世の中、まちがってる、根拠なき反日キャンペーン。

相も変わらず根拠なき反日キャンペーンで、国をまとめようとする輩が存在する。

こんな奴は追放してしまえ!(20)

2024-07-17 00:00:00 | Weblog

TikTokフォロワー400万人 

 

海南省といえば、亜熱帯に位置することもあり、また数年前には国内初の観光免税都市に指定されたこともあり、特に中国北部地区に住む人たちの間で人気の観光/移住地となっている。ただ、急激に外からの人が流れ込むようになって、現地でのぼったくりビジネスが横行、鉄頭はその話題に乗って「体当たり」をしてみせた形だ。 

 

実際には、彼が最初に乗り込んだ市場ではほぼ問題がなく、逆に店主たちから「あんた、ここをどこだと思ってるの? この市場はぼらない。行くなら△△に行って調べたら?」と笑われる場面もあった。だが教えられた別の市場に行くと、量が半分ごまかされていたり、持ち込んだ食材がすり替えられているのを発見、彼が店主に詰め寄り、捜査当局に通報する姿は観る者の目には痛快だと映った。 

 

その動画の最後に彼はこう付け加えた。 

 

「さすがに三亜も変わってきている。かつての印象で語ってはならない。だが、それでもタクシーや海鮮市場、あるいはダイビングの教習費用などでぼられるケースはまだある。人がいる限り絶対にそれは起こる。もし、ここにやってきてぼられたら、いつでもぼくに連絡してくれ。ぼくがキミをぼった奴らを叩き潰してやる」 

 

そうして、彼は「勧善懲悪」を看板に、昨年8月初めにはTikTokフォロワー400万人を抱える超人気インフルエンサーとなった。 

 

教育産業を次のターゲットに 

 

その勢いに乗って、彼は昨年の夏休みにそのターゲットを今度は学生たちの夏期講習に向けた。 

 

受験戦争の激化で教育費の高騰が大きな社会争点となり、それが若い世代が子供を持ちたがらない理由になっているといわれたのをきっかけに、中国政府は2021年夏に突然、「義務教育期間の子供に対する校外教育」を全面禁止する政策を発表した。「親や子供の負担を減らす」というのがその口実だった。 

 

その結果、禁止されたのは授業の校外補習だけではない。英語塾やピアノ塾なども影響を受け、一夜の間に校外教育産業が壊滅的な大打撃を受けた。さらには業界で働いていた教職免許を持つ若い世代が大量失業し、新たな社会問題を引き起こした。 

 

一方で、すべての補習が行えなくなったことで、親たち世代にも子どもたちの進学についての恐慌を引き起こした。今の義務教育世代の親たちは、ちょうど2000年以降の高学歴枠拡大の波に乗ってきた世代で、高学歴教育の重要度を自ら深く理解している。なのに我が子を一流大学に送り込むための手段が禁止されてしまったのだから。 

 

しかし、そこは中国。常に「上には政策あり、下には対策あり」であり、一部の校外教育機関は親たちからの要望もあり、こっそりと補習クラスを再開していることがじわじわと広がっていた。 

 

4億弱のアクセスを得るも... 

 

鉄頭はフォロワーから「クラスメートたちがまた塾に通い始めている。うちの子は行かせていないけど不公平だ」という声を受け、元業界最大手の「新東方」の杭州市にある教室に突撃した。 

 

瀟洒な学校のロビーに乗り込み、「お前たちは補習をやっているだろう? 政府に禁止されているのを知らないとでも? 責任者を出せ!」と怒鳴った。そして、受付係が慌てて電話した責任者に対して、「すぐに補習を中止しろ! 政府の取り締まり機関に連絡するぞ」と脅してみせた。 

 

そして、その教室の所在部門の商業監督部門に電話して、「すぐに取締官を急行させろ」と取り締まりを依頼。もちろん、「新東方」は補習を全校で中止する旨と謝罪を発表。その他の学校も慌てて補習を中止した。 

 

そんな鉄頭の突撃を撮影した動画は、「微博 Weibo」(以下、ウェイボ)上でなんと3.6億を超えるアクセスを集めたのである。 

 

親たちは激怒 

 

しかし、これが中産階級たちの怒りを呼び起こした。前述したように彼ら自身にとって教育は自分が今の生活の源であり、我が子にもまたそれを手に入れてほしいと強く思っている。だが、競争社会の中国で一瞬でも手を抜くとその競争からはじき出されてしまうという不安感が非常に強い。 

 

海鮮市場の回とは違い、その鉄頭の突撃はそんな親たちの思いを潰し、逆に理不尽な政策を強行する政府の権力におもねった、ただの「頭でっかち」な暴力だと批判された。 

 

そして彼へのアンチ活動が始まった。鉄頭が出演したコマースライブでは、大量の人たちが「なぜ鉄頭を起用する? 我われはやつのせいで子供を補習に通わせることができなくなり、高い費用を払って家庭教師を雇うしかなくなった」と怒りの書き込みをした。 

 

さらには、コマースライブ業界が競争激化で「配送料無料サービス」を謳う業者が増えていることを逆手に取って、「たくさん購入してやる。そしてそれが発送されたらすぐにそれをキャンセルしてやる」と、報復を呼びかける声も起こった。そうして鉄頭人気に目をつけたコマース業界が彼を二度と起用しないように仕向けたのだ。 

 

あまりの不評ぶりにライブコマースの直売は約1時間で切り上げられ、売上はわずか7万元(約140万円)ほどで終了。ホストの農産物企業は自社サイトで彼の起用を謝罪した。 

 

さらに、彼への攻撃は続いた。「金儲けのためのネット活動ではない。正義のためだ」と言い続ける彼の過去が掘り起こしされ、その彼がかつて買春行為で逮捕されていたことなども暴露され、彼が「過去のことだ」と開き直るという場面も起きた。その結果、「社会に悪影響を与える」という批判が殺到、彼はネット上のほとんどのサービスから締め出され、姿を消したのだった。 

(続く)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする