイブリッドでは、既に「ノートe-POWER」がプリウスを凌駕しているから、次はEVでもトヨタを引き離したいと思っている筈だ。トヨタは2020年にはEVを投入すると言っているから、きっとそれに「新型リーフ」を当てたいのであろう。まあ、当然のことではあるが、自動運転と2020年の550kmとくれば、トヨタも相当の脅威を感ずるであろう。



日産が新型「リーフ」の9月デビューを急遽発表!その理由と採用される新技術は?
2017/03/23 08:03 by Avanti Yasunori

日産自動車(以下日産)は一昨年、知能化により快適性と安全性を高めた自動運転を「日産インテリジェント ドライビング」と命名、それをPRするコンセプトカー「IDSコンセプト」を東京モーターショー15に出展しました。

2020年までに高速道路と市街地を走行できる自動運転車を商品化するとしており、数々の技術について、順次新型車に投入して行く考えを明らかにしています。


同社のロードマップによれば、昨夏新型セレナに搭載した単一レーン自動運転技術「パイロットドライブ1.0」に続き、来年には高速道路において複数レーンでの車線変更を自動で行いながら目的地まで向かう、自動運転技術「パイロットドライブ2.0」を商品化するとしています。

さらに2020年には交差点を含む市街地での自動運転が可能な車両の商品化を計画しており、来年導入予定の「パイロットドライブ2.0」搭載モデルが次期「リーフ」と予想されています。

そうしたなか、日産の北米法人が3月9日、EVに関する公式ツイッターで、新型リーフを今年9月ワールドプレミアし、年内に発売すると発表しました(写真はジュネーブモーターショー15に出展された日産「Sway」)。

同社が新型「リーフ」の発表を半年前から告知するのは、米テスラ量販EV「モデル3」の受注を開始、今年後半のデリバリーを予定していることや、米カリフォルニア州のZEV(ゼロ・エミッション・ヴィークル)法が改正され、2018年モデル(今夏以降の新車)に対するZEV基準が厳しくなるため、各メーカーが電動車販売拡大に向け、新型EVやPHVを相次いで投入することが背景にあるようです。   ↓これはテスラのモデル3です。

情報によると、次期「リーフ」には「IDSコンセプト」のデザイン要素が織り込まれるようで、現行「リーフ」の車体前後形状をアレンジして新型風に仕立てた覆面車両が走行する様子も既にスクープされているようです。

フランクフルト・モーターショー17でのデビューが注目される次期「リーフ」ですが、次世代の「プロパイロット」機能の詳細も含め、続報が待たれます。
(Avanti Yasunori・画像:NISSAN/TESLA)

http://clicccar.com/2017/03/23/456459/2/
(続く)
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続続・次世代エコカー・本命は?(35)

2017-05-19 00:00:00 | Weblog

今トヨタに必要なのは「プリウスからの卒業」
「燃やさない文明」のビジネス戦略
時代は電気自動車―「ノートe-POWER」に見る「新しい形」
2016年12月21日(水)
村沢 義久

 日産自動車の「ノート」が、2016年11月の車名別新車販売台数で初めて首位に立った。11月の販売台数1万5784台。前年同月比2.4倍というからまさに大躍進だ。日産車が月間販売で首位となるのは「サニー」以来30年ぶりらしい

躍進の原動力「e-POWER」

2016年11月の車名別新車販売台数で首位に立った日産ノート

 「ノート」躍進の原動力は11月2日に発売した新型ハイブリッド車「ノート e-POWER」。発売3週間後の11月23日時点での「ノート」全体の受注台数2万348台(月間販売目標の約2倍)の内、実に78%が「e-POWER」車であった。一方、10月に首位だったトヨタ自動車「プリウス」は3位に後退している(軽自動車を含む順位)。

