日々草

「つれづれなるままに・・」日々の事を記す。

差し伸べられた手とアルカイックスマイル

2008-09-22 | Weblog

本日、ヨガへ行く。

 

ちょっと変わったレッスン内容でした。
二人一組になってポーズ(アーサナ)をシェアするというもの。

一人が同じポーズを5分。
その間にもう一人はポーズを正しいものへ修正したり、手をそえてサポートしたり、呼吸を合わせてみたり、相手を観察して出来る事をしてみようとの内容でした。

なんとなく「見られていること」が恥ずかしかったり、照れくさかったり、何をしたらいいかわからなかったりで戸惑う。
ポーズは「簡単なアーチのポーズ」。
簡単・・といってもこれを5分というのは結構つらいです。
足がプルプルしてきたり、もうムリと思ったり・・。
多分、明日は筋肉痛。

戸惑うばかりだったんだけど、なんとなくではあるがお互い「気配」がわかってくるのです。
「頑張れ」という意味をで手を添えてくれる。
もう少しだから・・という「励まし」。
ムリはしなくてもいいからね・・という「安心感」。

お互いほぼ知らない人同士なんだけど、ツライなあと思っているとき添えられた手の暖かさはウレシイモノである。
お互いの気配を感じつつコミュニケーションをする。
ちょっと非日常的体験でした。
自分の欲しいものがタイミングよく与えられた時の満足感。
自分が相手を思いやった時、それが相手にとって必要だったということがわかった幸福感。

 

 

大げさな言い方かもしれないけどとっても画期的出来事でした。
そして最後に体の力をすべてぬいて「屍のポーズ(シャバアーサナ)」。
本日はこれもスペシャルバージョンでした。

 

ただ全ての力を抜くだけではなく、顔にはかすかな微笑を。
別に「微笑み」が浮かぶほどスペシャルな事はないのだけど、その表情を作ることによって幸福感を生み出すということ。

 

単に口角の筋肉をほんの少し上にあげる努力をするだけです。
こんな簡単なことで余分な「コリ」がとれるような気がしました。
そんでもってついでにちょっとだけ「楽しい、ウレシイ」というような心地よい感情を味わう事ができます。

 

 

夜、眠りに落ちる前の1秒でアルカイックスマイルを意図的に作ってみる。

 

あたしが思うにこの習慣は不眠症、喪失感、無気力症の改善、心配事の低減などに役に立つと思われます。

 

差し伸べられた手の暖かさを素直にうけとることの大切さとかすかな微笑の多大な効果を本日、体験しました。


そして相手から「もらう」という事と自分から「あげる」という事。
その両方の分量がちょうどつりあった時、「幸福感」が生まれるような気がします。

 


秋の夜長

2008-09-21 | ドレステリア

今週末はものすごく充実しておりました。

友人と秋の夜長を楽しむ。
目一杯のおしゃべりと、映画。
そして有意義(!)な仕事の愚痴と美味しい食べ物。

 

日が短くなって夕暮れの訪れが日々早くなってきます。
なんとなく物悲しい感じがしてしまいますが、こういう夜が楽しめるのは大歓迎。
ガールズトークはとどまる事を知りませんからね。

 

友人の頑張りと繊細さに感動しきり。
あたしも頑張れる人間になろうと意欲を再確認いたしました。
なんせ自分には大甘でして・・・。
やりたくないことはやりたくない!をモットーに猫的ワガママを撒き散らす日々。
周りの人達の温かさによって支えられているということを痛感しました。

日々、感謝あるのみでございます。

 

そうそう映画はね、前から観たかった「マリー アントワネット」。
やっと観られた!

オンナはやっぱりお菓子が好きで買い物好きで、恋が必需品なのだという話。
時代、国、規模は違えど本質は変わらないのだ。

友人という行く、女同士の買い物は面白いですもの!
戦利品は
YANUKのデニムスカート


OPTITUDEのニットベスト。

 

1.8kgのぶどう
2.0kgのチョコレート
ひたすらにデカイロールケーキ

満足、満足。

 

YANUKのスカートには鉄のロゴプレートがついてたんだけど・・。
きっとこれはずして着るんだよねぇ。
捨てるにはもったいない程の代物なんですが。

「なんか上手く使えないかな」と思ってしまうわたしは貧乏性?
デニムアクセサリーってあったよね?
そんな風に仕立ててしまおうか。

これってキレイな包装紙やリボンをとって置くオバサン的発想にちかいような気がします。
有効な「リサイクルということで。

 

