日々草

「つれづれなるままに・・」日々の事を記す。

本質はどこに

2007-08-31 | リブレリア

思うに多くを語る人ほど「本質」に手が届かない事が多い。

「雄弁は銀、沈黙は金」

確かにこの格言は真実を言い当てている。
ある側面に関してはね。
だけど別の側面は?
そう多くを語られているから、分かったつもりになってしまう
雄弁だからこそ隠せる「真実」もあるのだ。

腹黒い人間と称して憚らない西原理恵子。
彼女の著作はどれも端的で「暗い」。

そこなしの明るさもなければ希望もない。
かといってそれが悪い訳でもないしそれと同時に世間体も見栄もない。

 

毎日新聞 2007年8月19日 東京朝刊

人間として生理的欲求に近い部分をあますところなくさらけだしているから彼女の作品はオモシロイ。

オモシロイはお笑いを見るような「笑」ではなく「興」の意味。

その中でも「鳥頭紀行(ジャングル編)」がいい。
エコや自然をココロより憎む西原先生のワガママっぷりがスゴイ。
常にあたしがもっている著者:西原理恵子のイメージはこれだ!

なのにね、いい意味で裏切られんのよ。これが!

この取材で西原女史は旦那になる鴨志田穣を釣り上げる。
アマゾンに魚釣りに行ったはずなのに・・・・・

ご存知の通り、鴨志田氏は3月に死去。
アルコール依存症で心の病も抱えており、著作の中では薬物にもはまる話もある。
すげえ破天荒な生き方をおくった人だ。

そんな人を旦那に選ぶとはね。
西原理恵子という人もこれまた破天荒な人だよ。

解説で鴨ちゃんは西原の事をこう評する。
痛み」を描いている人なんだと気がついた。

先日、東南アジアのとある島に行った時のことである。
ホテルの部屋からは漁師たちが浜で地引き網を数十人がかりで引いているのが見えた。
「どんな魚がいるのかな。」ひとり言を呟くとサイバラは走り出していた。
漁師と活魚には目のない女なのである。
彼女の後を追い浜辺に着くと、一人の漁
師が僕たちの事を待ち構えていた。
甲高い声で「しゃかなー、すーこしねっ。買う?いいよ。おーいしーねっ。」

その声を聞いて、サイバラは「ねえ、この人・・・・・」   ずるい人みたい・・・・・とでも言い出すのかと思っていたら、

「ねえ、この人、手も足も指が6本ずつあるのよ。すごい。仏様なのよね。」
そういわれて驚いて両手両足をしげしげと眺めてみると、確かに奇形と言ってしまうにはあまりにきれいに正確な形をした指が一本ずつ多く伸びていた。

彼女の目の早さに不意をつかれ、うろたえた。

サイバラは漁師の体の一部の、それもいちばん細かな分かりづらい部分の異様さをすぐさま見破っていたのである。
絵を描く人の目はこういうものかと唖然とするばかりであった。
アジアに伝わる「6本指の人は仏様の生まれ変わり」とい話まで知識として持っていた。
鋭い観察眼と造詣の深さがあのきっついギャグを生み出していつのだろう。

旦那となる鴨ちゃんのサイバラを見る目はホントに的確だ。
彼女の事についてこういうふうに書いたりする人はこの人だけだ。
あたしは「鴨志田穣が書くサイバラ」が好きなんだ。
そして「サイバラが書く鴨ちゃん」も。

到底、あたしには想像すら出来ない夫婦ではあるが、それぞれ個人というよりは夫婦としての二人の方が魅力的なんだな。

このところこの2人の本を交互に読んでいる。
〆は「毎日かあさん4 出戻り編」にしよう。
サイバラの鴨ちゃんに対する愛情が伝わってきます。

西原 理恵子という人は自分で公言しているより愛情深く、博識で、やさしい人なのだろう。
只、そういう目で世間から見られる事を「よし」としていないんだな。
人間、「いい人」でいる必要はないのかもしれない。

ちょっと人を見る目がかわる一冊です。
雄弁さゆえの隠された公然たる秘密や真相。
それが「ちらり」と見えた時、「本質」というものも垣間見られるのかな。

 

 

 

 



 

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言霊の行方

2007-08-27 | Weblog

「そういえば最近、何某氏をお見かけしませんね・・・。」
と言ってたら、その人が「来た!」  という経験ない?