 「e-POWERの躍進と「プリウスの後退。まさに、これからの自動車産業の方向を示す事件だ。それは、一方が未来に繋がり、もう一方は今後の進化に限界があるからだ。

 ハイブリッド(HV)車には、大きく分けて「パラレル」、「シリーズ」の2方式がある。「パラレル」方式では、ガソリンエンジンと電気モーターが同時に並列して車輪を駆動する。対する「シリーズ」では、車輪を駆動するのはモーターだけであり、エンジンは発電して電気をモーターに供給するだけだ。だから、走行性能的には純粋電気自動車(EV)とほとんど変わりがない。

 「プリウス」は、通常走行ではエンジンだけで走り、馬力の必要な時にはエンジンとモーターの両方を使う。発進時などにモーターだけで数km走れるので「シリーズ」的な面も持っているが、基本的にはパラレルタイプ。モーターは脇役で、走りも音もガソリン車そのものだ。

 対する「ノート e-POWER」は「シリーズ」方式。筆者が「究極のエコカー」と考える純粋EVに近いのはシリーズ方式、すなわち「e-POWER」の方だ。だから、同じHVでも進化の余地が大きく未来に繋がるものだ。

 通常の発進は、エンジンを停止したままバッテリーからの電力のみで行う。ただし、バッテリー容量は1.5kWhしかないので、バッテリーのみで走れる距離は最大でも10km程度。それ以上の走行のためにはエンジンをかけて発電する必要がある。

 エンジンはアクセル操作とは関係なく、バッテリー残量や車速に応じて最適な回転数に維持される。これがシリーズ方式の燃費の良い一つの理由だ。減速時には回生ブレーキにより発電した電力をバッテリーに充電するが、この点はパラレル型と同じ。

HVはエコカーにあらず?!

 トヨタの看板である「プリウス」に危機が迫っている。11月の販売台数で「ノート」に負けたというだけではない。

 問題は、世界各国での規制の強化。米国カリフォルニア州では、各メーカーはそれぞれ一定比率以上の「エコカー」を売らなければならないというゼロエミッション(ZEV)規制があるが、その内容が強化され「2018年モデル」(2017年秋以降発売)からは、HVは「エコカー」とは認められなくなる

 世界最大の自動車市場である中国でも当局が手厚い補助金でEVの普及を後押しするが、対象はEVPHVでありHVは対象外。ヨーロッパでも同様の動きがある。

 1997年に国内販売が始まった「プリウス」は2011年9月には国内累計販売台数が100万台を突破。また、2016年上期(1~6月)の車名別新車販売台数(軽自動車を含む)で、前年同期比ほぼ倍増の14万2562台で首位となっている。

 2000年からは、北米やヨーロッパなどでも販売を開始。現在では日本、北米を中心に世界で約70の国・地域で販売され、全世界での累計販売台数は、2016年4月末で約437万台に達している。

 その「プリウス」が世界の主要市場で「エコカー」と認められなくなる。危機感を募らせるトヨタは当面「プリウス」のプラグイン化で対応しようとしているようだ。すなわち、「プリウスPHV」の推進である。

トヨタが期待を寄せるプリウスPHV。今冬の発売予定だ

 最初の「プリウスPHV」は3代目「プリウス」後期型をベースとして、2009年に登場した。今冬には4代目「プリウス」ベースの2代目「プリウスPHV」が登場するという(2017.2.15発売)

 トヨタ幹部の期待は大きいようだが、筆者は、トヨタの戦略は世界の趨勢とずれていると感じる。ガソリン車→HV→PHV→純粋EVは確かに一つの流れであるから、HVのPHV化自体には意味がある。

 ただし、この流れに乗り易いのはシリーズ型。詳しくは後で触れるが、シリーズPHVである「Volt」は初代のEVレンジは56kmだったが、2代目ではバッテリーを大きくすることにより85kmに延長している。今後さらにバッテリーを大型化し、エンジンを外せばそのままEVになる。「ノート e-POWER」の場合はその前にプラグイン化が必要だが、「ノート e-POWER」→「ノートPHV」→「ノートEV」という進化は可能で、方向的には間違っていない。

 一方、パラレル型である「プリウス」の場合はそう簡単ではない。バッテリー容量を大きくすることは可能で、実際、EV走行(バッテリーのみによる走行)の航続距離は第1世代の26.4kmから第2世代では60km以上に伸ばしている。

