「食」は命の源だ。
特に育ち盛りの子供たちにとって、日々の「食」の充実は欠かせない。
ところがどうやら、現在のこの世の中は悲しいかなこの「食」にありつけることに難儀を強いられている子ども達が量産されている様子だ。 (先進国?である我が国においてすら!?!)
聞くところによれば、学校が提供している「給食」に一日のほとんどの栄養源を頼っている子供が少なくないとも耳にする。
そんな折の、表題の吉報である。
それでは、2023.12.15付朝日新聞「ニュースダイジェスト」より当該ニュースに関する記載の一部を引用しよう。
全国にある「こども食堂」の数が今年度、前年度より多くなって9131か所になったことがわかった。 新型コロナウィルス感染症の5類型移行を受け、地域のつながりを取り戻そうとする意識の高まりが後押しになっているという。
同法人によると、子ども食堂は全ての都道府県で増え、総数は全国公立中学校数とほぼ並んだ。 全国での年間の延べ利用人数は1584万人で、うち1091万人が子どもと推計している。
(以上、朝日新聞記事より一部を引用したもの。)
原左都子の私事に入ろう。
この私の子ども時代の食事は、ほぼ父方祖母に依存していた。
母親が共稼ぎ家庭だったが故に、いつも家で家事を担当していた祖母が一家の食を賄っていたが故だ。
元女学校教員(「和裁」を指導していたらしい)の祖母であり、働き者だし頭の回転も速く、何らの問題も無く孫である我々姉妹の面倒を日々見てくれていた。
小学校中学年頃になって学校の女友達間で、「昨日はハンバーグを食べた!」等々の話題が出始めた。
そう言われてみると、私はその種の当時としてはハイカラな食事を未だ経験していなかった。
それを母に伝えた。(子供心に、その種の食事改革をするのは母親の責任だと私が判断したからだ。)
そうしたところ実母から返された答えに私は大いなる失望感を抱かされることとなった。 「うちの食事はお婆ちゃんが担当しているんだから、おばあちゃんの責任だ。」
(いや、違うぞ!)と悟った私は、実母相手に説諭した! 「母親の貴女の責任だ」と。
母親が何と答えたかの記憶が薄れているが…
おそらく母は一旦は反論したものの、その後実母が態度を変えて、仕事の帰り道にその種の出来合いの食材を買ってくる日が増えたかもしれない。
例えば 仕事帰りにスーパーへ立ち寄って、コロッケ等々のカロリーが高そうな出来合いの総菜を買ってくるようになったような気もする。
とにもかくにも 子どもの食事の責任とは、絶対的に親(父親も含めて)が最終責任を負うべきと私は思考している。
今現在の世の中は 悲しいかな、様々な事情(経済面以外でも)で我が子に対するその責任を果せない家庭が溢れている感覚がある。
そんな折に 子どもの食を助けている存在が、「こども食堂」であろう。
よくぞまあ、こんな素晴らしい“ボランティア活動”がこの国で生まれ出て、その活動が活性化し続けているものだ!
そして、その数が今や公立中と同数にまで発展しているらしい。
子どもの命を守るのは、第一義として「食」でしかあり得ない。
もちろんのこと、我が子の食生活を守るのは親の責任である事には間違いないが。
それが叶わぬ家庭が少なからず存在する事実に鑑み、それを補助するシステムとしてこの国に「子ども食堂」なる場が生まれたことを称賛したいし。
子どもの健全な成長のために、今後も更なる活動を展開されることに期待申し上げたい。😃