口に出して言ったとたん、そういう風に事が進むという事は往々にして体験する。
そうそれが「言霊」。

言霊とは

古代日本で、言葉に宿っていると信じられていた不思議な力。発した言葉どおりの結果を現す力。

言葉には力があってそのの事をさす。
ちょっと不思議でともするとコワイお話。

最近、ちょっと気にかかかる事が続く。
口に出すから物事が「そういう方向」にすすんでしまうのか?

口に出さないで溜め込むと「言い腹、ふくれる」になってしまうし、難しいところ。
何を考え、どうしていきたいのかをはっきりさせなくっちゃ。

溜息と愚痴ばっかりでは物事はネガティブにすすむばっかりでね。
決していい方向に進んでいく事はないはず。

自戒をこめて。

今日、読んだ本にこの「言霊」の話がでておりました。
自分の口から出て行く言葉には他の人に与える影響以上に自分にも向けられているものだという事を改めて知るのでした。

 

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ビックリ箱

2007-08-26 | ホーム

CDを買う。
ちょっとおしゃれに紙のボックスに入っております。

早速、そのCDを聴くつもりで開けてみると・・・・・

あいや~! どうなってんだ?

開けてビックリ。

えっ、 ディスクが入ってない!!!!!!!!

やられました。

そんな事があるなんてね。
予想をしてなかった事態にドキドキがとまりません。
なんだかスゴイ動揺。

この事件が発覚したのは昨夜、よりによって深夜です。
寝ようと思ったのに目がさえてしまう。

そして本日、早起き。
いつもは寝ている時間だけどパッと目が覚める。
お店に「事の真相」を問いただす。

輸入品にはよくあることなんだってさ。
よく」あっては困るんですけど。

これじゃ、何を買ったんだか分かんないよぉ。
CDBOXがビックリ箱に大変身です。
やるな イタリア!

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おしりかじり虫の謎

2007-08-24 | Weblog

この歌知っている?

「おしりかじり虫~ おしりかじり虫~・・・・・」

しかし微妙な歌詞です。
NHK「みんなの歌」で好評放送中。
意味もわからない。
何故、「おしり +齧る + 虫」なんだろう。
あんまりつながりのいい単語ではないよね。

おかげ様でかなりのインパクト
あたしの中で今年度の「インパクト大賞」を既に受賞しております。
一度、聞いたら忘れられない歌詞と曲。
そしてアンパンに出てくるカビルンルンのようなキャラクター。
こちらも一度、見たら忘れないよ。
しかもこの虫たちに振り付けしたの南 流石だし。

NHKも日々、チャレンジの度合いを深めているような気がします。

今日Mステを見ていたらランキングに「おしりかじり虫(放送バージョン)」を発見。
相方になかなかイケてる曲である事を説明したところ・・・・

氏、曰く
「ところで「おしりかじり虫(放送バージョン)」ってあるけど、何?」
「もしかして、放送禁止バージョンとかあるの?」

はあ?????

んなもの  ないよ!
どう考えたってNHKのみんなの歌で放送されているのに、裏には別の放送出来ませんバージョンが存在します!ってことはないでしょ。

たしかに「おしり  かじり」虫だけど・・・・
放送自粛により「ピー音」や「鳥のさえずり」がはいるようでは。
ったく・・・・・アホじゃ。何かんがえとるんだかな。

ところで 確かに、何がどうバージョン変化してるんでしょうか?
気になる・・・

 

 

追記
「おしりかじり虫」の生態が、多少見えてきました。
説明によりますと

おしりかじり虫」は人のお尻を見るとかじってしまう性格で、
かじられた人はうれしくなる設定。

う~ん、かじられてウレシイか?
そこは謎。

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その「力」を

2007-08-24 | ドレステリア

なんだか上手くいかないことが多い。
よりによって些細な事ばっかが・・・

今年、何度目かの「底期」が到来してるよ。

全く持ってイカン。
そして如何ともしがたいのだ。

救いの手は辛うじてあるのだか、いまいちその手にもすがれない。
夏休み明けの倦怠感と暑さにやられているのだと思うんだがな。

こういうときは、お気に入りをガタリガタリと整理整頓。
整理整頓といっても、たいしたことではない。
元来、几帳面な性格でないし。
只、気に入ったものを取り出して、眺めて、仕舞うだけの事。
一人オウチファッションショーもやるのも気分転換になるのだが・・・・
ちょっと大きな声で公言するのはハズカシイ。