 しかし、エンジンとモーターの両方で最大出力を発揮する構造のパラレル方式では、モーターだけで走るEV走行時には出力が半減してしまうという大きな弱点がある。さらに、「プリウスPHV」を「プリウスEV」に進化させようとすると、エンジンを外すと同時に「プリウス」が誇る複雑で精巧な機構をほとんど捨てることになってしまう

 「プリウス」は素晴らしい車だが、人類の進化におけるネアンデルタール人のように、現生人類(純粋EV)につながらない存在と感じる。今トヨタに必要なことは「『プリウス』からの卒業」である(「プリウスPHV」については、本稿2012年3月5日号「EVとしては中途半端な『プリウスPHV』- 主役は低コストな改造PHVか?」でもコメントした)。

一歩先を行くレンジエクステンダー型EV

 同じPHVでも有望なのは「シリーズ方式」だと先で述べたが、その代表がGMの「シボレーVolt」。米国市場では、テスラ「モデルS」に続いて「EV・PHV部門」売り上げで第2位と健闘している。エンジンは基本的に発電のためだけに使われ、車輪はモーターだけで駆動する。この点では「ノート e-POWER」と同じだ。

 大きな違いは、「Volt」が外から充電できること。短距離なら充電した電気だけで走り(第2世代車は最大85km)、電気を使い切った後にはエンジンで発電しながら走行距離を伸ばせる(同680kmまで)。そのため、「レンジエクステンダー型」(航続距離延長型)EVと呼ばれることもある。

「シボレーVolt」は「ノート e-POWER」の一歩先を行く。EV走行距離は85kmに達する

出所: 筆者撮影(デトロイト、GM Worldにて)

 前述のように、シリーズ方式の「ノート e-POWER」はパラレル方式の「プリウス」よりは純粋EVに近いが、「Volt」には及ばない。また、今のままでは「プリウス」同様、世界の主要市場では「エコカー」とは認められない

 日産のコマーシャルでは「どこまでも走れる電気自動車(の新しい形)」と称しているが表現は少し誇大だ。「ノート e-POWER」を「EV」と位置付けるなら、もう少しバッテリー容量を大きくし、外部からの充電を可能にする必要がある。

トヨタがEVに本格参入:ようやく重い腰を…

 近いうちにエコカーでなくなってしまう「プリウス」。進化させてもPHV止まりでそのままEVに変身することはできない。だから、トヨタにとっては、本格的なEV開発が必要だ。

 そのトヨタが今年11月、2020年までにEVの量産体制を整え、本格参入する方向で検討に入ったと発表した。これまで、「EVに冷淡」と見られてきたトヨタにとっては大きな方針転換だ。実際、昨年発表した2050年までの環境目標チャレンジ1(新車CO2ゼロチャレンジ)」においても、HVやFCV(水素電池自動車)については意欲的な販売目標を掲げる一方、EVについては「航続距離や充電時間に課題があり、近距離の移動に向いている」と控えめな表現にとどまっている。

 本格参入では大きく出遅れたトヨタだが、EVへの取り組みには長い歴史がある。トヨタによる量産EV第1号は「RAV4 EV」(の第一世代車)で、1997年に日本とカリフォルニア州でデビューし、2003年まで販売された。投入目的は、同州のZEV規制に対応するためだった。非常に人気が高かったのだが、2003年に唐突に生産中止になってしまった。

 それから9年のブランクを経て、2012年にはテスラモーターズと共同開発した第二世代SUV「RAV4 EV」を米国で販売した。車体はトヨタだが、心臓部であるモーターとバッテリーはテスラ提供。筆者は理想的なコンビと考え、大いに期待したのだが売り上げは伸びず、既に生産を終了した。トヨタは自前のEV開発で、どこまで本気度を示せるだろうか。

テスラとBYD

 EV時代の牽引役は間違いなくアメリカのテスラだ。2016年8月、新型の「モデルSを発売した。新しい100kWhバッテリーパック(P100D)を装備し、航続距離は613km(NEDC基準)に達する。市販の電気自動車としては初の航続距離600km超を達成。東京-大阪間を充電なしで走行できる実力を持つ。

