世の中、まちがってる、根拠なき反日キャンペーン。

相も変わらず根拠なき反日キャンペーンで、国をまとめようとする輩が存在する。

次世代エコカー・本命は?(117)

2015-05-12 00:00:00 | Weblog
評価点の一覧表を次に掲げる。




「プリウス」も合計点Aは46と低いのだが、総合評価は8点と高い。プリウスの下には総合評価8点以上のクルマは、先にコメントしておいた「ランドクルーザー70」の9点しかいない。これって合計点Aが低すぎると言うことを示しているのではないのかな。「プリウス」の総合評価8点とするならば、合計点Aは51点位でもよかったのではないのかな、と感ずるものである。

同じことは総合評価9点の「ミラ・イース」にも言える。合計点Aの50点は低すぎる。55点が妥当。

反対に「カムリ」は総合評価6点は低すぎる。合計点Aが50点でその近辺での車種の総合評価は最低7以上であるので、少なくとも7点が妥当なところであろう。

同じように見ると、48点の「プリウスPHEV」の総合評価6点も低すぎる。合計点Aからすると、8点でもよかったのではないのかな。同じようにBMW・i8の合計点Aが56点ならば、総合評価6点は低すぎる。総合評価9点にランクされる位置にいる。もし総合評価6点を取るならば、合計点Aの56点は高すぎる、と言うことになる。

(凡例)
・記号欄 SU(SUV)、新世(新世代エネルギー車)、コン(コンパクトカー)、
 セダ(セダン・ワゴン①)、ビジ(ビジネスカー)、セ2(セダン・ワゴン②)
 軽自(軽自動車)、ミニ(ミニバン)、スポ(スポーツカー)、外国(外国車)

・価格  単位・万円(未満切捨て)

・合計点A 総合評価点を除く評価項目の合計点

・A+2B   合計点Aと総合評価点B×2の合計点

・記載順番 「2015年版間違いだらけのクルマ選び」の巻末付録の「車種別採点簿」表の  記載順序、1は1番最初に掲載されていることを示す。

先の表を眺めた結果、合計点Aと総合評価点Bの関係は、大体次の関係に落ち着くのではないかと思っている。

合計点A  総合評価点
 55~ (70)    9
 51~54      8
 45~50      7
 41~44      6
 37~40      5
 34~36      4
 31~33      3
0 ~30      2

と言ったところであるが、これは飽く迄も小生の感じたところであり、勝手に評価項目と総合評価を関連付けてみただけのこと。それぞれの項目の定義も自分勝手に判断して、合計点などを算出してみたもので、島下氏の定義とは当然異なっている筈なので、軽く読み流して頂ければと思っている。


言っておきますが、これはクルマの実質的な評価とは、一切関係ありません。単に数字上だけの遊びですので、そのお積もりでお読みください。

以上でこの「次世代エコカー・本命は?」のブログを終了いたします。長い間お付き合い頂き、有難うございました。


(終り)
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次世代エコカー・本命は?(116)

2015-05-11 00:00:00 | Weblog

その違いは、走りながら電気を作れるかどうか、と言うことである。FCEVは水素を補給すれば電気を作り続けることが出来るが、BEVはバッテリーの電気を消耗すれば走れなくなってしまう。その上電気の充電には数時間を要してしまうので、続けて使うことは出来ないし実用航続距離も高々数十キロ程度である。FCEVの水素補充は僅か数分で済んでしまうが、その水素を充填する設備・水素ステーションはガソリンスタンドほどあるわけではないが、現在鋭意設置中だ。しかしFCEVは600~700kmの航続距離があるので、2015年中にはそれほど不便を感じなくなるであろう。と言ったところがFCEVのEVに対する優位点である。

さて次は「間違いだらけのクルマ選び」と言う書物の話に移ろう。この共著者である徳大寺有恒氏2014年10月に伊豆の修善寺での「ミライ」の試乗会で、試乗体験をしている。助手席からのインプレッションと断っているが、燃料電池をものにしたこともさることながら、クルマそのものの出来の良さにも、好印象を述べている。そしてこの書物の原稿を書き終えた直後の2014.11.7に、急性硬膜下血腫という病で急逝されている。74歳だという、合掌。

この書物ではEVやFCVと言う新しいパワートレインについても、一章を設けている。
この章はもう一人の共著者である島下泰久氏の担当であるが、EVやFCVは「次世代」のパワートレインではなく、「i-MIEV」「リーフ」が量販され燃料電池車「ミライ」が市販された以上、EVやFCVは「新世代」のパワートレインとすべき状況になっている、と述べている。まあ、EVやFCVがこのように市販されている以上、一般人の我々の身近になってきたことは確かである。


(9)「間違いだらけのクルマ選び」について


間違いだらけのクルマ選び」は、1976年(昭和51年)に、故徳大寺有恒氏が株式会社草思社から発行した「クルマ評論」本が最初であり、2014年末には最新刊の「2015年版間違いだらけのクルマ選び」が発行されている。

最終版として2006年(H18)版で一旦発行中止となったが、2011年に復活発行されている。2000年~2004年は年2冊の発行で、2011年6月に復活して2011年12月~2013年12月まで発行され、今回と言っても2014年12月に、「2015年版間違いだらけのクルマ選び」が発行されて、草思社のネットによると、これで41冊目となると言う。小生の上記による計算ではどうしても40冊となってしまうので、もう一年2冊販売年があるのであろう。

小生も初回から同書籍は夢中で読んでいた記憶があるが、間が空いてからは遠ざかっていた。最近こんなブログを続けていたので、思い立って「2015年版間違いだらけのクルマ選び」を遅ればせながら今年の3月に書店で求めて、読んでみた。

さすが昔ほどの興奮は沸いてこなかったが、それなりに面白く読ませてもらった。そして巷の車がそれぞれどんな評価となっているものかと、巻末付録の車種別採点簿にも興味を引かれた。

個別評価項目合計点総合評価点との間には、それなりの関係性があるかと思っていたが、眺めているうちに、あながち関係があるともいえないことに気が付いた。

この総合評価は、全体的なクルマの魅力度とも考えられるが、評価項目として「魅力度」が独立しているので、そんなものでもない。また、東京地区標準価格が表示されているので、価格が馬鹿高い「モデルS」が9点と高評価になっているので、価格との関連性もない。また評価項目に「エコ性能」も独立して存在しており、「モデルS」はこれまた9点の高評価となっているので、エコ性能は価格とも関連していない。しかも同じ総合評価9点の「ランドクルーザー70」とこの「モデルS」との評価項目点の合計は44点66点5割ほどの差があるのだ。そのため順位も90車種中44位と1位と相当離れている。丁度中間とトップに位置している車の総合評価が、同じ9点となっている。