という事で引き出しのなかからお気に入りのアクセサリーを引っ張り出す。
そうそう「パワー」のある石もあったはず。

DANIELA DE MARCHIのネックレス。
長い名前のブランドです。
イタリア ミラノのブランド、通称DDM(ダニエラ ディ マルキ)。


スモーキークオーツとローズクオーツが素材。
確かスモーキークオーツは不安やネガティブになっているときにうってつけのはず。

もともと水晶はダイヤモンドに負けないくらいの「力のある石」とされてきた。
そう、太古の昔からね。
水晶は石英という石の一種。
色によってスモーキー(灰色)、ローズ(ピンク)といわれている。
最近、人気のシトリンも黄水晶ですからね。
占いの世界では水晶には人間のいやな感情を吸収する力をもつとされているのです。

なんだか他力本願で根拠も進歩もないけど、手元にあるんだからさ活用しない手はない。

スモーキークオーツの中をピンクの糸が透けて見えるこのネックレス。
一粒のローズクオーツもいいよね。
そのローズクオーツをくるみ込むようにゴールドのぶどうの葉っぱがあしらわれています。
留め金も凝っていてこちらはツルをモチーフに。


デザインや素材はもちろんだけどこのネックレスは夏のアクセサリーにはうってつけ。
肌にのせたときの石のひんやり感が気持ちいいし、汗をかいても細いチェーンのようにべったりくっつく心配もありません。

そうだこのネックレスをつけて出かけよう。
きっと明日も暑いぞ!

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日本ラテン化計画

2007-08-21 | Weblog

スゴイ計画が進行しておりました。

「日本ラテン化計画」

プロデューサーは 杉本 彩 です。

姉さん カッコいい!!!!

ラテンダンスを踊りこなし、香水、下着までプロデュースしておりました。
いつのまにかに実業家になっていたんだ・・・・・。

自分のブランドコンセプトと価値をしっかり把握している人はなかなかいませんよね。
役割もきっちり理解しているし。
そしてこれだけ実践している人も・・・・。

だから カッコイイんだな。

そしてとっても羨ましい。
これだけ自分がブレナイというのは理想であり、現実としてはとても難しい問題。
あたしなんか欲深い人間ですから、あれもこれも欲しくなる。
色っぽさも可愛さも、力の抜けたカジュアルさも作り込んだドレスアップさ加減も。

「楽して痩せようなんて無理ですから!」と言い切り、額に汗して加圧トレーニングに励む杉本彩という生き方は圧巻です。

だよね・・・・お菓子食べて、ごろ寝して、運動もせずに痩せ様なんて無理。

こうなったらとことん「ラテン化計画」を推進していただきたいものです。


 

 

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へっぽこ先生とマスターピース

2007-08-19 | ギャラリー

先日、TV「美の巨人たち」で紹介された作品を見に行く。

作品は自らを「へっぽこ先生」と呼ぶ川上澄生のもの。

 へっぽこ先生の自画像は美術館のマークにもなっています。

その代表作、「初夏の風」を堪能しに。

かぜとなりたや
はつなつのかぜとなりたや
かのひとのまへにはだかり

かのひとのうしろよりふく
はつなつの はつのなつの
かぜとなりたや

涼しげな風と初恋の淡くほのかな嵐・・いや、つむじ風がふく中を女性が一人。

 

この番組を見るまで全く知りませんでした。
川上澄生なる版画家がいることを。
そしてかの有名な棟方志功はこの「初風の風」という作品に触発をされて版画家としての道を歩み始めた事も。

作品を見られるのは栃木県 鹿沼市立「川上澄生美術館」
川べりにぴょこんと見えるとんがり屋根が目印の美術館。
入館料 300円。
ほぼ人はいない。
小さい 小さい 美術館。

だけどね、建物は立派。
隣にある図書館も文化交流館と称す建物も。

ぶらりと行くのにはちょうどよく、肩肘張らずに美術鑑賞ができます。
もしかしたら少々物足りないくらいかな。
点数は多くないのでゆっくりじっくり鑑賞すればいい?

さすが市立の美術館。
POST CARDも安いの。
一枚 100円。
営利目的ではないのがいいではないか?!

