陽の高いうちから臆することなく飲める場所。
昼飲み、立飲み、センベロのメッカ、上野の高架下あたりとか、赤羽一番街。
大手を振って、堂々と朝から酒を飲む幸せと旅の幸福感は似ている。
旅先で昼飲みなんて、想像しただけで幸福になれるほど。
品行方正を絵に描いたような(金で解決ともいえる)シンガポールでグラスを片手に椅子に沈みこめる場所があるとは驚きである。
宗教上の理由もあり、お酒には厳しいルールがあるのかとおもっていたら「特区」が存在して、一杯の酒を求める長蛇の列。
そこはラッフルズホテル ロングバー。
トロピカルカクテルの傑作シンガポールスリングの発祥の地。
夕焼け色したこのカクテルをロングバーで味わいたいというのは旅の大義名分である。
シンガポールの一番の観光地であり、一番のアクティビティ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/61/9a61bf0db5023fe67e05e8e9f16befae.jpg)
バータイムではないからと気軽に出かけていったら、
世界中の人が同じ意図を持って、ラッフルズホテルのロングバーを訪れるから、激混みになるのは当たり前、列に並ぶこと一時間。
赤い夕焼けになる少し前、アペリティフにシンガポールスリング。
バータイムにしっぽりとなんてきっと無理だね。
でも楽しみはオアズケの時間が長いほど、耽美で優雅に再現されるもの。
じゃじゃーんと効果音付きで登場するシンガポール スリング。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/51/ec794ed7224bdafc1b52d3726bf2760e.jpg)
シンガポール スリングをシンガポール「スリリング」と記憶している人もいるに違いない。
ロングバーで味わったその一杯、トロピカルな定番の一杯、そしてせっかくここまできたのだからとオーダーした二杯目のグラスを傾ける時、思い出す。
今は昔。
その昔。
シンガポールスリングはシンガポールスリリングであったのだと。
直感はきっといつだって正しい。
だってシンガーポールはこんなにまでもスリリング。
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