総合評価が9点の「ランドクルーザー70」とこの「モデルS」とでは当然クルマの使い勝手は異なっているが、その使われ方に対してのクルマとしての評価は、両車とも9点と最高点が付けられているのならば、評価項目点の合計点に5割もの差があってはおかしいのではないのかな、と感じたのである。

順位で言うと、「ランドクルーザー70」が44位で「モデルS」が1位となっているが、それほどの差があるのはおかしくはないのかな。きっと個別評価と総合評価では、評価する基準が少し違っているのではないか、などと勘ぐってしまう。とすると少し紛らわしい。

中身を読むと「ランドクルーザー70」はヘビーデューティな使用方法の車なので「毎日使うのには骨が折れる」と言う様なことが書かれている。反対に「モデルS」では、「一度満充電にすれば400km以上を余裕で走りきる。・・・とても市販車第2段とは思えない、上質な走りを楽しめる。緊急自動ブレーキ、4輪駆動も遂に用意されたから、もはや足りないものはない。」とベタ褒めであるが、このクルマで山野を跋渉する奴はいない。飽く迄も都市型使用のクルマでの評価点であろう。

とすれば「ランドクルーザー70」の個別評価点は乗用車的観点からの採点では不公平となろう。ヘビーデューティーな採点をすれば、44点よりもっと高くなり総合評価点の9と整合したのではないのかな。反対に「モデルS」をヘビーデューティな採点をすれば、評価項目点はずっと低くなったであろう。誰もそんな評価はしない筈ではあるが。

と言う事は特殊なクルマは、使用目的に即した評価も必要だったのではないのかな。「モデルS」はまさに使用目的に即した評価の結果、最高得点だったと言う事ではなかったかな。そんな(都市型使用の)観点で「ランドクルーザー70」を100%評価した結果が評価項目点だったのではないのかな、などと考えてしまう。言い換えれば、合計点を正とするならば、総合評価が同じ9点を付けるのがおかしくなる、と言うこと。まあ、どんな目的でその車は作られているのか、と言った観点も評価には必要ではないのかな。

だから、総合評価は、いわゆる総合評価点ではないのかもしれない、と言う疑問が沸いてくるのである。

だからこの「総合評価点」は「個別評価項目」の評価の総合ではないのであろう。とすればクルマそのものの「総合評価」とは異なる評価とも思える。ひょっとしたらこの「総合評価」とは評価項目の評価の積み重ねではなくて、島下氏の生活観からくる総合的な好みと言うか、クルマの感覚的な良し悪しの度合いなのかもしれない。

と思って、この「個別評価項目」の合計点Aに総合評価Bを2倍して加えたものA+2BのTotal点を昇順に並べてみた順位も付け加えてみた。

このA昇順と(A+2B)昇順の順位が極端に異なる車種は、評価が分かれるクルマと言うことになろう。感覚的に見てその差が6点以上のものには何らかの評価差異があると勝手に判断して、該当する車種は「同左昇順」欄をピンク色にしておいた(別表参照)。

BMW・i8、アウディA3 e-tron、i-Miev、N-WGN、カムリ、プリウスPHEV、セレナ、は順位を落とし、
ハイエース・バン、プロボックス、ミラ・イース、プリウス、ランドクルーザー70が順位を上げている。この順位を上げた車種はクルマとしての実用価値が予想以上に高く、下げた車種は予想以上に低いのではないか、と島下氏は考えたと小生は勘ぐっている。

次にその評価点の一覧表を掲げるので、じっくり眺めてみてほしい。


その前に次のニュースを急遽、挿入しておく。2015.3.18のNO.78のブログでは、「トヨタのFCVの技術をスバルに提供するのではないか」などと記載しておいたが、スバルではなくてマツダに提供する様だ。マツダには既に(2010年)トヨタのHV技術を提供している。そして2012年にはマツダのメキシコ工場からトヨタ向けに小型車(デミオベース)を、2015年夏より提供することに合意している(http://jp.autoblog.com/2015/04/06/ny-2015-ia-scion-mada2-demio/)。と言うことは相当関係は親密になっていたと言うことか。


トヨタ・マツダ提携拡大で調整 燃料電池車やエンジン技術 相互に活用
2015.5.9 10:13

 トヨタ自動車とマツダが提携を拡大する方向で調整していることが9日、わかった。これまでトヨタがハイブリッド車(HV)の技術をマツダに提供してきたが、燃料電池車(FCV)やエンジンの技術などに広げる。世界的に環境規制が強化され、競争も激しくなる中、お互いの得意分野を活用し、生き残りを図る。

 トヨタが強みを持つFCVや充電可能なプラグインハイブリッド車(PHV)の技術などをマツダに提供。マツダは「スカイアクティブ」と呼ぶ高出力で低燃費のディーゼルエンジンやガソリンエンジンの技術供与を検討する。部品の共同調達や商用車の供給まで踏み込む可能性もある。

 マツダの企業規模ではFCVなどの独自開発は難しいが、米カリフォルニア州でエコカーの販売を義務付ける規制が導入されるなど各国で環境規制が強化される見込みで、トヨタとの連携はメリットが大きい。トヨタとしても“FCV陣営”の拡大につながる。

 トヨタはHVなどの環境技術を得意とし、昨年に世界で初めてFCVの量販を開始した。だが、従来型エンジンの性能向上ではマツダが先行しており、技術供与によって品ぞろえを強化できる。

 両社は平成22年(2010年)にトヨタがマツダにHV技術を供与することで合意。24年(2012年)にはマツダのメキシコ工場で小型車をトヨタ向けに生産することを決め、今年から供給(2015年)する。一定の成果が出ており、関係強化に動く。

 自動車業界では分野ごとの提携が加速している。トヨタは独BMWとFCVを共同開発、日産自動車・仏ルノー連合と独ダイムラーは小型車や大型車の生産で協力する。世界で事業展開し、次世代技術などの開発に巨額の資金が必要になる中、限られた経営資源を有効活用する狙いがある。
http://www.sankei.com/economy/news/150509/ecn1505090021-n2.html


次のブログも参照されるとよい。

【NYオートショー2015】マツダが作ったトヨタ車!? 「デミオ」ベースのサイオン「iA」登場!!
By YokohamaRSS feed
2015年04月06日 16時00分
http://jp.autoblog.com/2015/04/06/ny-2015-ia-scion-mada2-demio/

(続く)
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次世代エコカー・本命は?(115)

