吉本バナナの「キッチン」
とか
宮尾登美子の「菊亭 八百善の人びと」
のように台所とか食べ物がでてくる小説って好きだ。
普段、映画はあまりみないけど「ディナーラッシュ」とか見てしまったり、
「マーサの幸せのレシピ」とか「ウェイトレス ~おいしい人生のつくりかた」みたいに
食事がつくられる場所を舞台にしたもの、食べ物がらみの映画も面白いものが多いという持論。
食欲って人間の基本的欲求のひとつだからネタとしては申し分ないのではなかろうかと考えるのだ。
小さい頃から大好きな絵本もモーリス・センダックの「まよなかのだいどころ」だったし。
美味しい香りはそれだけで幸福感をくれるし、見目ウルワシイ食べ物は充実感を満足させてくれる。
悲しいことも、辛い事も、うれしい事も悲喜こもごもをちゃんと調理して消化できる状態にしてくれるところ。
イライラも、溜息も、痛手も微塵切りにしてかろうじて残った幸福感をスパイスにばっと炒めて美味しくしてしまえばなんとか食べられるようになるものだ。
そこに家族の笑顔とかあったかい湯気とかあれば尚の事、うまくやっつけてしまえるのだけど。
「キッチン」って多分、そういうところだよね。
今日は相方が遅くなるため、あたくしは気楽にオヒトリディナー。
なのにこの時間でグリルでは秋刀魚が焼かれています。
銚子からピチピチの秋刀魚が手に入ったということで実家よりおすそ分けをもらう。
新鮮なうちに調理をしたくてね。
ものすごくいい香りをふりまいてくれてます。
モクモクだけど。
本当はそのまま食べてしまえばいいのかもしれないけど、
食事はね一人より二人、二人より大勢の方がおいしいのだよ。
という事で「マリネ」にする。
ポン酢に野菜と焼きたての秋刀魚をじゅっと漬け込み、冷蔵庫で寝かせます。
明日には美味しい「サンマリネ」が出来ております。
「サンマリネ」
サンマをマリネだからサンマリネ。
くだらない。
これじゃあ犬も喰わんよな。