 テスラの一番新しい車である「Model 3」は航続距離・走行性能と価格をバランスさせた車だ。車両本体価格は3万5000ドル(約390万円)とテスラ車の中では最も低価格だ。一回の充電で走れる距離は345km(予定)。日本でも予約受付は始まっているが、生産開始は来年から(2017年後半から)

 筆者がテスラと並んで期待するのが中国のBYD。世界最大の自動車市場である中国はEV市場としても世界一であり、2015年のEV販売台数合計(PHVを含む)は20万台(日本の7倍以上)に上った。その中国市場で異彩を放つのがBYD。同社初のEVとして話題になった「e6」は深圳や西安でタクシーとして活躍している。

 中国で一番売れているのは、同じBYDの「秦」と「唐」の「王朝シリーズ」。2015年1年間の販売台数では「秦」が約3万2000台でトップだったが、2016年5月の月間販売台数では「唐」が3249台でトップ、秦が2912台で2位だ。

 最近では、「e6」「唐」「秦」などを合わせると、BYDのEV生産台数はテスラ、日産を抜いて販売台数世界一になっているようだ。中国のEVパワーは凄まじい。

深圳郊外の高速道路を走るBYD「唐」 。中国のベストセラーEVだ。

出所:筆者撮影

 いくつかの調査機関によると、2015年のEVの世界販売台数は30万台程度で新車販売全体に占める割合は0.5%未満だった。しかし、2030年には8%に達するとの予測もある。中期的にはHV、PHVとEVが併存すると思われるが、長期的には純粋EVだけの世界になる

このコラムについて

「燃やさない文明」のビジネス戦略

 いま、大きな変革の節目を迎えようとしている。時代を突き動かしているのは、ひとつは言うまでもなく地球環境問題である。人口の増大や途上国の成長が必然だとしたら、いかに地球規模の安定を確保するかは世界共通の問題意識となった。そしてもう一つは、グローバル化する世界経済、情報が瞬時に駆け巡るフラット化した世界である。これは地球環境という世界共通の問題を巡って、世界が協調する基盤を広げるとともに、技術開発やルールづくりでは熾烈な競争を促す側面もある。

 筆者は「燃やさない文明」を提唱し、20世紀型の石油文明からの転換を訴える。このコラムではそのための歩みを企業や国、社会の変化やとるべき戦略として綴ってもらう。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/225434/121900014/?P=4



さてその電気自動車と言えば、「日産・リーフ」の次のモデルがどうなるか、ということの方が大事であろう。
(続く)
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続続・次世代エコカー・本命は?(34)

2017-05-18 00:00:00 | Weblog

そしてもう一つ。それは4代目プリウスの販売不振、と言うほどでもないが、2万台割れだ。


4代目プリウスは、なぜ早々に首位陥落したか
ハイブリッド車の絶対王者ではなくなった
前之橋 三郎 :自動車業界ウォッチャー
2016年12月20日


登録車販売でプリウスが首位から陥落したのはなぜなのか(撮影:尾形文繁)

日本自動車販売協会連合会が発表した11月の新車乗用車販売台数ランキング(軽自動車除く)で、日産自動車のコンパクトカー「ノート」が1万5784台を販売し初の1位を獲得した。1万3333台で次点だったトヨタ自動車の「プリウスを抑えた

4代目プリウスが首位から陥落

日産が国内の登録車販売で月間トップを獲得したのは「サニー」以来、30年ぶり。このニュースは自動車業界内外に大きな驚きを与えたが、逆の「サプライズ」も見落としてはならない。昨年末に全面改良(フルモデルチェンジ)し、今年に入ってから単月トップを守り続けていた4代目プリウスが早々に首位から陥落したことだ。