2015-05-08 00:00:00 | Weblog

しかしいつまでも数多くの車がCO2を排出していては、この地球がもたないのである。だからわれわれ人間の意志で、CO2排出をや止めなければならないのである。その努力をし続けなければいけないのである。地球環境の悪化をわれわれ人間は重大な危機と認識して、各国政府と各国民が一致協力して、地球温暖化を防いでゆかなければならないのである。そのひとつの解が、燃料電池(車)なのである。もうひとつの解は、言わずと知れた「原子力発電」である。放射能汚染は怖いものである。しかしそれに対処できる技術を、われわれは持ち始めている。だからあつものに懲りてなますを吹くことをせずに、これも敢えて有効活用してゆく道を進む必要があるのです。CO2による地球環境の破壊は、なんとしても防がなければならないのです。

FCVやEVがこの「死の谷」を乗り越えるために、今各方面で「技術革新」が進行しているのです。
われわれは注意深く、このことを見守ってゆく必要があるのです。

燃料電池車TOYOTA「MIRAI」は、CO2の帳(とばり)を解き放ったのである。CO2フリーのかすかな光が見えてきたのである。だから安倍政権も「水素社会」の構築を目指しているのです。われわれ日本人は、このかすかな光を消し去ってはならないのです。

燃料電池車は「究極のエコカー」たる資格を有している、と判断できるのである。

勿論EVがCO2フリーの電気で充電されることになればその資格を有することになるが、いかんせんまだ航続距離充電時間がネックとなってしまう。

再三言っているが、CO2を出さずに水素を精製する方法がある以上、それにトライすることになろう。そのうちに太陽光発電などで水を電気分解して水素を精製して、その水素で燃料電池を稼動させて電気を作り、水の電気分解で更にCO2フリーで水素の精製が進む、と言った循環が成り立つはずだ。

先に東芝の「H2One」と言うエネルギー供給システムに言及しておいたが、その内容を次に示す。これぞ水素社会の端くれと言うべきものではないか、と小生は思っている。



東芝、太陽光で水素を製造・貯蔵する自立型エネルギー供給システム「H2One」稼働スタート
2015年04月23日 08:44

東芝は、太陽光発電水を電気分解水素を発生・貯蔵し、燃料電池で再発電する国内初のシステム「H2One(エイチツーワン)」を川崎マリエンで稼働させた

 東芝は、太陽光発電でつくった電気で水を電気分解し水素を発生・貯蔵し、電気が必要になった場合に燃料電池で再発電する国内初のシステム「H2One(エイチツーワン)」を川崎市臨海部公共施設「川崎市港湾振興会館および東扇島中公園」(川崎マリエン)で稼働させた。災害時などに、発電した電気と燃料電池が発電時に発生する熱で湧かしたお湯を供給する。蓄電池などを使って電気を貯める方法に比べ、3分の2程度のコストで大量の電気を効率よく保存できるという。

 システム一式は長さ約6メートルのコンテナ3基と長さ2メートルのコンテナ1基で構成され、災害が起きた場合に、トレーラーなどで運搬し電源が必要な被災地などで発電することもできる。この自立型エネルギー供給システム「H2One」は、この実証実験を経て、今年9月を目途に自治体や企業向けにシステム販売をスタート、輸出も検討するという。年50台の受注を目指す。

 「H2One」は太陽光発電設備、蓄電池、水素を製造する水電気分解装置、水素貯蔵タンク、燃料電池などを組み合わせた自立型のエネルギー供給システム。太陽光発電設備で発電した電気を用い、水を電気分解することで発生させた水素をタンクに貯蔵し、電気と温水を供給する燃料電池の燃料として活用するシステムだ。水と太陽光のみで稼働できるため、災害時にライフラインが寸断された場合においても、自立して電気と温水を供給できる。川崎マリエンは、周辺地域ビジネス街における帰宅困難者の一時滞在施設に指定されている。災害時には、貯蔵した水素を使って300名に約1週間分の電気と温水を供給する。

 平常時には、水素の製造量、蓄電量、発電量などを最適に制御する水素エネルギーマネジメントシステム(水素EMS)により、電力のピークシフトおよびピークカットに貢献する装置として使う。

 東芝と川崎市は、2013年11月13日に「再生可能エネルギーと水素を使った自立型エネルギー供給システムの共同実証」に合意し協定を締結していた。川崎市が実証試験の環境を提供し、東芝が設備の設計、建設、保守を担当するというものだ。その成果は川崎市と東芝で活用する。

 今回の「H2One」稼働をうけて、川崎市は水素エネルギーの積極的な導入と活用による「未来型環境・産業都市」の実現に向け、これからも関係企業など多様な主体と連携・協力しながら取り組みを進める。東芝もグループ内の幅広い事業領域における技術を融合しながら、CO2を排出しない水素による安心で安全、そして快適なスマートコミュニティの実現を目指すという。

 太陽光発電の出力は25kW、蓄電池と燃料電池の合計出力は30kW、水素貯蔵量は275Nm3、水素電力貯蔵量は350kWh、温水供給量は60リットル/h。

 蓄電池は、太陽光発電が出力しない時間帯の電力を補うために使う。これは寿命や急速充電を特徴とする東芝製のリチウムイオン蓄電池(SCiB)である。燃料電池は、同社の天然ガスを燃料に使った燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」をベースに純水素を燃料にした燃料電池システムとした。(編集担当:吉田恒)
http://economic.jp/?p=48827



更に興味ある方は次も一読されるとよい。


明日をつむぐテクノロジー SPECIAL
水素社会実現に向けた取り組み
東芝の水素コア技術がつくる 
2020年 日本の水素社会


http://special.nikkeibp.co.jp/as/201501/h2one/



さて次世代エコカーの本命候補としては、FCVが頭ひとつリードしてその後をBEVが急追している、と言った状況と小生は判断している。まあ燃料電池車もEVであるので、正確にはFCEV、 BEVと表現した方がよいとは思う。燃料電池とバッテリーをそれぞれ動力として走る電気自動車と言うことである。
(続く)
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次世代エコカー・本命は?(114)

2015-05-07 00:00:00 | Weblog

「水素社会」礼賛報道の陰で
燃料電池車が迎える苦境(下)


燃料電池車は「死の谷」を越えられるか?【車両規格編・下】
【第198回】 2015年2月20日 桃田健史 [ジャーナリスト]

