世の中、まちがってる、根拠なき反日キャンペーン。

相も変わらず根拠なき反日キャンペーンで、国をまとめようとする輩が存在する。

日韓併合100年(135)

2011-08-22 11:03:48 | Weblog

どのように外交交渉するかは、知恵を最大限に搾り出さなければならない。

日本は償金が取れるような戦争をしなければならなかった。戦争の行われている満州は、ロシアの地ではない。いくら奉天を取られても、ロシアはある意味痛くも痒くもない。だから北韓作戦を早期に実施して、浦塩を海陸から攻めて占領しておく必要があった。浦塩を朝鮮側からとそして海からの艦砲射撃と(その北側からと、)三方から攻め込めば、何とかなったのではないか。これも事前にそれなりの計画と準備が行われていなければ、実施できない作戦である。だから日本にもそれなりの戦略の立案が必要であった。当時の日本は満州でロシア軍と対峙するのに精一杯であったのであろう。まあ、それにしても日本は良くやったほうである。だから償金には余りこだわらず、ウィッテのやったようにアメリカの世論を味方にする方策も考えておく必要があった。ここら辺はまだ世界外交の初歩の段階だったものであろう。致し方なかったか。ロシアの支払い能力、世情、アメリカの世論、その他列強の考え方などを総合的に考えて、その時その時での、世界の中での最適解を思い描いておく必要があったのであろう。これも今だから言える事ではあるが。

(13)8/29,午後2時50分、オイスター・ベイに国務次官補パースからの「講和成立報告電」が届く。そして日露両全権からの感謝電が届く。ルーズベルトは双方に返電しているが、ロシア側委員に対する返電は公表させたが、小村委員宛電報は発表させなかった。なぜであろうか。

この頃は償金問題でアメリカ世論は、日本側からロシア側擁護へと変わっていた。世論に左右される選挙を戦わなければならない米国大統領としては、どちらかと言うと日本を称える内容の電報は公表したくなかったものであろう。ここら辺も日本側の外交べたの一面の現れであろう、マスコミ(新聞)を味方にすることが如何に大切か、体でわかっていなかったものである。

もともと日本は講和条件として、12項目を挙げている。その12項目については、'11/7/21,NO.114を参照願いたいが、償金は、(9)日本の戦費の「払い戻し」(比較的必要条件) 露譲歩不可 として比較的必要条件となっている。日本がどうしても獲得したかった絶対的条件は全て獲得している。即ち朝鮮と満州の管理である。だから償金の獲得は、取れたらとるというスタンスだったのである。もうひとつ浦塩については、(11)ロシアの極東海軍力の制限(比較的必要条件) 露譲歩不可として、これまた比較的必要条件としていたものである。だから浦塩の占領などとの考えはある意味毛頭無かったものであろう。残念なことをしたものである。もう少し戦略的に物事を考えておく必要があったものであろう。どうしても戦費の獲得が必要なら、浦塩の攻略が必要だったのである。それは英国のエドワード七世の「浦塩を占領すればよい」と言う発想に示すように、さすがに世界に冠たる英国の英知の正しさを示すものであった。'11/7/1,NO.105参照のこと。

(14)午後3時、第十回本会議の午後の部開催。午前に引き続き細部の詰め。小村委員は、それぞれについて日本案の覚書を提示し、ロシア側はその全てに対して反対はせず「意義なし」「賛成す」との答えであった。ロシアも早くこの講和条約をまとめ上げたかったのであろう。

(15)8/29,午後5時30分、日本代表団がホテルに帰着する。日本代表団には、ロシア側と違い、笑顔はなかった。全員苦虫をかみ殺したような顔で、群集をかき分けて行進した。もちろん日本側も記者会見を持った。スポークスマンの佐藤随員の述べた言葉が印象的だった、「想えば、清国は日本の流血でロシアを追放した。この戦争で最も利益を得たのは、戦場を貸した清国だと言えるかもしれない。

(16)ホテル本館のバーでは、なんとなくロシア祝勝会に似た米露交換の集いが、開かれていた、と「日露戦争8」(児島襄)は結んでいる。そして記者たちの「反日談義」で盛り上がった。酔いに任せて、・・・・・俺は日本が嫌いだ・・・日本人が好きだと言うのは政策だ・・・米国民はロシアに同情している・・・実際のところ黄色人種と俺たちに共通点はない・・・・・。もともとアメリカは白人の国である。ルーズベルトとて白人である。だからアメリカはドイツではなく日本に原爆を落とすことが出来たのである。しかも2発も。

(17)NYタイムス紙は「ロシアの日、そしてウィッテの日」と、大見出しを掲げた。
(続く)
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