こんなことを考えているうちはマリー アントワネットとオンナの本質は同じですとか言ってはいけないよな。

 

 


過ぎ去ってわかるもの

2008-09-17 | Weblog

このところ過去を思い出しては遠い目をしてみます。

良くある話題に「昔って○○だったよねぇ(肯定的名ネタ)」というのがありますが、
あれはね、過去を懐かしむ、郷愁的な問題だけではなく今ある自分をも肯定するために「昔」をよい思い出として語るという説を聞いた事があります。

 

 

たしかに、それほど過去ではなくても1年前、2年前ぐらいのことでも「よかったねぇ、楽しかったよね」という会話に発展する事もあり。

 

なるほど、過去の肯定をすることによっていかに自分の現在がよいのかを認識していく(仮にそれほど変わっていなくても)ということなのだな。

 

 

数週間前の事ながらそれをネタに話していたらそんな気配がただよいました。
「あの頃は充実して、頑張ってたよね あたし達!!!」みたいな肯定感が!

文句たらたら言いながらも頑張っていた事は多いに美化された記憶として蓄積されているのですね。
過ぎ去って初めてわかることも沢山あるのでした。

 

 

花の盛りが何時だということを断言するのは非常に難しい。
今かも、今日かも・・と思っている間に枯れてゆく。
そして枯れた後に、「あの時」だと気が付くのです。

そうですリーマン ブラザーズに端を発する株安ももしかしたら株の買い時なのかも。
外貨もそうです。
ユーロのピークも過ぎました。

 

 

過ぎ去ってから分かる事があまりに多くてね。
タメイキ、ひとつ。


他力本願的テスト勉強法

2008-09-15 | ギャラリー

もすこしだっていうのに試験の勉強が一向にすすんでくれない。
かといってすっぽかしというわけではないのですよ。

なんとなく気になっているものだからあっちこっちから芋づる式にネタの嵐です。

Bunkamuraに「ミレイ展」を見に行く。
傑作、「オフィーリア」を堪能しに!!

ハムレットの中に登場する悲劇のヒロイン「オフィーリア」。
恋人であったハムレットに父親を殺され正気を失い溺死していく瞬間をとらえた作品。

殉教の死をあらわす両手を広げたポーズと死を「死」とも思っていない恍惚の表情を浮かべた美しきオフィーリア。
その周りには英国の美しき小川と色とりどりの花々が咲き誇っているのでした。

さすがガーデニングの国「英国」。
ミレイはちゃんと花言葉を意図して植物を描いていたのです。
会場で渡された解説によると・・・

忠実な自然描写を心がけていたミレイは「オフィーリア」の背景にふさわしい風景を求め、1851年7月から11月にかけてロンドンの南西、サリー州 ユーウェルという町に滞在し、ホッグズミル川沿いで朝から日没まで絵筆をとって緻密に写生をした。
写生期間は数ヶ月にも及んだため、画面の中には異なる季節の花も混在している。

ひとつひとつの植物にはそれぞれ意味が込められており、オフィーリアの人格や運命を象徴しているが、ミレイは植物学的な正確さに固執することで場面の現実性を高めようとした。

柳:見捨てられた愛、愛の悲しみ
スミレ:誠実、純潔、若い死
パンジー:物思い、かなわぬ愛
ノバラ:喜びと苦悩
ミソハギ:純真な愛情、愛の悲しみ
ケシ:死
バラ:愛
ローズマリー:私をわすれないで
ヒナギク:無邪気

あ~どんだけ悲しくて、不幸なんでしょうかね。
これだけ、さりげなく「愛の悲しみ」がちりばめられているんですよね。
解説してしまうと「さりげなく」ないですけどね。

シェイクスピアの戯曲の中には沢山の花々がでてくるのだけど、どれもちゃんと花言葉や比喩の対象となっていて、植物の文学的価値を知っていると物語がもっと面白く読めるという話をききました。
オフィーリアがハムレットにローズマリーを差し出すという場面も花言葉である「わたしを忘れないで!」という意味を知っているのといないのでは全然、印象が変わってしまいます。

たんに花を渡すのか、私をわすれないでと暗に伝えたのか。

そう、ここにも出てきた「ローズマリー」。
「ブレイントニック」といわれ、「脱アルツハイマーの精油」と呼ばれている。
ちゃんと臨床学的にも脳血量が増えることが確認されているのです。

記憶をつかさどる香り!