GMの量産化は2020年を目途
ホンダとの技術連携でトヨタを上回る特許数


 本稿(上)冒頭で引用した、GMジャパンのプレゼンテーションで、「パテント・リーダシップ」というスライドがあった。これは2002~2012年、アメリカでの燃料電池関連の特許取得件数をメーカー別、さらに取得年度別に示したものだ。

アメリカにおける燃料電池車の特許取得の状況。GMがトップで、ホンダ、トヨタが追う展開

Photo by Kenji Momota  拡大画像表示(http://dol.ismcdn.jp/mwimgs/3/c/-/img_3c12523bda5464db1607ae9e511204a7337508.jpg)

 それによると、取得数のトップはGMで、第2位がホンダ、そして第3位がトヨタ。これに、サムスン、UTCパワー、日産、バラード、パナソニック、プラグパワー、デルファイ等、自動車・電機・そして燃料電池専門メーカーが続く。

 この特許取得数のトップ2、GMホンダ2013年7月、燃料電池開発における技術提携を発表。今回、GMジャパンの発表では、ホンダの栃木研究所、およびGMの米ミシガン州ポンティアック市内の研究所で燃料電池車を、さらにGMのドイツ国内研究所で水素インフラの研究開発を進めており、両社の共同開発型の燃料電池車は2020年頃の量産化を目途としているという。

 なお、ホンダ単独での燃料電池車は、すでに世界で200台がリース販売された「FCXクラリティ」に次いで、コンセプトモデルを公開済みの新型車両が近年中に市場投入される見込みだ。

日本自動車工業会の発表資料。燃料電池車の基準について、国連での協議のフェーズ2は2020年頃に確立されるとの予想するが、先行きは不透明
Photo by Kenji Momota  拡大画像表示

(http://diamond.jp/mwimgs/e/2/-/img_e23c27c670155e21097ace641f356bb0281454.jpg)

 筆者は各方面への取材を通じ、2000年代前半から中盤にかけての第一次燃料電池車ブームの前後、さらに2009年の同社の経営破綻の前後に、GMの次世代車開発に対する投資方針が大きく変わったと考えている。

GM2007年から中型SUV「イクイノックス」をベースとした燃料電池実験車を合計119台製作し、延べ6000人以上が約7年間にわたり公道走行を行なっている。そうした基礎データ、さらにホンダとの特許の共有における基礎および量産を見越した応用分野での研究開発を進めている。

 だが、GMはあくまでも冷静だ。現時点では、トヨタが進める早期の燃料電池量産化の流れに同調する構えを見せていない

 こうしたGMの動きが、先に紹介した国連でのGTR(このGTRとは、自動車基準調和世界フォーラム(WP29)での協議で決まる世界基準だ。)に直接的に結びついている。
 アメリカの自動車産業界ではよく「GMとSAEは表裏一体」と称される。

トヨタの特許公開のその後
担当部長氏に公開質問


 次に、トヨタの燃料電池車・特許の無償公開について触れたい。

 今回の「水素先端世界フォーラム2015」のオープニング講演は、トヨタの「Fuel Cell Vehicle (FCV) Development and Initial Market Creation」(筆者訳:燃料電池車の開発と初期市場の構築)だった。講演者は同社技術統括部 担当部長の河合大洋氏である。

 この講演の後、会場からの質疑応答の時間があった。

 筆者は河合氏に対して「特許についてお聞きしたい。2015年1月にラスベガスのCES(Consumer Electronics Show)で燃料電池車に関する5680件の特許を無償公開すると発表している。私はその発表の場にもいた。今後、九州大学での産学官連携を含めて、特許に関してどのように進めていくのか」と聞いた。

 これに対して河合氏は次のように回答した。

「(本件は)弊社が単独で持っている特許についてだ。水素インフラに係る特許については期限を切らずに無償提供する。(車両に関する特許では)自動車会社に対して2020年という期限を切っているが、それまでの間、他の自動車メーカーと(個別に)契約を結び、お互いに特許を自由に使えると、発表した。

 (その後)世界中から様々な問い合わせがきている。我々としては最初の数年間は競争よりも協調して、より多くのメンバーで燃料電池車、水素インフラ、また燃料電池を使ったバスやフォークリフトを含めた機器を(世の中に)出していくことで、多くの理解を得て、水素社会に一歩でも早く近づいていけると考えている。(現在)九州大学とトヨタはハイドロジーニアスで研究開発している」

 ハイドロジーニアスとは、九州大学水素材料先端科学研究センター(2007年10月開始)の略称だ。同大ではこれに加えて、次世代燃料電池産学連携研究センター(略称:ネクストFC/2012年11月開始)及びカーボンニュートラルエネルギー国際研究所(略称:アイスナー/2012年11月開始)で燃料電池の研究を行なっている。

 今回、フォーラム及びシンポジウム取材の合間に、ネクストFCにて、九州大学・水素エネルギー国際研究センター・産学連携研究員として勤務している、甲野貴裕氏にお話を聞いた。

 それによると、ハイドロジーニアスは独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受け、平成25年~29年まで実施。

九州大学・伊都キャンパスにある次世代燃料電池産学連携研究センター。カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所と研究棟が繋がっている Photo by Kenji Momota


 対して、ネクストFCは経済産業省イノベーション拠点立地支援事業(「技術の橋渡し拠点」整備事業)として、九州大学の提案した「次世代燃料電池産学連携研究施設」が採択されたもの。九州大学の目的は、燃料電池車搭載されることが多く、家庭用エネファームでも実用化されている固体高分子形(PEFC)、さらに次世代の燃料電池として研究が進む固体酸化物形(SOFC)燃料電池の量産化への支援だ。

 具体的なネクストFCの利用方法は、自動車メーカーなどの企業ごとに担当教授と連携する。その際には企業ごとの機密管理を徹底する。ネクストFCには約40の研究室と、水素燃料の使用に安全に対応できる各種の実験室がある。各企業の研究室の出入りには、専属教員と企業担当者のみが専用カードキーで行ない、機密保持を行なっている。

 実験室は、水素や窒素に対するなど配管の最適化がされている等、九州大学がこれまで積み上げてきた水素研究のノウハウが活用でき、参加企業としては自社内で研究する場合と比べて、利便性が高い場合が多いという。企業名は非公開だが、すでに複数の自動車関連企業がネクストFCの研究室を利用している。

 九州大学としては、ネクストFCやハイドロジーニアス等、国際的な水素研究の拠点整備を進めるなかで、燃料電池車を含めた燃料電池技術のシナジー効果を狙う。

最も重要なのは「実需の精査」
マーケットインとプロダクトアウトのバランス感


 繰り返すが、燃料電池車はいまだ「死の谷」のなかにいる。

 自動車産業界全体としては、中長期的な視野では、燃料電池車が理想的な「環境対応車のひとつ」との思いが強い。だが、自動車メーカー各社はそれぞれの事業戦略によって、燃料電池車の量産に向けた想いに温度差があるのも事実だ。

 こうした状況で「死の谷」を越えるため、最も重要なことはなにか?