そして最後のオマケの作品はこの美術館のスタンプ。
澄生の作品のフクロウ(OWL)がつかわれております。
このフクロウちゃんがカワイイの。
ブログにアップしてもいいのだけど、行った人だけのお楽しみ!にしておきます。

是非、このへっぽこ先生の代表作(マスターピース)を楽しんでみてください。
先生!全く持って「へっぽこ」ではないですから。



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マニア魂

2007-08-16 | Weblog

何事においても「極める」というのは難しい。
どんな些細な事においてもそう。

単純な作業の繰り返しに思えるような作業でもコツや要領があるわけです。
「職人」という称号はなんと誇り高いものなのかしら。

「マニア」というのもそう。
同意義語として使うなら「オタク」いうのも入ってくるのかな。

興味があることは「知りたい」という欲求が自ずとわいてくるものだし、自然と情報が集まってきてしまうものなのよね。

自分にとってどんなにくだらない(ちょっと言葉が悪いですが・・・)、興味がないものだとしても別の人にとってはとても魅力的なものだったり。

どんなジャンルの話でも「通」と言われる人達の話は面白い。
今日、改めて気が付きました。
しかも意外なところにかなりコアなジャンルの「通人」がいること発見。

あたくし新ジャンルの開拓をするかもしれません!
乞うご期待!

 

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夏休みと読書感想文

2007-08-14 | リブレリア

夏休みといえば「読書感想文」。

久しぶりに図書館へ。
親子連れが沢山、たくさんいましたよ。
宿題をする子、マンガで一息する子、もちろん必死で勉強する受験生の姿も。

涼しくて本がいっぱいあって夏の図書館は大好きな場所の一つです。
もちろん子供の頃から、そして大人になった今でも!

だけど小学生の頃、「読書感想文」の宿題は大嫌いだった。
多分、本を読む「習慣」を学習していたと思うから。
別にわざわざ文章にしなくても・・・という思いがぬぐえなかった。
大好きな推理小説では感想文は書けず。
何を思ったのか中学生になったあたしは童話「白雪姫」で感想文を提出した記憶があります。
その後、「ホントは怖い童話」とか流行りましたっけねぇ。

今日、久しぶりに図書館を覗いて一考。
日本人の活字離れが騒がれて久しいけど、何につけ「極端」になるのかなと思う。
本を読む人は読む。 読まない人は全くもって読まない。
一億総勢人が何かをするということはないのだろう。
スキーもゴルフも本を読むということも。
昔なら猫も杓子もボウリングだったりスキーに興じたり。
だけど、趣味といわれるものが多種多様になりそれぞれがそれぞれのやり方で楽しむという志向に傾いてきてるのだろう。

きっと図書館に来る人はマメに足を運び、本を「読む」人なんだろうね。

かくいうあたくしも本を「読む」部類の人間だと思う。
子供時代の教育の賜物か?

この「夏休み」という貴重な時間にたくさんの本を読んだのは間違いなく今の糧になっているとも思う。

小・中学校は強制だった読書も高校生では自発的に。
部活はしてなかったし、アルバイトもしてなかったしで優雅な時間が余っておりました。
1年目は谷崎潤一郎の源氏物語を読破。
2年目は古典の大所を総ざらい。
3年目は100冊を読むと決め、決行!

今、考えるとどんだけヒマだったんだ・・・・・あたし・・・

それ以後はバイトやら何やらで集中的闇雲型読書強化月間はなくなったけど。
その時に読んだ本はなんとなく覚えているものなのね。

おかげで今でも抵抗なく古典、漢文、エッセイ、小説、なんでもござれです。

そんな記憶を思い出し、今日のチョイスは
樋口一葉 「十三夜」
三島由紀夫「潮騒」
原田宗典「旅の短編集」
椎名誠「問題温泉」
いわむらかずお「14匹のアトリエから」

みごとにバラバラ。
唯一の共通点は「活字の塊」だという事。
今週はあたしも夏休み。
久方ぶりに学生の頃のように本に埋もれるのもいいのかな?

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リアル ヤギ!

2007-08-13 | Weblog

なんだ なんだ なんなんだ!
この評価は??

ブローチを買いました。
なのに不評、極まりない。

相方からも会社の同僚(ちなみに女性)からも評判悪し。

ちぇ

このアーティスティク!な感性についてこれないという事ね。
はい、お品物はこちら。

  carmine(カーマイン)のブローチ。

ヤギです。 豚ではありません。
「カワイイ」ではなく「リアル」山羊です。

このリアルさがいいのであって、キャラクターになってしまっては意味がない。
「何でヤギ????」と問われました。
それはね、 ヤギしかなかったから・・・
ブタちゃんは可愛くなかったの・・だから それだけのこと。

ブローチとしては確かにめづらしいモチーフです。
それがいいのに、そこが面白いところなのにね。

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