もはや説明の必要がないかもしれないが、プリウスは車を運転する人はもちろん、そうではない多くの日本人の間でも名前が知られているハイブリッド車の代名詞的存在だ。エンジンとモーターを併用して走る世界初の量産ハイブリッド車としてトヨタが1997年に初代を世に送り出し、現行4代目はカタログ値ながら最高40km/L(ガソリン1リットル当たりの走行距離、JC08モード、以下同じ)という高い燃費性能と斬新な内外装デザイン、安全技術をはじめとする先進的な装備の数々などを引っさげて2015年末に登場した。

エネルギー環境への意識が高まる中、近年のプリウスは同じくハイブリッド専用のコンパクトカー「アクア」と並び、トヨタの国内販売の主軸。高級車ブランド「レクサス」を除くトヨタの国内販売4系列(トヨタ店、カローラ店、ネッツ店、トヨペット店)のすべてが取り扱っている。圧倒的な強さを誇るトヨタの国内乗用車販売の総力を結集して売っている、と言ってもいいほどの看板車種だ。

販売苦戦といっても1万台以上は統計上は販売しているのだが、その中身も気になるところだ

先代の3代目プリウスは商品の魅力に加えて、強力な販売網を武器に2009年5月のデビューから2010年12月まで20カ月連続で、乗用車車名別販売ランキングの首位に立ち続けた。一方、4代目プリウスはその半分の期間となる10カ月しかトップを守れなかった。もちろん月販1万台超はまぎれもない大ヒット車ながら、新車効果がまだ一巡していない中で意外な展開でもある。いったいなぜなのか。

日産が行ったマイナーチェンジが影響している

まず、日産が11月2日にマイナーチェンジ(一部改良)したノートが大きく台数を伸ばしたことが挙げられる。

東洋経済オンラインが森口将之氏執筆による「日産『ノート』が急にバカ売れし始めた理由」(12月14日配信http://toyokeizai.net/articles/-/149276?page=1)で詳しく解説しているが、ノートは発電用のエンジンを搭載し、モーターの電力で走行する新開発のパワーユニット「e-POWER」を導入した。これはシリーズ式と呼ばれるハイブリッド車の一種でもあり、その特性を生かした出足と燃費の良さに加え、コンパクトカーセグメントにハイブリッド車をラインナップしてこなかった日産の空白を埋める存在として、日産ファンへの訴求になっている。

ただ、「2015年度で月販平均約8000台のクルマが、改良発売した月に1万5000台へ登録が増えた理由を、ユーザーへの販売が好調だったということだけで説明してもいけない。別の仕掛けもあったはずだ」という業界関係者の見方もある。それは日産がレンタカーや販売店の試乗車向けにも少なくない数の新型ノートを一気に登録したとみられる動きだ。

筆者はある自動車販売業者から、「11月の統計結果が出たころに札幌ナンバーのノートのレンタカーが首都圏某所の中古車販売店のストックヤードに結構な台数が置いてあったのを目撃した」という情報を聞いている。全国の日産系新車販売ディーラーの店舗数は約2100拠点。これらの大部分の拠点で試乗車1台ずつでも自社登録すれば、結構な数にはなる。レンタカーも試乗車もどの程度の規模で登録されたのかは定かではないが、ノートの初速を上げる材料にはなっているだろう。

一方で、そもそも4代目プリウスの販売が失速気味になっていたという面がある。4代目プリウスが2016年1月から9月の間で月販台数が2万台を割り込んだのは2月と8月だけ。2月は1.9万台なのでほぼ2万台といってもいいだろう。ところが、10月と11月は一気に1.5万台を割り込んだ。11月の販売台数は前年同月比で2.2倍を売ったが、現行プリウスの正式発表は2015年12月。2015年11月はモデルチェンジ直前で在庫もほぼなかった状況だったので、当然と言えば当然の結果で好調さを裏付けるものではない。

とあるトヨタ系ディーラーでプリウスの売れ行きを聞いた。

「極端に販売不振という印象はないですが、ただ30系(3代目)ほどの勢いがないのは確かです」。ベテランクラスの営業マンA氏はこう話した。4代目プリウスは正式発表時点の事前受注が6万台を突破。納車は3~4カ月待ちの状況だった。ただ、3代目プリウスの事前受注7.5万台には及んでいなかった。