 それは「実需の精査」だ。

 庶民にとって、事業者にとって、どうして燃料電池車が必要なのか? それはいつ、どこで必要なのか?

 こうした消費者サイドの立場を十分に理解したモノ作り「マーケットイン」と、インフラなど国や自治体の政策が先行することが必然である燃料電池車特有の「プロダクトアウト」とのバランスを考えることが必要だ。これを産学官でさらに深く協議、そしてその状況を消費者にしっかりと説明するべきだ。

 そんなこと、百も承知。そう考える方は多いだろう。

 だが今一度、次世代車と社会の関係を、ゼロベースで見直してほしい。さもなければ、燃料電池車は再び「死の谷」に突き落とされてしまう。

 燃料電池車関連の現場取材をしながら、筆者はそう感じる。
http://diamond.jp/articles/-/67128



九州大学などが中心となり、多方面から水素社会に関する研究開発が行われていることが、説明されている。そして現在燃料電池車は「死の谷」の中を走っている。いつこの谷を抜けるのか、現在では霧の中だ。生半可なことでは、この谷から抜け出すことは出来ない、と言う。すなわち燃料電池車が、究極のエコカーとして、現在のガソリン車に取って代わる時代には、そう簡単にはならないのであろう。この死の谷は相当巨大だ。
(続く)
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次世代エコカー・本命は?(113)

2015-05-06 00:00:00 | Weblog

確かにFCV「ミライ」は価格が高すぎて、しかもでか過ぎる。しかしなんといってもWell to Wheelでみて、CO2フリーで水素と言うエネルギーを取り出すことの出来て、その水素でCO2フリーで車が走る、また電気も作ることが出来る、と言うことは真に魅力的な事だと思いませんか。この場合のWell to Wheelとは、太陽光発電で水を電気分解して水素を作り、その水素で燃料電池を動かして電気を作る、また水素を貯蔵して必要なときに燃料電池で発電する、と言った水素を使ったCO2フリーの社会が可能となったことなのです。

太陽光発電で出来た電気で充電したバッテリーで動くEVは、FCVよりも更にCO2フリーである。しかしいかんせん航続距離が短すぎる。これでは落ち着いて車の運転が出来ない可能性があるが、EVにはEVとしての使い勝手があるのでそのような使い方をすればCO2フリーのエコカーたる資格は十分にあろう。

地球温暖化の弊害が叫ばれて、更にその影響で異常気象が常態化しつつあるこの地球の現状を鑑みると、この燃料電池(車)は大事に育ててゆくべき技術だと思われるのです。このまま放って置くと、CO2を排出するガソリン自動車は売れなくなり作れなくなることもあり得るのです。すなわちカローラやVWは売れなくなるのです。それだけこの地球が危ないのです。と言ってもなかなかピンとこないかもしれませんね。ピンとこなければ、北京の空を見るとよくわかります。あそこは、もう駄目です。いくら習近平がニコニコしても、中国へは行くべきではありませんし、企業も進出してはいけません。すでに進出している企業は、早々に撤退すべきなのです。戦略的互恵関係とは、日本企業などは中国に進出しないこと、また撤退することが、お互いのためなのです。中国から外国資本が撤退すれば中国籍のCO2排出企業が淘汰され、中国の空気がよくなり、中国から撤退した外国人は中国毒のPM2.5に曝されずにすむからです。


さて先の論考は直近の現時点の一点のみを見つめた議論、と思えます。と言うのは技術革新への言及が一切ないからです。私はEVにせよ、FCVにせよ、この技術革新で更に発展してゆくものと思っています。未来があるのです。未来があるとは思えない、と考えること自体、真に惨めな人生を過ごすことになるように思われます。

しかし燃料電池車には、超えなければならない「死の谷」と言うものは、あるにはあるのです。死の谷とは、新製品を市場投入して儲けが出るまでの間は赤字を垂れ流す、その期間の事を言うようだ。



「水素社会」礼賛報道の陰で
燃料電池車が迎える苦境(上)

燃料電池車は「死の谷」を越えられるか?【車両規格編・上】

【第198回】 2015年2月20日 桃田健史 [ジャーナリスト]

「水素先端世界フォーラム2015」会場の正面入り口に展示された、トヨタ「MIRAI」。同車の販売開始が影響し、地元TV局など例年以上にフォーラムへの関心が高まった Photo by Kenji Momota

いま「死の谷」真っ只中
燃料電池車のプロが語る真実


死の谷を越えるため、自動車メーカーとして何ができるのか? そのなかで、研究開発コスト削減のため、我々は2013年にホンダと技術提携を決めた」

 自身、燃料電池車に17年間関わってきた、ゼネラルモータース(GM)ジャパンジョージ・ハンセン氏は、500人を超える来場者にそう語りかけた。九州大学が開催した「水素先端世界フォーラム2015」(於:九州大学伊都キャンパス[福岡県福岡市西区]、2015年2月3日)でのひとコマだ。

「九州大学と水素」、また「福岡県と水素」の密接な関係については、いまから6年前に、本連載第3回『トヨタも拝む“水素の神様”が激白!「エコカーの本命は燃料電池車だ」』、および第4回『「エコカーは電気自動車だけじゃない!」福岡発“燃料電池革命”の凄み~麻生渡知事が明かす水素新戦略』で詳しく紹介した。

 その後、筆者は福岡県が主導する「福岡水素エネルギー戦略会議」総会や九州大学での各種シンポジウム等で度々参加し、関係各位と情報交換してきた。

 そこで聞こえてくる関係者の本音は、最近になり経済メディアやテレビのニュース番組が浮き立って報道する「水素社会の華やかな部分」だけではない。

 GMジャパンの講演が示すように、燃料電池車は「死の谷」の真っ只中にいる、という認識が強い。

次世代型の技術を市場投入する際、本格普及に向けて企業側の負担が拡大する時期がある。これを「死の谷」と呼ぶ。GMジャパンの発表資料より
Photo by Kenji Momota  拡大画像表示
(http://diamond.jp/mwimgs/8/f/-/img_8ff990aecc344d1e99c14b971e11d1b8301324.jpg)