そう「私をわすれないで!」という記憶をより鮮明にする助けをしてくれているのです。
これを使わない手はありません。

わたくしのヤル気の無さを叱咤激励し、さらには頭に知識をつめこむ手助けをしてもらおうと画策してみました。
テスト間近な最終兵器。
アロマのテストはアロマのネタでやっつけていきます。

ミレイの絵をみてテスト勉強を思い出す。
勉強しなくては・・という事を思い出す。
肝心な中身は思い出せない。

つまり圧倒的に勉強が足りないのだ。
記憶の助けの以前の問題・・・なんです・・・・けど。

間に合うのか・・・あたし。


影すら魅力

2008-09-06 | ギャラリー

光が物体に遮られて出来るもの。
物体に寄り添うようにして存在するモノクローム。
そこに存在するが実体なきもの。

最近「影」が脚光浴びております。
なんだか不思議な表現ですが・・・。
光の当たらない部分なのにね。
華々しいスポットライトの中へ。
消えてなくならないように。

儚げで淡く、それだけでは存在できないもの。
光があり、それを遮るのものがあって初めて出来上がるもの。

 

影のアーティスト   山下工美

光を当てなければそこにはアルファベットが散らばっているだけ。
光を当てると浮かび上がるものは

人の横顔。

スバラシイ!!!
目の前にある物体と同じ形を作るはずの影が不思議な事になっております。
影=目の前にあるもの という固定概念は捨てたほうがいいのかもしれません。

日の当たらない存在なんだけどとっても魅力的なものなのです。

夏の強すぎる日差しを遮ってくれる木陰、傘。
影が最も濃く、ありがたく感じる瞬間です。

木陰の傘も見つけました。

 

 

Shady Lace Parasol  byChris Kabel

デザイナーのChris Kabel(クリス・カベル)は普通のレースにもう少し目的を付け加えたかったと語っています。そこでレースから生み出される影を木の葉と枝に見えるようデザインしました。パラソルの下に入ればどんな場所でも木陰にいるような気分にさせてくれます。てっぺんには金色の小鳥がとまっています。

「影」の魅力をひしひしと感じる残暑です。
天気が悪いと晴天が恋しくなる。
夏の盛りは過ぎても暑いとツライ。
暑いと日陰をさがす。
「影」の色も変わる季節の変わり目。
もうすこし「陰」の恩恵に与る日々が続きそうです。

 


チョコレート アンダーグラウンド

2008-09-05 | リブレリア

このところどどっと本を読んでおります。
なんだか頭が回らなくて、ブログの更新が滞っておりますが・・・。

 

 

不思議なもので言葉を発散する時期と溜め込む時期というものがあるようだ。

自ずからの主義主張や疑問、感想、願望がつらつらと言葉として湧き出てくる時もあれば全く枯れてしまう事も。
ただ、決して考えていないわけではないのだ。
多分、引っ掛かってくる情報量はそれほど変わらない。
自分の言葉のフィルターに通らないのだけなのだ。

原因はフィルターの目詰まりか、圧倒的にこなれていないから質量的に通らないだけなのか。
いずれにせよ脳が回転していない事は確かである。
寝ても寝ても寝たりない。
眠くってね。
あんなに寝ているはずなのに・・・もしかして現実逃避の狸寝入りか!

 

 

思考を停止している時には考えずに没頭して物語の世界へ。

コナン・ドイルの名作「シャーロック ホームズ」
山本一力の「あかね空」
ついでミステリーの王道 アガサ・クリスティーの「カーテン」
リリー フランキー「ボロボロになった人へ」
山田詠美 「風味絶佳」

なんだか共通点がぼぼ無いセレクトです。
どれも面白かったのですが、
やはり「シャーロック  ホームズ」は面白い。
コナン君が憧れるのもうなずけます。
灰色の脳細胞が活発に動けばホームズに灰色の脳細胞が寝てしまえばアタクシになるわけです。
エライ違いだな。おい。