気になるのは「4代目プリウスはエクステリアデザインの評判があまり芳しくない」(自動車販売業者)という評価だ。4代目プリウスのデザインはかなり先進的に見える一方、好き嫌いの好みが分かれるという見方もあった。

ハイブリッド車のニーズが分散化している

トヨタ内でもハイブリッドモデルのラインナップが増えており、需要が分散化しているのも影響していそうだ

ハイブリッド車のニーズがプリウスに集中しなくなったことだ。いまや「カローラ」「シエンタ」「ノア/ヴォクシー」などなど、トヨタ車の多くがハイブリッド仕様をラインナップしている。ダウンサイジングの流れもあり、ハイブリッド専用コンパクトカーのアクアに、かつては3代目プリウスを購入していた層が一部流れているという面もある。

12月14日に国内で発売されたトヨタの新型コンパクトSUV「C-HRもHV仕様をラインナップ。プリウスと共通の基本骨格(プラットフォーム)を採用しており、世界的なSUV人気を受けて、事前受注は2万9000台に達した。この中にもプリウスと比較検討して買っているユーザーもいるだろう。

前出のA氏に納期を聞いてみると、ニッケル水素電池を採用するS系、リチウムイオン電池を採用するEやA系どちらでも早ければ1カ月ほどで納車可能とのことなので、トヨタ車のなかでは「即納レベル」となっている。これまで納期遅延となっていたリチウムイオン電池搭載モデルのバックオーダーが解消されたことも販売台数落ち込みの要因となっているようだ。

4代目プリウスはレンタカーなどのフリートセールスも積極化しているようで、トヨタ系レンタカー会社以外のレンタカー専業店でも多く見かけるようになった。またインターネットの中古車検索サイトで見ても、未登録状態で中古車専業店へ委託販売している車両や走行距離がわずかの未使用中古車などが目立っており、前述した新車の納期が早いことからも、4代目プリウスは市場においてダブつき気味になりつつあるともいえる。

日本以外の有望市場である北米でもプリウスは苦戦している。ガソリンの安値傾向が続き、燃費のいい小排気量コンパクトカーやハイブリッドなどの次世代環境車などが軒並み販売苦戦しているなかでは知名度も抜群で健闘しているが、デザインの不評は北米でも指摘されている。

写真はロサンゼルス近郊のフリーウェイ近くのビルボード。9月末のクリアランスセール時期のもので、その対象にはプリウスも含まれていた

南カリフォルニア在住の事情通によると、「米国では環境面というよりは、燃料代負担の軽減ということでハイブリッド車は注目されます。

同クラスガソリン車に比べ価格が高めとなるプリウスは1ガロン(約4リットル)のガソリン価格が4ドルを超えないとなかなか買ってくれません」とのことであった。

販売台数が決して悪いものではないが……

国内販売に話を戻せば、プリウスは2016暦年での登録車販売ランキングでトップがほぼ確実となっているので、11月は無理なフリート販売を避けたとの見方はできる。日本国内については、軽自動車でもないかぎり毎月のように2万台を販売すること自体が異常な状況であって、10月や11月の販売台数が決して悪いものではないが、それまでの2万台以上売っていたペースからの落ち込み方は尋常ではないので、いろいろと心配が募ってしまう

年明け早々にデビュー予定のプリウスPHVは話題作りの材料としては有効なのであろうが、販売台数の上積みについては未知数だ。それでも年明けから始まる年度末商戦では、プリウスは法人向け販売で強みも持っているので、2月や3月あたりは再び2万台近辺の販売台数を記録し、2016事業年度でも年間販売台数トップの座を獲る可能性は高いが、その先はわからない。プリウスは唯一無二なHVの絶対王者ではなくなっている。
http://toyokeizai.net/articles/-/150334?page=4


ここにも指摘されているように、ハイブリッド車が絶対王者ではなくなった、ということではないのかな。トヨタも早く電気自動車EVを世に出さないと、衰退してゆくことになりはしないか、心配した方がよいのではないのかな。トヨタは「プリウスから卒業」した方がよい、と言う論考もある。
(続く)
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