「死の谷」という表現は、様々な領域における次世代型製品に対して用いられる。民間企業は市場導入の後、本格的な普及による量産効果が生まれるまで利益が出ないが、ある“キッカケ”から一気に普及に向かい、利益を確保できるようになる。「死の谷」は、その状況を図式化した際の形状を指している。

 だが現実には、多くの次世代型製品は「死の谷」を越えることができず、文字通り死滅してしまう。燃料電池車も同様で、2000年代中盤に「死の谷」に埋もれた。九州大学や「福岡水素エネルギー戦略会議」の参加者の多くが、この第1次燃料電池車ブームの一部始終を見てきた。だからこそ、「今回は2度目の正直。今度こそ成功させたい」という想いと同時に、「まだまだ多くの課題を抱えている」という産学官の現状に対する厳しい目を持っている。

 本稿では、燃料電池車の普及に向けた大きな課題について、「水素先端世界フォーラム2015」での発表資料を基に検証する。なお、本稿で掲載する講演スライドについては、同フォーラムの主催者から取材目的での撮影許可をいただいている。

標準(スタンダード)と基準(レギュレーション)
先読みできないアメリカの今後の動き


 最初に、結論から言おう。

 現在の状況は、燃料電池車の世界基準に対して、実質的に最も影響力があるアメリカが態度を明確にしていないため、燃料電池車の本格普及が先読みできない、というものだ。

 欧米の自動車メーカーや部品メーカーへの直近の取材でも、そうした声を聞くことがあった。だが今回、アメリカの動きの現状と今後について分かりやすい図表が提示された。

 フォーラム翌日の2月4日、ハイドロジーニアス(水素材料先端科学研究センター)研究シンポジウムとして4つの部門で詳しい発表が行われた。そのなかで、金属材料研究部門の最初の講演は、「Introduction of Hydrogen Fueled Vehicle Global Technical Regulation (HFCV-GTR)」。日本自動車工業会の燃料電池車ワーキンググループを代表した日産自動車社員が英語で発表した。

 このGTRとは、自動車基準調和世界フォーラム(WP29)での協議で決まる世界基準だ。国土交通省による表記では、WP29の目的は、「国連における自動車に係る安全・環境基準の国際調和と認証の相互承認の推進」とある。

 分かりやすく表現すれば、GTRは関係者による「すり合わせ」の結果だ。またGTRとは「基準」(レギュレーション)と各種の「標準」(スタンダード)の「すり合わせ」でもある。「標準が各種ある」という表現もおかしいのだが、現実的には各種分野の標準化団体が存在しており、それらをすり合わせる必要があるのだ。

 なぜなら燃料電池車は、水素技術、燃料電池、電気自動車の3分野にまたがるクルマだからだ。

 標準化についてはそれぞれ、国際標準化機構(ISO)の水素関連専門委員会(テクニカルコミッティ[TC]/技術委員会197)、国際電気標準会議(IEC)のTC105、そしてISOで自動車関連の協議を行なうTC22におけるSC(サブコミッティ/分科委員会)21で協議される。さらに、自動車技術標準化で極めて強い影響力を持つアメリカ自動車技術会(SAE)の燃料電池部会が関与する(出典:燃料電池技術・一般社団法人 燃料電池開発情報センター編・日刊工業新聞社発行)。

 こうした各種標準を下地として、アメリカ、欧州、そして日本が、それぞれ立場で産業振興や社会への影響を考慮して、WP29の場で「すり合わせ」を行なう。

日本自動車工業会の発表資料。日欧に対して、アメリカの動きが先読みできない状況
Photo by Kenji Momota  拡大画像表示
(http://diamond.jp/mwimgs/c/a/-/img_cae55ce98fb1107414f152cf3a2dd8a0326463.jpg)
H ngcks

 今回、日本自動車工業会が提示したスライドの後半に、燃料電池車のGTRのフェイズ1(2013~2015年)における協議の進捗状況が示された。そのなかで日欧に関しては詳細の記載があるが、アメリカは詳細の記載がなく、「FMVSS will be proposed in 2015???」(米国自動車安全基準は2015年に提案されるのか???)と明記した。クエスチョンマークが3つ並んでいることが、アメリカの動きがいかに先読みできないかを象徴している。

 となると、フェイズ1の先にある、2021年を見越したフェイズ2がどうなるのかは、アメリカの出方次第になってしまう。

 ではどうして、アメリカは燃料電池車に対して保守的なのか?

>>後編「水素社会」礼賛報道の陰で燃料電池車が迎える苦境(下)に続きます。
http://diamond.jp/articles/-/67126?utm_source=daily&utm_medium=email&utm_campaign=dol

(続く)
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次世代エコカー・本命は?(112)

2015-05-05 00:00:00 | Weblog

ハイブリッド車は世界で頭打ち

トヨタのハイブリッド車販売台数が世界で2014年9月までで、
累計700万台を超えました。

2014年の1年間では国内で100万台を超え、海外では20万台を
販売したと推定されています。

国内で販売されたハイブリッド車の7割がトヨタ製で、海外
でも同じようなものだった。

そして全世界のハイブリッド車販売の7割ほどは日本で販売された。
逆に言えば海外ではハイブリッド車は売れていない。


まずハイブリッド車を購入する人の動機の多くは、お金を節約
したいので燃料代を減らしたいという事でしょう。

ところがハイブリッド車は海外では新車でしか購入できないので
既存のガソリン車の中古を購入したほうがトータルでは安い。

それにアメリカやカナダ、ロシアのような広大な直線が続く
道路ではハイブリッドもガソリン車も、燃費があまり変わらない。

道路が渋滞していて、停止と発進を繰り返すような道で最も
恩恵を受ける。

日本でハイブリッドが受けている理由の一つは、自動車を10年
以上使用する人が少ないので、5年落ちの中古車を買うと
使用できる年数が最大5年しかない。

これだと新車のプリウスを8年か10年使ったほうが安くなる。



次世代から脱落した電気自動車

もう一方のエコカーの本命(だった?)電気自動車、EV
どうだろうか。

日本ではハイブリッド車の人気に押されて、電気自動車は
売れていません。

日産リーフとプリウスPHEV、三菱アウトランダーPHEV
を合計しても年間2万台といったところでした

PHEVとは自宅のコンセントから充電できるハイブリッド車
の事です。

世界で最も売れているEVの日産リーフ4年間で20万台
を販売したそうでEVの世界記録でした。

しかしハイブリッド車に比べると約10分の1の市場に過ぎない。
前評判が高かった三菱アウトランダーPHEVは国内で
年間1万台に達しませんでした。

PHEVを含む電気自動車勢は次世代エコカーとしては
敗れ去ったと言える。

こうなった原因は比較的はっきりしていて、ユーザーから見て、
燃料代を差し引いても電気自動車は値段が高いこと

そして電気のみで動くリーフは日常で使いにくい

電気自動車の値段がハイブリッド車と同じにならないと
大衆車としては売れないでしょう。

こうしてガソリン車、ハイブリッド、PHEV・電気自動車
の情勢を見渡すと、世の中の人々は単に値段で選んでいる
のが分かる。

4000万台を販売した普通のカローラ

http://www.hvn4u.com/wp-content/uploads/2014/07/best-selling-products-infographic7-e1406761515610.jpg