そうそうそれから、タイトルに惹かれて読み始めた「 チョコレート アンダーグラウンド」。

  Amazon: チョコレートアンダーグランド

これが、意外とヒットしました。

あらすじの紹介より
舞台はイギリス。
選挙で勝利をおさめた「健全健康党」はなんとチョコレート禁止法を発令した!
国中から甘いものが処分されていく。
そんなおかしな法律に戦いを臨むことにしたハントリーとスマッジャーは、チョコレートを密造し、「地下チョコバー」を始める事にした。

かるーく読み始めたんだけど、ちょっとコワクなりました。
まるで今の「日本」の縮図のようで。
「チョコレート禁止令」なんて常識的に考えれば馬鹿げているけど、法治国家であるかぎり、法律で決められてしまえばチョコレートも「銃」や「麻薬」と同じ取締りの対象になってしまうのだ。

登場人物たちもそんな事はわかっているのだけど、多くの人が投票した「健全健康党」が決めた法律なんだから仕方がない。
物語の言葉を借りるとこうだ。
「健全健康党は少しばかり世界の秩序を正し、世界を住みやすくするだけだと思ったからだ。」

そう安易な気持ちで決めた国民の代表の暴走。

そして、「どっちの党も同じようなもんだ。 どうしようもない」と言った人も同じ事。
だが、おそらく、同じではなかったのだ。

福田首相が辞任して自民党の総裁選=総理大臣選びも本格化。
アメリカでは大統領選の真っ最中。

先日、六本木に遊びに行ったらオバマ氏 Tシャツを着ている人をみかける。
福田首相Tシャツなんてありえないよな・・・。

ニュースをみていると米国と日本の政治の関心の高さの違いをまざまざと感じます。
総裁選もたんなるニュースではなく関心をはらうべきトピックということを改めて感じました。

この「チョコレート アンダーグラウンド」を読むと仮想の世界の滑稽さが実世界の恐怖にみえてくるから恐ろしい。
ついでにものすごくチョコレートが食べたくなります。

政治に興味が全く無く、チョコレート好きにオススメのお話。
チョコレート禁止令がひかれないようにあたしたちももっと関心をもって政治のニュースをみなくてはいけないのですね。

 


 


たまご ふわふわ

2008-09-04 | トラットリア

江戸の時代からの名物です。

東海道五十三次の宿場町「袋井」の名物。

その名も「たまごふわふわ」。

将軍様のお膝元「江戸」から天下の台所の「大阪」まで。
その真ん中が「袋井」の宿。

物価の優等生といわれた「タマゴ」もその昔は大変高価なお品物。
江戸時代ではそれこそお大名が、そして時代は下っても滋味滋養豊かな高価な食べ物でした。

そのタマゴを贅沢に使ったお料理ももちろん「贅沢品」ですよね。

 

タマゴをたっぷり使った食べ物はリッチで多いなる幸福感をくれるのだ。

タマゴたっぷりカスタードやプリン。
カステラも忘れてはいけない。

茶碗蒸しも捨てがたいし、
トロトロのオムライスもいい。
マヨネーズもたっぷりのタマゴが原材料である。

個人的にはタマゴというより「白身」のみだがスフレもエントリーさせちゃいます。

 

「タマゴ」+「ふわふわ」

 

最強の組み合わせ。

そんな名前をもつお料理は気になるワード№1です。
ホントは袋井まで食べに行ければいいのだけど、なかなか直ぐに行くわけにはいきません。

なので・・・・

オウチで試してみます。
作り方はそれ程、難しくなさそう。

「たまごふわふわ
 
 ①だし汁は鰹出汁がメイン、少し濃い目の澄まし汁。(胡椒が隠し味)

 ②玉子1個、わずかに砂糖を加えて玉子がクリーミーになるまでよく撹拌する。
 ③小さな土鍋にだし汁を煮立てる。
 ④クリーミーに泡立てた玉子を、お鍋の縁の方から一気に落とし込む。
 ⑤蓋をして1分~2分程度蒸らす。

 ⑥出来立てをすぐに召し上がる。(少しの時間で萎んでしまう)

ポイント

  玉子の撹拌度・蒸す火加減と時間・素早く落とし込むこと。
      玉子は一人一個が目安。
      胡椒は最後にふっても良い。
      お店によっては山椒をふっても美味しいみたい。

絶対美味しいですよ!これ。
その「ふわふわ」を想像するだけで心持まで「ふわっ ふわ」です。