未来のない「ミライ」

ハイブリッド車がガソリン車ほど売れないのは値段が高い
からですし、電気自動車はハイブリッドより高いので売れない。

世界の国の殆どは日本人より購入予算が少ないので、もっと
シビアにコストを比較します。

予算が少ない人はハイブリッド車ですら買わない。

世の中の人は『地球のため』ではなくお金で選んでいるという
当たり前の事なのでした。


したがってガソリン車<ハイブリッド車<電気自動車という
価格の関係が変わらない限り、販売台数の比率も変わりません。

では現在華々しく報道されている「燃料電池車」水素自動車
についてはどうでしょうか。

車両価格が「たったの700万円」でしかも、政府の補助金で
500万円で購入できると言っている。

燃料の水素は政府の補助金と非課税政策のお陰でガソリンと
同じ値段になっている。

しかしユーザーの立場で「商品」として考えると、こんな物
は電気自動車以下で実用性は今のところゼロです。


まず初代ハイブリッドのプリウスの値段は215万円でした。
補助金なしでこの値段は世界に衝撃を与えた。

高すぎると不評だった日産リーフは376万円、国の補助金で
284万円の価格でした。

これと比較して水素自動車「ミライ」の700万円は論外と言える。

しかもこの車はカローラの水素版でしかなく、高級車でも
スーパーカーでもない。

珍しさと企業の宣伝需要が一巡すれば、売れなくなる。
トヨタ「ミライ」に未来があるとは思えないのです。

マスコミや評論家は技術とか革新性とか言いますが、世界の
殆どの人は「値段だけ」で自動車を選んでいる。

であれば現行ガソリン車より安くなる見込みの無いシステムは
何であれ次世代自動車」には絶対になれません

世界の大多数の人が求めているのは、要するに普通の値段で
購入できるカローラやゴルフです。
http://thutmose.blog.jp/archives/19892866.html
(続く)
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次世代エコカー・本命は?(111)

2015-05-04 00:00:00 | Weblog

なんといっても親会社の東芝には、コンテナ型のシステム「H2One」と言う太陽光発電を使い水を電気分解して水素を作り、その水素で燃料電池を動かして電気を作る装置がすでに出来ているからである。市販は今年の9月からのようなのでまだ発売前であるが、そのうちにこれが設置されてオンサイトでCO2フリーで水素が精製されることを期待しよう


電力供給サービス:東京に水素社会に向けた情報拠点、水素供給や燃料電池による実証実験も
2015年04月16日 07時00分 更新

岩谷産業は東京都港区に「イワタニ水素ステーション 芝公園」を開設した。トヨタ自動車の燃料電池車「MIRAI」を展示するショールームが併設され、純水素型燃料電池による電力供給の実証も行われるなど、水素ステーションの新たなモデル拠点となる。
[長町基,スマートジャパン]

 岩谷産業は2015年4月13日、東京都港区に燃料電池車(FCV)に水素を供給するインフラ設備「イワタニ水素ステーション 芝公園」を開設した(図1)。敷地面積は1097平方メートル。液化水素を外部からトレーラーなどで運び込むオフサイト型の供給方式をとり、液化水素貯槽、ドイツのlinde社製の水素圧縮機、蓄圧設備、ディスペンサーなどの設備を備えている。充填圧力は70MPa(メガパスカル)、供給能力は340立方メートル/hで、1時間当たり6台の満充填が可能だ。水素の販売価格は「1kg当たり1100円」(岩谷産業)としている
 
図1 「イワタニ水素ステーション 芝公園」の外観と併設されるショールーム内部の様子 出典:岩谷産業

 今回設置された水素ステーションは都心に位置する施設として、景観などにも配慮した。純水素型燃料電池による電力供給の実証も行うなど、今後の水素ステーションのモデルとしての役割も担う。さらに「TOYOTA MIRAI ショールーム」を併設しており、トヨタ自動車のFCVである「MIRAI(ミライ)」が展示される。トヨタグループの協力を得て映像などを使って車両や水素の特徴を紹介し、FCVの普及に向けた啓発にも活用できる施設となっている。

 岩谷産業は1941年から水素を取り扱っており、工業用圧縮水素・液化水素については製造から輸送・貯蔵・供給・保安までの一貫した全国ネットワークを築いてきた。同社はFCVや今後導入が期待される燃料電池バスの普及による水素需要の高まりに備え、商用水素ステーションの整備にも取り組んでいる。

 2014年7月には兵庫県尼崎市、同年10月には福岡県北九州市に商用水素ステーションを開設している。今後は埼玉県戸田市と大津市、愛知県刈谷市、山口県周南市、大阪府の関西国際空港、山梨県甲府市、福岡県福岡市などに設置することを発表している。2015年度末までに合計20カ所を自社で整備する計画だ。この他に豊田通商、大陽日酸と3社で共同出資した移動式水素ステーションを運営する「日本移動式水素ステーションサービス」も設立しており、水素供給拠点の拡充に注力している。

 FCVの普及に向けては自動車自体の技術革新による性能の向上、低コスト化とともに、水素インフラの構築が大きな課題となる。水素供給事業者は2015年度末までに100カ所程度を目標に、4大都市圏とそれらをつなぐ高速道路沿いに水素ステーションの設置を進めている。
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1504/16/news026.html


この記事によると2015年度末までに、と言うことは2016年3月末までに、この日本で100カ所程度の水素ステーションが開業することになる、としている。とすれば燃料電池車の走行にはそれほど不便を感じなくなるのではないのかな。トヨタとしては、一日3台(年間250日稼動で700台)の生産では、とてもじゃないが需要には追いつかないことは、重々承知している。元町工場の組み立てラインなんぞはすぐにでも能増出来るのだか、いかんせん本社工場の「FCスタック」の方の能力増強は思うようにはいかないに違いない。

もともとトヨタも当初から能増は考えていた筈なので、これも予定通りの筋書きだと推察しているが、早々に能増を発表している。2015.2.9のNO.51にはその能増のニュースを紹介している。

それによると2016年に年間2千台、2017年に年間3千台程度へ能増するという。しかしこれはもともと想定していたものであり、実際はこれを一年早だしするくらいの能増をしなければならないものと思われる。すなわち3千台は来年の2016年に達成しなければならないくらいの注文も来ており、2017年にはカリフォルニア州の2018年ZEV規制が適用されることになるので(秋以降ではあるが、2018年モデルを)4千台以上の生産をしなければ追いつかないものと思われる。何故かというと、対米輸出のほかに欧州にも輸出するつもりなので、小生は少なくとも2017年の夏以降には4千台ペース以上の生産・輸出が必要となると考えるからである。

そんなこんなで、まだまだトヨタは忙しい日が続くものと、思われる。この能増のほかにも白金触媒の改善や更には白金の代替触媒の開発、人口触媒の研究にまで手を広げてゆかなければならないからだ。その上この燃料電池の小型化にも取り組まなければならないと、きている。いくら手があっても足りない、と言った状況がここ当分は続くものと思われる。FCVだけではない、EVの方にも力を注がなければならない。更には「環境性能」もさることながら、「自動運転」にも気を配らなくてはならなくなってきている。これは大変だ。トヨタはクルマだから「愛車」と言う表現が出来る、と言っている。まあ、自分と共に在るもの、自分の意思通りに動いてくれるもの、操るもの、と言ったニュアンスが感じられるので、この「自動運転」とどう決着付けるか見ものである。だから「エコカー戦争」なのだが。

こんなことは他社も同じ状況であり、今までもこれ以上の忙しい経験をしてきているので、ある意味想定内のことではあるが、更なる頑張りを期待したいものだ。

しかし燃料電池車は本当に「エコカー」の本命か?と言った意見もある。値段が高すぎるのがネックだ、と言った意見だ。



エコカー本命競争、燃料電池車「ミライ」に未来なし
2015年01月03日15:23 aps5232(トトメス5世)
http://thutmose.blog.jp/archives/19892866.html
技術の粋を集めて「変なクルマ」を作っても消費者は買わない

http://www.business-i.co.jp/CMSF/uploads/news/upload_4362.jpg


世界初の燃料電池自動車、トヨタ「ミライが発売されマスコミは既に
成功が約束されたかのようなお祭り報道をしている。

しかし数年前に同じように華々しく登場した電気自動車は市場から
淘汰されようとしています。

マスコミや専門家が褒めるクルマには、碌なものがないのに定評がある。
(続く)
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次世代エコカー・本命は?(110)

2015-05-01 00:00:00 | Weblog

トヨタの燃料電池車は、かつて、フューエルセル、水素ボンベなどをレイアウトするのに自由度の効くクルーガーなどをベースに行われてきました。
ところが、市販車水素燃料電池車第1号であるミライセダンです。エンジンはないとはいえ、様々なデバイス、ユニットを収めるのに、ある意味最も不利な形状です。なぜ、セダンで出してきたのか? 製品企画本部ZF主幹浅井尚雄さんによると、「もちろん、大変なのはその通りです。けれど、セダンでモノにならないクルマ(燃料電池車)だったら、その先もないのではないか、ということで始めました」といいます。







あえて困難な道を選び、ぜったいに市販にこぎつけるという水素を普及させる本気度が見えてきます。

走らせた印象では、一般的な電気自動車と大きな差は感じられません。回生の強さは大きめでなく、回生の選択の幅が大きくあるわけでもありません。この辺も、最初の燃料電池車として、違和感なく、まずはこれが普通だということを基準に作ったということです。燃料電池車のスタンダードを自分たちで作ろう、ということでしょう。

走行中も車内はとても静かであるのは言うまでもありません。静かになっている分、タイヤと路面から発生する音が大きく感じてしまい、700万円のクルマにしては惜しい、と感じる人もいるかも知れません。ミライにはブリヂストンの低燃費タイヤの代表格エコピアが採用されていますが、高級車向けブランドのレグノくらいがミライの車格にふさわしく、走行距離もそれほど変わらずに快適性が増すのでは?と思ったわけです。けれど、浅井さんによると、「ミライは、例えば灼熱の地で連続した登り道を走らせるようなテストも行い、最も過酷な条件でも最小限の走行抵抗にしたかった理由もあるんです」とのこと。


日本国内だけで、顔の見える会社役員や一部の政治家さんにアピールを兼ねて乗ってもらうクルマなら、そこまで考える必要はなかったかも知れません。けれどミライは、世界中のどんなシーンでも普通の人が使えるようにテストを繰り返し市販化となっていることが想像できます。

クルマとしての印象は静かなほかに、シートが大きめで座り心地がよく感じられます。フロントシートの下にはミライの命とも言える燃料電池そのものを含んだユニット「トヨタFCスタック」があり、リヤシートの下には高圧の水素ボンベがあります。そのため全体が大きくなった部分もあるでしょうが、シート自体は薄く作らざるを得なかったと言います。けれど、表皮材などを工夫してしっかりとしたシートに仕上がっているのは賞賛に値します。




国を挙げての水素プロジェクト。トヨタの威信にかけてぜったいに失敗は許されないクルマがトヨタ・ミライです。まだ誰もが乗れる価格、インフラ状況にあるとは言えませんが、少なくともミライ自体はクルマとして誰にも不満の出ない仕上がりになっています。水素にかけるトヨタの本気度は、ミライに乗ってみるとしっかりと伝わってくるのがよくわかりました。
(文・写真:clicccar編集長 小林和久)
http://clicccar.com/2015/04/15/303433/


この「イワタニ水素ステーション 芝公園」には、FCV「ミライ」のショールームも併設されている。更には純水素型燃料電池も設置されていて、電力供給の実証実験も行われることになっている。

FCVと設置されている燃料電池で使われる水素は、液化した水素を外部からトレーラーで搬入する「オフサイト」方式で供給されると言う。岩谷産業は古くから水素を扱ってきた会社なので、水素の扱いには自信を持っている。そしてここに設置されている燃料電池は、東芝燃料電池システム株式会社が製作したもので、燃料電池なのでCO2をまったく発生させずに電気を作ることが出来る。残念ながらそこで使われる純水素はそこで作られるものではなく液化水素として外部から搬入されるものである。外部で水素を作るときには、きっとCO2が発生していることであろう。この「イワタニ水素ステーション芝公園」での活動では、だから、CO2の発生はないのだが、出来得れば「オンサイト」でCO2フリーで水素を作ることに挑戦してほしかったものだ。

(続く)
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